2024.3.5.
売上高はコロナ前を下回り▲2.5億円の営業赤字
為替差益効果で3.1億円の経常利益
依然高いANAへの依存度
スターフライヤーの第3四半期決算を、前年及びコロナ前の2019年と
比較しながら概括しました。(一部推定値を含む)
1.収支概要
・売上高は296億円で、営業損益▲2.5億円、為替差益の効果で経常では+3.1億円。
・自社販売収入は前年を上回ったものの、コロナ前比では▲14%の186億円
・コードシェアしているANAへの座席販売収入はコロナ前を上回る111億円(+16%)。
ANAへの依存度は依然高い(収入の37%)。
・通年では営業利益7.8億円(当初発表を据置き)と予想しているが、そのためには
1~3月で10億円以上の営業利益が必要で、実現は容易ではなさそう。
2.輸送実績
・供給(便数・総席数)は前年を上回ったが、コロナ前比より6%下回っている。
・ANAへの販売席数はコロナ前より増え、全体の42%(推定)を占めている。
・自販席数はコロナ前より14%下回っているが、搭乗率は+2ポイント上昇して77%と
なっている。
3.指標でみる収益性
(1便当り収支;コロナ前比)
・1便当たりの収入はコロナ前より3万円(+2%)増えて173万円。
・費用が8万円(+5%)増えたため、営業損益は▲1.5万円の赤字。
・収入ではANA分が12万円(+24%)増えたが、自販分が振るわず▲10万円減少。
・席数150中、ANAへの販売席数は62席(推定)。
・自社席が88席に旅客数が67人で、搭乗率は77%。
(旅客単価/座席コスト;コロナ前比)
・旅客単価は15859円でコロナ前より▲2%低下。これには長距離路線
(羽田=北九州等)割合が低下したことも関係していると思われる。
・座席コスト(試算)は燃油UP等もあり4%上昇。
・ANAへの座席販売単価は9%UPした(推定)。
以上(Y.A)