ANA/JAL 2016年度上期決算の簡易比較
2016年11月1日
この度発表されたANAとJALの上期連結決算を簡単に比較した。
(注)末尾処理により別表数値(四捨五入)と発表値(切り捨て)とが一致しない箇所がある。
1. 収益性概観; ともに減収ながらANAは増益、JALは大巾減益。
営業利益はほぼ並んだ。
・両社ともに減収 ⇒国内旅客はともに▲1~▲2%の減。
円高為替や燃油サーチャージ減の影響を受けた国際旅客と貨物郵便も減少ながら、
ANAは規模増(座㌔+12%)に旅客が伴いほぼ前期なみを確保した。
・費用は、燃油価格低下の効果などで減少したが、JALは人件費や整備費が増加して減益幅が大きくなった。
・通期予想;前回予想に比べて、ANAは減収のみを反映させたのに対し、JALは利益も約300億円下方修正した。
2. 旅客指標概観; 「ANA-JAL」の収入差は、半期で国内旅客が1,000億円規模、
国際旅客が500億円規模。
搭乗率はJALが3~4ポイント高い。
・国内旅客は、平均単価はともに▲2%低下、旅客数はANA微減・JAL微増。
・国際旅客は、平均単価はともに▲10%程度低下、旅客規模はJALはほぼ前年並み、
搭乗率はJALが4.3ポイント上回り80%台を確保。
3. 財務状況; ANAは、航空機(ANAは建設仮勘定を含む)と有利子負債が大きく、
JALは、それらがともに少なく、利益剰余金が多い。
以上