CAPAアナリストによる アジア・太平洋の航空業界のトピックスは
今・そしてこれからの展望を紐解く大変興味深く、そして貴重なレポートです。
毎週幾つかのレポートをピックアップし、その序章をご紹介致します。
福岡空港:LCCが牽引する急速な国際線の拡大
29-Sep-2018
福岡空港はこの10年間、主に韓国のLCCに牽引された、急速な成長を体験して来た。この先、新たな企業連合が運営を引き継ぐ事や、新たな低コストエアライン用ターミナル(LCCT)の展開により、更に成長しそうである。
3つの日本企業と、シンガポールのチャンギ空港などからなる新たな企業連合は、2018年の700万人弱に対して2048年までに、国際線旅客数が1,600万人に増加すると見込んで居る。この10年間、極めて緩慢な速度で伸びて来た国内線旅客実績は、2018年の1,800万人に対し、2048年までには僅かに1,900万人に増えると見込まれて居る。
福岡HD企業連合は、向こう30年間に、欧州と北米への新たな長距離路線など、40の新たな国際路線を確保する事を目標として居る。彼らの計画では空港の国際線ターミナルを拡張するとともに、予測される増加を収容するために、LCC専用のターミナルを展開する事になって居る。
Premium Analysis
イスタンブールの空港#1:サビハ・ギョクチェンの拡大続く
27-Sep-2018
この記事はイスタンブール新空港がまさに開港しようとする間に、イスタンブールの空港システムについて検証しようとするシリーズの第1部である。
イスタンブール、サビハ・ギョクチェン空港(SAW)は、2008年以来、規模のより大きなアタテュルク空港が毎年9%なのに比べて、毎年平均25%で旅客数を増やして来て居る。主として低コスト空港(LCCの供給席数では欧州で第5位)であり、超LCCのペガサス航空の主要ハブであり、SAWはまたフラッグキャリアーであるトルコ航空の溢れ分の受け皿ともなって居る。両空港とも収容能力に制限があるのだ。
2018年10月のイスタンブールの新空港開港、それに続くアタテュルクに於ける段階的な運航の削減により、イスタンブールの空港システムに対する圧力が緩和し、トルコ航空は大木ンあかっく代の可能性を持つ新たなハブを手に入れる事になるだろう。これはまたSAWにも、低コストの地点間輸送の基地に焦点を絞る事を可能にする筈だ。
2017年に3,100万人の旅客を取り扱って以来、SAWは2020年までに収容力を6,300万人まで増やす計画で将来に向かって既に動いて居る。
中国のコングロマリット・アリババ、ブラジルの空港に投資
26-Sep-2018
世界でも、幾つかの極めて大規模な企業が、自社の流通の必要性から、独自の空港に或
は、戦略的な地理的位置にある空港に投資しようとして居るのは、賢い行動かもしれない。
その一つが、過去に可能性を調査したアマゾンである。
今度は、中国では極めて大きくアマゾンとイーベイの活動を凌駕するまでになって居る、やはり中国の大きな流通企業と連携し、ブラジルの大規模な旅客・貨物空港の計画を擁してアリババの登場である。
潜在的な問題の一つは、件の空港がそのコンセッションに投資した企業の期待に応えられていない事だ。その様な事情から投資企業は揃って撤退を希望する旨の意思表示をして居る。この空港は貨物空港であると同時に旅客便の空港である。アリババは、上手く運営できるのだろうか?
Chinese conglomerate Alibaba looks to invest in Brazilian airport
新ジャカルタ空港:成長戻る、然し候補地は依然未定
26-Sep-2018
ジャカルタは、マニラ、シドニー、イスタンブール、メキシコシティ、北京、ホーチミンシティ、ムンバイ、ボゴタ、プノンペン、済州、そして中央バングラデシュなどとともに、第2の或は代替空港が建設中か計画中の、多くの大都市や地域の中の一つである。
ジャカルタのスカルノ-ハッタ国際空港(JSHIA)は、2017年、(インドネシア運輸省に依れば)6,025万人(+8.1%)と、世界で17位の混雑空港となった。これは、ランキングを5つも駆け上り、上位30位の中でトップタイの上昇振りである。
最近の旅客数の上り調子である事から、ジャカルタの新空港の最適地がどこなのかを見極める緊急性が益々強まるが、種々の要素を考慮に入れる必要があり、先に候補に上がって、そして廃案になった場所がまた適地とされるかも知れない。
New Jakarta Airport: growth returns, but the site is still undecided
Premium Analysis
ニューオーリンズ:強力な航空の拡大、観光とニューテクビジネス
25-Sep-2018
ニューオーリンズの空港は、3年間連続で旅客数増加の記録を作って来たが、2018年は2017年及び2018年に追加された新たな便が、旅客数拡大に拍車をかけ、もう一度強力な年になろうとして居る。 同空港は過去数年間に、ロンドン/ヒースローからルイアームストロング国際へと週5便運航する、英国航空による長距離路線便など、沢山の新サービスを確保して居る。ニューオーリンズ最大の運航会社である、サウスウエスト航空もまた、2018年にサクラメント、サンノゼそしてニューヨーク/ラガーディアへの便でその足跡を広げて居る。
観光は依然としてニューオーリンズの経済の大きな部分を牽引し続けて居るのだが、この町は米国の各大都市圏と同様に、経済の多様性の水準を高めるために、テクノロジー企業を誘致し、ハイテク産業がもたらす経済的な利益の割合を上げる事を実現しようとして居る。
New Orleans: strong aviation growth, tourism and new tech businesses
Premium Analysis
カンタスグループの保有機群:ジェットスターとカンタスが如何に787を分け合うか
25-Sep-2018
カンタスは、向こう2ヶ月間に2機の787-9を受領し、少なくとも3期ある進化するグループ内の787保有機群と路線網計画の第2期を完了する計画である。同グループは、2020年末までに、二重ブランドの下、カンタスとジェットスターの双方が同じ型の航空機を持つ事で生まれるシナジー効果を活用すべく、25機の787を運航すると明言して居る。
ジェットスターは、2013年から2015年の間に11機の787-8を取得し、カンタスは2017年10月、最初の787-9を受領して居る。
以来カンタスは、6機の787-9を取得、その内最初の4機はメルボルンを本拠として居る。2ヶ月以内にやって来る2機は、2018年6月と2018年8月に受領した2機の787-9と共にブリスベンを本拠地とする予定だ。
カンタスは、2019年遅くと2020年に同社の747-400を更新する為の、6機の787-9からなる、もう一つのグループを発注済みである。カンタスとジェットスターの787は共に、主として古い世代の広胴機を更新するために使われる一方で、新世代航空機の科学技術抜きでは、成り立たない新規路線の開設も果たして居る。
Premium Analysis
25-Sep-2018
CAPA航空センターは2019年2月、初のCAPAカタール航空地政学、管理監督サミットを主催するカタール航空と提携する事を謹んでお知らせしたい。
2019年2月5日~6日にドーハで開催されるこのハイレベルのフォーラムは、湾岸協力委員会(Gulf Cooperation Council)下の各国や世界各国の双方に於ける、国際航空の規制についての最近の展開について議論が行われる。
これはエアラインの経営幹部、最高法務責任者、上級顧問、航空法律事務所そして政府当局者などを一堂に集めた、CAPAにとって、中東で行われる、初めての航空地政学に関するイベントである。
Inaugural CAPA Qatar Aviation Aeropolitical & Regulatory Summit
Premium Analysis
航空リース企業:世界の航空機の需要は依然堅固
24-Sep-2018
米国のリース会社である、エアリースコーポレーション(ALC)は、2018年7月、75機のボーイング737MAX航空機と3機の787-9広胴機を追加すると表明して、この8年間で最大数の一つである発注を行った。
この発注は、ALCにとって、良好な経済状態や、少し前の時期に比べ原油価格がより高い水準が続く中で、人気が益々上がるばかりの航空機の重要な受領順位を獲得できる事など、種々の面で戦略的なものと思われる。
米国の貿易政策がもたらして居る、幾つもの不確実な要素にも拘らず、ALCは航空機への需要を加速させる、旅客需要に関する順調な見通しを維持して居る。同社は単通路の航空機の発注書が過去に経験して来たのに比べて、将来に向けて更にどんどん埋まって行くと考えて居る。と同時に、ALCはボーイング社が計画中の「新たな中型機」やエアバスA321neoなどの中間市場の分野を注視して居ることは驚くに足らない。
Air Lease Corporation: worldwide aircraft demand remains robust
ラテンアメリカに於けるエアフランスのジューン:今度はキト線
20-Sep-2018
キトは、エアフランスの子会社ジューンがパリからこのエクアドルの首都へ便を開設する2019年、欧州第3の首都へのアクセスを手にする事になる。マリスカルスクレ空港の、その他の欧州目的地には、KLMのアムステルダム行きや、イベリアとエアヨーロッパが提供するマドリード行きなどがある。
キトへの便の開設により、ラテンアメリカとカリブ海に於けるジューンの路線網は3地点に広がる。キトは現在就航済みのパリからサンマルタンとブラジルのフォルタレザに加わる事になる。
キトはジューンにとって興味深い選択であるが、サンマルタンとフォルタレザの市場の状況に似て、同社は新設便に全く競争相手が居ないのだ。これは、世界旅行観光評議会(WTTC)によれば、2017年から2027年までの国家のGDPに対する貢献度が毎年4.5%と予測されて居る、エクアドルの観光業界にとっては、一つの勝利である。
Premium Analysis
サウジアラビアの航空界:サウジアが変貌、市場は成長
20-Sep-2018
サウジアラビアの航空市場は、自由化に後押しされ、急速に拡大する新たな局面に入った。サウジアラビアは2017年8%の旅客数の増加を記録し、向こう数年間、伸びは二桁に達する可能性がある。
2年前の2社に過ぎなかったのに比べ、現在5つのエアラインが国内線市場に就航して居る。
激化する競争が、安い運賃を呼び、供給過剰と言う潜在的な懸念があるものの、需要を刺激し、より急速な成長へと向かって居る。
国際線の市場は急速に拡大して居り、サウジアラビアが多角化戦略の一部で観光に焦点を当てて居る事から主として来訪客需要が伸びている事に牽引され、見通しは更に明るい。航空業界は政府にとっても極めて重要な優先順位にあり、ナショナルフラッグキャリアーのサウジアの野心的な拡大計画や、ジェッダ空港の広壮な新ターミナルの開設へと繋がって居る。
Saudi Arabia Aviation: Saudia transforms and the market grows
長距離低コスト、北大西洋の航空業界を混乱に
20-Sep-2018
長距離低コストエアラインが、新型狭胴機の高い性能や、フルサービスエアラインが伝統的に支配して来た市場に競争を刺激する自由化が広がった事から、今や変化が空を覆っている。
その主な実例としては、ノルウエーエアを始めとするLCC各社が、過去5年間、ち密に管理されて来た、北大西洋路線侵食し始めて居るのだ。ここやその他の地域でのLCCの伸びには、広胴機であれば787の様な、狭胴機であれば737MAXとA321neoの様な、ともによりコスト効率の高い新型の航空機に負うところが大きい。
10月4日-5日、セビリアで開催される初のCAPA長距離低コストサミットのパネル討議では、LCCのための新たな長距離路線市場を開く新型航空機の科学技術の役割について考える。そこではまた、伝統的エアラインが自からの既存の路線を守るために、或は新たな路線で、LCC各社に如何に戦いを挑むかについても考える。
今回のレポートは、ノルウエーエアの参入の前年である2012年以来の、北大西洋の供給の伸びに於ける、新たな路線の重要性を検証する事により、この議論にある背景説明を提供する。2012年以来、新たな空港組み合わせが、北大西洋の大半の供給席数の伸びを牽引して居るが、既存のエアライン(そして空港)が、新規参入組より多くの供給を追加して居る。
タイに於けるMRO:急速な伸び=ウタパオとスコータイの施設の開業に伴い
19-Sep-2018
タイは、この地域でより多くのビジネスを勝ち取る事を可能にする、自国のMRO分野の大規模な拡大を計画して居る。現在タイは、比較的限られたMRO能力しか持たず、急速に伸びる自国の保有航空機群を取り扱うことも難しくなりつつある。
タイの政府は、バンコク郊外のウタパオ空港にある新たな整備基地を、大いに盛り上げ、大規模な投資を行って居る。タイ航空の整備部門タイテクニカルは、エアバスとともに、ウタパオに、広胴機の機体整備施設の新たな共同事業を始めることを計画して居り、その他のメーカーとも提携する可能性がある。タイ最大のLCCグループ、エアアジアもウタパオでMRO施設を立ち上げる事を狙って居る。
タイテクニカルの主要施設は、現在バンコクの古いドンムアン空港にあるが、一方、タイエアアジアは整備を外注して居る。バンコク航空と幾つかの独立系MRO提供社も、拡大する為の余地が限られた、或はもう無い、ドンムアンに施設を持って居る。
MRO in Thailand: rapid growth as U-Tapao and Sukhothai facilities open
イランの航空界:制裁が苛む=BA、エアフランス、KLMが撤退する中で
19-Sep-2018
2018年8月、イランに対する米国の制裁が戻って来た事は、イラン=西欧間の航空市場にかなりの影響を及ぼそうとして居る。
英国航空は2018年9月23日からロンドン/ヒースロー=テヘラン線を休止する予定で、イラン航空が唯一のこの路線の運航会社として残される。BAは、ビジネス旅客数の減少から、この路線は最早、商業的に成り立たないと言って居る。
KLMは、この路線の赤字の業績と採算性の見通しの悪さを理由に、2018年9月24日、アムステルダム=テヘラン線の運航を中止しようとして居る。イラン航空は、この路線でも唯一のエアラインとなる予定だ。同じ日から、パリ/CDGからテヘランへのエアフランスのジューンブランドの定期便も休止される予定で、この路線に残るのはマハンエアとイラン航空である。
オーストリア航空は、テヘラン線の運航は維持するものの、9月下旬から、ウイーン=シラズ=イスファハーン=ウイーンの三角運航便を休止する予定だ。これに加えて、エーゲアン航空は2018年10月11日から、アテネ(東中欧に含まれる)からテヘランへの便を中止する予定で、この路線には他のどのエアラインも残らない。
更に、イラン航空とマハンエアは西欧への供給を減らそうとして居り、ケシュムエアはこの市場から完全に撤退する予定だ。
2016年と2017年の(制裁の解除に伴う)強力な拡大の後、この冬、イラン=西欧間の供給席数は30%減退する計画になって居る。
Iran Aviation: sanctions bite as BA, Air France and KLM withdraw
Premium Analysis
ラウダモーション:ライアンエアの新たな武器=ルフトハンザとユーロウイングズに対抗する
18-Sep-2018
2018年8月、ライアンエアの旅客輸送実績に、オーストリアの元フォーミュラ1世界チャンピオン、ニキラウダが創ったエアラインであるラウダモーションが初めて含まれた。ライアンエアの1,330万人に比べ、このオーストリアのエアラインは、この月50万人を運んだ、そして数字は小さいかも知れないが同社の92%の搭乗率はこの市場の固い需要をつみ取って居る事を物語って居る(2018年8月のライアンエアの97%には未だ及ばないが)。
ラウダモーションは、まだ、2018年5月に運航を始めたばかりで、OAGのデータによれば、2018年9月10日の週の供給席数では欧州で56番目のエアラインに過ぎない。更に、この赤字の起業会社は3年間は採算が取れないと予想される。それでも、欧州最大のエアラインであるライアンエアは、管理当局の認可が下り次第、支配権を握る75%まで買い進めるべく、最初の25%を買収して居る。
全欧州規模で見ると、市場環境にとって、この動きは、実質何の影響も無い。それでも、この種の買収はライアンエアにとって、極めて稀な例で(過去の例としては、2003年KLMからバズを買った例が最後)、ラウダモーションがこのアイルランドのLCCに何をもたらすかを考えると興味深い。この最新兵器を持ったライアンエアが、最も明らかに標的にして居るのはルフトハンザグループの様である。
Laudamotion: Ryanair's new weapon against Lufthansa and Eurowings
ノックスクートのSWOT分析:SIAとの繋がりは強味、保有機群は弱み
18-Sep-2018
ノックスクートは、2013年遅くにタイのノックとシンガポールのスクートの共同事業として創立された。
このエアラインは2015年早く、バンコク/ドンムアンを本拠地として、415席の777-200、2機を使ったチャーター便運航で事業を開始した。
3機目の777-200は、2015年5月にノックスクートが定期便を開始するまでにこれに加わった。
それ以来、同社は2年以上、その保有機を増やして居ない。ノックスクートが4機目の777を追加したのは2017年10月、そして5機目の機材を加えたのは2018年4月である。
ノックスクートは、来年中にかなりの保有機群拡大を加速する事を計画して居る。同社は2018年第4四半期に、現行の中国と台湾への路線で777を補完するために使う予定の737-800を2機、入手する事を約束して居る。ノックスクートは2019年にもう4機の737を、またもう2機の広胴機を追加する計画で、この結果、保有機数は現在のたった5機から2018年の終わりには13機となる予定だ。
ビエンチャン空港:国際線拡大=中国の観光ブームに乗って
17-Sep-2018
ビエンチャン空港は、ラオスの観光振興計画を支えて、国際線ターミナルの規模を2倍に増やして居る。ラオスはビエンチャンの国際線旅客数が、急速に伸びる来訪客数に牽引されて、向こう5年間で倍増する事を期待して居る。
ビエンチャンには、2016年の夏季の始まりには、7社しかなかったのに、この夏は、15社の外国エアラインが就航して居る。
ビエンチャンには現在、16の目的地への国際定期便が飛んで居る。中国は目的地のうち、半分の8地点を占めて居る。韓国とタイがその他の大市場だが、ビエンチャンはまたカンボジア、マレーシア、シンガポールそしてベトナムに繋がって居る。
Vientiane Airport: international expansion as China tourism booms
低コスト長距離エアライン:ノルウエーエア、世界最長のLCC路線を切る
12-Sep-2018
ノルウエーエアは、現在、世界最長のLCC路線である、ロンドン/ガトウイックとシンガポール間の定期便を休止しようとして居る。ロンドン=シンガポール線を、運航開始後、僅か一年で休止するこの決断は、LCCにとって本当の長距離路線を運航する事の課題を浮かび上がらせた。
12時間を超える路線で、特に燃油価格の高い環境では、LCCがFSCに比べて、充分なコストの優位性を達成するのは、困難な事だろう。シンガポール=ロンドン間市場は、そしてより大きく東南アジア=欧州間市場では、幾つかのエアラインが攻撃的な価格のワンストップ便を提供するなど、非常に競争が激しい。
概して、飛行距離が短めで、実収単価がより高く、運航費用の安い、欧州=北米間市場は、ノルウエーエアにとって、欧州=アジア間市場より魅力的である。
ノルウエーエアは、間もなくやって来る、新たなアルゼンチン拠点の子会社の開設に従い、現在また、欧州=南米間市場で新たな商機を狙って居り、これにより、ノルウエーエアにとってアジアよりラテンアメリカを戦略的に重要とする可能性がある。
Low cost long haul: Norwegian Air drops world’s longest LCC route
タイライオンエアのSWOT:国内線と中国路線網が主たる強味
10-Sep-2018
タイライオンエアは、2013年12月に開業して以来、急速に拡大して来た。タイライオンは2018年をたった5年の会社としては、保有機数は35機、輸送旅客数は1,000万人を超える、比較的大きな規模なエアラインとして終える予定だ。
タイライオンは既にほぼ10年以上も先に開業したノックエアを買収し、タイで第2の規模のLCCになろうとして居る。同社はまた、バンコク航空を買収し、既にタイの全エアラインの中でタイ航空、タイエアアジアに次ぐ第3位のエアラインになって居た。
タイライオンはタイの国内線市場と、同社が最大の東南アジアのエアラインとして過去2年間急速な国際線拡大を追求して来た中国で、特に強い。2018年の終わりまでに、その国際線路線網は30地点と11か国にまで達する予定だ。
Thai Lion Air SWOT: domestic and China networks are major strengths
Premium Analysis
モスクワ/ヴヌーコヴォ:モスクワの最速で伸びる空港、カタールに求愛
10-Sep-2018
モスクワヴヌーコヴォは、ロシアの首都で最速の勢いで伸びて居る空港である。年間の旅客数は2017年に30%、2018年上期には20%増加した。FIFAワールドカップは、2018年6月半ばから、2018年7月半ばまでの交通量にプラスの効果を与えて居るが、これに関わらず、ロシアを主導する低コスト空港に横たわる物語はとても強烈な成長物語の一つだ。
シェレメチェボやドモデドヴォと違って、モスクワ第3のこの空港には、座席供給で、明らかなリーダーが居ない。寧ろ、ヴヌコーヴォは、際立った位置にある3つのエアラインの重要なこと拠点である。同空港は、ロシア第3のエアライン、UTairエビエーション、ロシア唯一のLCCポベーダ、そしてアエロフロートグループの域内エアライン、ロッシアの第2の拠点である。同空港の第4の運航会社、ルスラインは2018年3月、ドモデドヴォからヴヌコーヴォに移行して来た。
同空港は国内線に焦点を当てて来たが、世界的な超乗り継ぎエアラインの目を引き始めて居る。既に、モスクワを基地とするトルコ航空、同空港は、2018年4月にドーハを本拠とするカタール航空がヴヌコーヴォ空港の25%を取得する方向に進む可能性のある覚え書きを締結して居る。カタール航空はライバルのドモデドヴォに飛んで居るが、所定のデューディリジェンスが済んだ際には、ヴヌコーボに移る予定になって居る。
Moscow Vnukovo: Moscow's fastest growing airport courts Qatar Airways
中国と北アジア=インドにとって大量のインバウンド旅行客の好機
07-Sep-2018
2017年、インドは、1,020万人の外国人訪問客を迎えて居るが、その内、およそ200万人は、バングラデシュからの国境越えだった。残り800万の外国人の際立った特徴は、その他のアジアの観光地来訪客を牽引する要でなる北アジアからの来訪者の占有率が比較的に低い事だ。
この地域の3大市場である、中国、日本、そして韓国が、タイに於ける35%以上に比べ、インドの外国人来訪者の7.5%程度の構成比に過ぎない(バングラデシュを除く)のだ。
然し、ビザ要件の簡易化、乗継可能性の改善、長距離低コストエアライン、そして、より深いプロモーションへの注力、商品改良を進める事で、観光の流れの刺激剤になり得る。
China & N Asia, massive inbound tourism opportunity for India
低コスト長距離狭胴機:エアアジアX、ノックスクートが仲間入り
05-Sep-2018
マレーシア・エアアジアX、タイ・エアアジアX、そしてノックスクートは、各社ともに全て広胴機である保有機群を補完するために、狭胴機の追加をしようとして居る。エアアジアXは、間も無く、アジアのLCCによる、狭胴機の最長距離路線の運航会社になる可能性がある、一方で、低コストエアラインによる、世界最長の定期路線は、依然、大西洋横断路線に集中したままだろう。
エアアジアXグループは、同社が持つ40機のA330-900neoの発注を、2019年の第2四半期に始まる納入予定で、A321neoか、A321neoLRに変更する計画である。同グループのタイ子会社がA321neoの最初のグループを、これに次いでマレーシア子会社が運航する計画だ。マレーシアエアアジアXは、2007年に営業を開始して以来、全機広胴機の保有機群で運航して来た、一方、タイエアアジアXは、2014年に開業以来、広胴機のみを運航して居る。
タイエアアジアXのライバルであるノックスクートは、2015年の開業以来、唯一、広胴機だけを運航して来た。ノックスクートは、2018年第4四半期に、2機の737-8を追加し、4機のより脚の長い737MAX8を2019年に入手する事を検討して居る。
Low cost long haul narrowbody: AirAsia X, NokScoot join the party
東南アジア-ロンドン間市場:ガルーダインドネシア、難しい教訓を学ぶ
04-Sep-2018
ガルーダインドネシアは、ロンドン市場での、上手く行かない4年間と数種類のトライアルの後、ロンドン線を切ろうとして居る。ロンドンへのオンライン商品の供給を辞めるというガルーダのこの決断は、同社がから、777-30ERを発注した、10年前に遡る当時のエネルギーに溢れた、フラッグキャリアーの長距離路線への拡大の野心的計画のための彩り豊かな一章を閉じる事になる。
ガルーダのロンドン線はずっとかなりの不採算で、ヒースローから撤退する事は、殆ど驚きでは無かった。ガルーダは収益性回復へのビッドによるリストラの最中で、そのため、ジャカルタ=ロンドンの、路線の損失をカバーし続ける訳に行かなかった。
ガルーダのロンドン線を続ける戦略は、最初から、傷物で、何度かの調整を試みる結果になり、ガルーダが双方向への直航便を提供したのはほんの一年未満だった。
SE Asia-London market: Garuda Indonesia learns a difficult lesson
ハワイアン航空:貨物に積極的見通し=島嶼間運航が始まるに連れ
29-Aug-2018
ハワイアン航空は、つい最近、島嶼間市場にターボプロップ機材で貨物専用便を開設し、同社の歴史に一里塚を記した。運航自体は、小規模なもので、同社の島嶼間市場での占有率を大きく変えそうにはないけれど、ハワイアン航空にとって、貨物収入を向上させるユニークな好機である。更に、これは、またハワイアンの、経営が今や、上昇気流で、つっ走って居り、拡大を図る、事業計画上の方針に則って居る。
同社の島嶼間貨物市場へと拡大しようと言う考えは、ハワイアンの長距離貨物の見通しが、実収単価の高い、米国行き商品に牽引されて、引き続き堅い事から、浮上して来て居る。
Hawaiian Airlines: a positive cargo outlook as inter-island ops start
西欧-中東間の供給量:好機を活用するのは英国航空のみ
29-Aug-2018
中東は、欧州にとって供給席数で北アフリカに次いで、2番目に大きな大陸間路線の地域で、一方、欧州は中東にとって、アジア太平洋に次いで、第2位の地域である。
然し、この両地域の間の、国別の供給の分析を見ると、ある不均衡が見つかる。
西欧の主導的な国々は、中東に比べ、全体として大きな航空市場を持ち、欧州ー中東間市場は、欧洲の西の外れより、東の端に集中して居る。西欧の市場のトップ3(英国、ドイツそしてイタリア)は2018年には欧州ー中東間供給席数の1/3を占めるが、一方、中東のトップ3(UAE、イスラエルそしてカタール)は3/4に迫る占有率である。
更に、中東発着の供給の伸びは、特にエミレーツとエティハドに牽引されて、欧州最大の国々以外の場所で急速に生じて居る。エミレーツ航空、カタール航空そしてエティハド航空が提供する、世界的な乗継サービスは欧州ー中東間供給にとって、UAEそしてカタールの重要性を大きく押し上げて居る。
これらの市場の殆どの旅客が、中東出発の或いは中東帰着の旅客でない事実から見ると、英国航空は、提携先であるカタールの路線網を駆使して、自社の路線網の広がりを大きく拡大して居り、戦略的に抜け目が無い。
W/Europe-M/East capacity: only British Airways exploits opportunities
東南アジアの保有機群:ライオン、成長を緩める=エアアジア、ベトジェットはより攻撃的に
27-Aug-2018
東南アジアのエアライン企業、ライオングループは、2018年の年間、たった17機を受領すると言うペースで、益々その保有機拡大を緩めて居る。このインドネシアを本拠とする、エアライングループは、2015年に史上最大の57機を受領して以来、過去3年間に亘り、大きく拡大の歩みを緩めて居る。
ライオンは、依然として、凡そ450機の機材を発注して居るが、その大部分は現有保有機群の更新に使われる。エアアジアとベトジェットは現在、ライオンより大きな航空機発注数の伸びを見せて居る。
エアアジアとエアアジアXグループは双方併せて、500機近い機材を発注して居るが、ライオンより就航中の保有機数はまだ少ない。べトジェットは、2018年8月現在、就航中の保有機は僅か60機に成ろうとして居るのであるが、300機を越える発注の約束をして居る。
SE Asia fleet: Lion slows growth; AirAsia, VietJet more aggressive
Premium Analysis