CAPA分析:NEW HEADLINES  6月-2022年

CAPAアナリストによる アジア・太平洋の航空業界のトピックスは

今・そしてこれからの展望を紐解く大変興味深く、そして貴重なレポートです。

 

毎週幾つかのレポートをピックアップし、その序章をご紹介致します。 

 

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CAPA(Centre for Aviation)の発表する”CAPA Analysis” 原文はこちらからご覧になれます。

 

2022年6月26日掲載

Premium Analysis

欧州の低コストエアラインの保有機群:その規模と拡大

24-Jun-2022

 

2022年6月21日、イージージェットはエアバス社と、2026年から2027年の間に56機のA320neo系列機を納入する条件付き契約締結を発表した。これは、CAPA保有機データベースに記録のある既存の113機の確定発注に追加されるものだが、イージージェットの新機材に対する焦点は、拡大と言うより、旧式科学技術の機材の入れ替えにある。

 

この発表は、欧州の低コストエアライン保有機群と、そのあり得べき拡大に関する、CAPA保有機データベースの記録の分析を促すものである。

 

ライアンエア・グループは、イージージェットより59%多い514機の航空機を持って居る。両社は、規模の点で伝統的エアライングループの子会社と似通った、第2線の欧州独立系LCC各社に比べ遥かに大きい。

 

IAGは伝統的グループの中で、最大の狭胴機LCC保有機群を持ち、これに続くのはルフトハンザグループであるが、エアフランスーKLMが最速の拡大を見せて居る。

 

ウイズエアは、中期的に、欧州のLCC各社の中で最速の拡大率を計画して居り、ライアンエアがこれに続く一方でイージージェットの拡大計画はより慎重である。

 

ノルウェーエアは再び拡大して居るが、今では、ジェット2.comの方が遥かに大きい。 

 

Europe's low cost airline fleets: size and growth

オースチン空港:市議会が「厄介者」民間の南ターミナルを閉鎖へー米国の民営化に打撃

23-Jun-2022

 

CAPAは、特に2017年から2020年の間に生まれた、官民両分野が力を併せて、新しくそして強く必要とされたインフラが、老朽化する既存のものに取って代わり、今やその多くが実際に使われて居る、ターミナルビルからレンタカーセンター、動く歩道などの建設のための、空港でのP3プロジェクトが花開くのを幅広く伝えて来た。

 

然し、開始以来26年を経た、救援のための暫定的なものから主要なハブ空港まで、様々なタイプの空港をリースする意図を持った民営化プロラムが、現在、その謳い文句に対してたった一つの成功例以外、立ち往生したままである。

 

今回レポートの主題はテキサス州オースティンでの出来事である。

 

そこでは、市議会が自ら運営するターミナルを拡大できる様に、ULCCには魅力的な民間運営のターミナルを買収しようと、それも安く、模索して居る。これは、世界的な関心を引きつけたセントルイス・ランバート空港の賃貸手続きが崩壊したのに続くもので、空港民営化の勢いに対して何らの好影響も与えない。

 

Austin Airport: council to shut the ‘LoneStar’ private South Terminal – a blow to US privatization

Premium Analysis

ギリシャ、欧州エアライン回復の先頭を行く、LCC各社がエーゲ航空グループから占有率を奪う中で

23-Jun-2022

 

ギリシャのCOVID-19危機からの供給回復は、欧州全体としての回復率を凌いで居る。

 

2022年6月13日の週、2019年の供給水準に対し、欧州全体の86%に対して、ギリシャは112%である。ギリシャは、供給席数で、他の欧州で首位の10カ国よりも高い比率にある。

 

然し、ギリシャの主導的運航会社である、エーゲ航空グループは、僅かだがより慎重な取り組みで、95%に達して居る。

 

第2位の運航会社であるライアンエア・グループは、ギリシャ内で131%、そして低コストエアライン各社は、併せて148%である。

 

エーゲ航空の保有機計画は、2026年の段階で2021年と同規模を示して居る。

 

一方で、LCC各社は拡大して、エーゲ航空から供給席数占有率を奪い続けそうだ。 

 

Greece leads Europe's airline recovery as LCCs take share from Aegean group

Premium Analysis

茨城空港ー東京のダークホース空港、確たる役割を取り戻すのに苦闘

22-Jun-2022

 

15年ほど昔、新たな「種」の空港、低コスト空港、或は単にターミナルが、主として欧州と東南アジアに、そして遅れて小規模ではあるが北アジアに出現し始めた。

 

日本では、政府が、まだごく稀だった地域に、観光客を連れて来てくれるだろう低コストエアラインを奨励したいと考えたため、そんな空港が歓迎された。

 

東京の北の郊外にある新しい民間空港、茨城は、急遽殆どの不必要な装飾が取り除かれ、低コスト機能のためにデザインし直された。交通量は次第に増えて行った。

 

然し、今、漸く日本での猛威を終えようとして居るCOVID-19パンデミック以来、少数の国内線便が唯一つのエアラインによって運航され、国際線は全く無い茨城は、そのアイデンティティを再構築するのが困難な事を見出して居る。

 

「振り出しに戻った」のだが、今は正にこの国の国交省にとって、彼らは新しい何事にも懐疑的な傾向があるものの、地元民が望むなら、これを民営化のプロセスに載せるべきか否か再検討すべき時である。

  

Ibaraki Airport – Tokyo’s dark horse airport struggles to regain a definable role

Premium Analysis

ブラジルの空港の第7次コンセッション・スキーム、北東部にやって来る

21-Jun-2022

 

ブラジルの空港コンセッション計画は、終盤へと続き、今回(第7次の配布分)は、サンパウロのコンゴーニャス空港が含まれて居るが、個別ではなく大きなグループが対象となる。

 

これは、リオデジャネイロの2つの空港のパッケージは、そのうち1つは再度コンセッションに出され、来年に続く予定だが、この国のこの分野に対する投資家心理の最後のテストの一つになるだろう。

 

最後の仕上げとして、残ったグループの一つは、僅か2つの空港からなり、既に存在する大規模な空港運営グループに吸収される可能性がある。

  

Brazilian airports seventh concession tranche comes to the northeast of the country

欧州:航空供給の回復、夏場ピークの間は高原状態のまま

21-Jun-2022

 

欧州の週間供給席数の、2019年同週に対する割合で計った航空供給の回復は、最近の数週間、大きく動いて居ない。

 

2022年6月20日の週、欧州の供給席数は86.5%であり、これは2019年同週に対しては13.5%不足だった。これは、以来その水準の上下1%以内であった、4週間前とほぼ全く変わらない状態である。

 

地区間ランキングで、欧州は、供給が▲24.5%のアジア太平洋、▲15.2%の中東の上である第4位のままだった。アフリカの供給は▲9.8%、北米が▲9.6%、そしてラテンアメリカは僅か▲3.3%のダウンだった。 

 

人員配置と採用の問題の結果、欧州の供給回復は、北半球のピーク期間中、高原状態を保つことになりそうだ。

 

Europe: aviation capacity recovery to remain on a plateau through peak summer

Premium Analysis

米国、感染テスト要件撤廃。ユナイテッドは大勝するか?

20-Jun-2022

 

米国の各エアラインは、多くの批判と、義務を取り除こうとする大規模なロビー活動を受けた結果、入国国際線旅行者への感染テストの要件を廃止する政府の決断を称賛して居る。

 

政府のこの決断の前ですら、米国のグローバル・ネットワーク・エアライン各社は、北半球の夏場の繁忙期の大西洋横断市場の需要について、強気だった。

 

特にユナイテッドは、COVID-19パンデミックの間中、より多くの広胴ジェット機を維持して来た同社の決断から、大規模な利益を収穫し、その大西洋横断の供給を2019年水準を越えて拡大することを狙って居る。 

 

The US eliminates testing requirements. Will United score a big win?

Premium Analysis

チェコのプラハ空港、2021年のEBITDAはプラスに、将来の環境保護体制へ動き始める

20-Jun-2022

 

各空港は、ビジネスを軌道に戻そうとする圧力を受けつつ、特にそのインフラを開発するために、現在、環境保護の持続可能性への公約とのバランスを取る事が必要になって来て居る。

 

プラハのヴァーツラフ・ハヴェル空港も同様なのだが、昨年、銀行団のコンソーシアムと交渉したクレジットラインを活用して、COVID-19パンデミック前及び期間中の経験の上に築いて来た、インフラ開発に関する、戦略的ガイドラインを設けようとして居る。

 

プラハのヴァーツラフ・ハヴェル空港は、2020会計年度の4億5,900万チェコ・コルナ(1,860万ユーロ)の損失に対して、2021会計年度には、1億9,000万チェコ・コルナ(7,700万ユーロ)のプラスのEBITDAを計上して居る。プラハ・エアポート・グループは2021年度に、全体として1億4,500万チェコ・コルナのEBITDAを計上し、そのほぼ全てが、空港の営業収支によるものだった。

 

次の10年間に、同空港は、例えばターミナル2ビルの拡張工事など、幾つかの長期的な開発や持続可能性のプロジェクトの実行を計画して居る。 

 

Prague Airport scrapes a positive EBITDA in 2021, sets out its future environmental credentials

2022年6月19日掲載

国際線交通量、航空旅客の回復を推進;中国は懸念、ラテンアメリカは熱狂的

17-Jun-2022

 

エアラインの団体である、国際航空協会(IATA)からの最新の航空交通量のデータは、ウクライナ戦争や中国での旅行制限にも関わらず、2022年4月に航空旅行がその強い旅客回復のトレンドを取り戻したことを示して居る。

 

2022年4月のデータは、旅行を厳しく制限し続ける中国を例外として、「ほぼ全市場に於ける楽観論の根拠」となると、IATA事務総長のウイリー・ウォルシュは認めて居る。

 

然し、航空貨物の統計は、良い見通しは無く、そしてしばしば旅客の統計の方は、すぐにこれを追いかける可能性を意味する。

 

貨物の物量が世界の6地区のそれぞれで落ち、貨物搭載率は5地区で下降、そして供給スペースは4地区で落ちて居る事を示す、2022年4月の統計は、多分、楽観的には、単に一時的なものだったと判明するだろう。

 

International traffic propels air passenger recovery; China concerns, while Latin America goes crazy

Premium Analysis

新中央ポーランド空港、曲がり角にー旅客、貨物、軍用ーそれとも全ての混在か?

16-Jun-2022

 

最近、欧州に新空港が出来るのは稀であるが、2つの大規模なものが、過去3年でイスタンブールとベルリンに開港した。

 

一方で、ポーランドの当局は新たな空港を思い描いて居り、それは首都ワルシャワの周囲の幾つかの空港に代替するだけでなく、国全体の中央空港として機能し、これに繋がる地上交通機関を備えたものだ。

 

建設は未だ始まって居ないが、パンデミックは、将来旅客の求めるものは何かと言う疑問を投げかけ、一方で地元の反対運動の醸成を助ける結果になって居る。

 

混乱する旅客見通しデータの中で、この空港の主要な戦略は何なのか、旅客なのか貨物なのかについての不確かさがあり、一方で、東西の政治的緊張がエスカレートする中で、いずれにせよ、種々、発生する事態に飲み込まれる危険がある。

 

New Central Polish Airport at a turning point – passenger, cargo, military – or a mix of all three?

Premium Analysis

エアアジアのエアライン各社、回復の目標に前進ー第2部:タイ、インドネシア、そしてフィリピン

16-Jun-2022

 

エアアジアグループのエアライン各社は、最近の数か月、グループが2022年内に国内線供給のほぼ全面回復を目標とする中で、全てその事業展開の拡大を実現して居る。

 

国際線供給は勢いを再構築するのに、より長い時間がかかって居るが、今年の下期には、より急速に立ち上がる可能性がある。

 

この分析レポートの第1部では、グループの全体的なゴールであるパンデミック前の国内線供給の93%を、これは第1四半期から60%と大幅な増加を意味するが、今年末までに達成すると言う目標に焦点を当てた。第1部は、また、グループのエアライン各社の中で最大であり、従って最も重要な貢献者である、エアアジア・マレーシアの再建への努力についても検証した。

 

第2部は、タイ・エアアジア、エアアジア・インドネシア、そしてエアアジア・フィリピンに焦点を当てる。後の2社は、エアアジアのマレーシアやタイでの事業展開に比べてずっと小規模であるが、グループはインドネシアとフィリピンのフランチャイズに大きな成長の可能性を見出だして居る。

 

主として各国政府の政策決定により、回復の割合はこの4つのグループエアライン間で異なる。然し、全ての場合で、状況は正しい方向へ動いて居る。

 

AirAsia airlines make progress on recovery goals – Part 2: Thailand, Indonesia and the Philippines 

欧州のエアライン供給回復、小休止;搭乗率には恩恵

15-Jun-2022

 

欧州の供給回復は、もう一度息つぎのために小休止をとって居る。

 

2週間前、2022年6月の始めに、パンデミック時代の最高値である2019年水準に対して87.5%に達した後、2022年6月13日の週、85.7%、即ち、2019年同週に対して不足▲14.3%へと滑り落ちてしまった。

 

欧州は、地区間ランキングで、供給が▲26.7%落ちたアジア太平洋、そして▲20.6%の中東の上で、4位のままであった。アフリカの供給は▲13.2%の減、北米は▲9.4%の減、そしてラテンアメリカは▲8.6%だった。

 

IATAの報告した2022年4月現在の、月毎の旅客搭乗率は、パンデミック前以来、どの月に比べても2019年の同月に達成した水準に近いものになった。

 

便のキャンセルが、メディアの見出しが言うより低い率であったものの、当面、供給が2019年水準に対する割合として、更なる飛躍を見せるのを抑圧しそうであるが、搭乗率には更なる弾みをつけるかも知れない。

 

Europe's airline capacity recovery takes a breather; load factor to benefit

世界の航空貨物の減少、旅客需要にとって再た歓迎されない前兆かも知れない

15-Jun-2022

 

航空貨物の物量の減少は多くの場合で、旅客分野の前触れを演じて来た。

 

エアラインが、パンデミックが次第に鎮静化し始めたと言うことで、慌てて作り上げたスケジュールを満たすための供給を、必死で提供しようと試みる間、更なる下降は破滅的なものになるだろうし、このゲームには、まとまって或は個々に、需要を下落させる、多くの外部要因がある。

 

世界の6つの地区の全てで、貨物の物量の下落の見える2022年4月の統計では、搭載率は5地区で下降し、供給は4地区で落ちて居る事は、多分、楽観的には、単に一時的なものだったと判明するだろう。

 

もしそう成らなければ、エアラインは、今年の残りの期間とその先について、真剣に更なる旅客便の供給削減を考え始めるかも知れない。

 

Global air cargo decline could again be an unwelcome portent for passenger demand

Premium Analysis

デルタの40億米ドルのターミナル、NYラガーディア空港に開業ー笑いぐさから成功談に

14-Jun-2022

 

2010年代半ば、先代と現職の米国大統領は共に、ニューヨークのラガーディア空港について、完全な建設し直しでしか払拭できないだろう評判が立った時には、公然と批判し、笑い者にした;実際には「新たな」空港である。

 

一連の官民連携(P3)契約は、最終的にまとまり、中央ターミナルビルに続いて、新たなデルタ航空のターミナルCのオープンが、しっかりと完成した。

 

未だ、ターミナルCにはやるべき事が残されて居るが、就任しようとする新州知事により高価なエアトレイン計画が没にされたため、ラガーディアが実際の所、今必要なのは、改善されたアクセスと出入のための公共交通機関である。

 

一方で、これはニューヨークを震源地として、今、米国のこの分野に巻き起こって居るP3ブームの一つの例に過ぎない。

 

Delta’s USD4 billion terminal opens at New York LGA – from laughing stock to success story 

Premium Featured Analysis

エアアジアグループのエアライン、回復の目標に突き進むー第1部:マレーシア

14-Jun-2022

 

エアアジア・グループのエアライン各社は、2022年下期に入る中で、依然、グループの大胆な年末までの目標の達成には遠いものの、国内線、そして国際線の供給のリバウンドを体験して居る。

 

エアアジアはパンデミックの間に、エアアジア・ジャパンを切り、エアアジア・インディアの持ち株を売却し、その航空事業グループをスリム化した。これにより、核となるマレーシアでの事業とインドネシア、タイ、そしてフィリピンでの共同事業・関連会社からなる、東南アジア地区に、4つのエアラインが残った。

 

また、より幅広くなったグループは、エアライン事業を超えて、ますます多様化するポートフォリオを反映して、名称をキャピタルAと変えた。然し、エアライン部門は依然としてエアアジア・アビエーション・グループと呼ばれる。

 

その4つのエアラインは、各国が旅行制限を緩和するのに合わせ、供給を再構築して居る。国内線は、国際線より早い回復を見せて居り(依然、アジア太平洋地区エアラインの課題である)、エアアジアは、グループの国内線の供給は、2022年末までに、ほぼ完全に回復すると言う予想に自信を持って居る。

 

この2部構成のアップデート編は、その4つのエアラインが、それぞれの市場で、どの様にやって居るのかを見る。

 

AirAsia group airlines make progress on recovery goals – Part 1: Malaysia

ビバ、ラテンアメリカのエアライン統合話はまだまだ終わらないと信じる

13-Jun-2022

 

ラテンアメリカ市場のエアライン統合は、速射砲の勢いで起こりつつある様に見えるけれど、現実には、最新の合意が世に出るのには開発、最終化にかなり時間がかかった。

 

然し、アビアンカ、GOLそしてビバからなる、アブラ・グループでさえ、創設のために、全ての必要な管理当局の承認を得る為に努力して居る様に、この地区の統合の物語は、まだ終わって居ない。

 

ビバは、ラテンアメリカに於いて、市場でより攻撃に強い航空業界を創るため、更なるM&Aが起こるだろうと考えて居る。

 

Viva believes the airline consolidation story in Latin America is far from over 

Premium Analysis

イタリアのSEAとベトナムのエアポーツ・コーポレーション、路線合意に至る;更なる協力が続く可能性あり

13-Jun-2022

 

空港間の協力契約はエアライン間のアライアンスの様に進んだものでは無いが、存在するし、比較的に良く知られた例の一つが、株式の持合いを含む、グループADPとスキポール・グループのものだ。

 

グループADPは、べトナムのエアポーツ・コーポレーション(ACV)に投資する交渉をして居たが、5年前に交渉が決裂した。

 

それ以来、ACVは、ホーチミンシティ近郊の高価なロンタン空港等の新空港、そして既存空港の開発の資金的負担の一部でも救済してくれる、国内、国際の提携先探しに益々絶望的に突入して居る。

 

ACVは今や、ミラノ地区の空港を運営するイタリア企業であるSEA Spa(空港運営公開有限会社)と路線展開を通じて、観光開発とベトナムと北イタリア間の貿易を振興するため、合意に至って居る。

 

その先には、SEAにとって、もし両者が望むなら、ACVとより深い協力関係を結び、グループADPの地位を奪う好機があるのかも知れない。 

 

Italy’s SEA and Airports Corporation of Vietnam reach route accord; deeper co-operation could follow

2022年6月12日掲載

Premium Analysis

インディゴ、拡大の勢いを保つため、インド国外を検討

10-Jun-2022

 

インドのLCCインディゴは、COVID-19危機から力強く回復しており、同社は、特に国際線サービスの拡大に焦点を絞って、次の12か月でパンデミック前の水準を超えた拡大をしたいと考えて居る。

 

インドのエアライン市場は、COVID-19パンデミックの期間の殆どを、国際と国内の規制に縛られ、大きく制限されて居たが、需要は政府の規制が解除されて以来、大きく盛り上がって来た。

 

インディゴが比較的に急速な需要の回復を開拓するのに、最も熟達して居たことは驚くまでも無い。COVID-19前、同エアラインは、資金的に最強であり、国内市場を支配して居たので、地元のライバル達の誰よりも上手く、危機を切り抜ける事が出来た。

 

国内分野では、再び競争が激化して来たことから、インディゴは国際線市場が、最高の拡大可能性を持つと見て居る。納入される新機材が保有機群に加わる中で、同社はますます、海外を向く事になるだろう。

 

IndiGo looks outside India to maintain expansion momentum

Premium Analysis

英国の航空便キャンセル、見出しを飾る:原因は複雑

09-Jun-2022

 

2022年6月1日、英国のエアライン、空港そして地上ハンドリングの経営者たちとの会合の後、英国の運輸大臣グラント・シャップスは、この業界は、2年間の旅行停止状態に続く、旅客需要の大波に備えて置くべきだったと語った。メディアの見出しは、特に英国では、航空業界が夏場の最盛期に向かう中で、便のキャンセルと、人員不足で大混乱の空港の様子を強調して居る。

 

欧州の供給席数は、2022年1月下旬以来+91%、そして2022年3月中旬以来+50%の増加となって居る。英国の供給席数は、それぞれ+174%、そして+61%増加して居る。航空業界の経営者たちは、この供給増を計画したのなら、何故、キャンセルなどせず実行するために充分な人員を採用しなかったのだろう?

 

重要な要素は、採用、訓練そして致命的な、安全性確保(政府に管理される)には3から6ヶ月のリードタイムが必要である事だ。然し、採用に本腰を入れられる様に、全ての英国の旅行制限が終わったのは、僅か3ヶ月にも満たない前の事だった。

 

サプライチェーンの問題、Brexitそして、高い地上サービス従業員の回転率などが障害に積み重なった。にも関わらず、航空便のキャンセル率はずっと一桁前半のパーセンテージである。

 

UK flight cancellations hit the headlines: the causes are complex…

Premium Analysis

米国のテスト要件、国際線需要を湿らせ続ける;何故か謎に包まれたまま

08-Jun-2022

 

米国の繁忙な夏季旅行シーズンが、非公式ながらスタートしようとして居るが、入国する国際線到着客の出発前テストが頑固に規定されたままだ。

 

旅行業界利害関係者からの、この必須要件の廃止の歎願も、バイデン大統領の政権の方向転換には至って居ない。

 

その結果、国際線需要の復活は、米国が他の多くの国々と同様に、時代遅れに見える予防対策を取り除くまで沈黙したままになるだろう。

  

US testing requirements continue to dampen international demand; why it remains shrouded in mystery

通常のサービス回復ーロンドン・ヒースロー、世界一の国際空港の座を取り戻す

08-Jun-2022

 

ドバイが2014年にロンドン・ヒースローから世界一の国際空港の座を奪った時、航空輸送産業全体に、未曽有の大きな変化が起こった事を意味するように見えた。

 

然し、物事はそんな計算を覆すのが常で、COVID−19パンデミックもそうだった、旅客数の指標で見ると、2021年には米国の空港が上位7位を独占し、前年は広州白雲国際空港が世界一の繁忙空港であった。

 

過去3ヶ月間くらいで、ある程度の平常さが戻って来たのに従い、アムステルダム・スキポールとパリ・CDGをすぐ後に従えて、ヒースローはその第1位の地位を取り戻した。

 

概ね、観光、余暇の需要が、そしてふんだんな低コストの供給席が(供給不足と言う理由で、余りにも多くの便がキャンセル便になって居るが)需要を牽引して居り、ある有力な業界団体のトップは、2024年までに完全に回復はするだろうと言って居る。

 

然し、それは新たな出来事がなければの話だ。。。

 

Normal service is resumed – London Heathrow restored as world’s premier international airport

Premium Analysis

東カリブ海バルバドスのグラントリー・アダムズ空港コンセッション、航空業界の「新たな現実」の中で復活

07-Jun-2022

 

未だに、空港のM&A の世界には多くの動きがあり、バルバドスのブリッジタウンにあるグラントリー・アダムズ国際空港のPPP案件が2023年上半期完了の予定で軌道に戻って来たことは、心強い話である。

 

全ての、既に資格要件をクリアした、当初からの運営者とグループが、そのまま残って居る。然し、パンデミック前にあった環境はもはや存在しない。

 

この遅延は、政治的な反対が勢力を伸ばし、主な反対派は、政府から、当面の更なる資金提供には口をつぐんで居る一方で、空港がいつかは政府管理に戻る事を公約して居る。

 

更には、新しいバルバドス共和国が政治的に、どの方角に向かって行くのか、そして交通施設の所有の形態にどの様な影響を与えるのかについての懸念がある。

 

とは言え、この案件が、更に遅延するよりも、今、実現する方が良いのは確かだ。

 

Grantley Adams airport concession in Barbados resumes within the ‘new realities’ of aviation

欧州の航空業界回復滑る、ユーロコントロールが便の予想を絞る中で

07-Jun-2022

 

欧州の航空供給量の回復は、今週、幾らか勢いを失って居るが、2019年の週間供給席数へ次第に戻って行く道はこれまでも決して平坦な右肩上がりの途では無かった。

 

更には、ユーロコントロール(欧州航空航法安全機構)が2022年の欧州内の航空便数の基本シナリオの予想を、2019年水準の89%から85%に引き下げて居る。これは2021年10月の前回予想以来、COVID−19オミクロン株の影響を反映したものである。その、2023年には85%、そして2024年には99%と言う基本シナリオは、2021年10月の予想から、それぞれ1ポイント下げたものだ。

 

欧州の供給席数は、2022年6月6日の週に、2019年同週の水準に対して85.6%即ち14.4%の不足にまで達して居る。これはCOVID-19危機前以来、最高だった前週より1.9ポイント落ちては居る。

欧州は、地区間ランキングで、供給が2019年対比▲27.8%のアジア太平洋、▲21.5%の中東の上の4番目に留まった。アフリカの供給は▲12.8%低く、北米は▲8.3%、そしてラテンアメリカは▲4.3%だった。

 

Europe's aviation recovery slips as EUROCONTROL trims flights forecast

大韓航空ーアシアナの交渉、アジア太平洋の統合の動きを主導

06-Jun-2022

 

COVID-19の所為では、ほんの一握りのアジア太平洋のエアラインしか、廃業に至って居ない中で、合併と言う形で、幾つか重要な統合の動きが出て居り、更に可能性のある例が水平線上に見えて居る。

 

COVID-19危機が蔓延する中で、この地区の多くのエアラインが、深刻な財政難に陥った。然し、各国政府や投資家たちが、さもなくば消滅してしまった苦闘するエアラインを、支える意思を示したため、実際に破綻したものは少なかった。

 

合併は、幾つかの市場では、競合社の数を減らすのに、より有効そうである。然し、あるエアラインが別のエアラインに吸収される時、供給の削減はしばしば最小限に抑えられる。そして幾つかの例では、統合は新規起業組が台頭する好機を提供して居る。

 

統合には、いく通りもの方法があり得る。互いに無関係な、或は大韓航空とアシアナの様に、競合する2つのエアラインを巻き込むこともあり得る。また、キャセイ太平洋とシンガポール航空グループの様に、エアライングループ内で起こる事もあり得る。後者の例では、親会社が、その事業展開をスリム化する事が出来、パンデミック後の回復局面への準備を助ける事になる。

 

Korean Air-Asiana deal leads Asia-Pacific consolidation moves 

2022年6月5日掲載

Premium Analysis

中国では今や248の空港が稼働中、2021年に新規追加は成都天府国際空港が筆頭

03-Jun-2022

 

中国では、パンデミックがまだ続いて居た期間も空港建設はずっと継続して居り、2021年末までに、250の民間空港が運用されて居た。

 

然し、圧倒的多数の空港において、旅客数は2020年水準からも更に下落し、それらの空港は財政的な損失を記録して居る。

 

この年、10の新たな空港が開港した。最も大きな意味を持つのが、既に双流空港がこの国で最も繁忙な空港の一つとなって居る、全国で5番目に人口の多い都市である成都にある。

 

新しい天府空港は、急速に双流空港にとって変わる可能性があるが、既に、この国全体の「中央ハブ」と位置づけられて居る都市の中で、どんな異なるビジネスモデルが振り当てられるのか、定かでは無い。

 

政府が、収入が急激に縮小するのを経験し、現在のインフラ資金の不足が、米国の緊急支援パッケージ総額に匹敵する、ほぼ1兆米ドルに及ぼうとして居る時に、この新空港に、如何に経費を用立て続けられるのかと言う疑問が、問いかけられて居る。

 

China now has 248 working airports – new arrivals in 2021 led by Chengdu’s Tianfu International

Premium Analysis

ベルリン空港、大きな損失を出し更なる国家支援が必要か;今、民営化の代償は?

02-Jun-2022

 

ベルリン空港には、取り消され、記録から削除されることを願うに違いない歴史がある。

COVID-19パンデミックの最中に、10年遅れで開港し、その最初の日からインフラの大きな部分を棚上げにせねばならなかった。

 

今となって漸く、旅客が可なりの数字で戻って来るのを見ながら、同空港は依然として財政的に苦闘中で、借金と国家の支援に頼って居る。

 

問題は:今は民営化を考えるに相応しい時なのか?である。それは(放棄された)民間部門のプロジェクトとして生き始め、依然としてその可能性を擁護する声が聞かれる。

 

それに反対するのは、この分野への投資家の感性の欠如である;新たなCEOの存在なかりせばである、彼にとって空港の民営化はそのDNA中にあるのだから。 

 

Berlin Airport makes heavy losses, may need more state aid; what price privatization now?

Premium Analysis

トルコの航空業界、COVID-19と通貨危機を乗り切る

01-Jun-2022

 

トルコの通貨は、永遠に値下がりを続ける様に見える。トルコリラ(TRY)は、 米ドル(USD)に対して、過去10年間で89%価値を落とし、昨年は半減してしまった。然し、トルコの航空業界は資産の価値の下落に直面しつつ飛び続けて居る。

 

トルコ航空とペガサス航空の双方とも、可なりの収入およびコストを現金で保有して居る。

更には、TRYが弱くなればなるほど、トルコを観光目的地としての競争力を高め、入国者の予約が2022年1月以来、倍増して居る。

 

2022年5月30日の週、トルコの週間座席供給数は、今や、2019年の供給席数水準のに対し、欧州の平均88%を優に超える、97%である。トルコ航空とペガサス航空、は共に2019年供給の100%を超えて居る。

 

最近の数週間は、通貨の下落とインフレが、国内線の回復を湿らせて居るが、トルコの大きな国内市場は、COVID-19危機にあって、トルコの航空業界の回復力を増大させて居る。

 

Turkish aviation shrugs off COVID-19 and a currency crisis 

セーシェル、国際空港の50年計画を練り直す、民間分野が貢献の可能性

01-Jun-2022

 

2020年のCOVID-19パンデミックの早期の段階で、CAPAは世界中の島と島嶼グループが、彼らの空港と彼らが普段取り扱う観光客来訪とともに、如何にCOVID-19からより大きな影響を受けるかをレポートして来た。

 

それが起きるに伴い、インド洋にあって、高級市場の休暇目的地と見做されて居るセーシェルは、それほど悪い状況にはなら無かったが、観光客の数は再び急速に上昇しようとして居る。

 

現在、政府は、過去2年間に変化した環境に対する、適正な大刷新を加えようと、これまで開始されることの無かった2009年のマスタープランを掘り起こして居る。

 

新たな国際線ターミナルビルは、開発の礎石であり、初めて民間分野が、その資金調達に役割を演ずることになるかも知れない。

 

Seychelles reworks a 50-year plan for its international airport; private sector could contribute

欧州の航空供給量、今や2019年水準の88%;スケジュールが安定化

31-May-2022

 

欧州の航空供給のCOVID-19危機からの回復は、2019年同週に対する供給席数の割合の上昇で、もう一つの新たな高みに辿り着いて居る。

 

2022年5月30日の週に、欧州の供給席数は2019年水準の87.5%に達して、言い換えれば、2019年同週に対して12.5%低くなって居る。これは、危機前以来、この指標での最高の実績である。

 

欧州は地区間ランキングで、中東の上の第4位に上昇し、同時に、供給が▲35.7%であるアジア太平洋の上になった。中東の供給は▲15.6%と落ちた、一方北米の供給は、▲9.0%、アフリカが▲5.5%、そしてランキングの第1位はラテンアメリカの▲4.7%である。

 

Europe's aviation capacity now 88% of 2019 levels; schedules stabilise

Premium Analysis

ニューヨークのスチュワート空港、新規大西洋横断エアライン ノース・アトランティックに拒まれる

31-May-2022

 

ありきたりの表現を使えば、長距離LCCが長期にわたる将来性を持つのか否か、陪審員はまだ判決を下して居らず、特に大西洋横断路線ではそうだ。そこでの主たる代表格ノルウェーエアはパンデミック前に、それらの路線のために、既に財政的窮状に陥った。

 

もう一つのノルウェーのエアラインである、新規起業のノース・アトランティック航空は、前任者が残した多くのギャップを埋めようとして居る様に見え、多くの航空機を取得して居る。然し、経営陣が、今世界中にある「エアラインを始めるべきでない理由」を無視する間、その航空機はオスロの空港に駐機中である。彼らはずっと長くそこに留め置かれる可能性があった。

 

ノース・アトランティック航空の最初の狙いの一つが、ニューヨーク郊外の空港の一つである、スチュワート国際で、短期間だがノルウェーエアにかなり恩恵を、そしてその逆も、与えたのだが、同社は貨物の施設が改善されるまで、そこでの運航を延期する事にして居た。

 

この事は、その様なエアラインは、将来、副次的な空港に一体、どんな施設設備を求めて居るのか、そして、どんなコスト/メリット分析がそれらの施設設備を備える事の効果について語るのかと言う疑問を投げかける。 

 

New York’s Stewart Airport rejected by start-up transatlantic airline Norse Atlantic  

Premium Analysis

ジェット燃料価格がエアライン業界を傷めつける、需要が回復する中でーゆっくりと:第2部

30-May-2022

 

向こう数か月のうちに、ジェット燃料の価格だけでも、エアラインの収益性には恐ろしい難題を呈示する。

 

然し、業界は、再成長が、蹴つまずく様な、需要についてのより根源的な問題に直面する。

 

国際市場の回復は、最も問題を孕ンで居り、特に中国と言う原動力が2022年の残りの期間の殆どで低迷が続く、アジア太平洋でそうだ。慎ましく2019年水準への、完全「回復」は、この地区では2025年まで、達成しそうにない。

 

それでも、状況が厳しくなるのはアジア太平洋だけでは無い。

 

燃油コストに邪魔されて、空中でそして地元で、市場の再拡大が滞ることは、減少する旅客数を補償する為には、運賃が大きく上昇しなければならないことを意味する。これはそう簡単に釣り合いのとれる方程式ではない。

 

Jet fuel prices spoil the airline party as demand returns – slowly: Part 2

Premium Analysis

長びくパンデミック:台湾は桃園国際空港の支援に20億米ドルを割り当てる

30-May-2022

 

アジア太平洋は、COVID-19の襲撃から回復へとよろめき続けて居る。

数か月にも亘って、幾つかの国々では、感染例は殆ど一つも無く、次いで爆発がある。この事が将来計画の立案を更に難しくして居る。

 

台湾の桃園国際空港公社は、その拡張について過去5年以上も注意深く計画を立てて来たのだが、これらの出来事から迷路に送り込まれて居る。現在、政府はこの開発に対して大枚20億米ドルもの支援をする提案とともに、踏み込んで来た。

 

ほぼ同空港の第3滑走路プロジェクトのコストの半分にも匹敵する様な多額の援助が、最近の大幅な財政損失にも関わらず、将来やって来るかも知れない何かとともに、もし過去2年間の大騒動という理由のみから正当化されるとすれば、この地区のどの主要空港も、現在よりも、更に高い地位を獲得し得る事を示唆して居る。

 

全ての起こり得る事柄は、テーブルに乗って居る。

 

The lingering pandemic: Taiwan allocates USD2 billion to help Taoyuan International Airport