年末年始の旅客実績は?
2016年1月7日
国内の航空各社が公表した年末年始(12/25~1/3)の旅客実績をとりまとめ、若干の考察
(といっても単なる推量の域を出ないが)を行った。
1.国内線の概要と考察
① 旅客数は前年より+24千人(+0.8%)増えて3,047千人となった。
・うちLCCは+25千人(+10%)、JALも+14千人(+1%)増加。
・ANAは減少(富山・小松での北陸新幹線の影響等か?)。
・中堅のADOとソラシドも減少(LCCの影響か?)。
② 搭乗率は、LCCとスカイマーク(SKY)が80%台後半、大手2社と中堅は70%台。
・ANAが小幅低下、中堅のADOとソラシドは大幅に低下
・実績搭乗率を12/8時点の予約率と比べると、LCCが+14.8ポイントで多くの駆け
込み需要を獲得した。(12/8時点の予約率は大手2社とほぼ同じレベルだった。)
③ 旅客シェアはANA46.2%、JAL32.8%、LCCは9.5%
・夏季繁忙期には10%を上回っていたLCCのシェアは9.5%に留まった。
大手2社とLCCとの搭乗率格差が夏季繁忙期より小さかったことによる。
(夏季繁忙期)大手2社 75.5%、LCC 91.5% 差16.0ポイント
(年末年始) 大手2社 74.0%、LCC 86.4% 差12.4ポイント
→ 年末年始客は大手の選好度が高い? またはLCCも運賃を比較的に高く
設定したためか?
2.国際線の概要と考察
① 旅客数は前年より+65千人(+12%)増えて601千人となった。
・LCCは規模増により+31千人(+64%)の大幅増となったが、大手2社も+34
千人(+7%)と増加した。
② 搭乗率は、LCC(規模増が大きく前年より低下)とJALは85.9%、ANAは79.4%。
・JAL/ANAの搭乗率の差は6.5ポイントと拡大した。
・Peachは91.5%と図抜けて高く、Jetstar-Jは71.8%に留まった。
③ LCCの旅客シェアは13.2%となった。
ANAの旅客シェアは42.0%だが、系列LCC2社を加えると53.1%となり、
JAL+Jetstar-Jの46.9%を大きく上回った。
《図表1》年末年始旅客状況の概要
《図表2》年末年始旅客状況の概要
《図表3》旅客シェア
国内線 国際線
《図表4》年末年始旅客状況 会社別詳細
以上