2021.8.17.
国内線旅客数はコロナ前の半分に届かず、国際線はコロナ前の1割に満たず
お盆期間10日間(8/6~16)の各社の旅客実績が公表された。
感染再拡大→緊急事態宣言の範囲拡大で需要回復が進まず、苦しい結果となっている。
国内線は、座席数320万席に対し、旅客数は172万人で、搭乗率は54%であった。
国際線は、16.5万席に対し、5.4万人で、搭乗率は32%であった。
この実績を、①コロナ前(2019年)、②前年(2020年)、③予約(7/29時点)と比較して
概括します。
① コロナ前(2019年)との比較;(注)2019年は8/9-18の実績値を採用。
(国内線)
供給座席は2020年より▲22%少なく、旅客は半分にも届いていない。
搭乗率は86↘54%と大幅に低下した。
(国際線)
供給座席はコロナ前の1/4以下、旅客数は1/10以下、搭乗率も90↘32%と著しく低下。
② 前年(2020年)との比較;(注)2020年は8/7-16の実績値を採用。
(国内線)
前年はGOTOキャンペーンへの期待で供給は上向いたが、感染再拡大で市場は委縮した。
当年はそれよりも供給座席は減少(▲6%)したが、旅客数は上向いた(1.4倍)。
(国際線)
オリンピックもあって需給増率としては大きかったが、所詮大きな制約下にあり、
搭乗率も3割台に留まった。
③ 予約(7/29時点のもの)との比較;
(国内線)
感染拡大のために直前になって減便が進み、供給座席は▲2%減少した。
例年だと駆け込み需要で旅客数は増えるが、今年は+5%と小幅な積上がりに終わった。
この結果、予約率(50%)からの積み上がりも少なく、搭乗率は54%に終わった。
(国際線)
減便が進んで供給座席は▲2%減、旅客実績もキャンセル増で予約数より下回った。
(所感)わずか10日間の実績ではあるが、2021年度の動向が占えるような内容と思われる。
以上(赤井)