お盆期間の実績からみる航空業界の動向
2015年8月18日
各社が発表したお盆期間(夏季繁忙期間;8/7~16日)の旅客実績をもとに、日本の航空業界の至近の動向を概観してみた。
1.国内線の動向
① 旅客数;総旅客数は326万人で、前年に比べて16万人(+5%)増加。
うち7万人はLCC(+28%)、大手2社が8万人(+3%)。
中堅の4社はソラシドを除き伸び悩み~減少。
ANAは規模増によって、JALは効率向上で、旅客増を達成。
② 旅客シェア;大手2社とSKYが低下、LCCは上昇。
大手2社のシェアは80⇒78%と低下、
LCCは上昇して10%を超えた。
JAL+Jetstar-Jで38%、ANA+系列LCCで50%
③ 搭乗率;LCCは90%レベル、中堅4社(含SKY)は80%台、大手2社は70%台。
ANAは規模増 ⇒中大型機や中堅3社とのコードシェア増で市場影響力の拡大を志向
JALは効率増 ⇒小型化による搭乗率Upで収益性を志向
2.国際線の動向
① 旅客数;総旅客数は61万人で、前年に比べて5万人(+10%)増加。
うち大手2社が3万人(+6%)、LCCが2万人(+49%)
② 旅客シェア;LCCのシェアは7% ⇒10%と大きく上昇。
JALのシェアはが▲3.5ポイント低下。
系列のJetstar-Jと合せても▲3ポイント低下して、
46%となった。
ANA+系列LCCは51% ⇒54%となった。
③ ANA、JALの戦略の差;
規模・基盤拡大でシェアと市場影響力の強化を目指すANA
効率向上で収益性維持強化を目指すJAL
の戦略の差が伺える。
《 2015年夏季繁忙間の旅客実績 》
以上(Y.A)