2023.2.4.
2.ANA/JAL収益性の比較
① 収支比較
・営業利益; ANA;コロナ前の1197→今期990億円と若干減少したが、利益率では
7.9%とわずかながらコロナ前を上回っている(7.9%)。
JAL; コロナ前はANAを上回っていた利益率(10%)が、今期3%と
大きく低下した。
・収支; ANAは収入がコロナ前より▲20%減、費用はそれを上回る▲21%の減。
→ 利益率はわずかながら向上。
JALの収入減は▲8%と小幅、但し費用減は僅か▲2%。
→ 収益性は大幅に低下。
・旅客収入; ANAがコロナ前より▲34%減、JALは▲23%の減。
・ 貨物収入(含郵便); 両社ともに2.7倍程度ながら、増収額は貨物専用機を持つ
ANAが600億円強大きい。
② 費用の比較(ANAは航空運送事業の数値、JALは全社ベースの数値)
・ 燃油費と空港使用料; 燃油費は大幅単価Upがあり、空港使用料は減免措置があった。
規 模縮減幅の大きかったANAの費用減が大幅。
・ 機材費; 大型A350大量導入のJALが費用増、
大型機大量退役と、コードシェア席数減のANAが費用減。
・ 人件費; 削減はANAの方が大幅だった。
③ 通年の利益見通し
・ ANAはQ4(1~3月)に赤字を予定し、通年営業利益は950億円。
・ JALはQ4でQ1~3を上回る利益率の黒字を予定し、通年の財務法人所得税前利益は
500億円。
以上(赤井)