CAPA分析:NEW HEADLINES  3月ー2021年

CAPAアナリストによる アジア・太平洋の航空業界のピックスは

今・そしてこれからの展望を紐解く大変興味深く、そして貴重なレポートです。

 

毎週幾つかのレポートをピックアップし、その序章をご紹介致します。  

3月28日掲載

アトランタ・ハーツフィールド-ジャクソン空港、世界最繁忙空港としてリードを取り戻す

25-Mar-2021

 

米国国内線旅行が急速な回復を続ける中で、長い春休み(2021年3月9日から4月21日)が始まって以来、毎日100万人を超える旅客で、アトランタ空港の、供給席数で見る世界で最も繁忙な空港の座への回帰がやって来る。OAGスケジュールに依れば、アトランタ自身は2021年3月22日の週に、180万席を供給して居る。

一方、アメリカン航空は、今週、世界中のどのエアラインより多い席数を飛ばす予定だ。

現在、世界の最繁忙空港のうち7つ、オーランドから、シャーロット、ロサンゼルス、シカゴ/オヘア、デンバー、ダラス/フォートワースまでが米国にある。

中国の全面的な回復は、旧正月前に2019年水準に戻った後、現在の数値は、この国の更なる感染勃発から守るための、政府主導の暫定的旅行抑制によって、部分的には押し隠されて居るものの、20空港のうち9つが中国にある事に反映されて居る。

上位20空港の内、13がアジアにあり、それぞれ国内線の旅客が中心である。

特に、リストには、またその地区が新たなCOVIDウイルスの復活と戦う中で、欧州の空港が一つも無い。

確かに、イスタンブールの他に、世界の上位50空港に欧州の空港は無い。

Atlanta Hartsfield-Jackson Airport retakes the lead as world's busiest

Premium Analysis

英国はこれ以上、航空輸送が苦しむのに耐えられるか?

24-Mar-2021

英国の航空業界は、取り分け空港ビジネスは、輸送実績の数字は地に落ち、政府からの資金的な支援は低い水準で、パンデミックが始まって以来のどの時期よりも悪い状況にある。

2021年3月の第1週発表の、年次予算書では航空業界について触れても居ないが、一方、裏では悪名高い航空旅客税が長距離便について再度値上げされた。

英国政府が、まるでそれがCOVID-19の様に伝染するウイルスであるかの様に、航空業界について、手を洗ってしまった、と考えるのが妥当かも知れない。

そして心配な事に、権力の中枢では、緑の革命が起こって居ることから、実の所、その通りなのかも知れない。

Can the UK afford to let air transport suffer any longer?

Premium Analysis

スコットランドの航空業界、ぐらつく、そして、プレストウィック 空港、身売りへ

24-Mar-2021

パンデミックは英国を痛打したがスコットランドはもっとだ。これは一部は、この国の他の地区に比べて都市封鎖が長く続いた、そして空港でのウイルスの検査体制が、機能するのが遅かった所為である。

これに加えて、スコットランド政府が一時、減額或は廃止さえする考えを示して居た、航空旅客税の徴収が、環境ロビーに味方して、続いて居る事、そして、エアライン各社がスコットランドをやめるかも知れ無いという、またそこの航空旅客はイングランドの空港に旅せざるを得なくなると言う懸念があるのを、より容易に理解できる様になる。それは、僅か数年前に聞かれたシナリオとは正反対である。

挙句の果てに、かつて、見るからに、大した反対勢力も無く安泰だった、スコットランド国民党(SNP)が内部対立で分裂して居て、独立への支持も急速に下がって居り、経済も低調な状態だ、そしてSNPの目的が疑問視されて居る。

これらの事は、「麗しのスコットランド」の航空輸送にとって良いタイミングとは言えない。

 

Scottish aviation rocky, and Prestwick Airport for sale

Premium Analysis

50社を超えるエアラインが空港に投資して居る=種々の理由で

24-Mar-2021

驚くべき数のエアラインが、一度か二度は一つ以上の空港に投資したい、そして多分、取引の一部としてそれを運営したいと考えると述べて居る。

そんな決断には、利他的な発想のものから、正に営業的なものまで、多くの理由があり、それに伴うリスクの程度も極めて小さいものから厳しいものまである。

今回レポートは、タイ、日本、ドイツ、そしてカタールの4つのエアラインの例に焦点を当てる。

Over 50 airlines investing in airports – for varying reasons 

Premium Analysis

スペインと空港運用者AENA*、回復に備える=本当に来るのだろうか?

23-Mar-2021

スペインは、欧州諸国の中でも観光産業に最も大きな打撃を受けるほどに依拠する国々の一つである。地方、全国そして国際的な、また航空業界自身の内部での、規制が断続的な状態だった事から、スペインのこの産業の手足を不自由にし、多くのリゾート地がゴーストタウンになって居る。

大手空港運用者であるAENAは2012年以来、従って2015年に一部民営化されて以来、初の損失を発表した。

然し、政府が過半の株式を保有する事は、大々的ななコスト削減に身を任せるのでは無く、可能な限り多くの人々の雇用を守る事を目指す、社会主義政策の追及を意味する。

今や、回復の可能性の最初の兆候を見て、欧州中の新たな感染の波にも拘らず、AENAとそれを支える観光業界は、各国政府間でずっと念願だった協調が結実して、間もなく、浜辺も人で一杯になるだろうと期待して居るに違いない。

*AENA(Aeropuertos Españoles y Navegación Aérea):マドリードに本拠を置く空港運営企業。

 

Spain and airport operator AENA prepare for a recovery – will it come?

Premium Analysis

エアアジア、ヴィスタラ、COVID-19後の次のステージを計画

22-Mar-2021

国内線の路線網が、大体のところ上手く回復して居り、幾つかのアジア太平洋のエアラインは、国際線の回復が進む道筋の先を、そして、それが自社の保有機計画に何を意味するかを見据えて居る。

エアアジアとヴィスラタは、この地区の最重要な2つの市場、即ち東南アジアとインド、それぞれにとっての先導者だ。

2021年3月9日のCAPA Liveの催しの間、両社の経営陣は、国内線の回復状況と国際線の見通しを議論した。

彼らはまた、可なりの発注済みで未受領の航空機の納入時期が意味する所についての考えを示した。

AirAsia, Vistara plan for next stages of post-COVID-19 recovery

ユナイテッドのカービー:カーボンオフセットは「CEOが小切手を切って隠すためのイチジクの葉っぱ

21-Mar-2021

2021年3月10日のCAPA Liveにて語ったユナイテッドCEOスコット・カービーは、カーボンオフセットについての率直な考えを持って居る。

「我々は気候変動についての会話を変えてしまった。何故なら我々には極めて良好なブランドがあるからだ。他の会社は、2050年までに100%ネットゼロを約束して居るが、我々は、カーボン・オフセットを使わずに100%に到達する事を公約して居る。何故なら、殆どのカーボン・オフセットは、全く現実のものでさえ無いからだ。

 

CAPA Liveは、毎月、第2水曜日に放送される、次回のCAPA Liveは2021年4月14日である。

United’s Kirby: Carbon offsets “a fig leaf for a CEO to write a check"

CAPA Live:ユナイテッドのカービー=政府の補助金「特異な状況」

21-Mar-2021

ユナイテッド航空CEOスコット・カービーは、ビジネスと国際旅行は、国際線交通量が国内線より更に強力に戻って来るとともに、2023年までに、回復すると考えて居る。

同エアラインは、永久的に変更料金を既に廃止して居り、顧客の文化を変える事を真剣に考えて居る。

ユナイテッド航空は、2050年までにカーボンオフセットを使わずに、100%グリーンな企業になる事を公約して居る。同エアラインは、オクシー1ポイントファイブ社*と提携して、大気から炭素を吸い出し、永久に地下に貯蔵するため、永久に存在しなくなると言う、世界最大の空気の直接採取、隔離企業になろうとして居る。

CEOカービーは、最近の政府補助金は、現在行われて居る、機能するビジネスモデルの無い、通常のビジネス支援とは反対に、航空業界をインフラの重要な部分として支援して居り、特異な状況であると語って居る。

カービー氏は、「ビジネス旅行は、戻って来る。何故ならそれは関係性の問題であり、取引の問題では無いからだ。」と考えて居る。

2021年3月10日のCAPA Liveにて、ユナイテッド航空のCEOスコット・カービーはコーンフェリー社の共同経営者マイケル・ベルと対談した。主要なハイライト部分の幾つかは、以下にて参照可能。

*オクシー1ポイントファイブ(Oxy1PointFive):投資会社Rusheen Capital Managementと、Occidentalの子会社Oxy Low Carbon Venturesが創った、Carbon EngineeringのDAC(Direct Air Capture=低濃度炭酸ガスを大気から直接する補集する)技術を大規模に展開するための開発会社。

 

CAPA Live: United’s Kirby – government subsidies “a unique situation”

3月21日掲載

中国の国内線交通量増大;2021年新たな成都空港開港

19-Mar-2021

 

パンデミックが始まってから1年、全ての始まりの地、中国で、西部中国の重要都市のひとつである

成都に新たな空港が、2021年6月、計画通りに開港の予定と言う発表とともに、強い国内線の交通量の増大の明らかな兆候がある。

然し、兆候は明るいものである一方で、国際線の旅行は依然として抑制されて居て、拡大は国内線区間のみである事を、また新たな空港は、国際線の航空便を取り扱う目的である事を理解しなくてはならない。

ある意味では、そこで、今年後半に、大きな国際的スポーツのイベントが開催される時に、厳密なテストがやって来るのだろうし、空港の収容力とイベント主催者が来訪者たちを安全に捌けるか、そしてまずは彼らが、本当にやって来るのかどうかで測られるのだろう。

 

China domestic traffic grows; new Chengdu airport opens 2021

Premium Analysis

欧州の航空業界、持続可能な航空燃料の義務化に身構える

18-Mar-2021

 

欧州航空業界が、2025年までに二酸化炭素排出をネットゼロとする、公約の要となる柱の一つが、持続可能な航空燃料(SAF)*の使用を大規模に増大させる事だ。

欧州委員会に依れば、SAFは現在、EU内で使われるジェット燃料の僅か0.05%を占めるに過ぎない。更なる監督官庁/政治の介入無しでは、2050年までにネットゼロ目標では83%と描いて居るにも関わらず、このままではたった2.8%への拡大と予測される。

EUの計画「EU航空業界に燃料を注げ」は、間もなくSAFの拡大を刺激する法整備をする予定である。それは供給を増やすインセンティブに加えて、時間をかけて段階的に、SAFを化石ジェット燃料に混ぜるパーセンテージの義務付けを含む事になりそうだ。

欧州のエアライン各社は、2050年ネットゼロ目標を支持する為に協力すると言って居るが、EUの差し迫った使命は、彼らの連帯にひびが入って居る事を暴いて居る。彼らは既に総排出量の40%をも占める、長距離路線を含むこと(多分驚くまでも無いが、欧州の主要LCC各社は、それを求めて居る)について意見が割れて居り、またSAFパーセンテージの規模と段階付けについても、彼らを試そうとして居るのかも知れない。

更には、SAFの生産を必要な商業規模へと押し上げて行くためには、それを支援する政策的枠組みや経済的なインセンティブが、極めて重要だろう。

 *SAF:sustainable aviation fuel 

 

European aviation braces for sustainable aviation fuel mandate

欧州の航空業界、夏場への上昇を前に底辺で飛び跳ねる

18-Mar-2021

 

ユーロコントロール(欧州航空航法安全機構)のDGイーモン・ブレナンは、2021年3月10日のCAPA Liveで、当局に登録された2021年4月の飛行計画は依然として圧迫されたものだと語った。

然し、2021年5月からの計画は欧州の運航状況が、近距離レジャー需要が引っ張る形で、夏場を通して戻って来る事を示唆して居る。長距離は、ワクチン接種が進んで居る事から、米国=英国間で始まりそうである。

現在は、欧州の供給は世界から後れを取り、OAGのスケジュールとCAPAの座席仕様によれば、2021年3月15日の週で、2019年に対し、74.8%落ちて居る。中東は56.3%の下降、アフリカは54.3%、北米が38.6%、ラテンアメリカが48.7%そしてアジア太平洋が32.2%の下降である。

欧州は9週間に亘り、2019年供給の25%近くだった。これは、2020年の初夏に運航が再開して以来、COVID-19パンデミックの最初の月にほぼ完全な地上待機となった後の、最低の水準である。

OAGスケジュールでは、現在のところ、2021年4月には、2019年供給席数の37%、2021年7月には80%に上昇する事になって居る。現実には、曲線はそれより、上昇角度がもっと穏やかなものとなりそうだが、欧州の航空業界の活動は夏場の上昇を期待しつつ、底辺に沿って飛び跳ねて居る。

 

European aviation bumps along the bottom ahead of a summer climb

ベトナム航空、空港投資家になる

18-Mar-2021

 

50以上のエアラインが、過去に一度や二度、空港の運営に興味ありと表明し、或は時にはそこに投資したりして居る。それらの中で、21件はアジアで、幾つかは実際に行って居る;例えばJALとANAそしてバンコク航空である。

ベトナム航空は、同国の第2のエアラインであるLCCべトジェットとともに、もう一つのそんなエアラインになろうとして居る。現在、ベトナム航空は、ベトナム最大の都市であり、現有空港が収容能力不足になって居る(これも拡張中ではあるが)、ホーチミンシティに供する、新たなそして高価な空港に投資しようとして居る。

2017年にグループADPとの取引が失敗に終わって以来、ベトナムの航空旅行需要の爆発を引き受けるのに必要な、民間の資本と運営のノウハウは、ずっと不在だった。

これら二つのエアラインは、その穴を埋める役割を果たす事が出来るだろうが、運営のノウハウを提供できるかどうかは別問題であり、外国の空港運営会社たちは、まだベトナムを失敗に終わった案件と消し去らない方が良い。

 

Vietnam Airlines becomes an airport investor

3月14日掲載

Premium Analysis

オーストラレーシアの潜在能力、旅行需要の見通しを支える

12-Mar-2021

 

オーストラレーシアのエアラインが直面して居る現行の課題にも拘らず、この地域の航空産業の回復を支えるであろう、ある大きな指標がある。航空業界の巨人ボーイング社は、オーストラレーシアが新たなジェット機の納入について、引き続き強力な市場であると予測する、これらの要素について大きな自信を持って居る。

世界の他の地域のエアライン同様、南太平洋のエアラインも、彼らの殆どの国際線の運航を止めて居る。実際、この地域の2つの主要な市場、豪州とニュージーランドは、世界でも最も厳しく、外国からの旅行者の入国を制限して来た国の部類に入り、COVID-19を彼らの国から締め出して来た。

然し、両国はまた、時々起こる減便は別として、多くの国内線の運航を復旧して居り、彼らが蔓延の封じ込めに比較的に成功して居ることは、オーストラレーシア内で、国際的回廊を形成する事が地平線上に見えて来た事を意味する。これらの要素が、この地域のエアラインに、そしてボーイングに、ある種、楽観主義の根拠を与えて居る。

 

Australasia's underlying strengths boost prospects for travel demand

Premium Analysis

北海道エアポーツ㈱、北海道の7空港を完全掌握

12-Mar-2021

 

日本の空港民営化への行程は、動き出すまでが緩慢だったが、2016年の最初のアクション以来勢いを得て居る。それは、少なくとも理論的には、約100箇所の空港がそれに含まれる可能性があり、これまでに凡そ10件の取引が行われて居る、巨大な行程である。

北海道の7つの空港に関わる事例は、2021年3月にその内最後の5空港についての権限移譲を以て時間通りに完結したのだが、全ての中で最も意味深いものである。何故なら、それは規模の異なる、複数の資産と施設を含むものだからだ。今や、このコンソーシアムは、公約した通りの仕事をする事が出来、それには、殆ど10倍の旅客数の増加と数百万ドルが含まれて居る。

一方、政府と所轄の省は、今や、残された野心的な民営化計画に、国内の資本家、そして特に必要な外国の空港運営企業と投資家たちの両方を、誘致する事が出来ると自信を持って良くなったのだ。

 

Hokkaido Airports Co takes full control of Hokkaido’s 7 airports

Premium Analysis

米州のエアライン:2部 ワクチン接種の遅れ、回復を阻害。

11-Mar-2021

 

ワクチン接種済みの人数に関して、世界中で勇気付けられる兆候がより多く見られるに連れ、同様にワクチン接種の効果的な実施について、国々の分断もはっきりして来て居る。

米州で3つの大国、米国、ブラジル、そしてカナダは、ワクチン接種の異なる段階に居るが、そしてその結果として、成功も異なった水準になって居る。

恐らく、ワクチン接種の成功は、航空旅行需要の目覚ましい回復に抜き差しならず結び付いて居り、ワクチンの運用の過ちは、エアラインにとっての回復を更に長引かせかねない。或は、場合によっては、順調に増加しようとする需要を失速させる。

このレポートの第1部で指摘した様に、米国は素早く動いて居る。然し米州全体も同様と言う訳では無い。

 

Americas airlines: Slow vaccine rollout to hurt recovery. Part 2

Premium Analysis

米州のエアライン:第1部 ワクチン接種開始は、米国の夏場需要に役立つか?

11-Mar-2021

 

米国大統領ジョー・バイデンの、COVID-19ワクチンは、2021年5月末までに、この国の成人人口に対し、充分に用意されると言う声明は、旅行業界にとっては歓迎すべきニュースである。

これが国内旅行の予約の増加や、予約曲線を長く伸ばす事に直結はしないとしても、旅行への感覚をより前向きな方向に動かすだろう。

このニュースは、エアライン各社が2021年下期は、上期より改善した状態が続くとの見方に反映されて、既に、需要の前向きな方向への動きを予測して居る事から、米国の夏季最盛期に向け、更なる旅行への恩恵となる可能性がある。

勿論、米国で減少するCOVID-19感染者数の下げ止まりや、新たな変異ウイルスが、この国のパンデミックからの脱出に不確実性の暗雲を投げかけて居る事により、この前向きなニュースは、また、威力を削がれても居る。

 

Americas airlines: Vaccines rollout to help US summer demand? Part 1

CAPA Live:存在に関する脅威が我々の生存に対する脅威に出合うとどうなるか?

11-Mar-2021

 

CAPAの創始者で、名誉会長のピーター・ハービソンは、COVID-19前と後での、世界の航空業界が直面する、自然環境の継続可能性の圧力について講演する。

2021年3月10日水曜日にオンエアされた、今月のCAPA Liveサミットで継続可能性のテーマについて語り、ハービソン氏は、世界の生き残りと航空・旅行業界の生き残りを均衡させることは「決して容易な方程式では無い。かたや存在に関する脅威であり、そしてもう一方は我々自身の生存への脅威である。即ち、一つはとても短い間であり、他方は短期間であり長期間でもある。」

2021年3月のCAPA Liveには200を超えるエアラインから1,000名以上のエアライン代表者を含む5,000名以上の業界のプロが参加した。今月のハイライトは、エアフランスCEOのアンヌ・リゲル;ユナイテッド航空CEOスコット・カービー;LATAM航空グループCEOロベルト・アルヴォ;ジェットスター航空グループCEOガレス・エヴァンズそしてエアバス社ゼロ・エミッション航空機担当副社長グレン・リーウエリンとのインタビューがある。CAPA Liveのスポンサーには、世界コーナーストーンパートナーであるトラベルポート、;世界プラチナパートナーであるIBM;プラチナパートナーのスカイスキャナー、HACTLそしてアップインジエア、並びに我らのイベントパートナーであるHRSが含まれて居る。

2021年3月版CAPA Liveについて、更なる情報はこちらをクリック

 

CAPA Live: What happens when an existential threat meets a threat to our existence?

Premium Analysis

英国航空業界、明確で首尾一貫し、統一の取れた政府の指導力が欠如

10-Mar-2021

 

英国の、都市封鎖から抜け出し、国際旅行の回復を目指すロードマップは、2021年5月17日を目標として来た。然し、世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)は、それを遅らせる様に警告して居り、それによる英国経済の被る損害は270億ポンド*近くになる。その日取りさえ政府の旅行タスクフォースの決定待ちである。*(約4兆786億円、1ポンド=151.06円)

一方で、英国の大蔵大臣による、2021年3月の予算案は、航空業界に対して何もして居ない。

今年早く、英国で、空港とグランドハンドリング業者に対し、分野を限定した支援が実現し、一件に300万ポンドまで提供されることになったが、北部の6つの空港はより多くを要求した。カーディフ空港は、より大きな支援を、唯一の株主であるウェールズ政府から受ける予定だが、これは却ってルールのある事を証明する例外である。

英国が、空港発着枠の規則の適用猶予を2021年の夏まで延長した事が、唯一英国のエアラインに対する、分野に限定した支援である事に変わりは無い。エアラインが収入を創る上で、直面する課題を複雑化する様に、英国のチャーター運航会社は、彼らがチャーター収入へと競う事をより難しくするBrexit後の規則に抗議して居る。検討されて居る2022年に国内のAPD(英国航空旅客税・UK Air Passenger Duty)の減額も、もし実現しても、ある向きには遅過ぎるだろう。

もし今一度、欧州最大の航空市場の座を取り戻そうとするなら、英国の航空業界は、明確性、首尾一貫、そして統一の取れた取り組みを必要として居る。

 

UK aviation lacks clear, consistent, integrated government leadership

Premium Analysis

国内線の力がニュージーランド航空を回復への途に就かせる

10-Mar-2021

 

ニュージーランド航空は、他の全てのエアライン同様にCOVID-19危機に揺さぶられて来た。

然し、エアラインにとって即座に制御不能な事が沢山ある一方、可能な事も多くある。ニュージーランド航空は、エアラインが如何に手に入る全てのレバーを引いて残酷な収入停滞の中で生き残りを図るかの良い例である。

然し、確かに、回復が実現する迄は、経済的な痛みがあるだろう。同エアラインは、2020年12月31日までの半期で、稀に見る7,200万NZドル(5,100万米ドル)の純損失を計上し、2021年6月30日までの会計年度にも損失を出す模様だ。

然し、ニュージーランド航空は、強力な国内線路線網、政府の支援、長年に亘る慎重な財務管理、そして健全な貸借対照表を持って居るため、殆どの他社に比べ、より良い展望を描いて居る。

 

Domestic strength sets Air New Zealand on recovery path

メキシコのエアライン統合:超LCC各社、大きな勝利を掴む

10-Mar-2021

 

COVID-19は、まるでメキシコの市場に企業統合を招じ入れた様である、然し、合併や買収と言った従来の形態ではない。COVID-19危機の前にも、既にメキシコのエアラインには統合を求める声があった。

パンデミックの始まった頃、この国の2つの大手エアラインが事業を縮小し、市場の変化が起こって居る。これまでとは違う統合の形態が生まれ、メキシコの超低コストエアライン各社が最大の受益者である。

これらの変化の結果、そして航空業界が回復を展望する中で、メキシコの市場構成は最終的に、2つの超低コスト運航会社と1つのフルサービスエアラインを擁する事になるかも知れない。

 

Mexico’s airlines consolidate: ULCCs set to win big

Premium Analysis

空港の財務諸表、2020年度末=暗いが破滅的ではない

10-Mar-2021

 

2021年2月末を迎え、空港運用各社の年次報告書と決算書の滴りが、洪水に変わろうとして居る。

それらは、予想通り読む者を暗い気分にする。然し、それは破滅的では無い。

どれも、破綻する瀬戸際にあるとは言って居ない。昨年は、今年の夏まで充分な流動性を持つ事という観点から語って居たある大手運用社は、今度は変わって2023年を上げて居る。運用各社が「新たな常態」に適応するために、再資本化とコスト削減が為されて来た。複数のワクチンが入手可能となった事が希望を持つことに裏付けを与えて居る。

然し、これらの報告から見えて来る、主なメッセージは、どの二つの環境も似たものは無く、それが幾つかの運用社は平常な状態を保つ事が出来て居て、一方その他(大多数)は嘗ての面影が無い理由なのだろう。

 

Airport financials, year end 2020 - grim but not disastrous

Premium Analysis

ペルーのチンチェロ空港:また新たな開港日、だがまだ先に問題が...

10-Mar-2021

 

ベルリンの新空港(少なくとも10年ほど遅れて開港)の様に、ペルーのチンチェロ・クスコに計画された空港は、もう長い事遅れて居る。

取り巻く状況は似て居た。本来、この計画は官民共同のものだったが、数年間の流れの中で民間のコンソーシアムの立場が次第に崩れ、取引は解消された。

地元メディアから笑いものにされて来たプロジェクトは、短期間で、完全国営の計画となった、然し再び民間が、韓国のコンソーシアムの形態で誘致(今度は建設のみ)されるまで長くはかからなかった。

現在、この計画はパンデミックのお陰で、そして同様に有難くない「継続可能性評価」(この場所は世界的に有名な世界遺産の地であることを考えれば、これは何年も前に済んで居るべきものだった)により、新たな望ましくない、数年の足止めをくらって居る。

残念ながら、この様な遅れた介入が空港の見通しに致命的な影響を与えた例は過去にもある。

 

Peru’s Chinchero Airport: another start date, but more lies ahead…

欧州、CO2排出ネットゼロで世界の航空業界をリードする

09-Mar-2021

 

2021年2月26日、欧州航空業界の連合した事業者組合が、2050年までに二酸化炭素排出ゼロを達成する計画、「目標2050年」を発表した。目標は欧州(具体的にはEU、欧州自由貿易協会と英国)から出発する全ての航空便を対象として居る。

それは、新しい科学技術、改善された運航、継続可能な航空燃料そして経済的な対策の組合せにより、この目標に到達する途を示して居る。

2050年までに排出量ネットゼロの目標は、欧州航空産業を2050年までに二酸化炭素の排出を半減(2005年水準に対し)すると言う、世界の航空業界目標より進んだ所に置く事になる。

次回、2021年3月10日のCAPA Liveには、主導的業界の関係者の「継続可能な航空業界:責任ある方法で旅行を取り戻す」のテーマについての討議が含まれて居る。

 

Europe leads world aviation towards net zero carbon emissions

ムンバイ空港ターミナル再開、インドがCOVID-19蔓延について考え込む中で

09-Mar-2021

 

航空業界のパンデミックの影響からの「回復」の程度は、国によって異なる。ある国では、未だにあらゆる種類のまとまった航空便の復旧までには、長い道のりがある所もあれば、一方で別の国は非常に近くまで来て居る。

インドは可能性として後者に属して居て、ムンバイの空港が潜在的な国際線の運航に、より多くのスペースを与えるために、国内線ターミナルを再開する中で、このレポートは、インドに於ける比較的に低い感染率について、そしてその原因は何かを検証する。

結果として、航空輸送が正常化を熱望する中で、インドは、少なくとも短期間は、商業的優位性から恩恵を受けるのかと言う疑問を投げかける。

 

Mumbai terminal reopens as India ponders the spread of COVID-19

エアカナダ:政府支援の可能性へ元気付ける兆候

08-Mar-2021

 

厳格な旅行規制を通り抜け、政府から業界別の財政支援も受けること無く、ほぼ1年を経た後に、カナダのエアライン各社は、この2つの領域で元気づけられる兆しが現れるのを見出して居る。然し、大規模な支援が実現するにはまだ暫く掛かるかも知れない。

2020年3月以来、カナダは、全ての入国者に、14日間の検疫隔離を義務付け、またその時から、多くの各州間の規制も敷かれて居る。2021年の始めには、同国は、現行の検疫隔離に加え、カナダに入国する全旅客に対し、COVID-19感染検査が陰性である事を義務付けた。

より最近には、カナダは旅客に到着時の感染検査を義務付ける、新たな要件を導入して居る。

一方で、カナダのエアライン各社はCOVID-19パンデミックの襲来以来ずっと陥って居る窮状に直面し続けて居る。彼らはまた、ウイルスの蔓延と戦うために、温暖な目的地への便を切る事に合意して居り、これはある意味では、自らの傷口に塩を塗り込む事になって居る。

 

Air Canada: encouraging signs for potential government support

Premium Analysis

英国の空港、政府の新たな計画の下、「自由港」の資格を模索

08-Mar-2021

 

今やBrexitが完了して、英国は、世界中の国々と通商協定に署名、或は追求して居り、これは国中に「自由港」の資格を与えようとする国の政策の再導入である。そして同時に、政府は、多くの地域を改善する事を約束して居るが、それが彼らが選挙で選ばれた理由だ。

自由港、或は自由ゾーンは、経済活動を奨励するために、低額、或は無税の区域として政府から指名されるものである。地理的には国内にある一方で、課税の目的からそれらは基本的に国境の外に存在する。

申請の大半は、海洋関係の団体から来るが、空港も対象となり、2つが既に申請して居る。

然し、浮かんで来る一つの疑問は、経済特区やそれに類するものを通して、既に多くの地域の支援があるのに、自由港の資格は、認可される前に既に価値が低下するのではないかと言うものである。また、それは最も必要とする所に認められるのだろうか?

 

UK airports bid for Freeport status under new government programme 

3月7日掲載

欧州の航空業界、供給座席と保有機群、2021年第2四半期の回復を示す

05-Mar-2021

CAPA保有機群データベースに依ると、欧州の現在就航中のジェット旅客機は2021年2月は、対前月1.8%増えて、3,400機になった。

これは2020年4月の底値水準のほぼ3倍になるが、2020年8月の回復の頂点水準より16%低い。更には、2020年11月以来少ししか変わって居らず、ジェット旅客機の総機数に対する世界平均値が65%であるのに比べ、僅か56%にしかならない。

OAGスケジュールとCAPA座席仕様に依れば、2021年3月1日の週には、2019年に比べ、74.5%の下落と、欧州の供給席数もまた、世界の他地域に後れを取って居る。

中東は55.8%減、アフリカは53.6%下落、北米は45.1%下落。ラテンアメリカは43.4%下落、そしてアジア太平洋は33.9%の減であった。

それにも関わらず、供給席数と就航中の保有機群データは、2021年第1四半期が、パンデミックのこの段階に於ける最低点になるだろうと言う結論を支持して居る。欧州の航空業界は2021年第2四半期に回復の開始を期待して良いだろう。

European aviation. Seats and fleets point to 2Q2021 recovery

Premium Analysis

CDG空港拡張計画:仏政府、開発を引き戻す

05-Mar-2021

パリは、最も新しく、大規模な空港建設プロジェクトの取り止め、或は延期、見直しが発表された都市である。

このケースは、運用者であるグループADP自身の意志では無く、自然環境問題から、仏政府にそうするように命じられたのだ。

COVID-19パンデミックが、2年目に入って、長続きする需要の見込みは消え失せて居り、運用者たちは、各国政府が将来のその空港のインフラがブーローニュの森の下草の如く緑である事を確かなものとするために、益々パンデミックを、もし言い訳で無いとすれば、触媒として使う傾向にある事を認めざるを得ない。

CDG airport expansion: French government pulls back development

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COVID停滞の1年、アジア太平洋のエアラインの10大疑問

02-Mar-2021

それはもっとずっと長い様に見えるかも知れないが、2020年3月にCOVID-19感染の最初の大波がアジア太平洋のエアラインの供給を崩壊させて以来、凡そ1年である。

それ以来、エアライン業界は、これまで経験したどれよりも深刻な下降を経験して居る。

回復への見通しが、少しずつ近づく中で、今こそ、この地区のエアラインが直面して居る疑問の幾つかを展望してみるのに良い時期である。

Asia-Pacific airlines' 10 big questions a year into COVID slump