2021.5.6.
国内線はコロナ前の4割強、LCCが健闘
国内11社のGW期間中(4/29~5/5計7日間)の旅客実績をまとめた。
(注1)各社公表資料にもとづく。
(注2)ANA/JAL以外の2019数値は、一昨年の公表値(11日間)x7/11で算出。
1.概要;
(国内線) 期間中の11社合計座席数は220万席で、旅客数は109万人、搭乗率は49%で
あった。 昨年より上回るものの、コロナ前の2019年と比べると、座席数は0.76倍、旅客数は0.42倍であり、搭乗率も49%レベルであった。
(国際線) 低迷が続いており、座席数は一昨年の0.19倍、旅客数は僅か0.04倍であった。
搭乗率の19%は、変動費もカバーできないレベルと思われる。
2.会社別指標比較(国内線;コロナ前比);
各社の国内線座席数/旅客数をコロナ前の2019に対する比率で比べた。
合わせて搭乗率(2021)も比較した。
・ 4社が路線拡大→供給座席で2019を上回った。(SKY、ソラシド、Peach、FDA)
・ 旅客の比率ではLCC2社が2019年の7割以上と健闘した。
・ 搭乗率ではJetstar-Jが突出して高いレベル(75%)であった。
(ANA・JAL) 両社揃って座席数は68%、旅客数は37%であった。
(SKY・ソラシド) 路線拡大等で2019を上回る供給規模ながら旅客数は半減、搭乗率は
低レベルに留まった。
(ADO・SFJ) 座席数は2019の約8割、旅客数は半減、搭乗率は約55%であった。
(Peach) 路線拡大で座席数は2019の1.26倍、旅客数は約7割、搭乗率は52%。
(Jetstar-J) 2019比94%の座席で77%の旅客を獲得、搭乗率75%は突出して高い。
(FDA) 路線拡大で座席数は1.15倍、旅客数は67%で搭乗率は51%。
3. 国際線の状況(2019比)
ANA・JALともに座席数はコロナ前の2~3割、旅客数は約1/20で、搭乗率も20%を切り、
相変わらず需要消失の状況。
SKY(サイパン)、SFJ(台北)、Peach、Jetstar-Jは全便運休、Spring-Jも低迷。
(さいごに)
全般的不振の中で、SKY、Peachの積極的な路線拡大と、Jetstar-Jの高搭乗率政策(きめ
細かい需給調整と思われる)が印象的であった。
以上(Y.A)