2021.8.4.
~ JALは赤字幅、資金流出ともに大 ~
ANAとJALの2021年度第1四半期決算を簡易比較しました。
・夫々の決算については、7/30と8/3のレポートをご参照下さい。
・内容には筆者所感を含みます。
1. 収支状況;
(税前損益)ANA▲638億円、JAL▲839億円
収益性は、2019,2020とJALがやや上回っていたが、今期はJALの赤字規模が大きかった。
2.財務・資金状況;
(今期の資金流出)ANA▲600億円、JAL▲1000億円規模
JALは設備投資(A350等)、赤字幅ともに大きかったことによる。
(ANA)今期末の借入金残高は1.65兆円で、手元資金は9000億円。
・ 2020年度は1.16億円の資金調達(借入金、増資、資産売却)で、
約▲4400億円の流出(設備投資、赤字等)。
・ 今期は設備投資、赤字等で計▲600億円の資金流出。
(JAL)今期末の借入金残高は約5700億円で、手元資金は3570億円。
・ 2020年度は約4200億円の資金調達(借入金、増資、資産売却)で、
約▲3400億円の流出(設備投資、赤字等)。
・ 今期は設備投資、赤字等で▲1000億円規模の資金流出。
設備投資(A350等)、赤字幅ともに大きかったことによる。
3.機材の状況;2020年度期首→2021.6月末の推移
・ ANA/JALともに大型B777と旧式の中型B767/小型B737の退役を促進した。
・ ANAは新鋭小型機(A320/321neo)の導入に促進したのに対し、
JALは大型のA350(B777との入替)の導入が目立った。
・ ANAは超大型機A380の今後の扱いが課題と思われる。
以上(赤井)