2020年10月26日
22-Oct-2020
CAPAは、エアラインと旅行業界が直面して居る、人々と問題を照らし出す、一連のオンライン催し物を開始した。月例のCAPA Liveシリーズは、主要な業界人たちへのインタビューとともに、CAPAとアビエーションウイーク・グループ内の専門家による分析を含める予定である。
2020年10月の催しで提示された以下の分析は、東南アジア航空市場を、そしてそれがCOVIDパンデミックで如何に衝撃を受けて来たかを検証する。
東南アジア市場での最新の展開のアップデートと議論については、2020年11月のCAPA Liveイベントの中で提起される予定だ。
概要:Summary:
l ベトナム、COVID-19の第2波の後に復活し、強力な国内線の回復。
l シンガポールは、国境の規制を緩めつつあるが、トラベルバブルは他の場所には中々現れない。
l SIA、キャセイ、そして他の東南アジアのエアライン各社は、リストラと戦略の見直しの様々な段階に居る。
l エアアジアが流動性を上げようと懸命に努める中、その一部の部隊は他より危険を抱えて居る。
この最初の図表を見ると、拡大アジア太平洋地区は、当初パンデミックにより、多分他地区に比べ、より激しく打撃を受けたのが分かる。然しまた、主要アジア太平洋市場の幾つかは、世界中の他の地区の市場より急速に回復して居る。
この図表は、2020年4月頃、交通量が如何に底を打ち、増加し始めたかを示して居る。これは、主として、国際線より遥かに速く回復しつつある国内線旅行に牽引されたものだ。大規模な国内線市場を持った国は、国内線交通量の無い香港やシンガポールより、良い位置に居る傾向がある。
Source: CAPA and IATA.
下の図表は、国内線、国際線双方の路線網を持つ市場の回復への途の、良いケーススタディを提供するベトナムに焦点を当てて居る。図表はCAPA供給データと予測を、国内線を濃紺で国際線を明るい青で示して居る。毎日の新しいCOVID-19感染者数を赤い線で示す。
こうして、2020年4月には、国際線と国内線の便が、ほぼ完全に止まった事が分かる。
然し、ベトナムは国内線便を徐々に足し戻す事を可能にし、2020年6月下旬には事実上COVID-19以前の水準に到達した、COVID-19戦略の成功を証明して居る。
アジア太平洋地区では、国境は概ね、まだ閉鎖されて居るか、旅行に対し同様の効果を持つ検疫制限の対象になって居る。中には、必要不可欠な旅行に対して取り決められた、いわゆるグリーンレーンもあるが、概して期待されるトラベルバブル(特定の国家間などで対象者の往来を自由にする制度)は展開が遅々として居る。
シンガポールは、国境規制の緩和に関して、アジア太平洋地区で最も進んで居る。また、必要不可欠な旅行に関わる幾つかの合意に達して居ると同時に、シンガポールは、ニュージーランド、ベトナム、ブルネイそして殆どの豪州など、幾つかの国に対し、並行的に検疫制限をの解除して居る。これら殆どの検疫制限解除の効果は、相互的ではないため、限られて居るが、明らかに正しい方角への第一歩である。
シンガポールと香港の間で計画されて居るトラベルバブルは、二者間であり、相互的であるので、ずっと先まで行くだろう。
この二つの政府は、COVID-19テストが依然必要だけれど、両市場の間で、検疫無しの旅行を認める考えを表明した。いつそしてどの様にトラベルバブルが開始されるかなどの詳細は未だ検討の最中である。プログラムが成立するまでは、この路線の運航便数はまずは制限される事になりそうだ。
伝統的エアラインは、生き残りのために見直しとリストラを行って居る
また、エアラインにとって大きな展開があった。
この地区の大立者、シンガポール航空とキャセイ太平洋の2社が、その事業を新たな業界の環境に揃え直そうと、見直して居るのだ。彼らはともに大きな国家支援による恩恵を受けて居るけれども、国際線乗継需要に依存して居る所為で、両社は比較的に厳しい衝撃を受けて居る。
SIAは、長期的にその路線網の形態、規模について、見直しを行って居り、そしてこれは保有機計画の変更も意味する可能性があると示唆して居る。この作業は、同社の現在の会計年度上半期の終わりまでに完了する事になって居り、今年中により多くが明らかになるだろう。
一方、キャセイは、2020年10月21日にそのリストラ計画の大規模なコスト削減要素を公表した。同グループは従業員を24%、即ち8,500の職を削減する計画である。この合計数値には2,600の現在欠員となって居る職の非補充が含まれる。更に香港に居る5,300人、香港以外の600人の従業員の一時帰休が計画されて居る。計画のもう一つにはキャセイドラゴンの親会社への統合がある。
東南アジアの、タイ航空、ガルーダそしてマレーシア航空など、その他のエアラインもまた、様々な程度でリストラ作業を実施中である。政府所有の、或は大部分を政府が所有するエアラインは、生き残りのために、更なる国家の財政援助を受ける模様である。タイ航空の場合、政府は債務のリストラのため、同社を破産裁判所に送って居る。
エアアジアとその他のLCC各社は、更なる生き残りへの課題に直面
東南アジアの独立系LCC各社にとって、事態は、もう少し難しい。彼らは概して、主要フラッグキャリアーと同じ水準の政府支援を受け取って居ないので、彼らには資金を得る為にはより多くの課題がある。然しながら、近距離LCCは、COVID-19後の世界にはより相応しいかも知れない、保有機群と路線網での恩恵がある。
エアアジアは、COVID-19危機を生き残る為に必要な、流動性を増加させる多くの対策を検討して居る。同社はまた、核である東南アジア事業により深く集中して居る様だ。エアアジアの日本フランチャイズは2020年10月5日に運航を停止し、また同グループはエアアジア・インディアの共同事業の持ち株売却に関する協議を持ったと報じられて居る。
グループの広胴機長距離線の関連会社である、エアアジアXは生き残りに大きな課題と直面して居る。同社はパンデミックのため、全便の運休を余儀なくされ、再開のめどは立って居ない。
2020年10月6日、エアアジアXは新たな資金を探す前提としての負債のリストラを試みると語って居る。長距離LCCが直面する難問は、今や、2020年6月にタイのノックスクートが運航を停止したことで浮き彫りになって居る。
以上
CAPA Live: Southeast Asia’s air travel market stalls