2015年7月1日
(写真・文、 光岡主席研究員)
「信濃一宮、諏訪大社」は、諏訪湖を挟み、上社2つ(前宮、本宮)下社2つ(春宮、秋宮)の計4つの宮の総称です。
上社の祭神は大国主命の次男「建御名方神(タケミナカタのカミ)」、出雲での国譲りでヤマトとの戦いに敗れ信濃まで敗走、未来永劫、信濃を出ない事を条件に許され諏訪に鎮座しました。
今もこの神だけは神無月に出雲へ行けません。
前宮には、古代、「鹿の首」を生贄とした縄文式祭祀があったようです。 本宮(次頁写真)は、この前宮の古代信仰をヤマトに隠すためにヤマト様式で建立されたものですが、変わった配置の迷宮です。
上社前宮 拝殿
上社前宮 御柱
上社本宮 布橋
上社本宮 神楽殿
上社本宮 御柱
下社の祭神は、ヤマトから監視役として建御名方神の妃として輿入れした「八坂刀売神(ヤサカトメのカミ)」です。 春と秋に鎮座する宮を移ります。弥生式稲作文化を象徴しています。
「御神渡り」は男神が女神に会いに湖水を渡った道と言われ、政略婚儀であったものの仲は良かったのかもしれません。
諏訪大社は、出雲とヤマト、縄文と弥生の対立する文化と風習を伝える古社です。
下社春宮 鳥居
下社春宮 下馬橋
下
社
秋
宮
神
楽
殿
注
連
縄
一般の神社と異なる出雲大社と同じ様式のしめ縄です
下社秋宮 鳥居
下社秋宮 拝殿