2019年6月3日
ADO/ソラシドエアの 2018年度の業績について
この度発表されたAir Do(ADO)とソラシドエアの2018年度実績を概観しました。
分析にあたり、一部当方で概算推定した部分もあります(該当箇所にその旨記載)。
1. 両社の事業概要
① 機材・路線;
ADO; 中型のB767-300型(290席弱)と小型のB737-700型(144席)計14機で
羽田=北海道各空港、札幌=地方空港等を運航している。
ソラシド; 小型のB737-800型(174席)13機で、羽田=九州各空港、那覇=地方
空港等を運航している。
② 2018年度の収益規模; ADOは減収、営業増益、ソラシドは増収減益
両社ともに400億円強の収入(含ANAへの座席販売収入)で30億円規模の営業利益を上げている。
ADOは、札幌=岡山、広島線を廃止したことで前年比で減収となったが、営業利益は若干増の30億円となった。
ソラシドは、中部=那覇線増便と中部=鹿児島線就航で増収ながら、営業利益は
若干減の32億円であった。
また2019年度は両社ともに増収ながら、営業利益はほぼ半減の見込み。
2. 両社の2018年度業績(推定を含む)
① ADO; 座席減ながら(ANAへの販売席数減で)自社席は▲6%
便数は▲15%と大幅減、但し小型機の路線、かつANAへの販売座席の多い路線でもあったため総供給座席数は推定▲10%、自社座席数で▲6%であった。
一方旅客㌔は▲2%に留まって搭乗率は72→75%と大きく改善、これが増益に繋がった。
② ソラシド; 4%の便数増ながら(ANAへの販売席数増で)自社座席㌔は▲1%
便数は+4%増加、これに連動して総座席数も増えたが、増加席数は主にANAへの座席販売分に廻った(推定)ため、ソラシド自体の座席㌔はむしろ微減(▲1%)であった。
一方旅客㌔は+1%増で、搭乗率は69→70%と改善した。
③ ANAのコードシェア座席(推定);
ADOとのコードシェア席数は大幅減(推定▲20%)で、ADOから購入した座席数は、推定で全席数の34%(平均68席程度)であった。
ソラシドとのコードシェア席数は推定10%超の増加で、全座席数の39%(平均68席程度)と推定される。
実績数値および概算推定値は以下のとおりです。
概算推定値については、数値そのものでなく、傾向値としてお受け留め下さい。
以上