2019年5月15日
(マラソン講座)データから読み解く航空事業
(第16回; 2019年5月15日)
国際線旅客概観(2)~需要の日本人内訳~
中国・韓国・アジアが急伸、日本人を上回り国際線客の過半に
1. 外国人の国別旅客数; 急伸の原動力は中国・韓国・東南アジア
下図はVisit Japan事業開始の2003年以降の外国人旅客を、観光庁の統計をもとに国別
に推計したものです。
・ 2003年以降急伸しているのは、中国・韓国・台湾・香港・東南アジア(※)からの需要です。
(※)ここではタイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム人旅客
・ 2017年度で、これらの国の旅客が占める割合は84%です。
(2006年度は70%でした)
2. 2006年度からの変化をみると; 中国圏・韓国・東南アジア客が国際線の過半に
・ 国際線旅客の2017←2006年度の増加は3,900万人
・ この間日本人は微減、通過は大幅減、外国人のみが+4,100万人の増
・ 外国人のうち中・韓~東南アジアで+3,700万人、その旅客割合は70⇒84%に増加
・ 特に中国は165→1,439万人(+1274万人)と8.7倍に。
・ 韓国・台湾・香港も大きく伸びて3倍を超す規模に。
・ 東南アジア6国も100→570万人と大幅増、特に大きく伸びたのがタイとベトナム
タイ; 26→193万人(12倍)、 ベトナム; 5→60万人(18倍)
・ 上記以外の国/地域も約2倍に増加。
・ 2006年度は、旅客の3分の2が日本人であった。
・ 2017年度は、中韓台香東南アの旅客規模が国際線旅客の過半を占め、
日本人旅客を大きく上回っている。
(2017年度旅客割合;推定) (2006年度旅客割合;推定)
次回(第17回)の予定です。
国際旅客概観(3)~発着空港でみた旅客数~
羽田/関西/地方3空港が大幅増、成田は微増
以上