2022.2.11.
NCAは大幅黒字、日本郵船は莫大な黒字!
日本郵船の発表資料から、NCA(日本貨物航空)も含め第3四半期実績を概観しました。
① NCAは売上げがコロナ前(2019)の2.5倍で利益率は4割!
・ 売上高はコロナ前の566億円から激増して1416億円(2.5倍)
・ その間供給量はほぼ横ばい(1.03倍)だったが、
・ 輸送量は1.28倍
・ 単価が1.95倍
・ コロナ前の赤字から転じて大幅黒字を計上
・ リースしていたB747-8Fの全7機を買い取って自社保有とした。
(好調の要因)
旅客便の激減でBellyスペースが減少、
自動車、半導体等の荷動きが活発、
海上輸送の船腹不足
② 日本郵船グループも売上増、大幅増益
・ 売上高はコロナ前の1.34倍の1.67兆円
・ 営業利益はコロナ前の6倍となる約2000億円
・ 出資している定期コンテナ船事業の業績が激上りで、その評価益が約5000億円
③ 定期コンテナ船事業の業績が激好調
郵船(38%出資)、川崎汽船/商船三井(各31%出資)の定期コンテナ船事業が統合して
シンガポールに設立した「ONE;Ocean Network Express」(2018.4月サービス開始)の業績が
極めてよく、配当金のほか、事業価値が著しく上昇
(下表ではUS$=110円で換算して円貨表示)
④ 日本郵船の財務状況
・ 航空機;自社保有化
・ 投資有価証券; ONEの価値が上昇
・ 純資産; 郵船本体(含航空貨物事業)の大幅利益とONEの評価益で増大
・ これに伴って資金状況(現預金/借入金の差)も改善した。
以上(赤井)