2019年5月21日
(マラソン講座)データから読み解いた航空事業
(第19回;2019年5月21日)
国際旅客概観(5)~本邦会社の内訳~
JALを抜いてANAが拡大、LCCも伸長
1985年以降の本邦国際線旅客の推移を会社別に概観しました。
(2001年以前のJAL値には統合前のJASの旅客数も含めています。)
① JAL; 国際定期便一社体制下の1985年は648万人、2000年の1582万人(JASを除いても1512万人)をピークに漸減、破綻後は700万人を割り込んだ。
その後漸増で2017年度は859万人。
② ANA; 国際線参入後徐々に増大、2000年は400万人を超えた。
その後400万人規模の横ばい推移であったが、JAL破綻時期を境に、増枠した羽田
枠の多くをも得て規模拡大中。
2015年にはJALを抜き、2017年度はほぼ1000万人規模となった。
③ LCC等; 2012年の参入以降急速に規模拡大、2017年度には400万人を越え、本邦社の
中でのシェアも2割に近づいた。
旅客数だけでみればJALの半分近くということになる。
(本邦会社別旅客数推移)
(主な年度の会社別旅客数)
④ 会社別旅客シェア(2017年度)
2017年度の本邦社旅客数2251万人の会社別割合。
・ ANA; 自社旅客で43%。
ANAグループの戦略的役割(近距離国際線と低価格ブランド)を担う傘下のLCCを
合わせて58%を占めている。
・ JAL; 4割を割り込む38%。
・ LCC; 4社で19%。 ANA傘下2社で15%を占め、Jetstar-Jは3%弱。
次回(第20回)の予定です。
国際旅客概観(6)~日本発着便を俯瞰する~
JAL/ANAは4空港集中、羽田で圧倒のANA
以上