2020.6.20.
移動自粛の解除で国内線は復便に拍車
6月19日に感染対策としての移動自粛が全面解除され、夏季繁忙期に向かうのを機に、
国内線各社は減便の復旧を急ピッチで進めている。
約4ヵ月間にわたる移動制限から解放されて、この週末の客況も久しぶりに活気を取り戻しているようにみえる。
(注)各社の公表資料や予約画面(6/20時点)をもとに、特定日の便数を取り纏めた。
また便数上位5社ANA、JAL、SKY、Peach、Jetstar-Jの動きを特に注目した。
1.6月11日(自粛中)→21日(自粛解除後最初の週末)の動き
・国内線13社の合計便数は約200便(1.6倍)増えて520便となった。
うち主要5社だけで約180便(1.8倍)増えている。
・ JALは約2倍になり、運航率(計画便数に対する率)は50%となった。
・ ANAも約1.3倍に増えたが運航率は33%であった。
自社便を絞って、中堅3社等提携会社とのコードシェア便でカバーする形といえる。
・ SKY、Peachは全路線再開(減便は残る)で、運航率は5割以上となった。
・ Jetstar-Jの復便は小規模であった。
・ FDAも再開路線を拡げて、運航率は4割を超えた。
2.夏場に向けて(7月16日と23日の予定便数)
・ JALは7/16には54%の運航率となる。17日以降については未発表。
・ ANAは7/16には45%の運航率となり、23日には6割を超える。
・ SKYは7月の予定は未発表であるが、減便規模を縮小させると考えられる。
・ Peachは7/22に全便数を原計画の規模に復旧させるとしているほか、8月には増便(17%程度)も行うとしている。
・ Jetstar-Jも徐々に増便し、23日には原計画の約8割の規模になる。
3.6/21の便数規模のANA/JALの比較
・ 6/21時点の両社の運航規模には大きな差があり、特に羽田発着の幹線と羽田=ローカル線で大きい。ANAは中堅3社を中心とするコードシェア便を活用することで自社便を絞ったものと考えられる。但し夏繁忙期にむけて自社便を復旧させる。
・ 那覇=ローカル線と純ローカル線での便数差は、もともとJALの便数が多いという事業構造の差による。
(表1)国内線各社の便数と運航率の推移
(表2)6/21のANA/JAL便数・運航率の比較(路線別)
以上(Y.A)