CAPAアナリストによる アジア・太平洋の航空業界のトピックスは
今・そしてこれからの展望を紐解く大変興味深く、そして貴重なレポートです。
毎週幾つかのレポートをピックアップし、その序章をご紹介致します。
フライドバイのモデルはネットワーク;ガルフエアはブティック
26-Apr-2019
CAPA中東アフリカ航空サミットが10人のエアラインCEOを迎え、ドバイで開催されるまで、もう一週間を切った。主要FSC4社(ガルフエア、ケニヤ航空、ジャジーラ航空、南アフリカ航空)と貨物航空1社(アストラルアビエ―ション)と共に、この地域の主導的LCC5社(エアアラビア、ファストジェット、フライアディール、フライドバイそしてサラムエア)の各CEOが参加する。
サミットの初日2019年4月29日は、ケニヤ航空CEOセバスチャン・マイコスが基調講演を行う。2日目4月30日は、フライドバイのCEOであるガイスアルガイスの炉辺談話と南アフリカ航空グループのCEOヴヤニ・ジャラナの基調講演がある。
エアラインのCEO達は、また、LCC、観光、空港、乗継可能性、アフリカとこの地域全体的将来展望に関するパネルディスカッションにも参加する。展望に関するパネルこの2日間で繰り広げられる8つのパネルディスカッションの最初で、ガルフエアCEOのクレシュミル・クスコが参加する。
ユナイテッド航空とエクスペディア:ユナイテッドの大詰めは不明
23-Apr-2019
エアラインの流通の姿は、エアラインが、第3者航空券販売業者に対し、より有利な取引条件を得るために、しばしば攻撃的な手段をとり、過去10年間で大きく変化して来た。2010年と2014年の両年の特定期間、エアラインが、オンライン販売代理店から、在庫を取り上げる挙に出るという、極めて高いレベルでの諍いの一つが、アメリカン航空とオービッツの間に起こった。
現在、ユナイテッドとエクスペディアは、激しい契約交渉と法的乱闘の結果、提携を断ち切る方向に進んで居る様である。
ユナイテッドのエクスペディアとの関係は、常に心地良いものでは無かったが、現在のエアラインと第3者販売代理店の間の小競り合いは、在庫を流通させる規則の書き直しをしようとするエアライン側の最も新しい企てである。
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バージンアトランティックのSWOT分析:35歳のエアラインにとって、2019年は転機の年になる
23-Apr-2019
バージンアトランティクは、2019年5月1日、発注済みの12機の内の最初の機材であるA350-1000の初号機を受領しようとして居る。A350は、バージンの2021年迄に、老朽化する4発エンジンのボーイング747とA340航空機の退役を完了して、双発機だけを運航すると言う狙いを充たす予定だ。この過程は、過去4年間、ボーイング787-9が、古い保有機群の一部を代替して、続けて来たものだ。
より近代的な保有機群は、コスト効率、顧客体験そして新規路線の経済的妥当性と言う点で、恩恵をもたらす筈だ。2018年に、7年間で5回目の純損失を計上した後で、バージンとしては、どうしても業績を改善する必要がある。
2019年、バージン・アトランティックは、この英国第2の広胴機運航会社の転機となる年に、35回目の誕生日を迎える。リチャード・ブランソン卿のバージン・グループによる、その過半統制は、エアフランス-KLMへの31%の株式売却が完了することで、終焉を迎えようとして居る。それに加えて、49%の株主であるデルタとともに、バージンの、エアフランスーKLMを包含する 北大西洋共同事業の拡大も今年には完成すると見られる。更に、域内エアラインのフライビーの路線網はバージン・アトランティックのブランドの下に取り込まれる。
今回のレポートはバージン・アトランティックの強み(strength)、弱み(weakness)、商機(opportunities)そして脅威(threats)を考える。
Virgin Atlantic SWOT: 2019 a pivotal year for the 35 year old airline
Premium Analysis
英国の空港:フライビーのリストラ;域内やその他の空港に衝撃
20-Apr-2019
18ヶ月前のモナーク航空の破綻(未だに続いて居るが)に続いて、英国中の空港が、数ヶ月前買収されたものの、未だに便の取り消しを余儀なくされ、多くの空港と将来の計画いついて協議をせざるを得ないで居るフライビーでの出来事に懸念を抱いて居るだろう。
フライビーは、多くの従業員とリストラと同社路線網の中の複数の基地でのジェット機運航を減らす計画について協議する過程にある。フライビーの便運航は、英国中の多くの空港で危うい状況にあり、いくつかの例では運航に深刻な影響を及ぼしかねない。
今回のレポートは、フライビーが英国の域内航空旅行に及ぼす衝撃と、多くの空港にとっての同社の重要さを関連づけて検証し、もしフライビーの状況が改善しない場合、どこが危うい状況に陥るのかを考えてみる。
UK airports: Flybe restructures; impact on regional and other airports
Premium Analysis
ケープベルデ諸島:政府は空港にコンセッションを募集
20-Apr-2019
カーボベルデ諸島は、過去10年間、アフリカと西洋風高級ホテルとリゾートの混合で増え続ける観光客をずっと魅了して来た。
観光は、同諸島発着のよく確立された外国人旅行を補完して来たが、山積みする問題に直面する国営航空を実際には助けては来なかった。
この観光業が横ばいに転じる中で、ハブとスポークや第6の自由運航で大きな経験を持つアイスランドエアが、ケープベルデを大陸間の乗り継ぎハブとしてハブ&スポークのエアラインを創ると言う新たな戦略を持って、カーボベルデ航空の運航を管理すると言う取引が締結されようとして居る。
これには勿論、空港の協力が必要で、また、島々は広く分散し、政治的、社会的なニーズも異なるケープベルデはアイスランドとは大違いである。
首都の町が一つの島にある一方で、主たる商業の中心は(何世紀もの間)別の島にあり、別の2つの島が殆どの観光を占めて居る。警察部隊の主体でさえ、一つの島からやって来るし、別の島の年間来訪旅行者数は1人に数百人の規模で地元住民の数を超えて居る。
従って、政府が空港のコンセッションを公募し、それを2019年末までと発表するのにこの時期を選んだのは不思議である。コンセッションの応募者は別の目的に使える、有効な資金を提供してくれるかも知れないが、また同時に、島々の空港を如何に運営するか、国の運営主体ASAとは異なる考えを持って居るかも知れない。
今回のレポートは、コンセッションの過程を実施に移す難しさの幾つかや、企業が興味を持つかも知れない事柄について検証する。
Cape Verde Islands: government seeks concessionaires for its airports
Premium Analysis
ケプラヴィーク空港:WOWエアの破綻、そしてアイスランドエアはこれから何処へ
18-Apr-2019
WOWエアの突然の崩壊、自らのゲームの中でアイスランドエアを継承し、そして敗れたこのLCCはこの島への唯一の国際線玄関口であるケプラヴィーク空港でのインフラの必要について、見直しを促すことになりそうだ。
この国営空港の運営者であるイサビアは、特にまだ続くと予想されて居る観光客の増加への備えが遅滞して居る事を批判されて来たが、WOWエアの崩壊が大いにその痛みを和らげてくれるだろう。イサビアはWOWエアの撤退がどの様な影響をもたらすのかについ検証すると言って居る。
イサビアは、以前に、路線の統合だけによって今年、もたらされる旅客数の下落(夏スケジュールで10%)を予測して居り、統計の速報値(1月~2月で約6%)はイサビアが想像した程では無かったとは言え、この予測を裏付けて居る。
この崩壊はまた、仮に存在するとすれば、一体どのエアラインがWOWエアの供給を継承するのか、そしてその路線を飛ぶのか、またアイスランドの航空/観光企業が何十年もの間、喜んで占めて来たニッチな領域の役割に戻り始めるのかと言う疑問も促すことになる。
Keflavik Airport: the failure of WOW Air & where to now for Icelandair
Premium Analysis
欧州の主導的航空市場:イタリアとアリタリアが期待に応えず
17-Apr-2019
イタリアでは、どの欧州の市場に比べても、地元のエアラインの占有率が低い。更には、イタリアは、西欧のトップ10か国の中で、主要エアラインが地元出身でないわずか2か国の内の1つだ:即ち、ライアンエアがイタリアとスペインでその国を主導して居るのだ。然しながら、スペインでは第2位のブエリングと第3位のイベリアがともにIAGの一部であり、彼らを併せた座席占有率はライアンエアを凌いで居る。と言う事はアリタリアが主要市場の、国を代表するエアラインでは最も市場における立場の脆弱なエアラインと言う事になる。
イタリアは人口、GDP、来訪旅行者数、そしてエアラインの供給席数では間違いなく西欧のトップ5か国に入る。然し、同国の一人当たりGDP、そして一人当たりのエアライン供給席数で計った航空旅行の性向は、この5か国の中では共に低い。
イタリアは西欧の航空市場トップ5の中で、英国、ドイツ、スペイン、そしてフランスの下で最小である。また、2018年の旅客数で、エアラインが欧州トップ10に入っていない唯一の国でもある:アリタリアがこの指標で15位にランクされて居る。
2019年5月2日、アリタリアは特例管理に入って2年目が近づいて居り、そして2019年3月31日には将来の新たな出資者を確保する期限をまたもや逃して居る。
Europe's leading aviation markets: Italy and Alitalia underperform
米国の新規起業エアライン:モクシーとエクストラ、新たな競争の火花を狙う
17-Apr-2019
米国の新規起業エアラインが成功して長生きした時代からもう大分経つ。然し、二つの熱意に燃える企業が、統合が高度に市場を集中させた僅かな選ばれたエアラインを生み出して居る市場の、この傾向を覆えしたいと考えて居る。
その可能性を秘めた新規参入組である、モクシーとエクストラは、市場統合の結果、米国の副次的な市場の周辺に路線網を築くチャンスがあると信ずる、業界で著名なベテラン達が導いて居る。
米国がその航空分野で新鮮な競争を活用できるかどうかについて疑う向きは少ない。然し、これらの新たな競争者達は、過去に比べて恐らく遥かに手強くなったライバル達に直面することになる。そして、モクシーとエクストラが防御出来る長距離路線網を構築できるか否かは、依然として確かな状態からは程遠いものだ。
US start-up airlines: Moxy and XTRA aim to ignite new competition
アイスランドのエアライン:WOWエア、膨張し過ぎて破裂
17-Apr-2019
2019年3月28日、WOWエアは運航を停止した。低コスト乗り継ぎ便モデルの先駆者は、レイキャビックの自社ハブをワンストップの欧州=北米線に使って居る。2012年の起業の時から、2018年にはアイスランドの31%の供給席数占有率を記録した。同社は2015年3月に漸く北大西洋の市場に参入したばかりだが、2018年に1.6%の席数で、急速にこの国第2のLCC(ノルウエーエアに次いで)になった。
2017年9月のWOWに関するCAPAのSWOT分析では、拡大過剰がこのLCCにとって最大のリスクの一つだと見極めて居る。2017年の損失は、財政的な緊張状態をいくらか示して居るが、2018年早い時期のアイスランド航空への暫定的な身売りが救いの手を差し伸べた様に見えた。
この取引とインディゴパートナーズとの商談が消滅した時、保有機や路線網を切り捨てたにも関わらず、WOWエアの資金問題は急速に拡大した。
Premium Analysis
ロシアのエアライン統合、高原状態に至る
17-Apr-2019
2018年供給席数から言って、ロシアは西欧5大国(英国、ドイツ、スペイン、フランスとイタリア)とトルコに続く欧州第7位の航空市場である。ロシア市場の供給席数は、2018年他のトップ7のどの国よりも大きく11%成長した。
どこの国でもそうである様に、旅客数の伸びは、GDPの伸びに連関して居るのだが、ロシアでは世界の市場の他のどこに比べても、ずっと高い倍率である。地政学的な、そしてマクロ経済学的な要素が、時にロシア発着の国際線航空旅行の需要をへこませて来たけれども、国内線は数年にわたって、堅固なそして信頼に足る、成長を享受して来た。
アエロフロートに導かれたロシア航空業界の統合を加速させた、2015年、この国第2位のエアラインだったトランスアエロが崩壊した後は、トップ5がトップ4になって居た。
アエロフロート・グループは、S7グループ、ウラル航空、そしてウテア・グループがその後に続くが、格段の差でロシアを主導するエアライングループに留まって居る。LCCの占有率は、小さいが、アエロフロートの子会社ポベダを筆頭に、伸びて居る。それでも、統合の行程としては高原状態に到達した様に見える。
Premium Analysis
大西洋線のジェットブルー:A321LRとミントを使って共同事業を活用
15-Apr-2019
ボストンとニューヨーク/JFKの焦点都市からロンドンへの便で、大西洋横断市場に参入する計画を公表すると言うジェットブルー航空の最終的な決断は、驚くには足らないものだった。同社は、この決断を何年も引きづって居り、その間に3大大西洋横断共同事業のメンバーに彼らの市場集中の使命へと向かわせた。
ジェットブルーが遂には大西洋横断市場で運航する事を確定したとしても、一体ロンドン地域のどの空港が、目的地としてリストに加わるのかや、新たな便開設の具体的なスケジュールなどの肝心の疑問が残る。
大西洋横断の事業でジェットブルーが抱え込むリスクは、決して小さくない:この市場は恐らく世界で最も競争の激しいところだし、この市場に参入しようと試みて、結局良い結果が出なかった低コストエアラインの長いリストがある。然し、多くの意味で、ジェットブルーは、最終的な長期戦略に関する疑問は膨らむ中でも、同社のモデルを、更に長距離国際線市場に進めて行く他に選択肢は無いのである。
*訳注 ミント:ジェットブルーの提供する中間クラス商品 Mint Class
JetBlue on the Atlantic: taking on the JVs with A321LRs and Mint
中東とアフリカのLCC:巨大な成長の機会、だが障害も
15-Apr-2019
LCCが、中東とアフリカの市場に浸透を始めて以来、20年近く経った。コムエアがアフリカでは先駆者で、2001年、その格安ブランドであるkulula.comを立ち上げ、エアアラビアが、中東の先駆者として、2003年に運航を開始した。
中東とアフリカのLCC分野は、それ以来、拡大しては居るものの、LCCモデルは、他地区での様には花開いて居ない。現時点で、中東とアフリカを本拠地とするLCCの運航する航空機は、僅か200機しか無い。
現在、中東とアフリカ全体で、8カ国を本拠として14社が存在する。
然し、殆どが小型機で、主要な役者たちは、サウジアラビア、南アフリカ、そしてUAEの3つの市場に集中して居る。
LCCが成長するのlは避けられない事実だが、特にアフリカの高度に保護主義的な航空市場で、障害を克服するのは容易では無い。
Middle East and Africa LCCs: huge growth opportunities, but challenges
突如、中東の航空業界が無風状態に;アフリカも再び失速しつつある
12-Apr-2019
2019年4月27日28日ドバイに於いて開催されるCAPAの中東-アフリカサミットは、中東とアフリカの市場がの進化の過程で、極めて興味深い時期に遭遇した。
何年もの急速な成長の後に、湾岸の3大エアラインはそれぞれに異なった問題を抱えて居るが、大きな移行を実行しようとして居る。同時にサウジアラビアの長期に亘って休眠状態の業界が活性化し、この地域最大の市場が出来る将来への約束を示し始めて居る。
然しアフリカでは、2,3の特筆すべき例外を除いて、いつもながらの状態の様に見える:熱望は大いにあるが、少ししか前に進まないのだ。原因は山とある;多くは世界中の市場にもあるが、これほど幅広い成長への、明白な障害の大きさは他に例を見ない。
Suddenly Middle East aviation is becalmed; Africa too is stalling - again
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コロンビアのエアライン:成長を利用しようと努力して居る
12-Apr-2019
コロンビアは過去10年間ずっと、この期間の国内線旅客数が2倍以上に増え、ラテンアメリカで最も急速に拡大を続ける国内線市場の一つだった。
その他の成長するラテンアメリカの市場と同様に、コロンビアは堅実な経済成長を記録し、中産階級が興隆するのを目の当たりにし、そして政治は安定期に入って居る。
昨年を通じて、コロンビアの運航会社は、通貨の圧力と上昇する燃油価格に対して戦って来た。それでも、この国のエアラインは長期的には、コロンビアにとって多くの上向きの要素が残されて居ると信じ、その成長を利用する体制作りへと努力して居る。
この国最大のエアライン、アビアンカとLATAMエアラインコロンビアは、向こう数年間でこの成長に対する異なった取り組みを採用して、拡大を計画して居る。アビアンカは域内運航を再編して居るが、LATAMは向こう3年間に供給の増強を計画して居る。
コロンビアのより小規模な運航会社はこの国最大のエアラインたちが、主導する立場の維持を確かなものとするための攻勢を、どの様に漕ぎ渡るのかはまだ未知数のままだ。然し、コロンビアに飛ぶ全てのエアラインは、次の10年間で旅客総数が1億人の水準に達する可能性があると言う予測を活用しようと努力して居る。
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ロンドン・ガトウイック空港:BAとノルウエーエアが広胴機の拡大を牽引
11-Apr-2019
英国航空(BA)のCEOアレックス・クルーズは、同社のロンドン・ガトウイック空港(LGW)の保有機に1~2機の広胴機を追加すると述べて居る。これは、BAのロンドン第2の空港に於ける広胴機運航の、複数年にわたる成長傾向を更に拡大するものだろう。
OAGのスケジュールアナライザーによれば、2019年夏季スケジュールでは、BAのLGWでの便数の15.5%、LGWの供給席数の25.8%は、広胴機で運航される事になる予定だ。これに比べ、10年前は便数の15.2%、席数の12.6%だったし、2012年(LCCノルウエーエアの参入の年)には便数の12.6%、席数の21.1%だった。
LGWの2通路市場は、近年、2013年のノルウエーエアの参入とBAの対抗施策から、そしてもっと最近の中国東方、カタール航空、中華航空、ルワンダエアエクスプレス、キャセイ太平洋、ウエストジェットそしてトーマスクック航空による、広胴機の導入により刺激されて居る。BAは、便数から言って、未だに最大の広胴機運航会社であるが、広胴機の供給席数ではノルウエーエアに追い抜かれて居る。
LGWでの急速な広胴機の伸びは、便あたり平均席数で、ロンドンシティを除いた全てのロンドンの空港に比べて、より急速な伸びを導いて居る。それに加えてヒースローでの広胴機の伸びを凌ぎ、全ロンドンの2通路便数に対するLGWの占有率を、過去10年間で10%から15%に増やして居る。
London Gatwick Airport: BA and Norwegian drive widebody growth
Premium Analysis
北アジアLCC市場の24社のLCC、そして活発な新規起業組
11-Apr-2019
LCCが、北アジアに到着したのは、他のアジア太平洋の主要な小地区-東南アジア、南アジアそしてオーストララシアに比べずっと遅かった。然し、過去5年間で、北アジアのLCCは急速に成長し、他のアジアの仲間との差を狭めて居る。
北アジアに本拠を置くLCCは5年前のわずか11社に比べ、24社ある。北アジアのLCC保有機群はこの間に4倍増し、2014年4月の165機から2019年4月には662機となって居る。
然し、北アジアは、依然としてLCCの浸透率が比較的低い;2018年にはLCCは、北アジア域内の供給席数の、わずか14%を占めるに過ぎなかった。
巨大な中国、日本そして小さなモンゴルまで、この地域の市場全体に、LCCの急速な成長の、巨大なチャンスがある。既存のLCCは、期待される拡大から利益を上げるのに好適な位置に居るが、他にも、将来性のある北アジアの市場で、航空サービスを始めたいと熱望する、新規起業を表明したグループが今か今かと待って居る。
Premium Analysis
レベル、アムステルダム空港に参入=ブエリングの犠牲のもとに
08-Apr-2019
IAGの低コストブランドであるレベルは、2019年4月からアムステルダム・スキポール空港から4路線の便の開設を計画して居る。路線はロンドン/ルートン、ローマ/フイウミチノ、バレンシアそしてウイーンで、レベル・オーストリアがA321を使って運航する予定である。
ウイーンに次いで、アムステルダムはレベルの第2の近中距離の基地となり、同時にその成長は姉妹会社で、IAGのもう一つの低コストブランドであるブエリングの犠牲の上でと言う事でも2番目である。
アムステルダムの3路線で、レベルは幾つかの或は全てのブエリングの既存路線を代替しようとして居る。
更に皮肉なひねりがあって、レベル・オーストリアは法的にはブエリングの子会社である(組織的にではないが)アニセック・オーストリアが運航して居るのだ。
ブエリングは、IAGの投下資本還元率目標である15%を達成して居ない(6四半期の間、改善が無かった後に、2018年には13.3%の達成だった)。この最新の展開は、資本を最大の対価を創出できる分野に配分すると言うグループの方針を反映したものである。
IAGはまた、レベルを長距離と近中距離の両方に展開する事を選び、ノルウエーエアの取得には興味を失った事を再度、確認して居る。レベルの、他の主要な西欧のハブよりLCC浸透度の高いアムステルダムでの新たな便には、長距離路線便が続きそうである。
ブラジルの航空業界見通し:積極的なトレンド、そしてアズールは、依然日和見的
07-Apr-2019
ブラジルの2大国内線エアラインであるゴルとラタム航空ブラジルは、この国が経済的な回復に向かう中で、2019年には国内の堅固な業績見通しを描いて居るのも理にかなって居る。
ブラジル4位のエアライン、アビアンカブラジルは依然、不確実な状況に覆われて居る。このエアラインは2018年遅くに破産防止策を探ったが、最近。ブラジル第3位の規模のエアラインであるアズールが。航空機とブラジルの主要空港の発着枠などアビアンカブラジルの資産の幾らかを取得する拘束力の無い合意に達したと述べて居る。
もし、これらの計画が実現するとブラジルの国内線市場に於ける、供給の合理化が維持できるだろう;然しブラジルの主要空港で、ゴルとLATAMは手ごわい競争相手に出くわす可能性がある。アズールはラテンアメリカ最大の国内線市場であるブラジルでの位置付けを向上させるため、日和見主義的な買収を行った実績がある。
Brazil aviation outlook: positive trends and Azul still opportunistic
国内線航空事情:スペイン=スペイン間が西欧最大の市場
05-Apr-2019
スペインは、航空座席供給で、第2位のイタリアより1/4以上大きな、西欧最大の国内線航空市場である。スペインの国内市場は、他の主要欧州各国に比べ、昨年そして過去5年間、可なり健全な成長も経験して居る。
ライアンエアが主要エアラインで、スペイン以外の外国社が供給席の過半を握って居る国際線の市場とは違って、スペインの国内線市場は地元の運航会社に支配されて居る。国内線供給席数はブエリング、イベリア、エアエウロパを始めとするスペインのエアラインが84%を占めて居る。その中でも2つのIAGのエアラインが58%の供給席数占有率を持って居る。
数々の路線開設と増便で、ブエリングが伸びて居るけれども、イベリアの供給は今年は変わりが無い。域内エアラインのカナリーフライの供給もまた安定して居る一方、ノルウエーエアは縮小して居る。スペイン国内線のその他の主要エアラインは、LCCボロテアが最速で、今年拡大を見せて居る。
Domestic aviation: Spain-to-Spain is W Europe's largest market
03-Apr-2019
投資目的の空港分野で利益を上げて来た、幾つかの大規模な世界的組織が、かつては扱って来た、より小規模で、より地域的な物件から手をひいたり、関わり度合を減らして居る。
然し、どんな動きにも、同様の或は反対の反応があって、特に年金基金からの引き合いの波は、今や、特に欧州での案件を求めて居る保険会社や、その他の金融機関に補完され、これまで以上に空港に夢中になって居る様である。
今回のレポートは、そんな一つの事例を扱って居る:豪州を本拠地とする資金管理者により、この分野では何の経験も無い欧州の金融機関に支えられた、カナダの幾つかの年金基金に欧州の一空港の株式が譲渡されるプロジェクトである。
訳注)マッコーリー(Macquarie Group Limited):オーストラリアに本社を置く投資会社マッコーリー銀行を中核とした企業グループ
Brussels Airport: Macquarie selling and pension funds contending
CAPA 2019年へのエアライン生き残り道具15項目
02-Apr-2019
エアラインは、儲けて居る:迫り来る嵐に備えて。
世界の経済が口ごもり始め、ブレント原油価格が再び70米ドルに向かって這い上がり、金融界の雲行きが、準備のできて居ないエアラインの生活には困難になってくると脅かしつつある。
CAPAの2000語の「2019年へのエアライン生き残り道具15項目」は、長期にわたった世界的経済改善が終焉を迎え始める中で、主要な資金節約、ロイヤルティと収入の創造のためにエアラインが出来る行動が収められて居る。
下降が有るのか無いのか、或は、どのくらい深刻であるかに関わらず、この15項目は全てのエアラインが、探るべき貴重な対策である。
改変可能でそして改変すべき領域は3つの範疇に分類される:1.全社を通じて、改変を確実にするよう備えるため、企業の精神構造をリセットすること;2.営業的機会そして3.運営上/財政上の商機
レポートは、こちらから無料でダウンロード可能。そして詳細は、「CAPAエアライン指導者サミット:2019年に稼ぐ」に於いて、1ダースものCEOなど、業界の指導者たちにより、更に深く詳細に亘って分析される。
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ルフトハンザグループのSWOT分析:業界が下降する中での商機
02-Apr-2019
2018年は今世紀(2017年についで)で2番目に良い年だったのだが、ルフトハンザグループの営業利益率はわずかに下がった。
グループの最も躍動する部門、地点間輸送のユーロウイングズは、エアベルリンから可なりの供給を吸収したが、一方でブリュッセル航空をよりち密に統合して居る。ユーロウイングズは2018年に損失を出したが、同社の純粋なLCCより高い単位コストにも拘わらず、グループに対して戦略的な価値を証明して見せた。
ルフトハンザのネットワークエアラインはコスト削減に於いて進歩を遂げ、直接流通とデジタル戦略を取り入れた。それでも、彼らは未だに他の欧州伝統エアラインに比べ、高いコスト基盤を持って居る。確かに、彼らはまた強力なブランド価値を持って居るのだが、更なるコスト削減は重要だ。
欧州の最大のエアライングループとして、ルフトハンザグループは、業界の統合(未だに遅々として居るが)過程に於いて、リーダーに留まるための良い位置に居る。グループの2019年目標は、業界が循環的なピークが過去のものになったと言う感覚に加え、更なる利益率の下落が起こりそうである事に光をあてて居る。
それでも、ルフトハンザは、例えやって来るとしても、それが商機を与えてくれるだろうから、下降を恐れるべきでは無い。
今回レポートはルフトハンザグループの強みstrengths, 弱みweaknesses,商機 opportunities、そして脅威 threatsについて考える。
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