CAPAアナリストによる アジア・太平洋の航空業界のトピックスは
今・そしてこれからの展望を紐解く大変興味深く、そして貴重なレポートです。
毎週幾つかのレポートをピックアップし、その序章をご紹介致します。
マレーシアの航空業界:成長は鈍化し収益は圧迫される
30-Mar-2019
マレーシアは熾烈な競争と流動的な需要で、エアラインにとって難しい市場になって居る。2018年、マレーシアのエアライン7社のうちの6社が赤字で、7番目のエアアジアはこの4年間で最低の営業利益を出して居る。
マレーシア航空の不透明な将来は、不安定化を進める要素だ。
マレーシアの旗艦空港であるクアラルンプール国際空港での旅客数伸び率は2017年の11.2%から2018年には2.4%に鈍化した。マレーシアの市場全体の成長率は2017年の10%から2018年は3%に落ちて居る。
伸び率は2019年にも一桁の始めから中ごろに留まりそうだ。収益は引き続き圧迫されて居り、供給過剰は再び懸念事項になって居る。
Premium Analysis
ライアンエア、アルメニアへ:CIS=西欧間LCCの供給不足
29-Mar-2019
ライアンエアがアルメニアに就航を検討中と言う報道は、この国に現存する航空市場と、西欧とこれらCIS(独立国家共同体)の国々との間にもっと低コスト路線を求める潜在力への注意を向けさせて居る。
人口300万人のアルメニアは、東欧市場の中では小さい方の一つである。
年間供給席数は、近年ずっと流動的で2018年と2018年にかなり拡大したが、OAGのデータに依れば、今夏はまた落ちる事になって居る。ロシアとロシアの航空会社がある眼には定期便を支配して居る。LCCの占有率は小さいが、伸びて居るものの西欧発着の路線は含まれて居ない。
CISの国々は、全般的に西欧発着のLCCの供給不足となって居るが、アルメニアとよく似た人口のモルドバはそんな路線を12本持って居る。アルメニアはウクライナに次いで、ライアンエアの僅か2番目のCIS市場である。ウイズエアは西欧からウクライナ、ジョージアそしてモルドバに運航して居り、ブエリングは、ベラルーシとロシア(ポベーダも、西欧から飛んで居る)に運航して居る。
CIS以外で、東欧には、クロアチア、ラトビア、リトアニアそしてFYRマケドニア(マケドニア旧ユーゴスラビア共和国=現在の北マケドニア共和国)など、より西欧と結ぶLCCの浸透度が高い、同じような規模の国々がある。
Premium Analysis
ブラジルの空港:コンセッション第5次分割分、プレミアム付きで完了
29-Mar-2019
2011年に、新規開発案件であるサンゴンサーロ・ド・アマランテのナタール空港がコンセッションの入札を開始した時、結局ブラジルとアルゼンチンの企業が落札したのだが、このブラジルの空港民営化手続きがこれほど大きな事態になり、その後、チャンギエアポーツ、フルクハーフェン・チューリッヒ、フラポートそしてバンシエアポーツなど国際的に著名な強豪達を惹きつける事になると想像できたものが居ただろうか?
このコンセッションの最新の分割分、即ち今回対象分がまさに完了した;より大規模なものに支えられて居るとは言え、比較的小規模な空港で、これまで実施済みのサンパウロ、リオデジャネイロ、ブラジリア、そしてベロホリゾンテ空港などより、まず第一に、遥かに魅力に欠ける。
にも関わらず、これらの空港は、必要最小限を大きく上回る入札を、いくつかの例では、以前の分割分に比べてさえ多くの入札を受け付けて居て、未だに景気後退とスタグフレーションに悩むこの国において、落札者達が実際にどの様な将来を迎えるのかはこれからなのだが、ブラジル新大統領の、分野を超えた民営化戦略を正当化して居る。
然し、政府は、極めて自信を強めて居り、既に、次回分へ猛進しようとして居る。
Brazil airports: fifth concession tranche completed at a premium
ルフトハンザ、IAG、エアフランス-KLM保有機群:ルフトハンザグループが最大
28-Mar-2019
ルフトハンザグループは、欧州3大伝統的エアラインの中で、悠々と最大の保有機群を擁して居る。CAPA保有機データベースに拠れば、その合計機数は、エアフランスーKLMの534機より43機多い577機を持つIAGよりも157機多い734機である。
(この数字には、各グループが過半を所有し、管理して居るエアラインで現在就航中の航空機のみが含まれて居る事に留意されたい。)
ルフトハンザグループが全体の保有機数で、優って居るのは、主として、近中距離の力に基づき、それが、より数の多い狭胴機やリージョナル機材に反映されて居る。
ルフトハンザ自身は、3大伝統的エアラインの中で、保有機数で見て、単独で最大のエアラインブランドでもある(但し、保有機群では、ライアンエアより小さい)。
ルフトハンザグループのユーロウイングズとIAGのブエリングは(この順番で)、LCC子会社として、最大のエアラインブランドであり、エアフランスーKLMのトランサビアに比べ、かなり大きい。
エアフランスーKLMは、今年、3社の中で、最速の率で、資本支出を伸ばす計画をして居るが、他の2社に比べ、最新の航空機の発注リストは、ずっと小規模である。これらの3グループにとって、資本支出は、2019年に史上最高の、または、それに近い水準にある。更には、資本支出の傾向と利益率は、分離し始めようとして居る。
Lufthansa, IAG, Air France-KLM fleets: Lufthansa Group largest
欧州の航空管制:危機管理も解決策にはならず
28-Mar-2019
IAGのCEOウイリー・ウオルシュは、2019年3月の欧州サミットで、エアライン各社に対して、欧州のATCは、「能力に欠け、的確な資源と人員配置に飢えて居る。」と語った。ウイズエアのCEO、ジョセフ・バラディは、欧州の航空管制を「満身創痍」と性格付け、彼自身、昨年の遅延の連鎖から、今夏、大きな改善が期待出来ないと言って居る。
また、A4Eのイベントで、EUROCONTROLのトップである、イーモン・ブレナンは、欧州の航空許容量は、常に、供給が最早対応できなくなると需要を押し下げて圧力を弱めて来た、危機によって救われると言う長い歴史があると語って居る。彼は、現行の航空交通管制許容量にかかる圧力に関し脚光を当て、「何か大きな事が起こらなければ、今回我々は、壁にぶち当たる。」と言って居る。
欧州の航空空域管理の問題点は、常に拡大する需要と、航空管制官のストライキなど運航上の問題から生じる成長への制限を解消するのに必要な許容量への戦略的な配慮の双方を含んで居る。
この需要と空域の間の不釣り合いの、当然の帰結は、大きなものである。これが航空便の途上での遅延を拡大する様に導いて居るだけでなく(空港での遅延よりはるかに大きな遅延の源泉)、不必要な二酸化炭素排出にも大きく貢献して居るのだ。
European air space control: crisis management is no solution
米国国内線航空市場:成熟、然し新たなチャンスが台頭
27-Mar-2019
一定程度の成熟度の水準にも関わらず、米国の路線展開は進化し続けて居る。
米国の3大グローバルネットワークエアラインは、大きくいって、彼らのハブの力をてこにして居るが、デルタ航空は、また、過去数年間により小規模な焦点都市のグループを構築して居る:ローリー/ダーラム、シンシナティ(以前ハブだった)、そして、ジェットブルーの強力な足場であるボストンである。
デルタの市場内での足場作りが続けば、出発便数(2019年2月現在)から言って、同社の最大の焦点都市であるボストンでのジェットブルーの障害になると判明しかねない。
2019年、米国の超LCCスピリットとフロンティアは、2018年、この空港でのフロンティアの市場占有率が6%近くに達して以来、デルタの焦点都市ローリーから、攻勢をかけて居る。スピリットは、また、アメリカンが図抜けた支配力を持つエアラインであるシャーロットに参入する最初の米国の超LCCである。アメリカンはスピリットが開設しようとする各市場に供給を追加して、スピリットの穏やかな参入に、既に対抗措置をとって居る。
これらの展開のいずれも天変動地というものではない;然し、4つのエアラインが、市場を支配して居るにも関わらず.
US domestic aviation market: mature, but new opportunities arising
Premium Analysis
英国から南米への航空事情:バージン・アトランティック、787で参入
27-Mar-2019
バージンアトランティックは、2020年、ロンドン/ヒースローから、サンパウロ/グアルーリョスへの便をボーイング787機材で開設しようとして居る。この新しい便はバージンアトランティックの南米最初の路線である(同社は既にラテンアメリカの小領域のひとつカリブ海に運航して居るが)。
英国とラテンアメリカの4つの小領域の間の市場は、全て異なった性格を持って居る。英国=カリブ海間の市場は最大で、強力な文化と商業的繋がりの上に築かれ、大きなVFR(友人・親族訪問)市場で強力な観光需要があるのだが、供給は僅かに落ちて居る。
英国=中米間は2番目に大きく、主として観光需要に牽引されて居るが、供給席数は停滞して居る。英国から北部と南部南米への供給の伸びは加速して居て、双方ともLCCノルウエーエアの参入と拡大に刺激されたものだ。南部南米は最小の市場だが、最速の伸びを示して居る。
バージンの英国=南米路線への参入計画は、英国=ラテンアメリカ間市場の中で、成長するこの部分の趨勢を反映したものである。また、これはノルウエーエアのロンドン/ガトウイックからブエノスアイレスとリオデジャネイロへの参入、そしてBAのロンドン/ヒースローからサンチャゴ(チリ)への参入と拡大に裏打ちされて来た。2019年4月をスタートとしてローリング方式での52週間で、英国から2つの南米小領域への供給席数総計は、英国=中米間を初めて超える事になる。
UK to South America aviation: Virgin Atlantic enters with 787s
マレーシアの航空事情:マリンド、2年間の中断の後、拡大再開
27-Mar-2019
ライオングループの関係会社マリンドエアは、向こう数か月で、737を少なくとも3機加え、幾つかの新路線を開設し、拡大を再開しようとして居る。マリンドは、インドネシア=豪州、と台湾=日本間市場で、第5の自由運輸権を行使して拡大を図ろうとするとともに、マレーシアから中国、インド、そしてベトナムへの新たな便を加えようとして居る。
マリンドは2013年3月22日に事業を開始した、最初の3年間で急速に拡大を追及した。然し、過去2年間、同社は約15%の供給を削り、保有機の内8機をマレーシア外の姉妹エアラインに移転した。
マリンドはマレーシアの国内線市場で、可なりの存在感を減じ、実際上マレーシアの国際線市場での拡大追求を停止して居た。今や供給拡大を再開する一方、同社は、第5の自由路線を追求する事で、競争の激しいマレーシアの市場への依存度を減らそうとして居る。
Malaysia aviation: Malindo resumes growth after two year pause
キャセイ・パシフィックの見通し:香港エクスプレスと第3滑走路は黄金の商機
26-Mar-2019
香港の航空市場は、キャセイパシフィックが低コストエアラインの香港エクスプレスを買収する準備を進め、2024年の第3滑走路の供用開始に続く拡大に向けて長期的な選択肢の検討を開始する中で、重要な転機に近づいて居る。
キャセイは、保有機群を50%近く、即ち香港エクスプレスを除いて100機、今年中にも更なる一群の新機材を発注する可能性もあるが、増強する事に、第3滑走路を利用する事を考えて居る。
香港エクスプレスは、キャセイの香港での供給席数占有率を、約45%から50%に拡大し、最終的にはこのアジア最大のエアライングループに、沸き立つこの地域の航空市場の更に急速に成長する最下端部での事業展開を齎す事になる。キャセイは程なく、アジア太平洋地区で、LCC子会社を持ち17番目のフルサービスエアラインになろうとして居るのだが、LCC浸透度がたった12%しかない香港市場と言う点では、ゲームに参加するのに決して遅くは無い。
キャセイパシフィックは、既に黒字転換を達成した、企業構造改革3か年計画の最終年にある。大きな実収単価の改善に牽引され、このエアライングループは、2018年、2年間の損失計上の後にっ黒字に戻って居る。
発着枠の制限にも拘わらず、キャセイパシフィックは実収単価を改善し、長距離路線での拡大を追求して、収入を伸ばすことに成功して居る。域内の供給もまた、機材大型化により、ささやかではあるが伸びて居る。
第3滑走路は、市場のフルサービス、低コストの双方の領域に新たな域内拡大の好機を、そして同時に、より小さな飛行機を投入する可能性を開いてくれるだろう。
Cathay Pacific outlook: HK Express & runway 3 are golden opportunities
Premium Analysis
エアカナダの保有機群:エアバスとエアラインとの新たな適材:A220
25-Mar-2019
エアカナダの広胴機の保有機群再編は、今年、同社が最後の2機のボーイング787を受領して、正式に完成の予定だ。ボーイングの2列通路ジェットは、今や同社の主力広胴機保有機群の背骨となって居る。
エアバスは今やボンバルディアのCシリーズの過半の株式を保有し、その狭胴ジェット機をA220と改称して居り、エアカナダでのその存在は大きくなって居る。同社は45機のA220を発注し、2019年中に、その初号機を受領する予定だ。
エアバスがCシリーズの株式を取得する前に、ボーイングはエアカナダの機材発注を支配する航空機メーカーだった;即ち、737MAXは同社の主流の狭胴機保有機群の基盤になる計画になって居る(現時点で同機にまつわる不確実性のために、エアカナダは2019年の財政指針を保留としたが)。CAPA保有機データベースによれば、同社は既に24機の737MAXを受領し、もう37機を発注済みである。
エアカナダは、737MAX発注済の残余分とA220を自社の保有機群に編入しようとする一方で、これから2年間、
その主流の中、そしてエアカナダ・ルージュの保有機群の中に、自社で所有する航空機の数を増やす事にも努めようとして居る。
Air Canada’s fleet: new relevance for Airbus with the airline: A220s0
Premium Analysis
ライアンエアCEOが予言、欧州のエアラインは5つのグループに統合
24-Mar-2019
ライアンエアのCEOマイケル・オリアリーは、欧州のエアライン業界は、大陸全体の80%の輸送量を支配する、5つのエアライングループ、ルフトハンザ、IAG、エアフランス-KLM、ライアンエア、そしてイージージェットへと容赦ない収束に動きつつあると予言して居る。
IAGのウイリー・ウオルシュ、ルフトハンザのカーステン・スポール、そしてイージージェットのヨハン・ルンドグレンなど、その他の主導的エアラインの経営者たちも同様に、統合の可能性がある事を語って居る。
欧州のエアラインの市場構造の集中が進むためには、より弱体なエアラインの退場が重要なメカニズムになるだろう。合併と買収もまた、重要な役割を果たす事になりそうだ。オリアリー氏は、向こう5年間に起こりそうだと予想する、具体的な取引についてさえ予言して居る。彼の想定には、IAGによるノルウェーエアとTAPポルトガルの買収、ウイズエアのルフトハンザへの売却、そしてアリタリアが結局エアフランス-KLMにより取得される事が含まれて居る。
過去数年間にわたり、慎重ながら、欧州の統合の速度が増して居る事は、市場からのいくつもの退場と破綻したエアラインの供給を大「規模エアライングループが獲得する事の結果である。然し、市場を去って行ったエアラインは、座席数の占有率では小さなものに過ぎない。欧州のエアライン業界は、北米のそれに比べて細分化されて居るため、仮にオリアリー氏の予言する取引が実際に発生したとしても、依然として均等な状態で残るだろう。
Ryanair CEO predicts European consolidation into five groups
Premium Analysis
メキシコシティ航空便:厳しい環境が米国LCC各社を追い出す
22-Mar-2019
昨年は一年を通じて、低コスト運航会社のサウスウエスト、アラスカ、そしてジェットブルーがフアレス国際空港を完全に撤退するか、ジェットブルーの場合は、自社の路線網内で強い地点に便を再配分するなどして、メキシコシティ=米国間市場に大きな変動が生じた。
これらのエアラインは全て、スカイチームの加盟社であるアエロメヒコとデルタが2017年に国境越え共同事業を開始するのに対して、航空当局から発着枠の剥奪を課された事に恩恵を受けて居る。メキシコシティは、よりビジネス旅客に向いて傾いて居るが、供給過剰は暫くは米国=メキシコ間市場の頭にのしかかり、それらの路線の運賃設定は圧力を受けることになるだろう。
この条件から考えれば、エアライン各社はメキシコシティから供給を削る事も何ら驚くに足らない;然し結果はメキシコの首都に於ける米国低コストエアラインの衰え行く存在感である。
Mexico City air services: tough conditions force US LCCs out
Premium Analysis
米国国内線エアライン:細分化された運賃、顧客行動の変化
22-Mar-2019
米国の国内線エアライン市場は、恐らく世界で最も成熟したものだろうが、その意味するところは、台頭するその他の地域に比べれば、需要への刺激のチャンスは、より限られて居ると言うことだろう。
然し、超低コストエアラインは、米国での市場の集中は、滅多に飛行機に乗らない旅行客をより多くの旅に誘い出し、商機を創り出すと考え、過去10年間、急速に成長して来た。
米国のフルサービスエアラインもまた、ベーシックエコノミーと言う選択肢に代表される、細分化された運賃を導入して、滅多に飛ばない旅客を誘い出すことを決意して居る。この細分化された運賃はこれらのエアラインがULCCと、より効果的に戦う事を可能にすると見えるかも知れないが、実はこれはアメリカン、デルタそしてユナイテッドが顧客を、より高価な運賃のバケツに引きずり込み、最終的にはより収入を上げるための手立てなのである。
同時に、運賃細分化が世の中に広がるに連れ、米国の大手エアライン各社が、より多くのプレミア座席を米国国内線市場に投入して居る中で、細分化された運賃は進化を続けて居る。
この国の最大の低コストエアラインである、サウスウエストもまた、頻繁に市場現場に同社の商品細分化に対する反応を問いかけながら、2020年に収入を牽引する新たな手法を開始するのに備えて居ると明言して居る。
US domestic airlines: segmented fares, changing customer behaviour
Premium Analysis
欧州エアライングループの構造:ライアンエアー、IAGのクローンを作る
21-Mar-2019
次の12か月に亘って、ライアンエアはそのグループの構造を「IAGのそれに似て居なくもない」ものに移行する計画である。ライアンエア・ホールディングズPLCの下に、現在は4つのエアラインを持ち、それぞれが独自のAOC(航空運送事業許可)を保持して居る。それがアイルランドを本拠地とするライアンエア、ポーランドが本拠のライアンエア・サン、オーストリアが本拠のローダモーション、そして新たに創設されたライアンエアUKである。
新たな構造の下に、4つのエアライン子会社はそれぞれ独自のCEOと経営陣を持ち、グループCEOのマイケル・オリアリーが率いる小規模な上級幹部による経営チームに報告義務を持つ。
ライアンエア・サン(バズと改称される予定)とローダモーションは、既に独自のCEOを持って居るが、その他の2つの子会社は新たなトップを指名する必要がある。持ち株会社は効率的な株式の配分、コスト削減、航空機購入そして小規模なM&Aの機会模索に集中する事になるだろう。
今回レポートはライアンエアの提案する構造とIAGのそれを比較し、同時に欧州の2つの大規模なエアライングループであるルフトハンザとエアフランス-KLMについてもざっと振り返って見る。
ライアンエアの新たなグループ構造は、未だ始動前で、間違いなく今後進化するだろう。それでも、第一印象では、それは現実的に見え、2つの重要な領域でIAGに対抗する様なものでは無さそうに見える:それは、資本投資に関する子会社間の競争と言う点と、異なる市場で異なるブランドを恒常的に使用する点だ。
トルコ航空とペガサス、ともに復活
2018年、トルコの航空市場は、特に国際線市場では、地政学的なそしてテロリストによる事件の影響が需要に重くのしかかった、2016年の後退からの回復が確認できた。2017年と同様に、2018年も旅客数の拡大は、座席数の伸びを上回り、これは国際線市場が主導して居る。
健全な需要環境が、この国の2大エアラインの単位収入にとってはプラスの要素だった。フラッグキャリアーのトルコ航空と超LCCのペガサス航空の両社とも、営業利益率は数年来の最高を記録し、同時にお互いによく似通った数値だった。
2019年、トルコの空港当局DHMIは、旅客数の伸びは、2018年より低いと予測して居るが、それでも欧州の平均値を悠々と上回って居る。この主導的エアライン両社が、一見して同じ収益サイクルに固定されて居て、トルコ航空のハブがアタチュルクから新イスタンブール空港へ移行する(2019年4月5日・6日へと再度後ろ倒しになって居る)事だけが、唯一激しく異なる利益率の軌道に押しやる可能性を持つ様に見える。
この予知不能の事態は別として、マクロ経済学的そして地政学的な牽引要素が、トルコ航空とペガサス航空が、今年も更なる利益率の向上を達成できるのか否かを決定する事になりそうだ。
ジップエア:JALの防御的動き、エアアジアXが日本で拡大する中で
21-Mar-2019
JALの子会社ジップエアは、2020年上半期中にアジア太平洋で広胴機を運航する13番目の、そして日本では初のLCCとなる予定だ。ジップエアは、2021年に長距離市場へ拡大するまで、当面はアジア域内の東京からバンコク及びソウルとの間を運航する予定である。
JALは中期5か年計画で、毎年たった2機の追加で2024年末までに787を10機という結果になると言う、比較的に保守的な取り組みをして居る。ジップエアの最初の2機の787はJALからの-8で、2018年下期には高密度な2クラスの客室仕様に改修される予定である。
アジア太平洋で、全機が広胴機の低コスト運航を実施するのは、ジップエアとエアアジアXグループの2社だけである。送客は長距離低コスト市場では間違いなく致命的な要素である;エアアジアXはその姉妹近距離エアライングループであるエアアジアに依存し、ジップエアは、ジェットスタージャパンを使う事が可能だ。
エアアジアXは、今や日本の台頭する中長距離市場で最大のエアラインとなり、計10路線を運航して居る。エアアジアXは、JALがジップエアを使って対抗しようとすると思われる、米国大陸の幾つかの路線など、日本に対して野心的な計画を描いて居る。
Zipair: a defensive move by JAL as AirAsia X expands in Japan
Premium Analysis
エアラインの貨物:弱含みなトレンドが世界経済への懸念を生む
21-Mar-2019
もし航空貨物の活動のトレンドが、世界経済の早期警戒の指標になるという歴史的な能力を未だに保持して居るとすれば、ある種の懸念の根拠はあるかも知れない。IATAからのデータによると、2019年1月に航空貨物の物量が3か月連続で対前年割れを起こして居り、ほぼ3年来の最低水準の年間成長率になったのだ。貨物の積載率と実収単価もまた滑り落ちつつある。
IATAは航空貨物の弱含みな状況が、世界的な在庫補充のサイクルによる一時的な大波に続いて生じるだろうと予想されたより大きかったと言って居る。これが2017年の大きな伸びを招いたのだが、2018年半ば以来そのトレンドは弱まって居る。航空貨物と旅客のトレンドの間には、明らかに相違がある。
2008年から2009年の世界金融危機の時に、航空貨物の活動は旅客の活動より、早い時期により大きく落ちて居る。危機後の時期には航空貨物が回復を先導した。
それ以来、世界のエアラインの収入に占める貨物の割合はいくぶん下落し、この業界はより収益性を高めて居る。にも拘らず、エアラインは間違い無く貨物の落ち込みを歓迎して居ない。同時に彼らは、そしてどの業界も、航空貨物の見通しが悪化して居る事が世界の経済にもっと大きな意味合いを持ってほしいと思っては居ないだろう。
Airline freight: softer trends creating concern for the global economy
サウスウエスト、ハワイ便の開設近づく:ユニークな市場に衝撃
21-Mar-2019
サウスウエスト航空がハワイ諸島発着のそして諸島内の便の開設にじわじわと近付いて居る中で、このエアラインが参入する事が、市場全体の力関係に如何に大きな影響を与えるか、憶測は絶えない。
サウスウエストは、現行の米国とハワイの間の運航会社が、市場は供給過剰の時期にあると申し立てている最中に便を開設しようとして居り、この供給過剰は続き、ひとたびサウスウエストが最初のスケジュールを固め、この路線に販促運賃を注入すれば、その余剰の供給により、運賃設定に圧力がかかるだろう事は疑う余地がない。
サウスウエストは営業上の観点から島嶼間市場に揺さぶりをかける可能性があるけれども、ハワイアン航空は、この市場で、既に数多くの競争相手との闘いに耐えて来て居り、強力な地元の後ろ盾を持って居る。短期的には、この新たな競争の天秤ばかリの揺れが収まるまでは、旅客は、可なりの低運賃の恩恵を受ける事になるだろう。
Southwest closer to launching Hawaii flights: impact on unique markets
中国のエアライン:急速な国際線拡大で外国社に衝撃
20-Mar-2019
中国の国際線市場は、中国のエアラインの激しい拡大に牽引されて、急速な成長を遂げて居る。外国のエアライン各社は、中国での市場占有率をどんどん下げ、彼らの中国路線の収益性は低下しつつある。
中国のエアライン各社は2018年に、国際線旅客数を14%伸ばし、過去5年間に、国際線旅客数は倍増以上になって居る。今では、5年前の12社に比べ、29の中国エアラインが、国際線市場で戦いを繰り広げて居る。
5年前には僅か4社だったのに比べ、この夏は、12社が長距離旅客便を運航する予定だ。中国のエアラインは、昨年中に30以上の新たな長距離路線を開設し、地元需要と、第6の自由需要の双方で、激しい競争を招いて居る。
競合は、中国のエアラインの急速な拡大で、アジア域内の近中距離路線でもまた、激しさを増し、供給増が急速な需要の伸びを追い越して、実収単価を圧迫する結果になって居る。もう一つの大波(アジア域内と、長距離で)が、2019年に計画されて居て、中国の国際線市場では、実収単価と収益性に暗い見通しを齎す結果になって居る。
Chinese airlines: rapid international growth impacts foreign airline
Premium Analysis
空港、A380の生産終了で影響を受ける
19-Mar-2019
航空機が種々の方法で賃貸され、また容易に処分される航空業界の時間の尺度は比較的に短い。然し、ターミナルビルや滑走路へのインフラ投資が数10億ドルにも達しかねない空港業界では、特にその施設が処分不能なもの、そして代替する用途が無いものについては、比較の問題として長いものになる。
初の商業飛行から11年半経った2021年にA380の生産を終了すると言う、エアバスの決断により、今や、方程式は覆った。A380は1994年の最初の原型としてアサインされたA3XXに差し戻された。XXは取り消された事を意味する。
全世界で、いくつかの空港はこの「スーパージャンボ」を取り扱うために、多大なそして賞賛すべき投資をしたが、多くは未だそれをして居なかった。今回のレポートはA380を最も頻繁に迎え入れた空港を検証し、どの空港がその計画を上手く実現したかを問う。
Premium Analysis
豪州-バリ間エアライン市場:ライオンのマリンドが拡大、エアアジアXが続く?
16-Mar-2019
豪州=バリ間市場での競争は、2019年第2四半期に、マレーシアのマリンドエアが、アデレードとシドニーからバリへ、第5の自由運輸権を行使して、便を開設することから、激しさを増そうとして居る。バージン・オーストラリアもまた、2019年4月にダーウィンからバリへの便を開設する予定であり、カンタスはシドニーからバリへの供給をA330に大型化して追加しようとして居る。
マリンドは既に、メルボルン=バリ、とブリスベン=バリ路線で競合し、そのインドネシアを本拠とする姉妹エアラインであるバリクエアはバース=バリを飛んで居る。従ってアデレードとシドニーの開設でライオン・グループは豪州=バリ間の5大路線で競争をする事になる。
マレーシアのエアアジアXもまた、現在、ライバル マリンドの戦略のシナリオの1ページを奪って、第5の自由運輸権を使ったバリから豪州への便を開設する事を検討して居る。然しながらエアアジアXは、現行の二国間協定が、第5の自由運輸権を使ったバリ=豪州便の週間便数の上限を28として居るため、限られた便数で満足するか、マレーシアがインドネシアと拡大航空協定を交渉するのを待たなくてはならない。
Australia-Bali airline market: Lion's Malindo expands. AirAsia X next?
エアラインのオープンスカイ=米国では今もオープンなのか?
14-Mar-2019
2018年早く、米国とUAE及びカタールの政府が長年続いたアメリカン、デルタとユナイテッド対エミレーツとカタールの補助金論争に関する休戦協定にたどり着いた時、多くの人々が一体この撃ち方止めがいつまで続くのか、疑問を持った。
答えは:たった数か月。アメリカンが、ワンワールドの盟友であるカタール航空が、ミラノ=マイアミとニューヨーク/JFKへの便を開設しようとするエアイタリーの株式を取得する事で、協定の一部に違反しようとして居ると論難したのだ。
この議論はくすぶり続けて居るが、カタール航空が実際に休戦協定の条件に違反して居るのかどうか証明するのは難しい。
にも拘わらず、多くの外国政府にとっては、確かに、この極めて影響力の強い3大エアラインが、嘗ての国家のエアラインはより大きな国全体の利益とは無関係に、競争から保護される時代へと時計を逆戻りさせようとして居ると映った。
未来の航空旅客:サプライヤーはこれまで以上に敏捷である事が必要
14-Mar-2019
未来の旅行客の必要とするものを如何に満足させるかを見極める試みは、旅行のサプライヤー達が目のくらむような、新技術の台頭や急速に変化する旅行客の行動様式や好みの狭い細道を苦労して進む中で、更に複雑化しつつある。
未来の旅行客の傾向についての調査が不足して居る訳では無いのだが、旅行のサプライヤー達が直面して居るのは、一体どの傾向が最終的に生き残る力を持って居るのか、また絶えず変化する旅行業界の風景の中で進化し続ける好みを持った顧客をもてなすために、最善の科学技術を選別するという問題である。
販売チャネルは進化し続けるだろう、そしてバーチャルリアリティ(仮想現実)が、新たな旅行会社店舗の展開の最前線で重要な役割を担う可能性は高い。
Future airline travellers: suppliers need to be more nimble than ever
13-Mar-2019
アイルランド共和国は、エアラインの供給が、人口から見たこの国の規模を遥かに超えて、航空市場で、かなり上の階級のボクサーにパンチを浴びせて居る。
2019年7月8日の週の供給席数の合計に基づくと、アイルランドは世界で40番目の航空市場であり、欧州では15番目である(出典:OAG)。これに比べ、人口では世界の121番目、欧州の25番目である(出典:indexmundi.com)。
そこには3つの大きな「自然」の恩恵がある:欧州と北米の間にある地理的条件、文化及び経済での英国との強い繋がり、そしてアイルランド人が四散した結果である北米との強い結びつきである。
これらの要素は、西欧と北米の間の乗り継ぎ地点として機能する上で、それぞれ東へ、西への地点間交通の強い流れの上にそれを築くのに、都合の良い位置に収まって居る。アイルランドの自然の恩恵は、長い間、この国の政府や管理当局の航空業界に対する自由主義的な政策方針に助けられて来たと同時に、この国は歴史的にも成功を博した航空業界の指導者を輩出して来て居るからだ。
これらが混じりあった中にうまく機能したものがあるに違いない。アイルランドは超LCCのライアンエアと、国を代表するエアリンガスと言う、営業利益率から言って、欧州で最も儲かって居る2つのエアラインを持って居るのである。
それに加え、ライアンエアは搭乗旅客数で、大陸最大のエアラインである。
Premium Analysis
米国のエアライン共同事業:更に厳しいチェックの中で進化して居る
13-Mar-2019
米国のオープンスカイ協定は、ある水準の成熟に達し、その結果はエアライン同士の共同事業の継続する進化、或はその創成となって居る。然し、共同事業は新たな水準のチェックを招いて居り、最近は、新たに発足した独禁法適用を除外された組み合わせは、今や、過去には存在した事の無い様な運用条件を持つようになって居る。
ハワイアンとJAL、デルタとウエストジェット、アメリカンとカンタス、そしてアメリカンとLATAM航空グループの共同事業は、管理当局の認可を待って居るが、管理当局が認可に当たって、これらのタイアップの申請に対し如何なる条件を課するのかを見る事が、状況を示してくれるだろう。
米国と英国が、3月29日のBrexitの期限後も、全ての航空便は現状維持とすると言う合意に達したとは言え、Brexitそして英国と欧州側の米国エアラインとの提携各社の周りに渦巻く不確実性が、北大西洋に問題を生み出す可能性がある。貿易と航空業界が、現在の運営環境の中で、更に複雑にもつれる事になるかと言う実例である。
Premium Analysis
12-Mar-2019
国際空港評議会北米支部(ACI-NA)は、今年も米国政府に対して、毎年恒例となってしまった、早急に1,000億米ドルの空港への投資をすべきで、さもなくば他の国々に後れを取る危険があると言う申し入れを行った。
トランプ大統領が、2017年の大統領選挙戦の際に使った、米国の「第3世界」空港と言うコメントを念頭にして居るが、全体としてそれらは既にはるか後方に置き去りにされて居る。ACI-NAはまた旅客施設利用料を、空港がより多くの施設を建設できるように調整すべきだと要請して居る。
トランプ政権が発足して以来、米国の空港への資金調達、管理統制の方法で、幾つかの変更が行われて居る。今回のレポートは、ACI-NAの資金の需要について主に調べ、一体これらの資金がこの団体が考える様に緊急に必要だったのか、これらの変更がどんなものだったのか、そして、そうでなかったのかを検証する。
CAPA米州航空サミット於デンバー2019年3月18日-19日
12-Mar-2019
CAPA米州航空サミットは、2019年3月18日~19日、コロラド州デンバーで開催されるが、CAPAの広く知られた、年に一度の管理当局そして民間のサミット会議である。
米国の主要な業界指導者が、米州のエアラインと空港に影響を与える主要な問題について、米国国内分野と、主要国際市場での成長見通しに絞って検討するために集まる。
世界のエアライン業界の大きな変化の時代に、このサミットはこれらの指導者たちの見解を聞き、2019年がどこに向かって行こうとして居るのか理解する貴重な機会を提供するものである。
Premium Analysis
アマルのA380:ウムラ市場に向けた有望なモデル
12-Mar-2019
世界中の殆どの人々が、A380の退場に涙を流して居るのに対し、マレーシア航空は、A380を使った「*アマル(希望)」の拡大を進め、聖地巡礼市場での占有率を上げるため、熱望を持って推進して居る。アマルは新たな部門、そしてサブブランドで、これから3年以内に、マレーシアのウムラ(メッカ小巡礼)市場の60%を、そしてインドネシアの遥かに大きなウムラ市場の10%の獲得を狙って居る。
アマルは既に、マレーシアからサウジアラビアのジェッダとメディナへの、A380によるチャーター便の販売や運営を引き継いで居る。2019年4月、アマルは現在マレーシア航空のブランドで、A330を使って運航して居る、ジェッダとメディナへの定期便を引き継ぐ計画である。メディナの定期便はA380-900を使い、486席に大型化される一方、ジェッダへの定期便は少なくとも当面の間、290席のA330-300での運航を続ける予定だ。
アマルは、クアラルンプール経由の乗り継ぎを提供することで、巨大なインドネシア=サウジアラビア間の巡礼市場を標的にして居る。マレーシア航空は既にインドネシア内の4つの地点からサウジアラビアへの1地点経由便を提供して居り、同時に2019年第2四半期には、旅客のほぼ全員がアマルのジェッダ、メディナ便に乗り継ぐ旅客で構成される737-800による定期便を、もう3つか4つのインドネシア国内地点から追加する計画である。
アマルは、可能性としては外国出発のA380便で、アジアの他の市場に事業を拡大すると言う長期的な野望を抱いて居る。ウムラは、次の10年間には、可能性として、既に幾つかのエアラインが退役させ始めて居るため、新たな本拠地を求めて居るA380にふさわしい、大きく、そして急速に伸びる成長市場である。
然しながら、ウムラのいくつかの主要市場において、A380の運航を妨げる、規制による制限や、空港インフラの課題のために、アマルにとって、マレーシア国外で運航するには困難が伴うだろう。
*マレーシア航空は2019年2月12日これまで「プロジェクト・ホープ」の名称で提供していた、イスラム教徒のメッカ巡礼(大巡礼「ハジ」と小巡礼「ウムラ」)の専用サービスを刷新し、新名称「アマル(Amal)」と新ロゴを発表した。(出典:Fly Team,2/13)
Premium Analysis
米国3大エアライン:数値が改善、そしてデルタはブランドを広げる
全社合計の出発便数から言って米国の最大手エアラインであるアメリカンとデルタの2社は、恐らく彼らの進化の次の局面に居るのだろう。デルタは最近、ノースウエスト航空との統合から10年を迎え、そして、同社の競争相手達もまた米国のエアラインの統合の賜物であるアメリカンとユナイテッドであり、彼らは常々、デルタとの利益率の差を縮めるために努力して居ると言い続けて居る。
単位収入の実績で遅れを取り、2018年には利益率の下降に悩むアメリカンは、2019年には、10億米ドルの収入の改善と3億米ドルのコスト削減に牽引されて、デルタより高い「一株あたり利益」(EPS)を予測して居る。
アメリカンの*EBITDARに対する負債比率は依然デルタより大きいけれど、同社のP/E(株価収益率)はデルタより高いままであり、これは可なり長い間続いて居る。明らかな疑問としては、投資家たちが、デルタは、未だに統合途中のアメリカンとユナイテッドの依然達成して居ない、一定水準の成熟度を獲得したと信ずるかどうかである。
デルタは成功に胡坐をかこうとしては居ないし、同社は恐らく、将来を見据えて、既成の概念に捕らわれない余地を持って居るだろう。同社の描く姿は、10年前にノースウエストと統合した時には聞いたことも無い、消費者企業の先導者になる事だ。
*EBITDAR:Earnings Before Interest Taxes Depreciation Amortization and Rent(税金、利息、償却費、賃借費控除前利益)
10-Mar-2019
ターミナルの建設、運営のためのPPPの契約とは別に、米国ではリースで行われねばならない空港の民営化が、2013年サンファン国際空港のリース処理の結論以来減少して居る。
それが理由で、ミズーリのセントルイス・ランバート空港で同様の手続きが続いて居る事は米国国内から、そして国際的にも注目されて居る。
然し、それは複雑な手順で、そこを空港としてと同様に、遊休地として関心を持つ有望な投資家を惹きつけて居ると同時に、大衆からの拡大する反対を生み出して居る。米国内で、1996年から既に存在して居る、本来の空港民営化パイロットプログラムの、最近の再評価の結果から、「この処理にはまだ多くの問題が残されて居る。」としばしば言われて居るが、それが、この事例なのだ。
St Louis Airport privatisation: attracting investors - & opposition
ケプラヴィーク空港:2019年の旅客数予想が大幅に落ち込む
09-Mar-2019
アイスランドは、人工物と大自然の魅力の組み合わせが一緒になって、この国を、ずっと近付き易く、そして手ごろな値段で訪れる事の出来るところにし、過去10年間、欧州の観光地の中でも、最も明るく輝く星だったのだが、観光が主たる収入創出源として、漁業に取って代った、この穏やかな日々は、終わりを迎えるかも知れない。
国有の空港を運営して居るイサビアは、2019年にはケプラヴィーク国際空港の旅客数が、直接の来訪客と、この国がパイオニアである、経由地観光を入れた「1度に2回の休暇」をとる、乗り継ぎ旅客も同様に、劇的な落ち込みを予想して居る。
今回のレポートはアイスランドのブームの背景にある理由と、何が上手く行かなくなったのか、そして新しいアジアへの路線が与えてくれるかも知れない生存への道筋を探る。
Keflavik Airport: heavy decline in passenger traffic forecast for 2019
Premium Analysis
IAGのSWOT分析:欧州の主導的伝統エアライングループ、数々の里程標を達成
08-Mar-2019
IAGにとって、2019年は、記念すべき里程標の年である。同グループでは、英国航空が創立100周年を迎え、ブエリングが15周年を迎える。BAの100周年は、より正確には、1919年8月、ロンドンとパリの間を毎日飛ぶ、世界で最初の国際線定期便を開設したのは、BAの前身であるAircraft Transport and Travel Limited(面白味のない名前という点では、IAG:国際統合エアライングループInternational Consolidated Airline Groupと同様だ)である。それに加え、今年は、2019年3月2日にコンコルドの初飛行から50周年でもある。
IAGはまた、幾つかの財政的な里程標も達成しようとして居る。同グループはつい先ごろ、2018年の財務実績を発表したが、それは利益率、投下資本利益率に於いて、引き続き、欧州伝統エアライングループの中での主導的立場にある事を示して居る。その両方の指標で、同グループは、営業利益率13.2%と投下資本利益率16.6%を達成し、6年連続で改善を遂げて居る。
然しながら、BAにとっては、今年の過去の栄光に対するお祝は、かなり改善した財務実績にも拘わらず、同社のブランドは「今年のスカイトラック世界のエアライン」に選ばれた頃(比較的最近の2006年の事だ)の輝きを失って居るのを思い出させるだろう。
ブエリングも同様に、ブランドの陰りに悩んで居て、ROICをIAGの目標値より上に上げる事に躍起になって居る(同社とイベリアはこれをずっと下回って居る)。
今回のレポートでは、IAGのSWOT、strength,強味、weakness弱味、opportunities好機、threats脅威を検証する。
IAG SWOT: Europe's leading legacy airline group hits milestones
ジェット航空、航空機を地上待機させる=新時代が手招きする中で
08-Mar-2019
インドのジェット航空からの一連のメディア発表は、財政的に窮地にある同エアラインの厳しい状況を示して居る。
同エアラインは、かなり違った形で、生き残るという合意は出来て居る模様だが、一方同社の浮かび続けようとする努力は、インドの新時代のエアラインが形態を変容させつつある、まさにその一部である。
民間所有のジェット航空は、インドで最初の規模の大きな新規参入エアラインで、1995年に定期便の運航を始めた。エティハド航空が、2013年に24%の資本参加をして居る。
CAPA:求む、女性たち!
07-Mar-2019
2019年国際女性デー、おめでとうございます!-エアラインの経営者以外には。この日、私たちは申し立てたい:「何故、女性はエアラインを経営しないのか?」
性差が不均衡である事は、誰の利益にとっても最善では無いのは理解すべき事である。然し、現状を変更しようとする事は、特にそれが、未だに技術と運航という環境に埋め込まれた業界である場合は、少し問題があるだけでは済まない。
選択肢の幅は、真向対決の総攻撃から、もっとずっと微妙な軌道まで、過去に比べるとより大きな希望を持たせてくれる。或は、そうだろうか?課せられた分担は議論のあるところで、公式、或は非公式な女性のネットワークは急速に広がりつつあるが、もし誰もが一致しそうな領域があるとしたら、女性が以前なら男だけの世界に踏み入れるのを助ける手段としては、指導の定式化の中にあるだろう。
我々は、かつて2010年に、航空業界の経営の役割にある女性について、幾つかの調査の中でも、最も早く実施した。当時、世界中のエアラインには15人の女性CEOが居た。今日、その数字は減少してしまった。
CAPAは常々、世界中のエアラインの催しもので、性別の多様化を追い求めて居る。もし、あなたが、エアラインの幹部の役割を担って居る女性で、話をしてくれる人を知って居たら、是非是非、私どもに推薦していただきたい。
Premium Analysis
Brexitと航空業界:フライbmiが倒産する中で不確実性の雲が残る
07-Mar-2019
英国が、予定ではEUから離脱する前の最後の月に達する中で、離脱の性格に、かなりの不確実な部分が残って居る。
可能性として3つの結果が考えられる:撤退条件合意の上の離脱、合意なき離脱、そして離脱の後ろ倒しである。
撤退条件合意の上の離脱なら、全ての現行の対応は、2020年末までの移行期間の間は維持される。航空業界の場合は、エアラインは現在の市場へのアクセスと安全規則を保ち、新しく包括的な航空輸送合意に至るまでの時間を持つことが出来る(然しこれは今日のものの様に自由なもので無いかも知れない)。
合意なき離脱のシナリオでは、英国とEUは、ある程度の市場アクセスを維持し、安全規則を暫く延長すると言う、航空輸送合意の「骨子」について合意する事になりそうである。
期限後ろ倒し離脱の場合は、単に前述2項の選択肢からの決断時期を延期するだけであるが、同時に、有りそうにないBrexitが覆る可能性を残して置く事になる。
一方で、Brexitが創り出した不確実性が、犠牲を生もうとして居る。英国の地域航空会社フライbmi(以前はbmiリージョナルとして営業して居た)が、大半はBrexit関連の要素の所為だとして2019年2月16日に破産申請をし、事業を停止して居る。
Brexit and aviation: clouds of uncertainty remain as flybmi winds up
Premium Analysis
中国航空業界:統合と単独エアライン登場の可能性?
04-Mar-2019
中国の大手エアラインのトップ経営陣ポストに大規模な刷新の手が入り、中国は世界中の業界に影響を及ぼしかねない変化の突端にあるのではと言う憶測が飛び交って居る。
中国東方、中国南方に、新しい指導者たちが指名されて居る。中国南方も新指導者はライバルの中国東方から来て居り、一方中国東方の新指導者には、中国民航(中国民間航空事業団CAAC)からだ。中国南方の以前の指導者は中国商用飛機有限責任公司(COMAC)に行った。
中国では、経営者が国営エアライン間、管理監督機関、製造企業を順繰りに回るというのは普通ではない。然し、今回は人事異動が細分化された中国の国際線市場に、統合や、「スーパーキャリアー」の登場へと導くかも知れないという憶測がある。
今回の短い分析はCAPAの特別レポート「中国航空業界の未来像」のティーザー(前触れ広告)である。
China aviation: consolidation & possible emergence of a single airline?
クイーンズランド航空業界と豪州の法人旅行システム
04-Mar-2019
2019年3月6日ブリスベンで開かれるCAPAクイーンズランド航空サミットとCAPAクイーンズランド法人旅行サミットが近付いて居る。
二つ併せて、クイーンズランドと言う脈絡の中で、豪州の航空システムの現状とその市場に於ける法人旅行の現状についての考察を提示する。
現在は、厳しい時であり、CAPAは業界のカギとなる出席者を招いて、ブリスベン、クイーンズランドの、そして豪州の法人旅行が、今年どの方向に進もうとして居るのかについての考えを共有する計画である。
Queensland aviation and corporate travel in Australia's national system
北大西洋航空市場の拡大:小規模空港に恩恵
03-Mar-2019
2019年2月のCAPA分析レポートでは、2019年、大西洋を挟んだ両側の競争管理当局が、北大西洋の航空業界と共同事業に対する精査を強化する可能性が充分あると示唆して居る。共同事業全体の占有率は緩やかに落ちて居るけれども、未だに極めて高い、ある路線ではATI(独禁法適用除外)が認められた2010年以来、競争は少ししか、或は全く増大して居ない。
一方で、2013年にLCCノルウェーエアが参入したことで、低コストの猛攻撃の火花が飛び、市場を活気づけた。WOWエア、ウエストジェット、ユーロウイングズ、そしてプリメラエアもこの競技場に参入し、それぞれの存在を主張した(WOWエアは今や縮小しつつあり、プリメラエアは既に廃業したが)。新規参入組と新型航空機が、この市場の、特に以前なら大西洋横断直航路線を維持するには小さ過ぎると見なされて居た、多くの空港の成長を助けて来た。
2019年3月、デンバーで開催される、CAPA米州航空サミットでは、北大西洋に関する討議が盛り込まれて居る。今回のレポートは、ノルウエーエアが参入する前年である2012年に対し、2019年の夏季スケジュールで北大西洋横断直航路線を持つ空港の、数と性格の変化を見る事により、CAPAの北大西洋の共同事業の分析に加え、この討議のために更なる脈絡を示そうとするものだ。
North Atlantic aviation market growth: smaller airports benefit
Premium Analysis
エアフランスーKLMのSWOT分析:新たな希望、然しエアフランスが働かねばならない
エアフランス-KLMは、継続可能な水準の収益性を作り出す能力の点で、ずっと主な対抗社であるIAGとルフトハンザグループに後れを取って来て居る。
2018年には、燃油費の上昇とエアフランスの労組ストライキから、営業利益率が落ちたと報告して居る。エアフランスの労使関係と低い生産性が、常にKLMより低い利益率を計上する、大きな貢献要素である。
エアフランスの全ての主要従業員グループと決着した新たな合意により、エアフランス-KLMは2018年9月に就任したCEOベン・スミスの下で、より繁栄することになるかも知れないと言う新たな希望が生まれた。このカナダ人は、この仏蘭グループの新たなトップ経営陣による統治構造により、エアフランスとKLMの間の文化的な緊張関係を和らげようとする試みも行って居る。更には、彼はエアフランスの組織の下で運用して居る、複数ブランドの単純化も発表して居る。
フランス政府の持ち株14%に対抗して、グループの13%近くの株式を買収したと言う、2019年2月25日のオランダ政府の発表は、株主構造には均衡をもたらすだろうが、政治的な介入のリスクも増大する事になる。
今回のレポートは、エアフランス-KLMの主な強み(strength)、弱み(weakness)、好機(opportunity)そして脅威(threats)を検証する。
Air France-KLM SWOT: renewed hope, but Air France must perform
Premium Analysis
中欧の小規模エアライン、成長。統合の可能性大
2018年の旅客輸送実績で、欧州のトップ20社に入るエアラインの中で、唯一、中欧に本拠を置くのが、ほぼ3,400万人で9位にランクされたウイズエアである。この地区で2番目に大きなエアラインLOTポーランド航空は2018年、900万人を僅かに下回る旅客を運び、第23位にランクされた。
次の2社は、LOTの輸送実績のほぼ半分を輸送して居て、ブルーエアは500万人そしてエアバルティックが400万人である。2018年に、10万席以上を供給した中欧エアラインが更にあと9社ある。スマートウイングズ、TAROM、CSAチェック航空、エアセルビア、クロアチア航空、アドリア航空、ブルガリアエア、モンテネグロ航空、そしてアルバウイングズである。
今回のレポートは具体的にはブルーエア以下の、これら小さな規模の中欧のエアラインを探ってみる。彼らはその小さな規模、欧州内の目的地(主に西欧)、多くの場合、リージョナル機のタイプを使い、比較的速いスピードで成長して居り(全てがそうでは無い)そしてその版図を広げるために提携社を使う(コードシェアや完全提携のメンバーシップ)ことで特徴付けられる。
彼らの多くは、少なくとも部分的に国有であるが、この地区のエアラインでは民間の投資家も珍しくない。統合合併の可能性が高いと思われる。
Central Europe’s smaller airlines grow. Consolidation likely
ソルトレークシティ空港:統合された米国市場で堅固な見通し
27-Feb-2019
ソルトレークシティ国際空港は、4つのメガエアラインがこの国の全供給席数の、大まかに言って72%を支配する結果となった、米国エアラインの統合の時代にも生き残ったハブである。
この空港は現在も、デルタの米国国内線のハブ路線網の柱であり続け、同社はソルトレークシティの2024年に完了予定の36億米ドルの壮大な再建計画も支持して居る。
過去数年間、ソルトレークシティで、幾つかの長距離便が盛衰を見せて来たけれども、同空港は通年で欧州の2つの首都への便を、そしてデルタのスカイチームの共同事業の加盟各社にとってのハブを維持し、また、デルタはそう遠くない将来に、同社の最近の共同事業提携社でありスカイチームの盟友である大韓航空のハブでもある、ソウルからの乗り継ぎを活用できるアジアへの便を復活させる事も無しとしないと報道されて居る。
Salt Lake City Airport: Solid prospects in the consolidated US market
米国-ラテンアメリカ間航空:共同事業とLCCが流れを変える
27-Feb-2019
米国のエアライン各社は、米国とラテンアメリカ間の市場で支配的であり、そしてあらゆる意味でその支配力は、彼ら大手米国エアラインが両地区間の独禁法適用除外の共同事業を強化する努力を続ける間は揺るがないだろう。
両地区のハブは、その共同事業が進化を続け、サンパウロ、ボゴタ、パナマシティ、リマとサンチアゴがそれぞれ両地区間の乗り継ぎ可能性を支え続けるため、南北間交通の流れの中で重要なカギを握り続けるだろう。
米国とラテンアメリカの低コストエアラインは、より長距離を飛べ、改善したコスト性能を持つ新時代の航空機モデルの恩恵で、嘗ては現実的でなかった市場にも拡大する好機を生み出し、その拡大を続けるだろう。然し、この地域の殆どの運航会社がコスト効率を導き出すために、新世代の狭胴機を使って居る事から、その拡大は整然と行われる事になるだろう。
US-to-Latin America aviation: JVs and LCCs change the dynamics
サウスウエストとアラスカエア:2019年始めは上向きの勢い
27-Feb-2019
米国の低コストエアラインの2社、サウスウエストとアラスカは、2018年第4四半期、堅固な単位収入実績を計上し、これは2019年第1四半期にも続く模様なのだが、彼らそれぞれの見通しへ導く要素は互いに相異なるものである。
現状の、可なり順調な経済状況の傾向とは別に、サウスウエストは2018年早くに、ボーイング737クラッシックの退役が引き起こしたスケジュールの悪化など、単位収入実績に圧力をかける、度重なる逆風があったことから恩恵を受けて居る。
アラスカはバージンアメリカとの統合や、2019年早い時期に自社の供給拡大が低減する事から、収入のシナジー効果の収穫を得ようとして居る。同社は2019年早期に、close-in運賃(出発間際一週間程度の高い運賃)には幾らか波乱がある事を警告して居たが、2019年第1四半期の同社の収入実績は、業界トップになるだろうと明言して居る。
Premium Analysis
ミャンマー国際線旅客伸びが鈍化=中国市場はブーム
27-Feb-2019
ミャンマーの航空業界は、過去10年間で規模を3倍に増やし、急速な成長を遂げた。然し、2018年は、この10年間で最も低い成長率を記録した。
国際旅客需要はミャンマーへの訪問客の伸びが3%未満だったことから僅かに2%の伸びだった。殆どの国際旅客需要は入国訪問客からなり、国内線でも大きな割合を占めるため、観光業界はミャンマーにとって極めて重要だが、2018年にはそれが5%減少した。
一筋の光明は2018年に、40%増えた中国人訪問客数に押し上げられ、急速に伸びたミャンマー=中国間市場である。既に数社のエアラインをミャンマー=中国間市場参入に導いて居る、2018年遅くに導入された新たな、より自由化されたビザ方針により、2019年には中国からの、更に大きな伸びが期待されて居る。
2019年2月現在、ミャンマーと中国を結ぶ路線は、1年前の6本に比べ、26本ある。ミャンマー=中国間市場で競争するエアラインの数は4社から11社となり供給は2倍増を超えて居る。
Myanmar international passenger growth slows but China market booms
Premium Analysis
ユナイテッドとデルタの保有機群:資本支出計画は機材更新の順調な進行を表す
27-Feb-2019
エアラインの保有機群の管理というものは、各エアラインに特有の常に変動する術であり、米国の大手エアライン、ユナイテッドとデルタ航空も例外ではない。ユナイテッドは最近、4機のボーイング777-300ER広胴機を追加発注する事を決断したが、同時に単位コスト削減に役立てるべく、何機かの航空機のリースを止め、買い取る事とした。
デルタ航空は何年にもわたる狭胴機の機材更新の最中であり、政府機関の一部閉鎖の影響で、同社のエアバスA220-100の就航が遅れて居るにも関わらず、同社はつい最近、より大型のA220系列機:A220-300を発注して、この機材の能力に強気の姿勢を崩して居ない。
両エアラインとも2019年は、運用上そしてコストの双方の効率化のために、保有機群の構成を最適化する作業が続くなかで、40億米ドルを超える資本支出を計画して居る。
United and Delta fleets: projected capex shows revamps well under way
ワシントン・ダレス空港:ユナイテッド航空、路線網を固める
もう10年近く前のユナイテッドとコンチネンタルの統合合併の後、ワシントンダレス国際空港の、伝統的なユナイテッドのハブの命運は、コンチネンタルのニューアークのハブが近くに有る事から、しばしば疑問を呈された。
ユナイテッドは合併以来、幾つかの路線網戦略を採用して来たが、2018年の間、そして2019年にも続いて、同社は米国大手ネットワークのライバルたちとの戦いの場を整える為に、国内線の乗り継ぎ可能性の改善に力を入れて来た。
ユナイテッドはその努力の大半をヒューストン/インターコンチネンタル、シカゴ/オヘアそしてデンバーでの乗り継ぎ可能性の強化に焦点を当てて来た。然し、同社はダレスの乗り継ぎを梃子にした戦略の概要を明らかにし、同空港に新たにポラリスラウンジを開設することを約束して居る。この動きの双方とも、ユナイテッドは現在、その路線網の中でのダレスの位置付けを強化することに努力して居ることを表して居る。
Washington Dulles airport: United Airlines solidifies its network
2019年CAPA、中東とアフリカに脚光を=2019年4月重要なサミット会議、ドバイ開催を発表
26-Feb-2019
CAPA-航空センターは、世界で最も信頼される航空旅行業界の市場情報の源泉であるが、その世界各地区での催しを、この度、中東とアフリカに広げようとして居る。CAPA中東&アフリカ航空サミットは、2019年4月29〜30日開催される予定で、先進市場或は発展途上の市場、双方でエアラインと空港に影響を及ぼす営業面、運営面の問題点を検証する予定である。
サミットは、中東、アフリカ両地区の航空業界のリーダーたちに、業界を前進させるためには何が必要なのか、他の市場に於ける革新の例を、追いかけるべき目標に使って、考えることを迫ることになるだろう。
CAPA名誉会長のピーター・ハービソンは、「CAPAが、その情報に富み、有意義なサミット会議を中東とアフリカに届けることは、重要でまさに時宜を得て居る。両地区は、ともに重要な変化と展開の時期にさしかかって居り、私どものその他のイベント同様、これらの変化に分け入り、その地区に影響を及ぼす鍵となる問題を照らし出したい。」と述べて居る。
サミット会議は、それぞれの地元に対して、及び成長を改善する好機に対して影響を与える、各地区の焦点となる問題を見極める事から始まる予定だ。これを補完して、航空、マクロ経済、旅行と地政学を取り混ぜた、数々の基調講演と双方向のパネルディスカッションが行われる予定だ。
CAPA set to soar in Middle East and Africa in 2019 – vital Summit announced in Dubai, April 2019
米国エアラインのラテンアメリカ路線に上向きトレンド台頭
26-Feb-2019
ラテンアメリカでは、ブラジルとアルゼンチンで通貨の重圧が続いて居るけれども、米国の3大グローバルエアラインは、メキシコ=米国間の市場に供給の合理化が形を成して来た事から、メキシコの行く手に改善が見え、この地域に上昇傾向が現れるのを察知して居る。
供給はブラジル=米国間市場でも落ちてきて居り、デルタ航空は2019年中にブラジル行きの供給を20%削る計画を立てて居ると明言した。デルタはまた、ラテンアメリカは2019年第1四半期には、同社で最高の業績を上げる地区になると考えて居る。
米国のエアラインにとって一つの明るい要素は、米国3大グローバルネットワークエアラインが、ラテンアメリカの他地区で続く弱さを埋め合わせてくれそうな、好調な収入傾向を見せる、カリビアン地区である。
Premium Analysis