2025.3.1.

第3四半期決算でみるJAL/ANAの収益力

  両社の公表資料をもとに、若干の分析と考察を加えました。

   (注)両社の決算基準は異なるので厳密な比較とはなりません。

 

1.JAL/ANAの損益比較

     

          (JAL) 営業収益の伸びは営業費用とほぼ同じの+11%。

      これにより営業利益率は前年並みの10%。

      営業利益は168億円増加して1428億円であった。

 

 (ANA)営業収益の増率はほぼJAL並みの+10%。

      費用は+15%の増率。
      整備費増が大きく、前年比1.45倍。
      他の費用伸びはほぼ並みの+11%なので、減益はほぼこれに帰すると

いえるのではないか。

 

また営業外では補償金収入154億円によりプラスになっている。

 

 

           2.通期予測

 

JAL)財務・法人所得税前利益; Q4での利益が257億円と大きく、

通期の利益は1700億円

 

ANA)経常利益;Q4の利益は116億円と小幅で、通期の利益は1900億円

 

 

3.営業収支の内訳

 

(国際旅客)両社前年比+10%程度の増加

(国内旅客)JAL+3%に対し、ANA+8%と大きい。

 

LCCJALZIPAIRSpring-Jの増加で、前年比1.49倍。

      国内線はSpring-Jの規模減。

 

      ANAPeachが前年比+2, Air Japanが新規。

 

 

     4.旅客指標

 

(国際旅客)両社+10%の旅客㌔増、単価はほぼ横ばいで収入+10%。

         供給(座席㌔)増はJALが小幅のため搭乗率は大きくUPして83%に。

 

(国内旅客)両社、旅客㌔増(JAL+2%,+8%)がほぼ収入増に繋がった。

         供給(座席㌔)はほぼ前年並みだったため、搭乗率はJAL+2ポイント

          UPして78%に、ANA+5ポイントUPして75%となった。

 

 

以上(Y.A)