CAPAアナリストによる アジア・太平洋の航空業界のトピックスは
今・そしてこれからの展望を紐解く大変興味深く、そして貴重なレポートです。
毎週幾つかのレポートをピックアップし、その序章をご紹介致します。
ウイニペグ国際:傾向値は持続する旅客数の増加を示す
ウイニペグ国際空港は、2015年から2018年まで、年間の平均伸び率6%近い、堅調な旅客数の伸びの期間を享受して居る。2018年の間、同空港は、2009年以来、最高の旅客総数となる450万人を取り扱った。
同空港は、今や、超LCCフレアとスウープがウイニペグからの便を導入したことから、異なる種類のビジネスモデルで運航するエアラインの混成を特徴として居る。そして、フレアのウイニペグでの供給量は、同空港最大の運航会社であるエアカナダとウエストジェットの前では色褪せるのだが、この超LCCの市場参入は、競争的勢いの幾らかを変化させた様だ。
ウイニペグは、同様な規模の他の空港の仲間入りをして、より多くの直航便を獲得しようと動いて居る。然し、空港の経営陣は、これは長い時間のかかるゲームである事を理解して居り、彼らのより多くの便を惹きつけるキャンペーンも辛抱強続けるだろう。
Winnipeg International: trends point to continued passenger growth
Premium Analysis
ボルネオの航空事情:観光伸びる、マレーシアとブルネイにとっての成長
26-Jul-2019
東南アジアの島ボルネオは、人気の観光目的地、特に拡大するエコツーリズムの分野で台頭して居る。
ボルネオ島はブルネイ、インドネシア、マレーシアが分割領有して居るが、今や年間200万人以上の国際旅客が訪れて居る(これら3カ国以外からの訪問客)。
ボルネオ発着の国際旅客は2018年に10%以上増加し、600万人近くになった。ブルネイのバンダルスリベガワン、マレーシアのコタキナバル、が主たる国際空港であり、主に中国とその他の北アジアの市場が牽引役となって急速に伸びて居る。
コタキナバルでの国際線旅客数は、2018年に11%伸び、2019年は、今年これまでに実現して居る供給の増加から、もう一度2桁の伸びを見せる年になりそうだ。小ブルネイも2019年、ロイヤルブルネイ航空の急速な拡大に導かれて、2桁の旅客数の伸びを予測して居る。バンダルスリベガワンに於ける、国際線座席供給は、2018年に比べて約20%の増加が計画されて居る。
ロイヤルブルネイ航空は、ボルネオ島内での乗り継ぎ可能性の改善を目的とし、訪問客が、島内の異なる地点を単一旅程内に結合可能とする、拡大母港市場戦略を採って居る。同エアラインは、2018年末にクチン線を開設し、コタキナバルと共に、ボルネオ島内に2つの目的地をもつ事になり、2019年末までに、ウエットリースした2機のATR72と言う新たな保有機群を使って、ボルネオに5つの副次的目的地を追加する計画である。
Borneo aviation: tourism on the rise, growth for Malaysia and Brunei
Premium Analysis
26-Jul-2019
ロンドンのガトウィック空港は、追加滑走路の政府承認を得るヒースローとの競争に、敗れ去った。それでも兎も角一本は作ると言って居り、確かに緊急に受け容れ容量に余裕が必要なのだ。
然し、ガトウィックの運営会社の所有者の変更が、この計画に暗い影を落として居る。新たな過半の所有者は、賛否両論を計りに掛けねばならない。その軌跡が問題を招き寄せる可能性を示して居る。
一方で、同空港は、現行滑走路の北側に、現在のタクシーウエイを、部分的に滑走路に使用することを意味する「追加の軽量級滑走路」戦略を検討して居る。
乗り越えねばならない技術的な問題が存在する。
Gatwick Airport: majority owner VINCI ready to progress runway plan
Premium Analysis
欧州の空港「乗り継ぎ可能性(connectivity)」の拡大が鈍化
2019年6月ACIヨーロッパは、SEOアムステルダムエコノミクスと提携して、空港業界乗り継ぎ年次報告第6版を発行した。
この報告書は、目的地の数、便数そして空港で可能な乗継の品質について混合した指標を計算して居る。それはまた、直航便と経由便の、ハブが提供する乗継可能な便の数と言う定義で、空港とハブの乗継可能性を測って居る。
欧州の空港の乗継可能性は2009年~2019年の間に46%拡大して居て、経由便の乗継可能性の伸びが直航便のそれを上回る速さで伸びて居る。欧州から中東と、欧州からアジア太平洋への乗継可能性は世界の他の地域より速い伸びを示して居る。
EUのエアラインは、慎ましやかにEU内でのその直航便乗継の占有率を増やして居る。然しながら、フルサービスからLCCへの変換があり、これが欧州の直航便乗継の拡大の牽引車になって居る。
LCCの乗継可能性の伸びは主として中規模空港に絞られて居るが、主要ハブでも伸びて居る。フランクフルトは、直航便乗継とハブの乗継の双方で第1位の空港である。ほとんどの主要なハブに於いて、占有率で地元のエアラインは現状維持か拡大を示して居る(パリ/CDGのエアフランスを除き)。
欧州における乗継可能性の向上は、2019年に鈍化し、主要なハブに於ける乗継可能性は、他の地域の主要空港のそれに比べ、もう長い事、伸びがよりゆっくりとして居る。
Premium Analysis
エアラインのデータ防衛:BAへの罰金課徴が示す不確かなメッセージ
エアラインが、そして多くの他の企業が直面する、最大の課題の一つが、デジタル革命である。この課題に挑戦しようとする人々にとって、科学技術の進化が、かつて無い好機を提供してくれる。それは大きく改善した顧客体験の可能性により、セールス、流通、そして支払いの形態を変貌させ、新たな付帯事業収入の流れを創出する事が出来る。
エアラインにとっての見返りは、有利なものになる可能性がある。アイディアワークスカンパニー/カートローラーに拠れば、2010年に世界中のエアラインの収入の4.8%だった付帯事業収入が、2018年には、10.7%に成長して居る。
デジタル革命の中心にある原材料は、データである。顧客達は、エアラインが彼らに向かって、更に広範なサービスを売りつける為に利用可能な、彼ら自身や彼らの好みに関わる莫大な量のデータを、無償でエアラインに対して提供してくれる。
然し乍ら、2018年7月8日、英国航空に対してEUの一般データ保護規則(GDPR)に抵触するとして、英国個人情報保護監督機関(ICO)が命じた、1億8,300万ポンドの罰金は、挑戦課題とデータという好機の間の微妙なバランスを変えてしまう。罰金の重さは適切なのか、或はそれが効果的に目標を達成できるのかは根源的な問題である。
この決定は、エアライン各社の間に存在するデータはコストの掛からない資産であるという、延々と続く誤解を払拭する事になる。ますます拡大するブランドと評判の重要な局面は、収入を創出するために使われるのであり、そもそも価値のあるものなのだ。これを護る事に繋がる物理的なコストがあるのだ。
罰金の規模は、広範な問題を提起して居る:例えば、英国は、BREXITでその反対の行為が求められて居る時に、外国の投資家たちに否定的なメッセージを送って居るのか?そして現実的な段階で、この事は、多くの企業が過去にはそうだった透明性を持とうとする意思を挫いてしまうかも知れない。
CAPA豪州太平洋航空サミット2019:シドニーにて、2019年8月7日〜8日
2019年8月7日~8日、CAPAの豪州太平洋航空サミットは本年の豪州最大の航空関連会議である。サミットはエアライン、空港、管理当局、とともにこの地域の業界と観光界を代表する組織から主要な決裁権者の素晴らしいラインナップをお迎えする。講演者とVIPゲストには以下の方々が含まれる;カンタスグループCEOアラン・ジョイス、リージョナルエクスプレス副会長ジョン・シャープ、JAL藤田直志代表取締役副社長
サミットは基調講演と、業界全体の景観からリーダー、経営幹部、航空を補う企業渡航界の専門家を含めた、深く掘り下げたパネルディスカッションを柱として居る。
CAPAの優れた地域の知見と航空会の熟練、に裏打ちされたサミットは、広範な科学技術、流通と決済の世界、企業渡航市場、エアライン株式の健全性や、航空業界内部の社会的影響を取り巻く未解決の問題などを横断的に網羅した広範な話題をカバーする予定だ。
CAPA Australia Pacific Aviation Summit 2019: Sydney, 7/8-Aug-2019
Premium Analysis
ロンドンシティ空港:2020年~2035年の基本計画草案に対する検討
ロンドンのシティ空港(LCY)は、もともと、ロンドンの金融街のビジネス需要を充たすための、短い滑走路で離発着する空港としてデザインされたものだが、自らの2020年から2035年の基本計画を検討し始めて居る。
この検討は、着実に伸びる輸送需要と、よりレジャー旅客需要の方向に揺れて居る事、然し、同時に、過去にあったロンドン市長と地元議会からの拡大への反対論に対してのものでもある。
更には、現状では、この空港は、英国の首都を横断する旅行に革命を齎す、2つの路線の内の一つである(もう一つは南北に走る)東西の「クロスレール」の、重要な鉄道路線の駅を作る考えは無い。
その基本計画の中に、同空港の経営者は、その様な駅を建設する事を勧奨して居る、然し、同時にこれ以上の大きなインフラの追加をせず、カーボンニュートラル(炭素中立)である事をも約束して居て、その主たる推進力は継続可能な成長である。
London City Airport: consulting on a draft master plan for 2020-2035
フロンティア航空:新たなA321XLRのための究極の戦略
24-Jul-2019
フロンティア航空の18機のエアバスA320neoの発注を、A321XLRに変更すると言う最近の発表は、この航空機が、2024年までは納入されないと言う事実にも関わらず、この機材が最終的に何処に使われるのかについて、可なりの数の憶測を呼んで居る。
同社のハワイへの便に関するコメントは、最近、大規模な供給追加で料金設定の力が弱くなって居る市場に、フロンティアが最も後発のエアラインとして便を追加するのかと言う、業界に騒ぎを巻き起こして居る。それはまた、フロンティアが新型の長距離機を運航し始める迄の5年間を、この変革に耐えられる市場なのかと言う問題でもある。
また、フロンティアが欧州への長距離便を追加するかも知れないが、それは、見通しがより好調なラテンアメリカの奥深くへの便に比べて、可能性としては低そうだ。
Frontier Airlines: guessing the ultimate strategy for its new A321XLR
CAPA航空優秀賞2019年:候補者名公表
CAPA航空センターは、全航空業界から第16回CAPA航空優秀賞の候補者推薦を歓迎する。
2003年に設立された、この賞は、成功したエアライン、空港そして関連のビジネスを、(i)アジア太平洋地域内、そして(ii)世界賞、の2分野で世界的なステージでの優秀性を顕彰しようとするものである。
世界的に交易の不確実性が存在し、多くの指標がエアラインと空港にとって困難な時代を指し示すこの年に、戦略的な指導者の存在はこれ以上重要な時は無いだろう。
事業環境とエアラインの流通における天候の変化に対しては、単なる、よく試された解決策では充分とは言えないのかも知れない。
CAPA Aviation Awards for Excellence 2019: Nominations now open
Premium Analysis
スリランカ航空:爆弾事件で事業拡大、黒字化計画が後退
スリランカの観光客数は、首都コロンボの3つの教会とホテルで250人以上を殺した一連の自爆テロのあった復活祭以来、50%以上も下落した。
観光客に大きく依存して居るこの国にとって、その経済に与える衝撃は、悪化の一途を辿り、来訪者数の急速な減少がスリランカの航空市場にも影響を及ぼして居る事は驚くに足らない。
幾つかの外国エアラインは供給をカットし、未だに削減したスケジュールで飛んで居る。スリランカ航空は、2019年、旅客数で10%以上の下落、そして1億米ドル近くの減収を見込んで居る。
自爆テロはスリランカ航空が、幾つかの新路線、広胴機のそして狭胴機の保有機群拡大の概要を纏めた新たな5か年間の事業計画を発表した数週間後に発生した。
スリランカ航空は、3つの長距離路線開設や航空機の受領を、また念願の3年以内に収支均衡の達成を延期するなど、事業計画の再調整を余儀なくされて居る。
2008年以来、常にそして大幅な赤字の同エアラインにとって、2019年4月21日の自爆テロは、長く課題の多い業績回復への道にもう一つの障害を生み出してしまった。
SriLankan Airlines: bombings set back expansion plans and turnaround
Premium Analysis
ミュンヘン空港:着実な成長、しかし第3滑走路計画却下で制限される
22-Jul-2019
ミュンヘン空港は、近距離、中距離、そして長距離便を幅広く取りそろえ、その多くはルフトハンザとその子会社のものだが、ドイツの第2の空港に成長して居る。欧州には国を代表するエアラインから、第1の空港を超えてここまで支援を受ける事を羨む国が幾つかある。
2018年、ミュンヘンは、欧州の各国同様ドイツの経済が縮小したと言う事実を考えると、満足の行く財務諸表を達成した。その旅客と貨物の拡大を見れば、ミュンヘンは自らをフランクフルトに次ぐ第2の主要空港と考えて良いだろう。
2019年、ミュンヘンの路線地図は実に幅広い、同時に、行く先目的地の数は少なく、アフリカとラテンアメリカの様に、明らかに航空便に較差があるものの、ある点ではフランクフルトを鏡に写した様だ。
空港はまた、旅客一人当たりの炭素排出量を2005年の5.67kgから2018年には3.24kgに減らし、2030年にはカーボンニュートラル(炭素中立)状態を達成する軌道に乗って居る。
然し、第3滑走路の建設は依然として、きわめて重要であり、同空港に取って「最も戦略的に重要な拡大プロジェクト」である。ごく近い将来、もう5年もこのプロジェクトをスタート出来なかった事の問題に直面する事になるだろう。
Munich Airport – steady growth but limited by third runway denial
リール空港民営化:エファージュとマルセイユ空港が選ばれる
21-Jul-2019
フランスの、政治的、経済的そして財政的な出来事に影響されて、「止まったり動いたり」の空港民営化プログラムは、また、その第1の取引案件であるツールーズ空港が市場に引き戻されるのを目にして、数年間の休止状態から生き返り始めて居る。
皮肉な事に、CASILヨーロッパがツールーズに持って居る株式を買い取る候補がエファージュで同社はリールのレスカン空港でのコンセッションを共同事業で獲得したばかりである。
次の候補と見られて居るマルセイユ或はボルドー空港よりはむしろ、プログラムはより小規模だがエファージュとマルセイユ空港の共同事業での経験がメリットをもたらかも知れないリール空港で始まった。
また、これはマルセイユやボルドーの様な、規模の大きな空港の民営化がどの様に進むのか指針を示す役割を演じるのである。
Lille Airport privatisation – Eiffage and Marseille Airport selected
Premium Analysis
カナダの国内線市場:超LCC各社、市場支配打破に動く
21-Jul-2019
カナダは、長きにわたり、2社のエアラインに支配された、業界では数少ない市場の一つである。
変化は7年前に、低コストエアライン、ウエストジェットが新しい域内子会社を開業し、ウエストジェットのボーイング737狭胴機では、需要規模が小さ過ぎる、弱小路線で、エアカナダに対抗する競争を吹き込んだ2013年に形成され始めた。
より最近では、超LCCモデルは、フレア航空が超低コストモデルに変身し、ウエストジェットが、自身の子会社スウープを創って、カナダにデビューして居る。第3の超LCC、ジェットラインズは、今年これから、バンクーバー国際空港からデビューを計画して居る。
新規企業組の間には充分な野心がある事は間違いなく、幾つかの空港は市場により多くの運航会社が参入する事から恩恵を受けて居るのだが、超LCC各社は、需要を刺激する好機は、より大きな都市圏に有ると考えて居り、カナダの副次的空港の地点間航空便は依然として難しい課題なので有る。
Canada domestic market: ULCCs work to break market dominance
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クリーブランド・ホプキンズ空港:超LCC発の勢いの波に乗る
20-Jul-2019
クリーブランドホプキンズ国際空港はシンシナティとピッツバーグの以前のハブに加わり、OAGの2018年北米で最速に伸びる中規模空港のランク入りを果たした。これら3空港の全てが、供給座席数で2桁の伸びを記録し、トップ10内にランクされた。
クリーブランドの2018年の旅客水準は、9年間でほぼ最高となり、同空港の経営陣は2019年には旅客数総計は1,000万人に達する事に自信を持って居る。
同空港の復活は概して低コストエアラインの伸びに牽引されて居る;LCCと超LCC各社はクリーブランドの総供給席数のほぼ半数を占め、その存在感が増大した事は、クリーブランドが北東オハイオを本拠とする旅行者の数の多くを惹き付ける結果になって居る。
クリーブランドは間違いなく、より多くの国際線便を獲得したい熱望を持って居るけれど、同空港は当面は国内線の供給を縦横に拡大する事に焦点を絞る様だ。
Cleveland Hopkins airport: riding a wave of momentum from ULCCs
Premium Analysis
ロイヤルヨルダン航空:狭胴機の保有機群を更新、市場占有率は低下
ロイヤルヨルダン航空は、効率性と機内商品の改善を狙った、大規模な狭胴機保有機群の更新プロジェクトに乗り出そうとして居る。同社は、A220、A320neo、737MAX そして、E190-E2系列などの評価を行い、22機の新世代狭胴機を、2020年から25年の間に受領する予定で、向こう数ヶ月以内に発注する予定だ。
22機の航空機は、ロイヤルヨルダンの現行の16機の単通路保有機群(12機のA320ceo系列機と4機のE170/E190-E1系列機)を更新する予定で、また穏やかな量の成長をもたらす計画だ。
ロイヤルヨルダンは、向こう5年間に供給で僅か18%の伸びを計画し、同社が現有の8機の787-8以上に広胴機の保有機群を増やす意思の無いことから、実質全ての伸びは近中距離路線である。年間4%に満たない拡大では、過去10年間で市場占有率が20ポイント以上も下落するのを経験したロイヤルヨルダンにとって、更なる占有率の減少という結果になるだろう。
同エアラインは、LCCと湾岸のエアラインの急速な拡大により、地元市場で競争が激化して居る中で、賢明な選択だが、拡大よりも収益性の改善に集中して居る。ロイヤルヨルダンは、ヨルダン発着の地元需要でLCCに対抗するのは難しい事から、特にレバント地域発着の第6の自由需要により一層依存しつつある。
ロイヤルヨルダンは、また、コストを削減し効率を高める努力もして居る。新しい、より燃費効率の良い、狭胴機保有機群は、更にこの努力を助け、同社の商品が改良される事から、実収単価を上げる現在進行中の動きの支援にもなるだろう。
Royal Jordanian Airlines: narrowbody fleet renewal, market share down
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ブラジル-ポルトガル間航空事情:新たな覚書から更なる拡大が生まれる
18-Jul-2019
2019年6月28日、ポルトガルとブラジルは、航空便の協定を自由化する覚書に署名した。この覚書は、両国間の航空旅客便、貨物便で供給と運賃の規制を排除するものである。指定されたエアラインは、両国の如何なる目的地にも国際線便を提供出来、コードシェアを実施する広範な自由を持てる。彼らはまた、第5の自由運送権を使って、第3国につなぐ事も出来る。
ブラジルにとって、この合意は、英国、スペイン、オランダ、デンマーク、ギリシャ、スエーデン、ルクセンブルクそしてフィンランドと言う欧州諸国と最近、交渉して来た、類似した取引のリストにポルトガルを加えることになる。
TAPエアポルトガルに率いられて、ポルトガル=ブラジル間市場のエアラインは、最近強固な伸びを牽引して来た。TAPは、ワモスエアのA330をウエットリースして、フォルタレーサ、ナタル、そしてベレンへの欧州の2019年夏の需要に対応しようとして居る。TAPは、リスボン=サンパウロ線週間18便から毎日3便体制に増便し、またリスボン=ベレン線とポルト=サンパウロ線を週2便から3便へと増強して居る。
TAPの営業提携社であるアズールはリスボン=カンピーナス線をTAPから継承し、2019年6月にポルト=カンピーナス線を開設した。2018年9月にLATAMがリスボン=サンパウロ線に参入し、市場に小規模だが競争状況がやって来た。同社は2019年10月には週間6便体制から毎日1便体制に増便しようとして居る。
ポルトガル=ブラジル間路線は更なる成長への準備が出来てた模様だ。
Brazil-Portugal aviation: more growth will flow from new MoU
ウクライナ国際航空、縮む、737MAXの配備が遅れて
18-Jul-2019
ウクライナ国際航空(UIA)は、多難な市場環境、政情不安にも拘らず、3年間の急速な成長の期間に続いた、2019年の拡大から一息ついて居る。
この民間所有のフラッグキャリアーは、ウクライナが危機に突入した2014年以来、その規模を倍以上に拡げ、今や、危機前の水準に比べ70%も大きな規模になって居る。
UIAは回復しつつある地元の需要からも恩恵を受けて居るが、その成長の大部分は第6の自由需要が占めて居る。現在のところ、UIAの輸送実績のほぼ半分を構成して居るのは乗継旅客である。
然し、UIAは2019年には、旅客需要が減少し、外国のLCC各社が急速な拡大を目指して居る事から、市場占有率は大きな落ち込みとなると見て居る。UIAは、当初2019年は前年並みの供給量を計画して居たが、737MAXの飛行停止が原因で、今は5%~6%の減少を見込んで居る。
Ukraine International Airlines shrinks as 737 MAXs are delayed
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ロンドンガトウイック-北米:ノルウェーエアが依然として先導、然し成長は休止
17-Jul-2019
2019年7月2日、ノルウェーエアはロンドン/ガトウイック(LGW)から北米への長距離運航開始5周年を祝った。同社はLGWからロサンゼルス、次いで2014年7月の同じ週に、ニューヨーク/JFK、そしてフォート・ローダデール開設以来、今や、路線網のこの部分で、ほぼ500万人の旅客を運んで居る。
この間に、ノルウエイエアはバージンアトランティック、英国航空そしてエアトランサットを抜き去り(依然、新規参入のウエストジェットの先を行って居る)、易々とLGW発北米行きの先導役になって居る。
ノルウエーエアが参入する前の夏、2013年7月8日の週には、LGWから北米へは11路線があり、LCCは一社も無かった(出典:OAG)。2019年7月には22路線となり、その内17路線には低コストエアラインが飛んで居る(ノルウエーエアが11路線、そしてウエストジェットが6路線)。
2013年から2018年の間に、LGW=北米間市場では年間供給席数が、ほぼ3倍増になった後は、今年、ノルウエーエアが一休みし、バージントランティックが削減(2019年3月、同社はLGW=ラスベガス線から撤退)し、その他の運航各社も立ち止まって居る事から、拡大は僅かに逆戻りして居る。
それでも、この市場は今や強い根を張り、花開く方向に進んで行く筈だ。
London Gatwick-N America: Norwegian Air still leads, but growth pauses
Premium Analysis
ロイヤルエアモロッコ:成長戦略で次の一手は中国
16-Jul-2019
ロイヤルエアモロッコ(RAM)は、モロッコが中国人旅行客の間で人気の目的地に台頭する中で、急速に伸びるインバウンド需要を利用しようと中国への定期便を計画して居る。
このフラッグキャリアーは、2020年早々に北京の新空港への便の開設を目指して居り、また数年以内に広州と上海にも飛びたいと考えて居る。
中国はRAMのアジアで最初の目的地で、ワンワールドに加盟しようとする同エアラインの路線網を多様化するだろう。RAMの唯一の長距離目的地は、7路線を持って居る米州である。
現在の所、同エアラインは主に、モロッコへの旅客の80%を占める欧州とアフリカに集中して居る。アフリカでの路線網は、RAMと提携社からの乗り継ぎ需要を惹きつけるのに重要であり、同時に新たな中国路線便を支える事にもなるだろう。
Royal Air Maroc: China the next component in growth strategy
ニューオーリンズ空港:記録的な成長、新ターミナルの開業が近づく中で
16-Jul-2019
ニューオーリンズ/ルイアームストロング国際空港は、2018年、米国で最速で伸びる中規模空港の一つと言う空港の地位を固める、4年連続で記録的な水準の旅客数を報告した。
サウスウエストは依然としてこの空港の最大のエアラインであるが、超LCCのスピリットが、ルイアームストロング国際空港から20地点への便を提供し、ニューオーリンズで最速で伸びる運航会社である。ニューオーリンズはスピリットが拡大のために選んだ、主要なレジャー目的地の一つであり、同エアラインは搭乗旅客数の中で2桁の占有率を達成して居る。
2019年、同空港は、持続する成長を支える、新たなターミナルを開業する事により大きな里程を刻む。このプロジェクトは昔から熱が入ったりやんだりむらがあったが、最終的には同空港の築60年の現在のターミナルに比べ、エアラインと旅客双方に、新たな水準の効率性を創り出す筈だ。
New Orleans Airport: Record growth as new terminal debut nears
米国のエアラインと気候変動;環境への懸念広がるーゆっくりと
世界中のエアラインが、カーボンオフセットから客室のゴミ削減まで、各種の活動を取り入れ、より良い環境のスチュワードになろうと努力して居る。
そしてバイオ燃料業界は過去10年間で、大量消費市場に代替燃料を出そうとする取り組みが続く中で、幾つかのエアラインがバイオ燃料開発会社に投資し、離陸して居る。
今の所、北米のエアラインは欧州中を席巻して居る「飛ぶのは恥だ」運動から距離を置いて居る様である。これらの運航会社が扇動を避けて進路を選んで居るのには、可能性として幾つかの理由があり、最も明白なのが、北米最大の航空市場である米国で高速鉄道がいつか実現すると言う見込みが僅かしかない事だろう。
然し、高速鉄道の議論は、そう遠くない将来、復活する兆しがある。
US airlines and climate change; environment concern mounts - slowly
Premium Analysis
欧州ーインド間エアライン、ジェットエアウェイズの間隙を未だ埋めて居ない
15-Jul-2019
エアフランス-KLMは、2019年4月に以前の営業提携先であるジェットエアウェイズが破綻した後に、インドにて拡大しようとして居る。彼らは今年の冬スケジュールで、インドへの座席供給を対前年で25%以上も増やす計画である。
KLMはこの拡大の大半をアムステルダム=バンガロール、アムステルダム=ムンバイの増便、そしてアムステルダム=デリーを787-10から747-400に大型化する事で牽引する予定である一方、エアフランスはパリ=デリー線の増便とパリ=バンガロール、ムンバイ線により大きな機材を使用する予定だ。
バージンアトランティックは、この冬2019年10月27日から、現行のデリー線に、ロンドン/ヒースロー=ムンバイ線(2015年6月を最後に休止中)を毎日1便、追加してインドへの供給を倍増する予定である。
然しながら、エアフランス-KLMとバージンアトランティックは別として、欧州からインドへの主要エアラインは以前の市場リーダーだったジェットエアウェイズの退場により生じた間隙を埋めようとはして居ない。欧州=インド間の供給はこの冬20%も落ちる事になろうとして居る。
空港民営化:横たわる障害は資金調達
15-Jul-2019
国際航空協会(IATA)は、先にCAPAが調査した空港の民営化については強い見解を持って居る。最近開かれたIATAの年次総会で、国別を基準に具体例について多くの時間が割かれ、主には否定的な考えが支配した。
IATAは、民営化について、擁護するでもな無く、反対するでも無い、開かれた立場を採って居るが、予期された通り、加盟エアラインの利益が第一の関心事である。
今回の短いレポートは、より広範に活用されるビジネスモデルを提供するかも知れない、最近の日本における二つのエアラインを巻き込んだ空港に関する動きの中で、エアラインの立場を見直そうとするものだ。
15-Jul-2019
シンシナティ・ケンタッキー国際空港は、米国市場の現場を統合の波が支配する中で、問題の自らの分担に直面して居るのだが、この空港は過去数年間目覚ましい成長を続け、OAGの、2018年北米で最速で伸びる中規模空港の首位を獲得した。
シンシナティは依然としてデルタの焦点都市であり、同エアラインは同空港の支配的な位置にあるものの、LCCや超LCC各社がシンシナティの成長の大波に拍車を掛けて居る。同空港は、2017年、サウスウエスト航空が路線を開設して重要な勝利を手に入れ、同エアラインの参入がシカゴ首都圏への安価な運賃をもたらす結果となった。
シンシナティはまた、最近、空港敷地の南部分に、シンシナティ国際に更なる雇用を創出し、ひいてはこの地域の経済的な成長を牽引すると思われる、アマゾンが15億米ドルの貨物施設の鍬入れ式を行って新たな里程を記したのである。
Cincinnati International: Amazon crowns the airport's renaissance
マルタの航空事情:エアマルタ、ライアンエア、そして今度はマルタエア
09-Jul-2019
2019年6月11日、ライアンエアは新規起業のエアライン、マルタエアを買収する契約、そしてそれをマルタでの低コスト運航に使う事を発表した。ライアンエアは、既にマルタ基地に配備して居る6機のボーイング737-800を、2020年夏までマルタエアのブランドでは無いもけれど、新しい子会社のAOC(航空運送事業許可)に移行して居る。
この取引は、ライアンエアと自国の結びつきを堅固にしたいマルタ政府の支援と協力で行われた。
この事は、一部には、マルタの国有会社で、フラッグキャリアであるエアマルタの将来を疑問視させて居る。こちらの伝統エアラインの方は2018年3月までの会計年度には黒字を計上したのだが、過去10年間、少なからずライアンエアとの競合から、収益性との苦闘を続けて来た。
マルタの政府は、異なるビジネスモデルと路線網を持って居るので、両社共存する余地はあると述べて居る。
アイルランドの空港資金調達:地域空港の未来
09-Jul-2019
地域の空港は多くの国でその役割を担って居るが、それはしばしば過小評価されて居る。アイルランドには、その小さな人口にしては、他の国々より多くのこの種の空港があるのだが、彼らは常に、自分より上の階級で奮闘するダブリン空港の陰に隠れて生きて居る。
政府は4つの小規模地域空港に支援を提供して居るが、その一つがウオーターフォードで、民間定期便が無く、正に閉鎖の危機に瀕して居た。
疑問なのは、比較から言えば、それ程重大な必要がある訳でないダブリン空港に彼らの一つが融資を与えているのに、なぜEIBやEBRDなどの欧州の銀行が、その役割を果たさないのかだ。
Premium Analysis
ガルフエア、企業と高級レジャー層を狙う=拡大再開で
09-Jul-2019
ガルフエアは急速に保有機群の更新を進め、プレミアム商品を改良するのに合わせ、ますます目標を企業と高級レジャー層に絞って居る。
新たな戦略は、昨年初めて導入されたが、今年「ブティック」ビジネスモデルの採用と共に、加速して居り、また数年間の限定的な成長、或はゼロ成長の後に、新たな拡大局面の開始とも機を一にして居る。
このバーレーンのフラッグキャリアは、2018年に787-9の最初のグループを受領し、新たな業界をリードする広胴機のビジネスクラス商品を導入した。787-9のもう一つのグループは来年にかけて受領し、ニューヨーク、クアラルンプール、そしてシンガポールへの新路線に向けられる。
8機のA321neoLRは2020年早い時期から受領の予定で、ガルフエアにとっては、新たな欧州地点の開設と共に、希少な中距離路線でのプレミアム商品の改善を可能にしてくれる。ガルフエアはA321neoLRを152席のエコミーと16席のライ・フラットビジネスクラス仕様として居る。
Gulf Air targets corporate and upmarket leisure as expansion resumes
リトアニア、新たな中央空港を計画、ビルニウス-カウナス間に
09-Jul-2019
新たな、そして国の中央に位置し、欧州の一部の主要玄関口として機能する空港
欧州各地で、新たな、そして地理的に国の中央に位置した空港が主要玄関口として機能する傾向が拡大して居る。ポーランドは、主要な各都市に高速鉄道で多様に結び付ける事が可能な、ワルシャワの南に空港の候補地を選定して居り、この事では先頭を走って居る。
今や、リトアニアが似た事を考えて居る、但しリトアニアでは新空港は首都のビルニウスともう一つの主要都市カウナスの間に位置して居る。
Premium Analysis
コロンビアの航空事情:アビアンカの大変動、競合他社が拡大する中で
09-Jul-2019
コロンビアは、国の経済がかなり安定して居る事から、ラテンアメリカ第3の航空市場に存在する充分なビジネスチャンスを反映して、2019年の最初の4か月、堅調な国内線と堅調な国際線旅客数の伸びを記録した。
然し、コロンビア最大のエアライン、アビアンカは、マイナスの信用格付けと戦い、取締役会の急激な変化を経験し、前任者の突然の辞任の後に新たなCEOを指名し、目下大変動の時に有る。
これらの変化にも関わらず、アビアンカは、コロンビア国内線市場で、トップの占有率を維持して居る。
然し、アビアンカの最大のライバル達は、コロンビアでの拡大を計画して居り、アビアンカがリセットボタンを押して、ラテンアメリカで最大のエアライングループである事を活用した戦略を遂行しようとするのに、圧力を加えようとして居る。
Colombia aviation: Avianca’s upheaval while competitors expand
ハワイアンとJAL、 ANAのA380投入による新たな背景を漕ぎ渡る
08-Jul-2019
もう10年以上、ハワイアン航空の国際線戦略にとって、日本は鍵となって居た。
そして、日本は同社にとって国際線出発便数の半分以上を占め、国別で依然として優に最大の国際線市場であり続けて居る。
多分、同社の米国本土への路線の供給に対する圧力から、ハワイアンは、国際路線網の拡大の為に、日本の福岡への便を再開しようと作業を進めて居る。また、最近、同社は、元々要求して居た多くの路線権は得られなかったものの、2020年に始まる東京/羽田へのアクセスの追加を獲得した。
これらの部分での動きにも関わらず、ハワイアンと、目下提示されて居る共同事業の相手であるJALは、ANAが大幅にホノルルへの供給で追い上げて来る中で、ハワイと日本間での競争力有る地位を築こうと動いて居る。
Premium Analysis
観光公害:大見出しの向こうに、長期的解決策が必要
大混雑のエベレスト山から、観光客の大群が引き起こしたカリフォルニアの「ポピーの大惨事」まで、観光公害は主要メディアの主流で弾みが着いて居る。
クルーズ船や低コストエアラインの隆盛が、パリ、バルセローナそしてベニスの様な都市が現在経験して居る、住民の大きな懸念を生み出す過剰な観光の水準と言う結果に対する、ある意味で牽引役として出現して来たのだ。幾つかの都市では、どんどん増える観光客の数に見合うインフ整備の為の収入獲得の為に、旅行者税を導入する事を決断した所もある。
然し、これらの表舞台の裏で、観光組織や団体は、観光公害を制御する戦略を創り出そうと動いて居り、また、世界中の都市はこの現象が創り出す課題について発信する好機を捉えて居る。
米州では、ニューヨーク、ロサンゼルスの様な、より成熟した観光地域が、異なったレベルで観光公害について発信して居る。ラテンアメリカの成長する観光地では、迫り来る観光ブームに備えて、適正なインフラが、適正に配備されて居るかを確かめる種々の機会を持って居る、
Overtourism: beyond the headlines, long term solutions are needed
欧州のLCC:ユーロウイングズの黒字転換計画は利益率とCASKで届かず
08-Jul-2019
2019年6月24日、ルフトハンザグループの投資家向け説明会「資本市場の日(Capital Markets Day)」では、地点間エアライン部門のユーロウイングズのリストラについて、かなりのプレゼンテーションがあった。
2018年には赤字を出し、同社の2019年の見通しは、2019年6月のルフトハンザの業績予想修正で、収支トントンから、前年を超える損失へと引き下げられた。
ユーロウイングズの黒字転換計画は、同社の長距離路線を、グループのネットワークエアライン部門に移管し、ユーロウイングズを再度、収益性の高い、核となる市場での近距離路線に集中させ、ブリュッセルエアラインとの統合はしないと言う内容を含んで居る。また、2022年迄に大幅な単位コスト削減を達成するための施策についての詳細な計画もある。
その計画は妥当なものに見えるのだが、障害は大きい。
このレポートに示されたデータが物語るように、ユーロウイングズは、欧州の他の殆どの
LCCの利益率に比べ、遥かに遅れをとって居る。仮にその計画が成功したとしても、同社は2021年に漸く収支トントンを達成するに過ぎない。
更に、CAPAの分析は、2022年の単位コスト目標は、未だにブエリングやイージージェットの様なライバルLCC各社を超えて居り、ライアンエア、ウイズエアやペガサスなどの超LCCが達成した水準よりかなり高い事を示して居る。
Europe LCCs: Eurowings’ turnaround plan short on margin & CASK
ドミニカ共和国:積極的な行動が必要、米国の予約が落ちる中で
08-Jul-2019
ドミニカ共和国では、米国人旅行客の死亡が続発した結果、米国の夏の旅行繁忙期の残りの部分、この国への旅行者の予約の落ち込みとなって、この国にとっての大問題が起こって居る。
この否定的な世論が、2019年、ドミニカ共和国の観光業界にどのくらいの影響を与えるのかは未だ見て見ないと判らない。フォワードキーの調査によると、2019年7月8月の期間に大きな予約の落ち込みがあり、米国からこの国への旅行の取消が大規模に増加して居る。
長い目で見ると、この国の観光の指標の土台は、堅調であり続ける可能性が高い。過去数年間、同様の事例に対処せねばならなかったカンクーンは、今でも米国人旅行者にとって、今夏も人気最高の目的地の一つに留まって居る。
幾つかのエアラインは、最近の事件に鑑み、顧客がドミニカ共和国への旅程を変更する事ができる様にして居るが、これはこの種の状況に於いては正常な対策だろう。
米国とドミニカ共和国間う運航する最大のエアラインであるジェットブルーは、ラロマーナからの便を休止しようとして居るが、この路線休止は、米国人観光客を巻き込んだ事件からドミニカ共和国が直面して居る現在の問題を反映したものと言うより、同社のより広範囲な路線網調整の一部である。
Dominican Republic: positive action needed as US bookings fall
オースティン空港20周年:2040年までに旅客数倍増に備える
08-Jul-2019
オースティン・バーグストロム国際空港は、2019年に20周年を迎え、空港の旅客数の伸びは、路線の一覧表が新たな国際国内の便で拡大するため、留まる事を知らない。
現在、同空港は、これからの20年間に、旅客収容力を大まかに言って倍増させる拡張計画を始動するにあたり、その期間に亘って、自らの将来を形作る作業をして居る。オースティンは、堅固な旅客数の伸びの予想に応えるために、大規模な拡大を計画して居る米国の数多の中規模空港の一つである。
比較的短期間での同空港の成長は、目を見張らせるもので、強力な科学技術のハブであり、低い失業率と言うオースティンの特長から、米国で最速のスピードで成長する空港の一つに残ると見做されて居る。
Austin airport at 20: Prepping for doubling of passengers by 2040
サンノゼ/ミネタ空港:力強い成長、長距離路線の後退にも関わらず
2018年サンノゼミネタ国際空港から、ルフトハンザと中国国際が長距離便を休止した後でさえ、この空港はその年、記録的な旅客数の伸びを示し、今やデルタ航空がカリフォルニア、サンノゼ地域を同社の新たな焦点都市の一つであると宣言したため、その将来は未だに堅固である。
サンノゼがデルタの米国西海岸の太平洋横断の玄関口であるシアトルに近い事から、デルタはこの空港からアジア行きの長距離便を飛ばす事は無いだろうと言うのは、間違いないだろうが、焦点都市の地位は、デルタの事業拡大の意気込みの強さを保証してくれる。
サンノゼは今や長引く安定した旅客数の伸びの時期を享受して居て、これは、伸び続けるシリコンバレーの科学技術のハブから最も近い空港と言う地位からして、これからも続く筈で、デルタの焦点都市に指名された事は、この空港の未来にある意味での保証を加えて居る。
San Jose Mineta airport: strong growth despite long haul setbacks
Premium Analysis
ルフトハンザと競合LCC各社、ドイツ、オーストリアでの実収単価を蝕む
ルフトハンザグループは、ドイツ、オーストリアの地元市場が、「市場占有率を拡大するためには、大きな損失を受け入れる事を厭わないエアライン」の所為で、実収単価の下降圧力に苦しんで居ると警告して来た。
競争は確かに、2017年のエアベルリン・グループの活動停止以来、激化して来た。ルフトハンザグループはエアベルリンの供給の一部を引き継いだのだが、イージージェットも同様である。ライアンエアはドイツでの拡大を加速して居り、レベルとウイズがともに参入したウイーンで、ラウダを買収して居る。
ドイツの国内線市場では、エアベルリンが残した間隙は、主にルフトハンザのユーロウイングズ子会社とイージージェットにより埋められた。ドイツの国際線市場は、この間隙を主にユーロウイングズ、ライアンエアそしてイージージェットが埋めて居る。
オーストリアの国内線市場は、今や、ルフトハンザグループのオーストリア航空が支配して居る。オーストリアの国際線市場では、ルフトハンザグループよりも速い速度でLCCの新規参入組が拡大して居る。
ルフトハンザグループに対する、低い実収単価の競争が増加して居るだけで無く、同グループ自身の供給も、今やイールドの低い子会社が運航して居るのだ。
ユーロウイングズは、グループの、オーストリアでは起こらなかったのだが、ドイツでの市場占有率を伸ばしたけれど、また同時に両市場でのイールドの浸食の責任も負って居る。CASKから見て、本当に低コストのエアラインでは無いユーロウイングズは、単位コストを下げる努力を、未だ、充分にはして居ない。
Lufthansa and competing LCCs erode yields in Germany and Austria
CAPA、初のカナダ航空サミット:2019年9月於ウィニペグ
CAPA -航空センターは、世界の考え方を主導するイベントのカレンダーを拡大し、カナダに特化した航空サミットを、2019年9月9日〜10日ウィニペグにて開催する。
カナダのエアラインと空港のシステムは、多くのこの国特有の要素を含んで居り、数多の主要な戦略の領域で、これまで大衆的な議論が欠けて居た。CAPAの高いレベルのサミットは多くの話題となる問題点を提示しようとして居る。新たなエアラインの参入の突風が市場に現れ、かつて無いレベルの乱気流が波風を立てようとして居る。
エアカナダ、ウエストジェット、トランサット、スウープ、サンウィング、フレア、アメリカン航空、デルタ航空、ユナイテッド、、中国国際、キャセイパシフィック、カナダの主要な空港、学者、政府官僚、等々、斯界のリーダーたちと共に、議論の水準は、多くの新たな思考を触発する瞬間を生み出すのは間違い無い。エミレーツの社長ティム・クラーク卿も、カナダのシステムについての彼の考えをビデオを通じて述べる予定だ。
ウィニペグ空港当局の後援を得て、この2日間のサミットは、250人以上の参加者を惹きつけ、この地域で最も求められて来た戦略イベントの一つになると期待されて居る。
マレーシア航空&シンガポール航空:競合社、生まれつきのパートナー
マレーシア航空とシンガポール航空は、両エアライングループが東南アジアの極めて競争の激しい市場の中で、戦略的位置づけを改善するために、提携関係にますます依存する中で、協力関係の増強を模索して居る。両エアライングループは、依然として競争相手のままである一方で特にマレーシア=シンガポール間市場では、近しい協力関係への、互いの利益になる好機が沢山ある。
両社は、深く根ざした歴史を持って居て、シンガポールがマレーシアからの独立を手に入れた7年後の1972年に、一つのエアラインから引き裂かれたのだ。シンガポール=マレーシア間の関係は、決して温かなものでは無かったが、両国のフラッグキャリアーは、限定的だがコードシェア提携を維持して来たし、比較的に友好関係を守って居る。
シンガポール航空は、毎年、一度の例外も無く、利益を計上し、世界最高のプレミアムエアラインの一つになり、明らかに、より成功を収めて居る。
マレーシア航空は、複数のリストラを試みたものの、殆どの年度で損失を計上し、苦闘して来て居り、またずっと縮小し続けて居る。投資や、統合合併が、この段階ではありそうに無いが、マレーシア航空は、まだ提携し、隣人から学ぶ事で得る物がある筈だ。
Malaysia Airlines & Singapore Airlines: competitors, natural partners
Premium Analysis
欧州の鉄道システム、しばしば航空の補完-代替では無く
欧州では鉄道旅行は国内線のそして近距離国際線に於いてさえ航空旅行に已む無く代替するものとして提示されることが、何となく礼儀だと、それがその為の立法に関わることだとしてさえも考えられて来た。
昨年、CAPAの姉妹紙であるブルースワン・デイリーが、一人のノルウェーの政治家が、航空旅行者には実効ある制限が付されるべきだと提案して居るとの引用を、発信した事から、事態は再び別の次元に持ちこまれた様だ。
この記事は、以下の様な観測で締めくくられて居る:「今や猫は袋から出て来た。環境保護論者達は世界中に居て、これを読み、あっという間に、寧ろ奇異な提案と思われたものが、人々の意識に吸収され、急速に広がって行くだろう。」
多分、フランスの国会議員、フランソワ・ルファンがこれを読むだろう、何故なら、彼は2019年6月3日、鉄道が代替可能な国内航空便を制限する狙いの法案の上程を発表して居るのだ。この法案は現在、他に14人の国会議員が共同提案者として署名して居る。
「もう着陸すべき時だ。我々の炭素排出ガスを削減する目標は、航空輸送の拡大とは、或は、それを維持する事さえ、相容れないものなのである。この問題に真剣に取り組んで居るオランダ、ベルギー、スウェーデン、そしてその他の欧州各国に加わるかどうかは、我々次第なのだ。」と、ラファン氏は語って居る。然し、欧州全体で、鉄道は、しばしば旅行の手段である一方、現実的には、他の地上交通手段や航空旅行システムの補完的手段であり、全体としての代替手段とは見なされて居ないのだ。
Europe's rail system often complementary to air - not the alternative
Premium Analysis
米国エアラインの女性たち:性平等は未だに大きく遅れて居る
02-Jul-2019
ユナイテッド航空は、先ごろ、2030年までに指導的役割に性の平等を増加させる事を誓う、シカゴに本社のある多くの会社に加わった。
この約束は、デルタが男女の給与の均等を100%達成し、2018年の米国最良の職場の一つに認定されたのを追いかけるものだ。
これらは、経営幹部クラスの上位の段階に女性を登用する事の一貫性が、まだまだ先の長い滑走路を残して居るこの国や業界にとって、前向きな展開である。米国の大企業の殆どでは経営トップの地位に居る女性は、未だに全く数が不十分であり、どの米国のエアラインでも女性がCEOの位に上り詰めるにはまだまだ時間がかかる様に見える。
また、恐らく、女性にとって、階級を上って行く為には、労働力としての女性の仕事と生活のバランスを改善しようとする動きは大きくなかった。不幸なことに、家庭か職業かの選択を迫られて、皆、仕事を辞めて行く多くの女性に注意を払う事が、今でも余りに少ないのである。
Women in US airlines: gender equality still lags significantly
Premium Analysis
イスラエルの航空事情:EUオープンスカイに活性化される-然しエルアル航空は別
01-Jul-2019
2019年6月14日、エルアルは新しいボーイング787-9で運航するテルアビブからラスベガスへの週一便を就航させた。このカジノで知られた米国の都市への便開設は、イスラエル最大のエアラインが収益性を回復し、益々激しさを増す競争に対抗するため、計算された賭けにもう一つ投げた賽である。
エルアルは2017年の600万米ドルの小規模ながら黒字に対して、2018年には5,200万米ドルの損失を出して居て、この2019年第1四半期の同社の損失は、前年の4,400万米ドルを上回る5,500万米ドルに拡大して居る。
輸送旅客数は、エルアルのテルアビブ/ベングリオン空港での旅客数占有率が、新たな低みに達した2018年は、前年並みを維持した。然し、同社は、ラスベガスに加え、ニース、サンフランシスコ、マンチェスターに新たな路線を開設する事で反撃を開始しようとして居る。オーランドへの夏の路線を計画し、2020年にはシカゴと東京に路線開設を計画して居る。
エルアルの問題は、イスレア航空、アルキア・イスラエル航空という地元の競争相手であり、彼らはずっと急速に成長して居る。
アルキアは、エアバスの長距離A320neoLRのローンチカスタマー(第1号顧客)で、目下、特に拡大への意欲に燃えて居る。更に、ウイズエア、イージージェット、ペガサス、ライアンエアを始めとする外国LCCが、イスラエル発着の供給席数占有率を増やし続けて居る。イスラエル=EU間のオープンスカイ合意は、2013年と2018年の間に段階的に開始されたが、確かにイスラエルの航空市場を活性化して居る。
Israel aviation: invigorated by EU open skies – but not El Al
Premium Analysis
AAとサウスウエスト航空:労働争議;変われば変わるほど、変わらない....
01-Jul-2019
幹部経営者たちが導き出した、米国のエアライン産業は、持続的に安定した、新たな時代に移行して居ると言う、全員の結論に対して、過去からのひとつの大黒柱が残って居る、それは交渉が緊迫の度合いを深めると、順法闘争が始まるというものだ。アメリカンとサウスウエストの両社が2019年になって、メカニックの順法闘争に苦しみ、また両社ともこれらの問題解決の為に、法的措置を取って居る。
サウスウエストは最近、従業員に気前の良い補償を与える新たな5年間の取引を成立させて、同社のメカニック達との休戦に達した。
アメリカンは、米国で忙しい旅行シーズンが正に迫って居るこの時期、未だにメカニックとの争いに巻き込まれて居る。そしてエアラインのメカニック達は、ストライキの脅しを掛けつつアメリカン攻撃の文言を少しづつ強めて居る。
最近の順法闘争が表して居るのは、エアライン業界の終わる事の無い景気循環であり、やがてはブランドを棄損してしまう、意図ある怠業以外に、交渉の袋小路を緩和する途はあるのか?と言う当然の疑問である。
Premium Analysis
欧州のエアラインの利益率チャート:ウイズエアがライアンから首位を奪うかも
30-Jun-2019
ルフトハンザグループの、2019年の調整後のEBIT目標を20%も下回った2019年6月16日の収益警告は、欧州エアライン業界が下降の循環に滑り落ちて行くもう一つの象徴である。
同時にエアフランス-KLMのCEOベンジャミン・スミスは、IAGとルフトハンザグループの収益性に追い付くには5年の時間がかかると見積もって居る。エアフランス-KLMは、長いこと、ライバル達より低い営業利益率を報告して来たが、2019年にも、ルフトハンザが目標値を下げた後でさえ、再びこれが起こりそうだ。
IAGは、近年、この3社をリードして来て居り、ライアンエアが常に、全てを凌駕して来た。
然し、昨年のライアンエアの大きな利益率下落により、IAGに付けていたリードは狭められて居る。
トムソン・ロイターズのコンセンサス予測に拠れば、ライアンエアは、長きに亘って守って来た、欧州最高の利益率を持つエアラインの王座を、今年はウィズエアに奪われる見込みで、3位がIAGである。
ノルウェーエアは、最下位に留まり、今年も営業赤字を計上する唯一の欧州エアライングループとなると予想されて居る。
リストアップされた14の欧州エアライングループのうち、今年は9社が営業赤字を出すとアナリスト達は予想して居る。
今回のレポートは、リストアップされた欧州エアラインを、2018年の営業利益率で、そして2019年のコンセンサス予測利益率でランク付けする。
European airline margin charts: Wizz Air could take #1 from Ryanair
韓国の LCCチェジュ航空、市場を遡る;ビジネスクラス、ラウンジ
30-Jun-2019
チェジュ航空は、2019年7月上旬、2x2仕様の12席のリクライニングシートを装着する改修を終えた737-800を就航させ、韓国初のビジネスクラス席をもつLCCになる予定だ。この新商品は、ジェジュの新しい釜山=シンガポール線でデビューし、釜山からの限られた数の中距離路線に登場する予定だ。
チェジュ航空はまた、最近、2019年4月、ソウル/仁川空港ターミナル1にチェジュ航空旅客だけが、入場料を払って入れる「JJラウンジ」を開設し、韓国で最初のラウンジを持つLCCとなった。
韓国最初で最大のLCCは、常にどちらかと言うと、ハイブリッドのビジネスモデルを追求して来た。試験段階とは言え、ラウンジの開設、ビジネスクラスの導入は、チェジュの更なる戦略の変更を表して居る。
Premium Analysis