2020.7.29.
コロナの影響
国際線の運航状況は今?
国内線では復便が進みつつある一方で、国際線の運航便数は低位に張りついた状況が
続いている。
今回はその運航状況を少し詳しく眺めてみた。
実績は、各空港の発着情報から、7月22~28日(1週間)の出発便をピックアップした。
運航便数の規模を2019年夏ダイヤの平均便数※(1日当り)と対比させて分析した。
※ 国交省資料(3/31-4/6の定期便)による。
1. 現在の運航規模は「5%」程度
・ 現在の運航便数は1日当り37便であり、これは夏ダイヤ(2019のもの)755便の5%にあたる。
・ ANA・JALは8~9%の運航率である。
・ 他の国内会社では、春秋航空日本が週1便運航しているほかは全面運休である。
(Peach、Jetstar-J、AirAsia-J、スターフライヤー、スカイマークの5社は全運休)
・ 総便数の約3/4を占める外国社の運航率は約4%である。
2. 空港別には、運航は成田・羽田が殆ど全て
・ 現在運航されている便の約9割が成田・羽田発着便である。
(運航便に占めるANA・JALの割合は4~5割であった。)
・ 関西空港では日に3.7便(運航率2%)が運航されている。
・ 中部はこの週をとおして2便のみ(平均0.3便/日)。
・ その他の地方26空港では全便運休であった。
3. 路線別には、北米、欧州路線の運航率が比較的に高め。
・ 北米路線での運航率は約24%と比較的に高く、欧州路線が15%。
(運航便に占めるANA・JALの割合は4~5割であった。)
・ 韓国/中国/香港/台湾線は、夏ダイヤでは総便数の64%を占めているが、この週の
運航率は2%に満たず、復興が遅れている。
なお韓国線を運航する日本の会社は皆無だった。
・ 東南アジア線は5%の運航率、中東線はエミレーツ/カタール/エティハド/トルコ
航空により34%が運航されている。
・ ハワイ線は全運休、グアム線のみこの週は4便が運航されている。
4. 一部の路線についての特筆事項は以下のとおり。
・ 北米路線では、米側4社と日本側2社が、それぞれ毎日6便ずつしっかり運航
している。
・ 欧州路線は、LHやBAの運航率は低く、KLが健闘している。
日本側は日に2.5便運航している。
・ 中国路線は、「5つの1政策(*)」に沿って、日中双方の各社が、週1~2便の
運航であった。
(*)1路線/1か国/1航空会社/1週間/1便(6/8からは2便まで)に限定
以上