【旅の準備】超初心者向け海外旅行ガイド

 

11 旅の安全 3 旅の安全③

 

人生の航海は大海上で一人、理性は羅針盤、情熱は帆をはらませる疾風  

(英 詩人 アレキサンダー・ポープ)

 

 

海外の空港に着いて空港ターミナルの前に立った時、「どうやってホテルまでたどり着こうか」と不安が先に立っている間は、ある意味安全です。

 

海外にいるという緊張感が安全を引き寄せます。旅の回数を重ねて次第に慣れ、緊張感がなくなったときにトラブルに見舞われるのではないでしょうか。

 

前回に引き続いて、旅の安全を守るための基礎的な知識の紹介です。ここでは海外旅行の初心者が安全を保つ工夫についてまとめました。 

 

基本的な実践

 

⑦ タクシーの利用

 

ホテルからどこかへタクシーで行く場合にはホテルのドアマンにタクシーを止めてもらいましょう。ドアマンに行き先を告げれば、ドアマンがタクシー運転手に行き先を伝えてくれ、安全に目的地に行くことができます。少額のチップを忘れずに。

 

夕食でホテルから遠いレストランを使う場合、安全にホテルに戻るよい方法は、まず、ホテルのコンシェルジェにレストランの予約をしてもらいます。ホテルの名刺を持参し、レストランの清算をする際に、お店の人にホテルの名刺を使って行き先を告げてタクシーを呼んでもらい、タクシーに乗ります。 

 

他の場所からホテルに戻るときにも、窓越しにホテルの名刺をタクシー運転手に見せて、運転手がうなずいたらタクシーに乗ります。運転手と行き先の合意ができてからタクシーに乗ります。言葉が通じなくても現地の言葉のホテル名を運転手が理解してくれればホテルに戻ることができます。

 

海外でタクシーに乗るコツは、着いたらお金を払う前に自分でドアを開けて(自動ドアはありません)降ります。前側の窓越しに運転手を覗きこむと、窓を開けてくれますので、メーターの料金を渡します。お釣りの一部をチップで渡します。これを習慣にすると、トラブルにも会いにくいと思います。

  

 

いろいろな都市で走っているバイクタクシーは慣れればタクシー代わりに乗れます。

 

ツクツク(バンコクなどの3輪タクシー)やシクロ(ホーチミンなどの自転車人力車)、トライショー(マラッカの自転車人力車)などは移動手段というより観光用だと割り切る必要があるでしょう。

 

昔からある乗り物ですが、タクシーの出現でこれらの運転手は過去の職業になっていて、運転手は足元を見て料金をふっかけますし、トラブルも起こりやすいです。

 

深夜の女性のタクシー一人乗車は100%避けた方が良いです。

 

運転手から襲われる危険性があります。どうしても深夜に一人乗車する必要のある人は、運転手の身元がわかっているハイヤー(運転手付きレンタカー)を利用することを強くお薦めします。日本で予め予約できなければ、ホテルのコンシェルジェに予約してもらうことができるでしょう。

 

グラブやウーバーは安全だと言われますが、深夜の女性の一人乗りはやはり、是非避けることをお勧めします。 そういった注意を払うことはどこの国でも共通ですが、海外に行くと男女間の平等に対する意識が日本とは同じではないという認識は必要です。

 

新興国でのタクシーのトラブルの多さは現実として受け止めましょう。日本のタクシーの品の良さは群を抜いています。現地の為替レートや物価を考えると遠回りの金額差も些少ですから、多少のことにはかまわないほうが時間を無駄にすることもないと思います。

 

クーポンタクシー(乗車地で乗車前に行き先ごとに異なる料金を支払いチケットを買う)がある場合には使ってもいいと思います。メーターを使った正直走行よりも少し高くなりますが、遠回りもないですし、渋滞時の迂回も運転手が最も早く着く選択をしてくれますので、気分良くタクシーに乗ることができます。

 

 

⑧ 現地の人からの声掛けには100%無視

 

海外の都市で一人歩きをしていると、しばしば親しげに声をかけられます。

 

特定のタイプというのはなく老若男女いろいろな人がいます。現地の人には日本人だと知ると、きっかけが欲しくて言い寄ってくる人は多いようです。英語も達者で、見ようによっては「いい人」にも見えます。このような場合も私は2言3言会話して分かれるようにして、それ以上のお付き合いは避けます。

 

バンコクではカード博打に誘われて睡眠薬強盗の被害に遭ったとか、南インドでは麻薬に誘われたとか、有名な話がいくつもあります。私自身の経験としても、何だかよくわからないのですが、イスタンブールで若い男性から訪日の保証人になってくれないかと相談を受けたことがあります。協力してやれなくて済まないとは思いましたが、お断りしました。