CAPA分析:NEW HEADLINES  1月ー2021年

CAPAアナリストによる アジア・太平洋の航空業界のピックスは

今・そしてこれからの展望を紐解く大変興味深く、そして貴重なレポートです。

 

毎週幾つかのレポートをピックアップし、その序章をご紹介致します。  

1月31日掲載

欧州の稼働中の保有機群、供給の地滑りとともに減少

31-Jan-2021

 

欧州の稼働中の旅客機の数は、202012月の短い好転の後、再び減少して居る。更に、欧州では保有機群の56%であり、2021126日の世界平均の65%を下回って居る。

 

CAPA保有機群データベースによると、欧州で使用されて居る3,520機のジェット旅客機は前年比で39%減少して居る。 20204月末の最初の都市封鎖の際に稼働した保有機群の3倍ではあるが、これは20208月の回復のピーク時から14%減少して居る。

 

欧州の航空会社の供給席数は、また、世界の他の地域を下回って居る。それは、2021125日の週では、2019年水準のわずか25%であり、20206月以来最低となった。供給席数は稼働中の航空機数の減よりも大きく減って居り、保有機群の稼働率が低下して居ることを示して居る。

 

欧州のLCCは、20206月以降、伝統的航空会社よりも稼働中のジェット旅客機の割合が高くなって居たが、最初の都市封鎖でこれを大幅に削減した。需要に合わせて供給量を調整する(しばしば非常に迅速に)ことはLCCの考え方に、遥かにより深く組み込まれて居る。

 

全国的都市封鎖が続き、旅行制限が厳しくなるにつれて、欧州では更に短期的な削減が見込まれる。需要が回復したときには、LCCが先導することが期待される。

 

Europe's aircraft fleet in service falls as capacity slides

CAPA Live講話録:シティジェット、需要の急増に備え、好位置に着け

31-Jan-2021

 

アイルランドのシティジェットは、COVID-19以前には、5つの航空会社とウェットリース契約を結んで居たが、そのうち4つは蒸発し、SASだけが残った。シティジェットは、SASの地域路線のごく大きな部分を担って居たため、相互に依存して居た。

 

同社は、アイルランドでエギザミナーシップ(Examinership)と呼ばれる法的処理を体験して居る。これは、EU独特のもので、米国では債権者主導なのに対し、より所有者主導型である事を除けば、チャプター11連邦破産法第11章)に似たものである。

 

同社はウェットリースモデルを継続したいと考えて居るが、フランチャイズまたは準フランチャイズモデルを検討することも可能だ。

 

シティジェットは、英国のAOC航空運送事業許可)を取得して、発生する可能性のある幾つかの潜在的な制限規則から自社を護ろうとして居る。

 

2021113日のCAPA Liveで、シティジェットのCEO兼代表取締役会長のパトリック・バーンがCAPAの名誉会長であるピーター・ハービソンと対話した。主なハイライトの幾つかを以下に示す。

 

CAPA Live Transcript: CityJet well positioned for the demand spike

Premium Analysis

マレーシアの長距離エアライン、生き残りのためにリストラ課題を追及

29-Jan-2021

COVID-19のパンデミックにより、マレーシアの全ての航空会社が苦しんで居るが、遠く離れた国際線市場に最も大きく依存している会社は、予想通り最悪の状況にある。また、COVID後の環境で海外旅行が再開された場合、回復が最も遅くなる可能性がある。

地元に拠点を置き、中・長距離の路線で広胴機を飛ばして居る2つの航空会社は、自社の苦境を認識して、財政と事業戦略を再構築するために奮闘して居る。彼らは、国際線の往来が再開するまで生き残るために、そしてまた今後何年も停滞するかも知れない市場で、生存し続けるためにその必要があるのだ。

マレーシア航空とエアアジアXのビジネスモデルは大きく異なって居り、1つは伝統的フルサービス航空会社で、かたや低コスト航空会社だが、幾つか同じ課題を共有して居る。

これらの課題を解決することにより、実際には、両航空会社の持続可能性をパンデミック前よりも長期的に高めることが出来る。彼らが言うように、良い危機を無駄にするな 

Malaysia’s long haul airlines pursue restructuring deals to survive

CAPA Live:カタール航空の技術投資、提携関係を拡大
25-Jan-202

カタール航空は、パンデミックの間、新寄港地を追加し続けており、今後も続けるだろう。

同社は科学技術に多額の投資をして居り、(本拠地ドーハ空港は)航空機を消毒するためにUVロボット(紫外線照射ロボット)や最新の技術を使用した最初の空港の1つであった。

カタール航空は、提携関係の展開に引き続き取り組んで居る。彼らは現在、アメリカン航空、ジェットブルー、エアカナダと緊密に協力して居り、世界中で企業提携を拡大することを目指して居る。

同社は、パンデミックの現在の状況によっては、2024年までにはないかも知れないが、ビジネス需要が戻ると考えて居る。

2021113日のCAPA Liveで、カタール航空のグループCEOアクバール・アル・バーキル殿下は、CAPAの名誉会長であるピーター・ハービソンと語った。主なハイライトのいくつかを以下に紹介する。

CAPA Live: Qatar Airways' tech investment, expands partnerships

Premium Analysis

バンコク、スワンナプーム空港の20億米ドル拡張

25-Jan-2021

スワンナプーム空港は、今年でもう15年前になるが、全面稼働して開港した後に、予期せぬ悪評を貰って居る。このために、ドンムアン空港をバンコクのシステムの中に再度導入する必要があったが、ドンムアンは依然としてそこにあって、本当は新しい空港でする筈の格安航空会社の交通量の処理の多くを行って居る。

長い話の末に漸く、2024年までにスワンナプームが追加のターミナルスペースと新しい滑走路で大幅に拡大された収容能力を提供し、地域のハブとしてのシンガポールのチャンギ空港の様な空港に挑戦することを可能にする、様々な計画が出来て来た。

しかし、交通量のミックスと課金手順については、未だしなくてはならない事が残って居る。 

Bangkok Suvarnabhumi Airport's USD2 billion expansion

1月24日掲載

Premium Analysis
メキシコシティーの空港、集中制御下に入る
21-Jan-2021

大きな新しいハブ空港が資金を調達でき、建設できれば、既存の小さな空港が幾つもあるよりも、はるかに優れたサービスを主要都市に提供できるというのが衆目の一致する所だ。それが新しい首都空港に関する20年間のメキシコの哲学であり、人々の抵抗は最終的に克服されて空港を建設する事になった。

その後、AMLOとして知られる新大統領(Andrés Manuel López Obrador)が登場し、彼は、ある軍事基地を、今の3つの空港を纏めて首都にサービスを提供する一つの空港に転換することを承認する一方、社会的支出を支持する趣旨の、珍しい国民投票によってプロジェクトを急遽、捨て去った。

現在、3つすべてが既存のゲートウェイ空港の運営者によって管理される予定だが、それらが相互に繋がる調整方法については、まだ一貫したスキームがない模様だ。

Mexico City’s airports come under centralised control

Premium Analysis
欧州航空の状況:冬季の供給雪崩現象、益々悪化へ
21-Jan-2021

国際民間航空機関(ICAO)は、2021年第1四半期に、欧州の航空会社の供給席数が2020年第4四半期よりも大幅に減少すると予想して居る。更には、欧州では、供給が2021年第1四半期と2021年第2四半期の両方で世界平均よりも減少すると予測して居る。

この見通しは、CAPA保有機データベースの座席仕様と組み合わせたOAGのスケジュールデータによって裏打ちされて居る。 2021年1月18日から始まる週の欧州の供給は、2019年のレベルから73.5%減少し、世界の他の地域よりもはるかに大きく落ちて居る。中東の供給は57.3%、アフリカは49.9%、北米は47.3%、ラテンアメリカは40.3%、アジア太平洋は40.1%減少して居る。

欧州の供給の減少は、先週の70.9%から拡大した。全体として、2021年1月の現在のスケジュールは、2020年12月の▲68%から▲70%への雪崩現象を示して居る。

雪崩現象はそこに止まらないかも知れない。 IATAは、四半期の初めのデータに基づいて、2020年第4四半期から2021年第1四半期に世界の事前予約が悪化して居ると報告して居る。英国による最近の南/中米旅行の禁止と、全ての旅行回廊の停止は、欧州の航空会社のスケジュールと供給の見通しに下向きの圧力を加えるだろう。

European aviation: winter capacity slide to get worse

Premium Analysis
CAPA Live 講演記録:エアアジア.comのディジタルトランスフォーメーション(DX)
21-Jan-2021

2021年1月13日のCAPA Liveで、エアアジア.comのCEOであるカレン・チャンは、CAPAの名誉会長であるピーター・ハービソンと対談した。

エアアジアは、コロナウイルスによる後退の機会を利用して、今後数年間で多角化し、実質的な新しい事業分野を準備して居る。その目標は、2024年末までに、非航空事業からの収入を50%とすることを達成すると言うものだ。

エアアジア.comは、最も急速に成長しているASEANのスーパーアプリになり、航空会社が後ろ盾の唯一のOTAになる。

そのWebサイトは、売れ残った航空座席を活用し、365日、全ての区間と路線の価格を制御できる。

業務提携は、フルサービスの航空会社だけでなく、Ctrip、kiwi.comなどと形成されようとして居る。

Eコマースはますます注目を集めて居り、航空会社は従業員を再教育し、既存の顧客を活用しようとして居る。

 会話の重要なハイライトのいくつかを以下に紹介する。

CAPA Live Transcripts: AirAsia.com digital transformation

貨物の需要と供給:カタール航空、世界第1位の地位を更に強化
21-Jan-2021

航空会社は、パンデミックが商品の需要に影響を与えたやり方、それらの商品の性質の変化、およびそれらが供給される方法に対して異なる反応を示して居る。その何社かは、他社よりも大きく、挑戦に立ち上がって居る。

そのうちの1つはカタール航空で、FTK(貨物トンキロ。2019年)で見れば、既に世界で2番目に大きな貨物輸送業者だった。カタール航空は、旅客機を完全な貨物機としての運航に転換し、新しい市場を模索する最初に動いた航空会社の1つであり、貨物積載量で総量のほぼ10%を占め、世界をリードする航空会社になった。

次の短いレポートには、CAPA Liveでの同社のGCEOへのインタビューからの抜粋と、同社に関するCAPAのプロファイルからのデータが含まれて居る。

Cargo demand & supply: Qatar Airways reinforces global #1 position

Premium Analysis
春秋航空、中国の国内線市場で拡大の大波

20-Jan-2021

中国で最も成功したLCCである春秋航空は、2020年12月に、国内旅客数が前年比45.3%増加したことを示した。 2020年10月までに、春秋航空はその年の間に60の新しい路線を追加して居た。

2020年12月のひと月で、同社の国内貨物総量(積載したトン数)はさらに大きく、前年比73%増加した。

しかし、中国の検疫制限により短距離の自由な飛行が困難になったため、国際線の乗客数はわずかなものになった。

Spring Airlines' growth surges in China’s reopened domestic market

空港民営化2020年報告と2021年見通しー第 2

20-Jan-2021

このレポートの第1部では、アジア太平洋および欧州における2020年の限られた空港民営化活動の概要を伝えた。この第2部では、南北アメリカ、中東および西アジア、およびアフリカについて見てみる。

北米では空港の民営化の勢いが再び干上がり、ラテンアメリカではブラジルの営業権が7回目の分譲に達し、期待されて居るが、外国の投資家にとって本当に魅力的な空港はほとんど残って居ない。

中東および西アジアを見ると、ロシアでは小さな空港での取引が依然として一般的だが、いくつかの「スタン」国家の政府は、不思議なことに外国投資家を惹きつけて、空港がある種の国際ハブの地位を獲得する手助けにしようとして居る。一方、カタール航空は、ロシアへの潜在的な野心的な投資家としての地位を確立して居る…

そこから、未だに地域外から自国の空港への実質的な関心を惹きつけることができない大陸であるアフリカまで、ナイジェリアに存在する誤魔化しが続いている間はそうはなりそうに無い。 

Airport privatisation 2020 report and prospects for 2021 – Part2

しゃっくり効果:豪州、2021年の国際航空を指し示す

19-Jan-2021

2021年1月18日、豪州の主要な保健当局者は、国際旅行に対する国境の制限は2021年中は続く可能性が高いという彼の考えを表明した。

2021年1月17日と18日、豪州は、継続的な監視と追跡を行い、数か月ぶりにコロナウイルスの新たな地元由来の感染症例を記録しなかった。

一方、中国はコロナウイルスの感染が発生に合わせ、次々にインバウンドの航空便を再調整して居る。 

The Hiccup Effect: Australia points 2021 direction for int'l aviation

最近のCOVID-19急増、日本の国内線旅行回復を叩き潰す

19-Jan-2021

日本は、航空業界の新しい現実を描き出す、最新の市場である;即ちその供給と交通量の水準が、新たなCOVID-19感染者の数に反比例して動くというものだ。

昨年のパンデミックとの闘いで最も成功した国の1つである日本から、新たな感染の急増は、地元の航空業界の苦労して得た利益の多くを一掃してしまう恐れがある。

日本での最近の感染者数の急増により、政府はコロナウイルスが最初に出現して以来、2度目の非常事態宣言を発表した。これにより、2つの主要航空会社は1月と2月に国内スケジュールを縮小した。

そのような動きは、既に海外からの旅行者を失って傷ついて居る、国の観光産業にさらなる苦痛を引き起こして居り。また、2021年7月に東京でオリンピックが予定通り開催されるかどうかについても懸念が高まって居る。

日本は、新型コロナ感染の新たな再燃によって、有望だったリバウンドが脱線してしまった唯一のアジア太平洋の市場では無い。

たとえば豪州は、第4四半期に国内線の供給が大幅に回復したことでようやく恩恵を受けたが、急激な感染増により州境の閉鎖が増えたため、供給計画は縮小された。ベトナムや中国など、国内旅行の回復に最も成功した国のいくつかも、急増により一時的な後退を経験して居る。

日本にとって今の問題は、最新の感染再拡大を制御するのにどれくらいの時間がかかるかということだ。 

Latest COVID-19 spike quashes Japan’s domestic air travel rebound

Premium Analysis

CAPA Live:アレージアントエア、2021年に向かって強固な弾薬庫を持つ

18-Jan-2021

アレージアントエアは、他の超低コストおよび低コストの事業者と同じく、COVID 19のパンデミックからの回復に一定の優位性ありと結論付けて居るーそれは、レジャー旅客に重点を置いて居る事そして有利なコスト構造である。

これに加えて、アレージアントは、2021年が始まるにつれ、自社の貸借対照表が十分に強化されて居り、自社がサービスを提供する市場に大きな競争上の変化は見られないと考えて居る。 そして、競争に直面するところでは、アレージアントはその価格設定構造が決定的な利点として現れると考えて居る。 更に、同社は、中古航空機を調達するのに有利な条件を活用することを目指して居るが、それも同社独自の条件によってである。

然し、アレージアントは、その有利さにもかかわらず、COVID-19危機からの完全な回復には何年もかかることを認識して居り、業界が2021年の危機を、引き続きどのように乗り越えて行くかを決めようとする間、同社は引き続きその強みを構築することに集中して居る。

CAPA Live: Allegiant Air has a robust arsenal for 2021

CAPA Live:アズール・ブラジル航空、危機にあって多彩な武器を使う

18-Jan-2021

CAPA Live 2021年1月会議で、ブラジルのLCCアズールの最高収益責任者であるアブヒ・シャーが、同社の見通しについてCAPAに語った。同社の国内線供給は前年比でわずか4%の減少である。

ブラジルのアズールは、COVID-19のパンデミックを乗り越えて行くために、生来の独得な長所と見なされるもの、つまり柔軟な保有機群と確固たる路線網を使って来た。

然し、同社は、完全な回復が始まった後も競争力を維持するために、既成概念にとらわれない考え方も取り入れて居る。

アズールは、COVID-19危機から抜け出すために、これらすべての要素を引き続き使って行くだろうし、同社は、ブラジルの成長の可能性が確固として損なわれて居ないという長期的な見方に自信を持って居る。

CAPA Live: Azul Brazilian Airlines uses a range of tools in crisis

1月17日掲載

欧州エアラインの供給、COVID-19第1波以来最大の落ち込み

15-Jan-2021

 

欧州の航空会社は、2021年1月11日の週に前週と比較して230万席少なく、22.6%減少して居る。これは、2020年6月のCOVID-19パンデミックの第1波以来、前週対比のパーセンテージとしては最大の落ち込みだ。

今週の欧州の供給席数は、2019年(危機前の最後の一年)の水準から70.9%減って居り、これも2020年6月以来、最大の減少だ。

更に、これは世界の全地域で優に最大の下落である。中東の供給は56.6%、アフリカは47.6%、北米は46.9%、ラテンアメリカは39.8%、アジア太平洋は36.7%の減少となって居る。

中東を除く全ての地域で、これらの率は先週よりも悪化して居る。 COVIDの感染者数は、欧州およびその他の多くの地域で再び増加して居る。ウイルスの新種に対する懸念も高まって居る。都市封鎖/旅行の制限が厳しくなり、航空会社は供給計画を縮小して居る。

ワクチン接種プログラムがより広く可能になり、採用される(そして効果のあることが示される)まで、欧州の航空会社の供給は更に低下する可能性がある。

European airline capacity falls the most since first wave of COVID-19

英国航空とイージージェット:英国輸出金融庁の新方式の国家支援

15-Jan-2021

 

2020年12月31日、IAGは、子会社の英国航空が、銀行団が引き受ける20億ポンドの5年間の信用供与枠の約束を取付けたことを発表した。 2021年1月8日、イージージェットは14億ポンドの5年間の信用供与枠を発表した。これも銀行団が引き受けて居る。

両方の融資の珍しい特徴は、英国政府の一部門である英国輸出金融庁(UKEF)によって部分的に保証されて居る事だ。

英国の輸出業者に対するこのような融資保証は、英国の輸出信用機関が、より直接的な支援に向けた戦略的転換をしつつある事を示して居る。これまで、その支援は通常、英国で生産された商品やサービスの外国の買い手に提供される保証を通じて間接的に行われ、英国の輸出業者への直接支援は一般的により小規模な企業に向けられて居た。

UKEFは長い間、英国の輸出業者から購入する外国の航空会社への信用保証と融資を通じて、英国の航空宇宙分野の輸出を支援して来た。英国の航空会社への融資保証は革新であり、英国航空とイージージェットに間接的な国家援助から利益を得る、新しい途を提供して居る。

 

British Airways & easyJet: UK Export Finance's new form of state aid

Premium Analysis

インドの航空業界、変革の後に、より強力に台頭の可能性あり

15-Jan-2021

 

インドの航空業界では、COVID-19危機から回復し始めるに連れて、大きな競争状態の変化が起こる可能性がある。いくつかの主要な所有権の変更は統合につながる可能性があり、別のプレーヤーがジェットエアウェイズの復活とともにこの混戦に参入して来る可能性がある。 一方、低コストの巨人インディゴは、地元市場での支配力を高めて居る。

インドのエアライン市場は、その規模からして航空会社にとって常に大きな可能性を秘めて来たが、収益性は依然としてとらえどころのないものだ。国内の最前線では、激しい競争と過剰な供給席数の増加が経済的利益を妨げて居て、国際線では海外の航空会社の方が国内の航空会社よりもこの市場への参入に成功して居る。

しかし、航空業界が長期的な成功に向けて、より良い形でパンデミックから抜け出す可能性は十分にある。

タタグループによるエアライン分野への強力な進出は、企業の統合を促す可能性があり、エアインディアの民営化は、より良い財政基盤の上に立ち上げる必要がある。パンデミックが来襲する前に、既に急速な成長のペースが鈍化して居る兆候がいくつかあり、少なくとも当面の間、航空会社はさらに慎重になる可能性がある。

 

India's airline industry could emerge stronger after shake-up

空港民営化、2020年の報告と2021年の見通しー第1

13-Jan-2021

 

2020年は、多くの(全てでは無いが)空港の開発が突然停止した年であり、ほとんどの場合、順位から言って、そして多くの場合、ただ単に生き残る対策のために、設備投資が営業費用に置き換えられて居る。

このいつまでも続く棚上げと同時に、空港への投資と民営化活動が取り止められたが、主に複数の運営権認可の手続きが既にうまく進んだ国々では、ここでもまた、いくつかの注目すべき例外があった。

このレポートでは、2020年に行われたいくつかの取引、一部は取り止めにまたは一時中止されたもの、および将来の投資機会として出現した、または出現する可能性のある空港について、2回にわたって詳しく説明する。これは、待望の「COVID回復後の期間」が実際に今年、起こる事を前提として居る。

前回の空港民営化がCAPAによって詳細に検討された時には(2018年9月の調査出版物「Airport Finance&Privatization Review 2018」にて)、多くのことを語って、レポートは186ページに及んだ。今回は幸運にも30ページになる予定だ。

 

Airport privatisation 2020 report and prospects for 2021 – Part 1

Premium Analysis

カナダの新たなCOVID検査、2021年の波乱の幕開けを迎える

13-Jan-2021

 

カナダの航空業界は、COVID-19検査が、2020年3月に開始され、強固に続いて居る検疫隔離の、実行可能な代替手段であることを政府に納得させようと、2020年の後半ずっと試みて来た。

2021年の初めの現在、強制的な検疫措置を維持しながら、入国する旅行者を検査すると言う、追加の要件が追加され、検疫隔離を緩和する事では、国は、前進でなく後退して居るように見える。

明らかに、この国の航空会社は最新の動きに懸念を抱いており、引き続き厳格な措置が世界中の他の運航会社との競争上の格差を広げると考えて居る。 ウエストジェットはこの決定の後、供給を、そして残念ながらスタッフも削減する方向に迅速に動いて居る。

 

Canada's new COVID testing results in rocky start to 2021

Premium Analysis

アレージアントとサンカントリー:パンデミックが中古機の集積を拡大する

12-Jan-2021

 

低コストおよび超低コストの運航会社は、路線網構造と旅客構成により、長距離大陸間フライトへの依存度が高い大規模な航空会社よりも、速いペースでCOVID-19危機から回復することが可能な位置に居る。

しかし、また、米国の低コストの運航会社は、世界中の航空機のかなりの部分が休眠状態のままであり、ボーイング737 Maxが飛行を再開するため、中古機市場での新しい機会をつかむ時だとも考えて居る。運航各社がリースの期限が切れたときに航空機を返却することを検討して居るため、それらの航空会社にとって中古機を入手する機会が増大するのかどうかは不明である。

しかし、環境がどのように進化しても、アレージアントとサンカントリーは、将来、航空機の費用対効果の高い契約を結ぶことができると考えて居る。

 

Allegiant and Sun Country: pandemic widens pool of used aircraft

Premium Analysis

ベトナム、ロンタイン空港を起工:大きな野望

12-Jan-2021

 

新たな空港を建設すると言うどんなレポートも歓迎される、今日この頃、ベトナム、ホーチミン市近郊のロンタイン空港の案件は大ニュースである。可能性としては、完成時に年間最大1億人の旅客を受け入れ可能で、140億米ドルの費用がかかり、期待される民間分野の貢献を(まだ)得られては居ない施設が、6年間の混迷の末、起工された。

同時に、既存のタンソンニャット空港は可能な限り拡張される。これにより、毎年1億5000万人以上の乗客がこれらの空港を利用できるようになる可能性がある。これらの空港は、現在のパンデミックの時には少々望みが高いのだが、IATAのサポートは別として、ベトナムが世界有数の航空輸送の国の一つになることを想定して居り、現在ベトナムは有利な位置に居る。

 

Vietnam breaks ground on Long Thanh airport: big ambitions

Premium Analysis

アルゼンチンでコーポラシオン・アメリカ・エアポーツ、AA2000の営業権を10年間延長

12-Jan-2021

 

コーポラシオン・アメリカは、米国の株式上場企業であるが、そこでは事業を展開せず、1998年以来、*アエロプエルトス・アルヘンティーナ2000(AA2000)と、アルゼンチンの35の空港での運営営業権契約を持って居たが、これを2028年以降、更に10年間、延長する計画だ。

これは、コロナウイルスのパンデミックが航空交通業界を破壊した大陸に於いて、痛切に必要として居た、未来への前向きなメッセージを送って居る。

コーポラシオン・アメリカ・エアポーツ(同社は欧州でも運営をして居るが、ここ程ではない)の航空関連の収入が、ただの800万米ドルに過ぎなかった、2020年第2四半期の打撃は余りにも酷かった。

2020年12月の同社の市場株価は、これほど苦闘して居る企業は他に類を見ない程だが、漸く潮目は変わり始めて居る。

然しアルゼンチンの地元では、同社は、政府との間で、ブエノスアイレスで運営する3つの空港に関して、そして、どの空港を引き続き運営するのか、恥ずかしい話題になる可能性を除去する必要がある。

 

 *アエロプエルトス・アルヘンティーナ2000(AA2000):アルゼンチンの空港運営会社

Corporación América Airports extends AA2000 concession for 10 years

CAPA展望ー国際線航空旅行、2022年に離陸へ苦闘

11-Jan-2021

 

CAPAの創始者であり名誉会長のピーター・ハービソンは、2021年の始まりに当たって、世界の航空と旅行業界に対し、ワクチンは業界が直面して居る問題に対する解決策ではないと、強い警告を発出した。

この発信は今週のヴァーチャルイベントシリーズである月例CAPA Liveの一部として、ハービソン氏が行う予定のCAPA展望の講演に先だって発信されたものだ。1月版は2021年1月13日に全世界にライブでお届けする予定だ。

「寧ろエアライン、特に国際線エアラインにとっての解決策にまっすぐ突き進むのでは無く、問題は何かを診断するのに失敗して居る様だ。即ち、課題が何なのかを診断する事が、その解決には不可欠であり、診断無しでは、治癒する事は有り得ない。」と彼は語って居る。

 

CAPA outlook - international air travel to struggle to get off the ground in 2022

1月10日掲載

Brexitと航空業界:終わり良ければ全て。ほぼ良し。。。...

07-Jan-2021

2020年12月24日に英国とEUの間で合意された貿易協定は、英国がBrexitに投票してから4年半後の2020年12月31日に発効した。それは1,449ページに上り、そのうち26ページは航空業界についてである。

Brexitは欧州の航空システムを改善することとは無関係だったが、現在の状況が深刻に浸食されるかも知れないという大きな懸念があった。結果が最適とは言えないまでも、これらはほぼ回避されて居る。

英国が欧州単一市場の加盟国であった状況と比較すると、新しい協定は、航空における自由化に対し、空前の逆行を示して居る。航空会社の所有権と統治の問題で正すべき皺が出来て居り、一部の航空会社は不必要なゆがみを経験し、航空安全や消費者保護などの分野で、少なくとも時間の経過とともに本筋から逸脱して行くリスクがある。

それにもかかわらず、旧式の二国間協定と比較して、そして確かに「合意なし」の脅威と比較して、それは依然としてかなり自由な協定であり、実際に英国をヨーロッパの単一の航空市場に留めることなく、規制の現状を可能な限り維持して居る。主な影響は、Brexitの経済的影響を通じて間接的に感じられる事になりそうだ。

しかし今のところ、それはCOVID-19危機の影響によって覆い隠されて居る。 

Brexit and aviation: all's well that ends. Well, almost…

COVID-19危機、JAL-Qantasの提携関係を強化する

07-Jan-2021

 

カンタス航空と日本航空(JAL)によるオーストララシアと日本の間のサービスに関する広範な協力の提案は、提供するコードシェア路線の数を拡大し、この市場での国際線の迅速な再開を可能にするだろうが、規制当局は、それが、この両社にますます支配的な立場を与えるとして、否定的に見るだろう。

 

両エアラインは関係政府に、日本とオーストララシア間の路線でのメタルニュートラルな共同事業を許可するよう要請した。これは非常に重要なステップであり、カンタス航空とJALグループに、この急成長している国際線市場で70%近くの旅客占有率を与える可能性がある。彼らはまた、国内線と豪州からニュージーランドへの便のコードシェアを劇的に増やすことを提案して居る。

カンタス航空とJALは、国際線が再開し始めると予測している2021年半ばにこの取り決めを開始することを目指して居る。

この提携案は、航空会社がCOVID-19後に国際線路線網を再構築する際に、どのように協力を強化するかを示す好例である。日本の大手各社は、近年、版図を拡大するために次々に新しい提携を模索して居たが、パンデミックの前にすでにこれらの取り組みを強化して居た。

 

このような動きにより、航空各社は、これまで保有機群の拡大を抑えながら路線網を極大化することが出来て居た。 JALは今後数年間で国際線の広胴機を縮小する予定であるため、これはより重要になって居る。カンタスもまた、A380の保有機を3年間、地上待機させておくことを計画して居り、長距離路線網を復活させるための広胴機の数は少なくなるだろう。

 

COVID-19 crisis strengthens case for JAL-Qantas partnership

欧州の航空業界:2020年の後講釈と2021年への展望

07-Jan-2021

OAG / CAPAによれば、欧州の航空会社の供給席数は2020年に57.7%減少した。これはすべての地域の中で最大の落ち込みであり、欧州を総供給席数で2位から3位に押し下げてしまった(アジア太平洋および北米に次ぐ)。

初期にあったV字型の回復という意見は、U字型、次にW字型への希望に取って代わられて居る。実際には、今、描いて居る曲線を説明するアルファベットの文字は無い。危機は当初の予想よりも長く、今後数ヶ月は続くだろう。英国で蔓延して居るコロナウイルスの変異種は、COVID-19が、今後も新たな問題を起こし続けることを思いやらされる。

それにもかかわらず、2021年は希望を与えてくれる。通常は欧州最大の航空市場である英国は、COVID-19ワクチンを承認し、投与した世界で最初の国となった。他の多くの欧州諸国も現在、予防接種プログラムを開始して居る。

 

2020年と同様に、国内線およびその他の近距離市場、VFRおよびレジャー旅行に牽引された回復は、LCCに有利に働く。彼らはまた(殆どが)より良い貸借対照表を持ち、需要が変動したときの市場への参入、撤退に、より機敏なアプローチをして居る。それは間違いなく2021年を通しても続くだろう。

 

Europe aviation: 2020 hindsight and 2021 vision

CAPA Live。COVIDワクチン接種のための流通に不可欠な貨物便

06-Jan-2021

航空貨物への質問–パンデミックの影響をどの様に受けたか、実際にはどのように恩恵を受けたのか、その重要性の高まり(eコマースとともに)、そして世界的な予防接種プログラムにどのように貢献できるのか– 最新の、2020年12月のCAPA Liveの中で、2つのセッションを通して議論された。

セッションの完全版は、CAPA Liveのサブスクライバー(登録者)には「オンデマンド」でご覧いただける。

以下のテキストには、2つのセッションでの対話の抜粋と、パネリストのコメントをより詳細に知りたい方々のためのビデオリンクが含まれて居る。

 

CAPA Live. Cargo flights vital in distributing covid vaccinations

1月5日掲載

Premium Analysis

CAPA Live:ビバエアCEO:商機はふんだんに

05-Jan-2021

 

ラテンアメリカの2大市場、ブラジルとメキシコは、COVID-19パンデミックの間もずっと開いた侭だった一方、コロンビアは9月になって漸く運航を開始して居る。

然し、この国の超低コスト運航会社である、ビバエア・コロンビアは、コロンビアでの回復がそれら開放されて居る市場と変わらないと判断し、供給席数は2019年水準に対して、どんどん増加して居る。

比較的緩慢なスタートの後、ビバエアの第2の市場であるペルーの状況は、コーナーを曲がって居り、同エアラインは、この急速に変貌する市場の回復を好感して居る。

ビバの第3の国内線市場を追加するという目標は、未だに叶わない侭で、同社は、超低コスと運航会社の、ラテンアメリカの域内国際路線での競争が遥かにより激しくなると考えて居る。

 

CAPA Live. Viva Air CEO: No shortage of opportunity

CAPA Live:LCCビバエア、Latam内で意欲的に拡大

04-Jan-2021

 

ビバエアは、コロンビアの国内で、積極的に供給を強化して居り、そして域内での拡大を目指して居る。

ビバ効果は運賃を値下げし、この市場を刺激して、旅客数を倍増させるのを助けて居る。エアラインは、コロンビアで、12月と1月がピーク季である事から、供給を強化して居る。

多くのフルサービスエアラインが、チャプター11破産保護下に入って居て、今や、自分たちの事業形態を低コストモデルに変容させようとして居る。ビバはこれを先取りして居る。

ラテンアメリカの各国政府は、経済のチェーンの中での航空の重要性を理解して居ない。

2020年12月9日のCAPA-Liveにて、ビバエアのCEOフェリックス・アンテロがCAPAのシニアアドバイザーであるジョン・トーマスと対談した。その抜粋を以下に掲載する。

 

CAPA Live: LCC Viva Air expands aggressively in Latam

Premium Analysis

COVID-19の結果:南米エアラインは競争を拡大

04-Jan-2021

 

南米の2大フルサービスエアラインである、アビアンカとLATAM航空グループは、各々の破産手続きの間、リストラを継続し、コロンビアとブラジルで、堅実なペースで回復を見せて居る市場に供給を足し戻そうとして居る。

これらの市場での低コスト運航会社は、伝統的エアラインでさえ、ラテンアメリカにはチャプター11後に引き続き拡大の好機が残り、機敏に動くと考え、かなり早いペースで供給を足し戻し続けて居る。

結果は、この地域がCOVID-19パンデミックの現実に対して適応を続けようとして居る中で、興味深い競争の力関係になる筈である。

 

COVID-19 outcome: South American airlines increase competition

CAPA Live:インディゴ、2021年末までに国際線の供給を100%回復する計画

02-Jan-2021

 

インディゴのCEOドゥッタ氏は、危機の間、短期の事業計画を使って舵取りし、極度に高いレベルで対話をする事を学んだと言う。

インド政府からは、財政援助を受けて居ないが、インディゴは彼らが衛生管理にそしてまた、同社が世界でも最も課税されて居るエアラインの一つであることから、税金を低減させる事に集中すべきだと考えて居る。

インディゴは、成長への触媒になるという強い使命を担って居る。ドゥッタ氏は「乗継需要はやがて衰える」と考えて居る。

同エアラインは貨物専用機を持って居なかったが、需要が伸びて居る事から、11機の旅客機の客室内に貨物を積んで就航させて居る。

 

CAPALive: IndiGo to recover 100% of int'l capacity by end-2021

CAPA Live:エアバルティック、COVID-19後は環境指向を強める計画である

01-Jan-2021

 

2020年12月9日のCAPA Liveにて、エアバルティックのCEOマーティン・ガウスはCAPA名誉会長のピーター・ハービソンと対談した。

主要点の口述筆記は以下に掲載されて居る。

エアバルティックのガウス氏は、低コストのハブ運航には、A220が適正な航空機であり、環境問題へと焦点が戻って行くだろうと考えて居り、COVID-19後の時代への準備の態勢を整えて居る。

同エアラインは、ボーイングとQ400の全機を退役させ、全てを「期待値を完全に超えた」A220に焦点を絞って居る。

2025年以降、エアバルティックは、北欧諸国への地点間運航を拡大する事を検討して居るが、当面は同社のハブであるリガからの運航に集中して居る。

 

CAPA Live: airBaltic plans strong environmental focus post-COVID