Peach Aviationの収益性(試算)
2015年9月1日
Peachが公表した資料をもとにして、2014年度の収益性を概算試算してみた。
LCCで利益をあげるスキームが確立したようにみえる。
(参考としてVanilla の試算数値も表示)
今後、Jetstar-Japanの同様の数値・指標を注目して待ちたい。
1. 収益性と指標(試算)
① 371億円の収入に対して営業利益は29億円(利益率8%)。
数値的には前年とほぼ同様(若干向上)であり、収益をあげる事業構造が確立したと考えられる。
② 発着ベース(距離は約1000km)の旅客単価は10,200円でほぼ前年並み。
座席コストは8,100円で、わずかながら上昇。
(平均距離が1,500kmを超えるVanillaとの比較では、座席コストが大幅に低く、
旅客単価はほぼ同レベル)
③ 搭乗率は84 ⇒86%と向上したことが、利益率Upに繋がった。
④ 距離ベース(千km当り)でみると、旅客単価は約9,600円でほぼ前年並み(Vanillaより大幅に高い)。 座席コストは約7,600円で前年並み。
搭乗率は85 ⇒86%と向上した。
2. 路線別実績(試算)
① 国内線13路線のうち、関西発着6路線で旅客数が20万人を超えた。
国際線7路線のうり、3路線の旅客数が20万人を超えた。
② 国内線では1,000km未満の路線が多い。
国際線の最長路線は関西=香港路線で、約2,500kmである。
③ 搭乗率は軒並み75%を超え、国内線平均が85%、国際線は87%である。
まだ実績期間が短いものの、成田発着2路線が90%に達している。成田を基地とする他のLCC2社よりも競争力が強いことが推定される。
④ 国内線の5路線の搭乗率を大手2社と比べると、Peachは全ての路線で、圧倒的に高い。
《図表2》路線別旅客数(千人)と距離(km;右目盛り)
《図表3》路線別搭乗率(%)
《図表4》主要国内線の搭乗率比較(%)
(Y.A)以上