CAPAアナリストによる アジア・太平洋の航空業界のトピックスは
今・そしてこれからの展望を紐解く大変興味深く、そして貴重なレポートです。
毎週幾つかのレポートをピックアップし、その序章をご紹介致します。
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CAPA(Centre for Aviation)の発表する”CAPA Analysis” 原文はこちらからご覧になれます。
26-Dec-2021
米国での空港リースの熱気は、ずっと昔に冷めてしまい、その活動を再度キックスタートさせる試みは、悉く失敗して居るのだけれども、官民連携の動き(「P3」として知られる)だけは例外である。 *P3:PPP:Public-Private Partnership
国中を見れば、新たな、或は改装されたターミナル、駐車場、レンタカー用ビル、動く歩道、そしてその他のインフラで、これでなければ、多分建設されなかったと思われる例は数多くある。
最も新しい例が、過去に政治家たちから、その空港が酷評されて居た町、ニューヨークである。
改訂された契約では、P3コンソーシアムを使って、現在既に着工中のものの反対側に、これまでで最大にして最も近代的な新ターミナルを建設する事で決着して居る。
本格的な空港の賃貸は、米国では流行遅れかも知れないが、この例だけでも、新たなインフラを建設するP3プロジェクトは、別であることを示して居る。
JFK’s New Terminal One accentuates the appeal of the airport P3
Premium Analysis
アンタルヤ空港、コンセッションの再入札者を募集;TAV/フラポートが勝取る
24-Dec-2021
トルコのアンタルヤ空港のコンセッションについては、現在のコンセッションは2026年末まで延長されて居るにも拘わらず、恰も大乱戦が繰り広げられた様だったが、今は中断されて居る。
現在運営して居るフラポート/TAVは、「関心を表明して居た」ヴァンシ・エアポーツの率いるコンソーシアムからの手ごわい攻勢を予想して居たが、結局後退した様だ。
この決断には多くの理由があるのかも知れない。多くの旅客指向の空港と同様に、アンタルヤは、2020年に大きな交通量を失ったが、2021年にそれは戻って来て居る。
将来は不明確であり、数億ユーロのインフラ改善の公約があるため、コンセッションの価格は高い。これは現在のところ、決着して居る、極めて数少ない契約の一つだが、2007年以来コンセッションは存在して居るのだから、新しいものでは無い。
そうであっても、向こう数か月の間に、実現する他の如何なる契約にとっても、ある種のベンチマークとして働くだろう。
Antalya Airport attracts concession rebidders; TAV/Fraport successful
Premium Analysis
2022年、豪州国内線運賃値下げ競争に、レックスとボンザが成長する中で
22-Dec-2021
来年、豪州の国内線分野で、劇的に競争が激化しようとして居り、市場に足がかりを確立、或は拡大しようと計画して居る、2つの小規模なプレーヤーが、この傾向に貢献する事になるだろう。LCCボンザは、2022年早々に独自のジェット運航を開始しようと計画して居る一方、リージョナル・エクスプレス・ホールディングズ(Rex)は新たな国内線ジェットサービスを強化することを目指して居る。
カンタス、ジェットスターそしてバージン・オーストラリアは、国内線市場の遥かに支配的なエアラインである事に変わりは無い。然し、特にRexは、幾つかの市場では、大手と正面から衝突する中で、運賃に圧力をかける可能性があり、そしてボンザは、直接対決を避けつつ、供給不足の路線を狙い撃ちにしようとするだろう。
Australia domestic airfare bargains as Rex and Bonza grow in 2022
アジア太平洋、国内線エアラインが主導、然し国際線の回復は遅れる
22-Dec-2021
多くのアジア太平洋の市場で、COVID-19のデルタ株が収束して以来、国内線の供給は大きく回復して居る一方、世界中のどこよりも、この地区での国際線のリバウンドの発生は遥かに遅い。
国内線市場は、母国に強力な路線網を持つエアラインにとっては、引き続き明るい場所である。多くのエアラインが、2021年中頃、そして第三四半期に、国内の都市封鎖に大きな痛手を受けたが、国際線旅行に関するこれらの制限の殆どが今や緩和されて居る。
勿論、如何なる楽観論も、オミクロン株が混乱を産み出す可能性により、勢いを失わざるを得ない。
国際線の前線では、アジア太平洋諸国の政府は、概して、欧州や北米などの地区に比べて、国境を再開する事に、より消極的である。このことは、大きな回復の勢いを得るために、国際線と乗継ぎ需要に大きく依存する、アジアのエアラインにとっては事態を難しくして居る。
これらの傾向は、国際線と国内線の供給ランキングの順位表にも現れて居り、アジア太平洋の国内線、そして国際線市場の全く対照的な運命を冷厳に表わして居る。
Asia-Pac domestic airlines lead, but international recovery lag
Premium Analysis
22-Dec-2021
COVID-19パンデミックの遥か前から、デルタの表明して来た使命は、エアライン業界に限らず、全米の消費者の世界で、信頼されるブランドになる事だった。そして、COVID-19の危機の最中に、世界中の多くの計画が停止する中で、デルタはプレミアム・ブランドを達成するための探求にまい進して居る。
今までのところ、結果は有望である。デルタの、ネット・プロモーター・スコア(正味推奨者比率)は、過去2年間に大きく進歩し、同エアラインは、その企業占有率がパンデミックの期間中に拡大して居ると述べて居る。
然し同時に、デルタは、顧客にとってもう少し、より予想可能な価格設定を提供するためには、まだなすべきことがあると認識して居り、消費者の信頼の水準を、更により高く築き上げる途へ乗り出して居る。
Delta Air Lines believes its competitive edge remains intact
エアバスとの契約、カンタスに機材の共通性と航続距離での優位性を与える
17-Dec-2021
カンタスのエアバス狭胴機を最大134機購入すると言う、驚くまでも無い決断は、同社に核となる国内線保有機群を刷新し、更新機材のより長い航続距離のお陰で、新たな市場を開拓する事を可能にする。
新たな機材の改善した性能はあるものの、多分、エアバスとの取引きを最も強く推進する要素は、それがカンタスグループの、ジェットスター子会社向けに指定されたエアバス狭胴機の、大量の納入遅れ分と、新たな発注数をプールする事が可能になるからだろう。
これでエアバスは、カンタスの現在のボーイング狭胴機保有機群を更新する機材として、最も可能性の高い選択肢になる。カンタスは、保有機群の共通性から効率の向上を得られるだけでなく、グループの別の部分を拡大し、その資本支出を適時に行い、そして最も有望な需要分野に集中する為に、更にずっと大きな柔軟性をも持つことになるだろう。
Premium Analysis
中国の「魔法の武器」、アジア太平洋のエアライン回復を遅らせる
16-Dec-2021
パンデミック前、中国は、外国への中国人旅行者数がどんどん増える事から、アジアとそれ以遠の国際線旅行で極めて重要な役割を担って居た。然し、その数字がしずくに変わって居り、14日間の検疫隔離義務など、この惑星で最も厳格な入国規制により中国本土への入国旅行者も止まってしまった。
これは簡単には終わりそうにない状況であり、この地区全体の旅行者数予測に暗い影を投げかけて居る。
China’s ‘magic weapon’ delays AsiaPac airline recovery
オーランド・サンフォード:エアラインにとっての魅力の向上を願って
15-Dec-2021
米国中で、小規模な副次的、三次的水準の空港は、エアラインを如何に連れ戻し、新たな利用者を獲得するかの議論をして居る。
その一つがサンフォード空港である。所有は公的な組織だが、コンセッションにより民間が運営して居り、オーランド国際に次いで、この空港は、たぶん世界でも最高クラスの観光地域であるオーランド地区の、代替ゲートウエイの役割を果たして居る。
サンフォードは、過去には大西洋横断便など、外国エアラインが可なりの占有率を持って居たが、現在はLCCに、具体的には一つの超LCCに限られて居る。
LCCは、可なりの規模で、フルサービスエアラインより、現地の回復に貢献して居る一方で、サンフォードの運営には外国のエアラインを再び、惹き寄せる必要がある。
現状のインフラはそれを取り扱う能力が充分にあり、攻勢に出るための計画は、そのインフラを利用するにあたって、この地域で最低クラスの料金を提示するものの様である。
Orlando Sanford: hoping to improve attractiveness to airlines
14-Dec-2021
韓国空港公社(KAC)が、エクアドルの海沿いにあるマンタ空港を運営するコンセッションを取得する契約は、数か月前、ほぼ完了して居たが、同国の民間航空当局が突然それを止めた。今やそれが、再び息を吹き返した様だ。
供給席数の大幅な増加の他には、それ以来、多くの事が変わった訳では無い。就航して居るエアラインは2社だけで、両社とも破産保護法下にあり、LCCはひとつも無い。
然し、これは、基本的に観光指向の母国韓国の空港で、充分な経験を持つKACにとっては問題では無い筈だ。
KAC resumes talks with Ecuadorian government on Manta Airport
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航空便の経済学:弾力性と機動力への革新的戦略( Sabre Travel AI )
14-Dec-2021
エアラインは、その消費者から求められる個人化の要求を満足させる必要があるのだが、ますます予測不能な、制限的な、そして複雑な世界の中で、それを競争相手たちより速く、より良く行う必要がある。
業界が、この不安定な現実を漕ぎ渡って行く間に、殆どのエアラインにとって、生き残りのためにキャッシュフローを護る事が引き続き鍵となる。コスト効率の高い対策が、事業のあらゆる局面に適用されねばならない。資本支出の停止、或は低減に加えて、エアラインはまた、彼らの事業が、この回復期に競争力の優位性を損なわずにコストを削減する為に、事業展開が最適化できる領域を見極めるに当たって、戦略的でなければならない。
Flight Economics: Innovative Strategies for Resilience and Agility
13-Dec-2021
豪州の国内線分野の主役たちからの、市場占有率予想は、急速な旅客需要に対してエスカレートする戦いの兆候を示して居る。これは、勿論、旅行者にとっては良いニュースであるが、競争激化による大量殺戮は、エアラインの財務実績にとって、助けになるものでは無い。
カンタスとバージンオーストラリアのパンデミック後の市場占有率予測は、リージョナルエクスプレス(Rex)の拡大の野心や、参入が迫る新規立ち上げLCCボンザを計算に入れる前ですら、合計が100%を超えて居る。明らかに、その仮定について、誰もが正確とは限らない。
国内線市場の、競争の激しい戦場に居るエアラインは、市場占有率について尋ねられると、しばしば、収益性に焦点を当てる方を好み、答えを渋る。然し、エアラインは概して、公然とか内輪にか、彼ら自身にとっての占有率とは如何にあるべきかの考えを持って居る。
豪州に於いて、どのエアラインが、国内線市場のどの部分で競争する事になるかについて、対照的な意見がある。
然し、幾つかのエアラインは、自らが想像したものを、大きく下回る足跡に終わる可能性のある事は、依然として明らかである。
ニールマンのブリーズ航空、新たな米国のLCCの考え方が試される
13-Dec-2021
米国の新規起業組であるブリーズ航空は、まだ運航開始して僅か6か月であるが、2022年早く、新たにA220-300の追加に備える中で、急速に展開の次の局面に動きつつある。
ブリーズと、ブリーズのCEOデービッド・ニールマンが創業したもう一つのエアラインであるアズールには、違いがあるのは確かだが、競争的な重複の無い、有ったとしても少ない市場に於いて、展開する事など、多くの類似点がある。
両エアラインは、低コストエアラインのモデルの下に事業展開して居るが、アズールとブリーズは共に通常のLCCの台本を使わない。アズールは上手く行って居る;だが、ブリーズのニッチが米国に於いて成功するか否かを決めるのは、まだ早過ぎる。
Neeleman's Breeze Airways puts new US LCC thinking to the test
欧州の航空業界:旅行制限が強まるにつれ、回復の地滑り更に進む
10-Dec-2021
IATAは、拡大した国際線の旅行制限は、COVID-19のオミクロン株に対する「膝反射」的な対応であると言う。そしてIATAは、COVID感染者数と、国際線旅行制限との間に明確な関係は無い事を指摘して居る。
然し、残念ながら、旅行制限と航空需要の間には、明かな関係がある。既に勢いを失った欧州の供給席数の回復は、今や、6週間も連続で、地滑り傾向にある。
2021年12月6日の週、欧州の供給席数は、2019年水準から29.7%落ちて居る。これは過去6週間で5.1ポイント下落した事を示して居る。
欧州は地区間供給回復ランキングで4番目である。アジア太平洋は36.1%の減、アフリカは33.2%、中東は28.6%、北米は15.8%、そしてラテンアメリカが13.9%(ラテンアメリカはパンデミック期間中、初のランキング首位になった)。
「オミクロン時代」の交通量データは未だ出て居ないが、追加された旅行制限と、これにより旅行者の信頼が揺らいで居ることは、少なくとも短期的には、供給より需要に、より大きな影響を与えて居る可能性がある。
全てのCOVID-19変異株の影響を緩和する、ワクチン接種のプログラムは、依然として、長期的な解決策であり続けて居る。
European aviation: recovery slides further as travel restrictions rise
Premium Analysis
10-Dec-2021
中東は、独立して運営されて居るクウェート空港でのターミナルの様なもの以外、未だ多くの空港民営化の動きを目撃した事が無い。
数年前、サウジアラビアは、同国の、大都市を含む多くの空港のコンセッション化に惹き寄せられて居たが、政府が、西部にある殆どで関心を失い、全てが静かになってしまった。
今になって、この国が、その経済基盤を石油から多様化させようとし続ける中で、空港の分野でも、当局が「数十億ドル」の投資の好機を語り始めて、勢いが戻った様だ。そして、空港の展開は、特に西側の投資家を惹きつけるためには、「持続可能性」と手を取り合って進めねばならない事を学んで居る。
彼らの地域のライバルであるカタールが、一年先にはサッカー・ワールドカップだと盛り上げて居る中で、当局者たちは、投資と共に、国際観光がやって来なくてはならない事を、見直さなければならない。
然し、まず最初に、彼らはサウジの空港の有用性を、投資家候補たちに納得させねばならない。彼らが最後に「市場」に上ってから、世界中でパンデミックがあった。
一方で、中央アジア、アフガニスタンでは、世界的に承認されて居ないタリバンの政府が、幾つかの国と、カブールの空港へ運航するよう協議して居る。
観光は、ここでは会話の主役にはならない:誰も、正気で、そこへ行こうと思わないし、民間部門はほぼ間違いなく、たとえチャンスが有ったとしても参画するのを避けたがるだろう。ここでの趨勢は、唯一政治的な配慮によって導かれて居る。
Premium Analysis
ローガンエア、オーリグニーエア、ブルーアイランズ:英国の域内エアラインの提携
08-Dec-2021
域内エアラインである、ローガンエア、オーリグニーエア、そしてブルーアイランズが、2022年、新たな3社の営業提携を開始する予定だ。
CAPAの保有機データベースに依れば、この3つのエアラインは、合わせて60機を保有し、その内56機は、2021年11月末現在就航中である。英国・チャンネル諸島地域のエアラインの全保有機群の、優に半数を超える数になる。
域内エアラインは、2021年11月29日の週、英国の全供給席数の僅か2.3%にしかならないが、11.2%の便数を持ち、重要な地域の接続可能性を提供して居る。国内線市場では、12.2%の供給席数と34.7%の便数で、更にもっと大きな存在だ。
この新たな提携関係は、ジャージーのブルーアイランズとガーンジーのオーリグニーの間の、そしてスコットランドのローガンエアとブルーアイランズの現行の契約の上に構築され、ローガンエアとオーリグリーの間に新たな関係を追加することになった。
これには、常顧客プログラムの協調に加え、より幅広い乗継のための3つのエアラインの間でコードシェアが含まれる予定だ。営業提携としては、より珍しく、3社は技術と調達の分野でも協力を計画して居る。
Loganair, Aurigny Air, Blue Islands: UK regional airline partnership
アレジアントとビバ・アエロブス:超LCCモデルを進化させる
08-Dec-2021
パンデミックの最中に、最も興味深かった市場展開の一つは、登場した独特な提携関係である。最新の、アレジアント・エアとビバ・アエロブスの間の共同事業提案が、恐らく最も興味深い、そして超LCCモデルが如何に進化して居るかを示す例である。
基本的には、この2つの超低コスト運航会社は、世界でも最も賑わう市場の一つに於いて、拡大を加速させるために、合体しようとして居る。そしてアレジアントの場合は、この提案が国際線の拡大を堅固なものにするのだ。
勿論、管理当局の承認を得る事が次の段階であるが、この提携志願の両社は、メキシコ=米国間国境越え市場に、新たに超低コストの競争を注入する、説得力ある事例であると考えて居る。
Featured Analysis
CAPA豪州太平洋航空サミット、CTC業務渡航サミットそして域内航空シンポジウム
04-Dec-2021
CAPA豪州太平洋航空サミット、CTC業務渡航サミットそして域内航空シンポジウムはシドニーにて2021年12月7日~8日開催される。
このハイブリッドイベントは、業界を通じて、鍵となる指導者、意思決定者たちを集めて、CAPAが待望の対面イベントに復帰する記念すべき催しである。この素晴らしいサミット会議は、CAPA豪州太平洋航空サミット、CTC業務渡航サミット、域内航空シンポジウム、そしてCAPAガラディナーを組み合わせ、ひとつ屋根の下に、4つのイベントを繰り広げる。
注目の講演者たち、そしてパネリストたちには、カンタスグループCEOアラン・ジョイス、エアニュージーランドCEOグレッグ・フォーラン、カタール航空グループCEOアクバール・アル・バーキル、バージンオーストラリアCEOジェーン・ハードリカ、リージョナルエクスプレス副会長ジョン・シャープ、ボンザCEOティム・ジョーダン、ツーリズム・オーストラリアMDフィリッパ・ハリソン、ハワイアン航空CEOピーター・イングラム、スクートCEOキャンベル・ウイルソン、豪州貿易・観光・投資大臣ダン・テハンなどが予定されて居る。
CAPA Australia Pacific Aviation Summit, CTC Corporate Travel Summit and Regional Aviation Symposium
オミクロンの脅威、アジア太平洋でのバラバラなパンデミック対応を浮彫に
04-Dec-2021
COVID-19オミクロン株の出現で、多くのアジア太平洋諸国が国境の規制の強化調整に動いて居り、若し彼らが、向こう何週間も更にこの方向に進む事になれば、エアラインと旅行業界の回復への明るい兆候は脱線転覆の可能性がある。オミクロンの波は、各国で、国によっては州ごとにさえ、或は州と中央政府の間で、大きく異なった行動を取る問題を再び描き出して居る。この必須要件と規制のパッチワークが旅行者とエアラインの混乱を招く危険がある。以下の最新情報が、インド、日本、豪州、そしてシンガポールなど主要なアジア太平洋の市場が至近のCOVID-19展開に対して取った対応策を概説したものだ。
Omicron threat highlights divergent pandemic responses in Asia-Pacific
Premium Analysis
エアトランサット-ウエストジェット:もう一つの興味深いパンデミック提携
02-Dec-2021
アメリカン航空がアラスカ航空及びジェットブルーとの提携を強化し、そしてまた、ジェットスマートとの新たな提携、そしてGOLとの関係を深める事を通じてその偉業の達成を確かなものとしようと努力する中で、2021年のこの時点までで、米州での最も興味深い提携が、米国とラテンアメリカ間に生まれて居る。
現在、カナダに於ける興味深い風の吹き回しで、ウエストジェットとエアトランサットと言うライバル同士が、もし、COVID-19の新たな変異株の影響が抑えられたなら、2022年北半球の夏季に極めて競争の激しい市場となると思われる、大西洋横断市場での競争力を強化するために、特定の路線で、コードシェアをすることに合意したのだ。
Air Transat-WestJet: another intriguing pandemic partnership
Premium Analysis
現時点のスケジュールに依れば、欧州の2021年第4四半期の供給見通しは、2019年水準に対し71%に落ち着いて居る。
その先2022年第1四半期を見てみると、88%と見込まれて居る。然し、コロナウイルス「オミクロン」株の出現の前ですら、以前の四半期のパターンから言うと、この値はこれから削られそうだ。
WHOは、オミクロンを懸念される変異株(VOC)に指定し、世界的なリスクは「極めて高い」と発表して居る。その結果、幾らかの旅行制限が増加し、2022年第1四半期は今やより不安な状況になって居る。
欧州の供給回復は、いずれにせよ、この数週間、勢いを失って居る。2021年11月29日の週、欧州の供給席数は2019年の同週から28.7%減となって居る。これは過去5週間から4.1ポイントの下落となる。
欧州は、各地区間の回復ランキングで、今や第4位から第5位に落ちて居る。アジア太平洋の供給は、36.8%落ちたが、中東は供給席数28.5%の減で僅かに欧州の上に居る。アフリカは25.0%減、ラテンアメリカはは14.4%、そして北米は13.7%の減である。
欧州そして全地区にとって、オミクロン株の影響は、航空業界の回復の新たな局面を形成する事になるだろう。
02-Dec-2021
2004年、地震と津波がインドネシア北西部に大災害をもたらした。北スマトラ州の最も被害の大きかった地域から海岸を少し下がったところにインドネシアで4番目に大きな都市、メダンがある。
政府は、長い間、スマトラ島は特別な配慮を受けるべきで、特に北のアチェ州にある原油とガスのビジネスなど、経済的に充分な合理性があると考えて来た。
メダンには、合わせて5,000万の人口を持つ地域のひとつで、2021年前半には、国営の空港運営企業のひとつPTアンカサ・プーラIIが「インドネシア西部のハブ」を開発するための戦略的な提携関係を模索して居ると発表された、この地域の主たる空港がある。
今般、提携社が見つかり、それはインドのGMRエアポーツである。
ハブは一体何のためなのか、どのエアラインがその目的を達成するのに役立つか、想像するのが容易でないため、「ハブ」は実際には、この地域の「ゲートウェイ」と理解されるべきである。然し、この空港には、そこに「空港都市」が追加される様な、良好なインフラがある。
*GMR Airports:ニューデリーに本社を置くインドのインフラ開発会社
GMR wins bid to develop ‘a western international hub for Indonesia'
Premium Analysis
30-Nov-2021
エアアジアにとって、グループの最重要市場で、国内旅行規制の緩和に伴い、2021年最終盤にマレーシア国内線の需要には歓迎すべき回復があった。
第3四半期の営業統計は、エアアジアにとっては、かなり暗い見通しをもたらした。デルタ株の影響から、グループの主たる東南アジア市場の各国政府は国内線旅行に制限をかけた。これは、特に、エアアジア部隊が拠点を持つ国で、残って居た運航の殆どを休止しなくてはならかったマレーシアとタイでそうだった。
アワワールド・イン・データのウエブサイトに依れば、マレーシアでは、毎日の新規感染者数が2021年8月後半に600人以上と言うピークを迎えて居る。然し、毎日の感染者数は2021年11月24日までに、再び173まで減って居る。
同時に、マレーシアのワクチン接種率は伸び続け、2021年11月25日現在で、人口の76.3%が接種を完了して居る。接種完了した、該当する成人の接種率は90%を超えて居る。
これら二つの要素、毎日の感染者数とワクチン接種率が一緒になって、第4四半期には、政府に多くの国内旅行の規制を取り除くよう促したのだ。
エアアジアにとって、これはマレーシア国内線の運航を強化できる事を意味して居り、同社の国際線運航が未だに大きく停止して居ることから、重要なことである。
Premium Analysis
29-Nov-2021
2021年11月始め、米国は、欧州国民の不要不急の入国制限を撤廃した。然し北大西洋の回復は、どこか慎重なままである。全欧州の72%、全北米の88%に対し、北大西洋の供給席数は2019年同週の64%である(2021年11月22日の週)。
ノルウェーエアを始めとする低コスト運航各社は、コロナウイルス・パンデミックの前の数年間で北大西洋に、目覚ましい存在感を築いて居た。LCCの供給席占有率は、2013年のほぼゼロから、WOWエアの過剰な拡大が命取りになったり、ノルウエーエアが長距離運航を辞めたりする前の2018年には8%以上にまで伸びた。
2021年、LCC各社は、1%未満で、ウエストジェット、フレンチビー、そして新規参入のジェットブルーが分け合って居る。エアラインの起業組であるノースアトランティックとプレイも向こう数か月のうちに参入しようと計画して居る。
一方で、独禁法適用除外の共同事業の供給席占有率は、2021年に、72%から79%に上昇して居る(ずっと小さい市場の占有率ではあるが)。
低コストエアラインは、北大西洋での占有率を再構築するのに、大きな障害に直面して居る。
North Atlantic low cost airline opportunities - and challenge
米国のエアライン、サンカントリー:小さくて機敏、パンデミックに打ち勝つ組み合わせ
29-Nov-2021
米国の超低コスト運航会社であるサンカントリーは、COVID-19パンデミック前に、独特なビジネスモデルを持って居たが、同社の事業多様性と特徴ある路線網構造は危機の間にあって同社に大きな強味をもたらした。
サンカントリーは、進化するパンデミックを漕ぎ渡ろうと努める中で、同社が良好な位置取りを達成する結果になるよう、これらの強味を活用し続けるだろう。
サンカントリーはまた、王座に胡坐をかく積りは無い;競争力のあるコスト体制を達成し、ミネアポリスから路線網を構築するための基礎を固めようとして居る。
US airline Sun Country: small and nimble, a winning pandemic combo
欧州のエアライン:供給席数と稼働保有機数拡大鈍化。LCCが先導
29-Nov-2021
欧州の就航中の旅客用保有機数は2021年1月末から2021年11月22日の間に52%増加した。然し、それでも未だ、2020年1月末からは8%少ない。
CAPA保有機データベースに依れば、旅客ジェット機の就航率は、世界の84%に対し、欧州のエアラインは、現在88%である。この欧州の数字は、世界平均が60%だった2021年1月末の52%から増加して居る。
欧州の主導的エアライングループの中で、この指標で抜きんでて居るのが、ライアンエアとウイズエアで、それぞれ99%の就航率だ。エアフランス-KLMが93%、イージージェットが88%、ルフトハンザグループが85%、そしてIAGが83%である。
欧州の供給席数は、2019年対比で約25%だった2021年1月/2月から2021年11月22日の週には71.6%(即ち2019年比▲28.4%)に進歩して居る。
欧州は地区間供給回復ランキングでは、依然として4位に留まって居る。欧州の下には、供給が40.4%下落のアジア太平洋、そして31.3%減の中東が居る。欧州の上は25.5%減のアフリカ;16.3%減のラテンアメリカ;そして12.3%減の北米である。
欧州のエアラインは、2021年を通して、供給席数と就航中の機数の双方で、強力な進歩を遂げて居る。然し、その双方の指標で、勢いは鈍化して居る。
European airlines: growth in seats & fleet in service slows. LCCs lead
29-Nov-2021
来年、豪州市場で、これまで以上に未就航の市場を刺激すべく、前代未聞の4つの独立系エアラインがジェット機を運航開始しようとして居る。消費者は、回復期の需要を刺激する為に価格設定される安売り運賃水準を期待できるだろう。
これは皆、豪州の国内と域内の路線網開発のワクワクするカクテルに追加されるものだ。