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CAPA分析 : NEW HEADLINES  7月-2017年

CAPAアナリストによる アジア・太平洋の航空業界のトピックスは

今・そしてこれからの展望を紐解く大変興味深く、そして貴重なレポートです。

 

毎週幾つかのレポートをピックアップし、その序章をご紹介致します。 

 

 英文本文の翻訳を航空、旅行業界の豊富な経験と知識で承ります。 

  

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7月30日掲載

デルタ航空とユナイテッド、米国国内線に的を絞る=ユナイテッドが供給を強化し、太平洋線業績が鈍る中で

 

27-Jul-2017

 

米国の大手ネットワークエアラインであるデルタ航空とユナイテッド航空は、それぞれ、2014年以来、ずっと頑固にマイナスの続いて居た、弱い旅客単位収入実績が、漸く、コーナーを回った様だ。然し、デルタの2017年第3四半期の単位収入予測は、ユナイテッドの、対前年で概ね同水準の予報に比べて、より堅調の様だ。

 

デルタとユナイテッドは、彼らの路線網進化の中で、今でも異なる過程にある。ユナイテッドは、米国路線に供給を梃子入れして、失われた国内線の足掛かりを取り戻そうとして居るが、他方デルタは、その強力な、国内基盤を梃子に、2017年第2四半期には、旅客収入売上の伸びの40%近くを占める、ブランド運賃の開発、販売の先駆者の立場を享受して居る。

 

両社とも、単位収入の勢いを維持するためには、大西洋横断線市場や太平洋横断線市場の早急な回復に賭けるよりは、国内線運賃設定の立ち直りに的を絞って居る。両社はこの難しい課題に幾らかの改善傾向を期待して居るけれども、短期的にこの両地域での、安定したプラスの業績はまだまだ手の届くところに無い様に見える。

 

デルタもユナイテッドも、欧州向けのビジネス需要と米国でのこの路線の販売が改善して居る事には勇気付けられて居るが、アジアの市場では、業界全体で供給が増えている事で、業績は依然として頭打ちとなって居る。デルタは2018年までは、同社のアジアの業績が黒字に転じそうにないとほのめかして居る一方、ユナイテッドは、短期的には太平洋線が、依然として同社で最も難しい地理的な課題だと考えて居る。

 

 

Delta Air Lines and United focus on US domestic routes as United ramps up capacity and Pacific slows

スクート 第1部:タイガーエアとの統合完了後、拡大の新局面=5年で保有機数を倍増する

27-Jul-2017

 

シンガポール航空(SIA)の子会社スクートは、タイガーエアとの統合完了後の最初の拡大の段階の一部として、5つの目的地への路線を開設しようとして居る。スクートはまた、接続可能性の改善、そして乗り継ぎ旅客需要の拡大を目指して、現在60ある目的地のいくつかで、供給の追加とスケジュールの調整を計画して居る。

 

スクートは、2017年第4四半期にハルビン、ホノルル、クチンそしてパレンバンを、次いで2018年初めにはクアンタンを加える計画である。スクートは、向こう数か月間に、欧州第2地点やインドでの追加地点など、更に多くの新規目的地を発表する予定である。

 

急速な路線網拡大と、殆どの現有目的地への供給拡大は、向こう5年間で、保有機材を倍増させると言う野心的な計画に見合うために必要な事なのである。スクートは、向こう2年間で787を6機、A320を6機の計12機を、次の5年間に、A320を中心として、ほぼ40機もの航空機を追加する計画を立てて居る。

 

 

Scoot Part 1: New phase of expansion after completing Tigerair merger, to double fleet in five years 

アエロメヒコ 第3部:カナダ、ラテンアメリカでの拡大=国際線市場への集中を締めくくる

 

26-Jul-2017

 

アエロメヒコは、国際線市場で自社の存在感を高めるための戦略的プロジェクトの一部として、カナダとラテンアメリカで急速な拡大を模索して居る。同社の展開は特にカナダに集中して居て、カルガリー線開設、モントリオール、トロントそしてバンクーバーへの増便など、過去3か月間に40%を超える供給増を果たして居る。

 

中央アメリカでは、エルサルバドル、グアテマラ、ニカラグア、そしてホンジュラスに増便し、アエロメヒコは、過去数か月の間に40%近い率で拡大して居る。ボゴタとリマにも便を追加し、北部南米での同グループの供給もやはり30%以上増えて居る。

 

今回はアエロメヒコの国際線運航の分析レポートの第3回である。同グループは、これまでにアジア、北米、ラテンアメリカそして欧州の全地域での拡大を模索して居る。

 

 

Aeromexico Part 3: Canada, Latin America expansion round out increased focus on international market

Premium Analysis

 

日本航空、ロンドン毎日2便目を運航へ=ANAに対する、数少ない戦略的優位を得る

26-Jul-2017


JALは、経営破綻、リストラに伴い、政府の課した活動制限のくびきから解き放たれて以来、成長を続けて居る。JALは、メルボルンへの新サービスを発表し、いくつかの国際線を成田から羽田に移行させた。

 

JALは今や、2017年10月からロンドンヒースローへの毎日2便目を計画中である。この便は東京からロンドンに朝到着する唯一の便になり、そして英国はJALがANAより大きな存在感を持って居る欧州で唯一の優良市場である。ANAは、ロンドン線第2便を導入しようと試みたが上手くいって居ない。

 

日本=英国間の市場は、2016年には、訪問旅客が増えて居るが、直航便の供給席数は減って居り、JALに都合の良い需給不均衡が生じて居る。2便目は、また、JALとは共同事業を行って居る英国航空(イベリア、フィンエアーと共に)の拠点であるロンドンを使って、欧州の他の地点へのハブとする事が出来ると言う更なる商機をJALに齎すことになる。

 

 

Japan Airlines to operate a second daily London flight – gaining a rare strategic advantage over ANA

アエロメヒコ 第2部:米国での拡大=デルタ航空との共同事業が始まり、LCCとの競合が激化して

 

22-Jul-2017

 

アエロメヒコは、デルタ航空との共同事業の開始と共に、米国内でのさら更なる拡大を追求して居る。アエロメヒコは、メキシコ=米国国境越え市場での競合社に、20組を越えるメキシコシティでの発着枠を譲り渡すことを余儀なくされたが、現有枠をやりくりして、メキシコシティ=米国線の便を追加することは出来る。

 

同社は、2017年中に、アトランタ、デトロイト、ポートランド、サンノゼそしてシアトルの5地点を開設し、米国での路線網を22都市に伸ばすことになる。アエロメヒコは、米国で同社最大の目的地であるロサンゼルスでも、モンテレイとグアナファトからの新しい便で路線を拡大しようとして居る。

 

アエロメヒコは、2017年末までには、米国内の30路線以上を運航する予定で、2018年には更に多くを追加しようとして居る。デルタもメキシコ=米国間市場に38路線を持って居るが、その内、アエロメヒコも飛んで居るのは2路線だけだ。現存する66路線の内、共同事業カバーされる幾つかで、アエロメヒコとデルタ双方による増便が始まろうとして居る。

 

 

Aeromexico Part 2: US expansion as Delta Air Lines JV is implemented and LCC competition intensifies

7月23日掲載

クロアチア航空ザグレブのハブは強力=然し、激化するLCCの競争と高いCASKが課題

 

21-Jul-2017

 

クロアチア航空の、長期にわたる戦略的な提携相手探しは、再び、最重要課題になって居ると言う報道がこのザグレブを基地とするフラッグキャリアーにスポットライトを当てて居る。クロアチア航空は、近年、旺盛な入国観光需要に牽引されて、航空市場で健全な成長を遂げて来た。然し、同社の成長は順調であるとは言えない。同社は、依然としてこの市場で最大のエアラインだが、供給席数の占有率は2008年に比べると、半分に落ちて居る。

 

スターアライアンスの盟友各社とのコードシェア提携は、クロアチア航空が今でも最大のエアラインであるザグレブでの立場を支えて呉れて居る。然しながら、LCCとの競争が同社の他の2つの国際線基地である、スプリトとドブロブニクを支配して居る。極めて季節変動の大きなクロアチア市場での競争は、特に夏の数か月には強烈である。

 

クロアチア航空は、それ以前の赤字の4年間から回復した2013年以来、何とか黒字を継続して居るが、黒字幅は極めて薄いものだ。同社の最重要な課題はフルサービスエアライン他社と比べてさえ、単位コストの高いことで、LCCの水準とは大きな差がある。

 

CASKCost per Available Seat Kilometers座席りの位コスト

 

 

Croatia Airlines: Zagreb hub strength, but growing LCC competition & high CASK a challenge

アエロメヒコ 第1部長距離路線供給は40%拡大=アジア路線が倍増し、787保有機数が増加して

21-Jul-2017

 

アエロメヒコは、昨年中に40%の供給席数拡大となる長距離路線の、野心的な拡大をまさに終えたところだ。アジアへの供給は、元々が小さかったとは言え、たった4ヶ月で倍に増え、欧州へは、今夏、昨年と比べ40%多い便を提供する予定だ。

 

2017年7月初旬のソウル線の開設により、アエロメヒコの路線網は長距離線目的地が10地点目となった。昨年、同社は9つの現有長距離路線の内、6路線で増便して居る1路線を除くこれらの全路線では今や、毎日一便体制となって居る。

 

アエロメヒコの広胴機保有機群は、比較的に小さな17機の構成である。然し、これは、昨年夏には12機運航だったのに比べ、40%の拡大である。

 

Aeromexico Part 1: long haul capacity grows by 40% as Asia is doubled and 787 fleet expands

 

 

世界中で、空港建設に1兆ドル=それでも不充分。CAPAデータベース

 

20-Jul-2017

 

新たなCAPAの調査により、世界中で、新空港プロジェクトに合計2,550億ドルが投資されて居る事が分かった。

 

現存の空港の新滑走路とターミナルビルや滑走路とターミナル拡張、その他のプロジェクトへの投資(8,450億ドル)と合わせると、1,1兆ドルの空港インフラプロジェクトが、向こう40年間続く(極端な例は)時間枠で計画されて居るか、現在進行中なのである。

 

調査はCAPAの新たに、再稼働された、世界の全ての地域の空港プロジェクトを追跡する、世界空港建設データベースから引用されて居る。このデータベースは、毎日更新され、常に最新の状態で、プレミアムCAPAメンバーには、centreforaviation.comから閲覧可能である。

 

USD1 trillion for airport construction globally - but it's not enough. CAPA Database

 

 

Premium Analysis

 

英国のEU離脱BREXITイージージェット、乗入れ権確保のためオーストリアのAOCを求める=航空界にかかる暗雲を照らし出す

19-Jul-2017

 

2017年7月14日、イージージェットは、BREXITの後に、欧州域内乗入れ権を確保する為に、子会社イージージェット欧州に「近い将来」オーストリアのAOC(航空運送事業許可)を取得したいと語った。

イージージェットの旅客のおおよそ半分は、EU27(ひとたび英国が離脱した後のEU27カ国)からで、約30はEU27域内の路線を飛んで居る。

 

欧州航空市場(英国発)で、最も露出された英国エアラインとして、イージージェットは、当局の規制がはっきりするのを待つ様な事はしない。その他のエアラインもまた、引続く不確かな状況に対する、懸念を示して居る。IAGはEUの所有と統治の規制に疑問を投げかけ、ライアンエアは英国の株主が除外された時に、EUの過半数の規定をどうするのか考え込んで居る。ウイズエアは英国の免許をとる事まで考えて居る。

2016年1月CAPAはレポートで、もし英国がEUを離脱すると言う投票結果になった時に、航空業界に生ずる不確実性に脚光を当てた。そこでは英国政府に、国民投票の結果が出たら、即座に離脱への計画を開始する様促して居る。18ヵ月経った今、EU英国間に必要な航空便協定への進展の明らかな兆しは見えて居ない。英国運輸省は依然として、「得られる最高の欧州航空市場へのアクセス」を求めて居るが、未だにどうしたらそれが可能になるのかを説明できないで居る。

 

WTOの様な予備の選択肢がない以上、EU英国間協定締結は、最優先されねばならない。

 

 

Brexit: easyJet seeks Austrian AOC to preserve traffic rights; highlights dark cloud over aviation

ボラリス、米国での事業を多様化=メキシコシティ、そして海洋リゾートからの路線で

18-Jul-2017

 

メキシコのボラリスは、好ましからざる地政学的環境にも関わらず、米国市場での拡大を追求し続けて居る。トランプ政権は、ボラリスの伝統的な中心である北行のメキシコ米国間市場のVFRVisiting Friends and Relatives需要に打撃を与え、ボラリスは2017年第1四半期に滅多に無い損失を計上して居る。

 

ボラリスは2017年上半期に米国行き9路線を開設して居る。2017年下半期には少なくとももう4地点を増やす事を計画して居る。

同社は、既に2018年には米国行きにもう5路線を開設し、同社の米国事業は60路線を超えると公表して居る。

 

然しボラリスは、追加供給席数を吸収しやすくする様に、米国路線事業をVFR需要から離れて多様化しようとして居る。同社は、米国とメキシコの海洋リゾート目的地を結び、現在は米国のエアラインが支配する市場である、米国のレジャー旅客需要を取り込もうとして居る。

 

ボラリスはまた、明らかに異なった混合の需要を惹きつけ、より実収単価の高い、メキシコシティ米国間路線の運航を、アエロメヒコとデルタ航空が新たな共同事業の一部として放棄した発着枠を利用して、倍増させようとして居る。

 

Volaris diversifies US operation with new routes from Mexico City and beach destination

Premium Analysis

 

アメリカン航空: 左手では、エティハド、カタールとのコードシェアを断絶、右手ではインターラインを結ぶ=良い取引を求めて

18-Jul-2017

 

米国の3大伝統エアラインが反湾岸エアラインのキャンペーンを開始して以来、アメリカン航空は問題に直面し、中途半端な気持ちで参画して来た。アメリカンは、議論としては、デルタ、ユナイテッドに同調して来たものの、エティハド航空、そしてカタール航空との提携を維持して来ただけで無く、拡大して来た。アメリカンは、間も無く湾岸エアラインとの共同事業にも乗り出し、自社機を湾岸のハブにも乗り入れると報じられて居る。

 

最近のアメリカンがエティハドと、そしてワンワールドの盟友カタール航空とのコードシェア契約を終了したと言う発表は、これで、経営も遂に針を回して、反湾岸陣営に落ち着いた様に見えるかも知れない。

 

然しアメリカンは、以前同様、自家撞着して居る。コードシェアの終結は、アメリカンの悪玉の仕業である。善玉は、インターラインと、FFP契約を維持して居る。提携は弱体化したかも知れないが、アメリカンは提携の一部を維持して、孤立することは避けたいし、湾岸エアラインとの取引の可能性も残そうとして居るのだ。

 

また、同時に、湾岸エアラインと、フェデックス、ジェットブルーなどの親湾岸の米国エアライン同盟が、米国の伝統的エアラインは、反競争的であり、米国経済、そして雇用に対する脅威となって居ると言う声を強めて居る。

          

 

American Airlines: left hand ends Etihad, Qatar codeshares. Right hand interlines, hopes for deal

CAPA空港投資家データベース:800件、54の世界規模大投資家=投資のメリット

 

17-Jul-2017

CAPA空港投資家データベースは、正に全面刷新済みである。これを見ると、空港投資が比較的に短命な性格である事が判ってしまう。

 

プロフィールの再仕分けをして見ると、空港への投資家788件の内54件は、「世界的な大手投資家」であることが分かる。このカテゴリーの中で、1ダース程の最も中核となる各社であり、過去数10年間、このカテゴリーに留まって居るが、一方で2000年代に常連だったビッグネームの幾つかが、去ってから、暫く経って居る。

 

残りのなかに、素晴らしい混合体がある:即ち、驚くほどの数のエアラインや起業家と共に、このセクターの中で、時に、、、、組織である、他の交通分野から、現在も空港運営をして居る組織、財政的に  する建設業者、不動産開発業者、業界のコングロマリットが存在するのだ。

 

そして、当然、主要な世界的ハブ空港と言う、最上位クラスを支配する、インフラ、資産、年金、投資、ヘッジ、私的金融、政府系ファンドなどの基金だ。

 

 

CAPA Airport Investor Database: 800 profiles, 54 major global investors. Renewed investment interest

7月16日掲載

Premium Analysis

 

ルフトハンザとフランクフルト空港、料金紛争=ほんの部分的にだが解決

14-Jul-2017

 

201775日、ルフトハンザとフラポート(フランクフルト空港の所有者で運営会社)は、空港の料金に関し、最初の短期合意に至り、ルフトハンザにはこの空港で更に拡大するインセンティブを与える事になった。同エアラインと空港会社は、中長期にわたる合意に向けて協議中である。

 

これより前に、フラポートがライアンエアのフランクフルト空港への乗り入れを容易にするよう、このLCCに割引料金を提供する決定をしたために両社の関係が緊迫して居たのだ。ルフトハンザは、同じ路線なら当然、自分もライアンエアと同等の割引を受けるべきであると感じたのだ。

 

ルフトハンザとフラポートは互いに互いを必要として居るのだが、常に緊張関係が生じ勝ちだ。ルフトハンザはフランクフルト空港では、全供給席数の2/3近くを占める最大のエアラインであるが、ライアンエアは成長して、この冬季には同空港で第2のエアラインになる予定だ。

 

フランクフルト空港はルフトハンザにとって最大の空港で、主要なハブであるが、ミュンヘン空港が、ルフトハンザに、どこか別の場所で拡大する選択肢を、そしてフランクフルトに対する影響力を与えようとして居る。ドイツ最大のエアラインと空港にとって、どちらにとってもに、競争は心理戦に絞られて来た。

 

Lufthansa and Frankfurt Airport. Charges dispute only partially resolved

 

 

中米航空業界のLCC8%の浸透率は大きな上昇=ボラリスが主導

14-Jul-2017

 

低コストエアラインは、主として、地元初のLCCの開業に牽引され、遂に中米域内市場に浸透し始めた。メキシコのボラリスは、コスタリカで、2016年末に子会社を開業し、新会社はこれまでに5路線を開設したが、いずれも、中米域内の国際線で、これまでLCCが飛んで居ないところだ。

 

4,500万の人口を持つ中米で、域内の旅行は、高い運賃と、競争のない事に、いつも妨げられて来た。初めて、主たる都市組み合わせのうち6つが、今やLCCの選択肢を持つ様になったが、その内5つはボラリスが就航し、1つはコパの新たなLCCブランドであるウインゴが飛んで居る。

 

中米は、世界で最も浸透の遅れた地域の一つである事から、引き続き新しいLCC便の大波を経験する事になる筈だ。然し、高い税や空港経費は、相変わらず、成長の足枷になるだろう。

 

 

LCCs in Central America aviation: 8% penetration rate means enormous upside. Volaris leading the way

CAPA北アジアのLCCサミット、20186月ソウルにて開催=韓国空港公社がホスト

13-Jul-2017

 

CAPA航空センターより、CAPA北アジアのLCCサミットは、2018612日、13日ソウルがお迎えすることを、謹んでお知らせする。アジア中のトップ経営者レベルの参加者、講演者を惹きつける、年に一度のこのサミットは、2018年、韓国の空港運営を主導する韓国空港公社(KAC)が主催することになった。

 

「来年CAPAサミットを主催できることを誇りに思います。韓国でKACが運営する忠州、大邱、務安、襄陽の様な中小空港の魅力をご紹介する絶好の機会となるでしょう。」KACの社長でCEO成日煥(Sung Il Hwangは語って居る。「ここ数年間、韓国のLCC市場は大きく成長して来ました。2018年にこの会議を主催する事をとても嬉しく思います。」「この会議はLCC市場を更に盛り上げる、素晴らしい足掛かりを提供することになるでしょう。」と成氏は付言して居る。

 

 

CAPA LCCs in North Asia Summit, Jun-2018, at Seoul, to be hosted by Korea Airports Corporation

競争擁護のEUの提案、反発を招くか=湾岸エアラインに反対する保護主義者の
12-Jul-2017

 

欧州の航空当局は戦いの線引きを湾岸エアラインとの競争に保護主義的対応を求める人々と、その様な管理監督上の逆戻りを望まない人々の中間に定めようとして居る。201768日、欧州委員会は、航空輸送での競争を擁護することを目指した提案を公表した。これは、201512月に同委員会が発表した航空戦略を推進するための対策として採択されたもののうちのハイライトであった。

 

委員会は新たな欧州のエアラインが、EU外の国々、或はエアラインによる競争を歪める可能性のある行為に対して正式な苦情を申し立てやすい様にする、新しい規則を提案する。これには、補助金や、不公正な価格設定、その他種々な形態の差別的行為を含んで居る。もし、これらが、欧州のエアラインにとって、害をなす、或は害をなす惧れがあると見做された場合は、この規則は、委員会がEU外のエアラインにペナルティを課す事を許すものである。

 

EUは、これで、EUのエアラインと第3国のエアライン(3国はEU外の国を指す)間の公正な競争、或は公平な足場を確保することに資すると考えて居る。EUに依れば、この規則は、「高い水準の乗継可能性に導く条件づくりに貢献する」だろうとのことだ。EUはまた、この提案された規則により、EUの世界的な当事者としての役割を強化するのに役立つと見て居る。

 

 

EU's proposal to safeguard competition may flush out protectionist complaints against Gulf airlines

Premium Analysis

 

香港-豪州:HNAと共にバージン・オーストラリア参入=然し乗入れ権は拡大しそうにない

12-Jul-2017


バージン・オーストラリアが香港線に参入することは、同社の戦略にとって、そして中国のHNAグループとの提携にとってかなりの拡大を画す事となった。拡大は香港=豪州間の航空協定の問題も提起して居る。

 

香港は、既に豪州の主要都市への乗入れ権を使い切ってしまい、もっと欲しいと模索して居る。然し、豪州は割り当ての半分しか使って居らず、航空協定を拡大し、より多くの乗入れ権を得る事を必要として居ない。豪州は香港を、シンガポールやドバイがやって来た様に、豪州のエアラインにとってのハブに変容させる、別の拡大メカニズムを模索して来たのだ。

 

香港は、地理的優位性を守り、豪州にその他の権益を与えなかった。手詰まり状態が続いて居た。然し、バージン・オーストラリアの参入は、豪州が、その乗入れ権割り当てを、より早く使い切ることを、そして航空協定拡大への窓口開放を加速する事を意味する。

豪州は、中国本土との自由化された航空協定に続いて、異なった航空枠組みの下にある香港も、理論的にはこれに従うべきだと主張して居る。外見の類似性にも関わらず、彼らは、二つの全く異なる市場である。双方から無視されて居るのは、境界上の市場は(具体的にどのハブと言うのではなく)、自由化によって何を獲得するかと言う事だ。

 

 

Hong Kong-Australia: Virgin Australia enters with HNA alliance, but traffic rights unlikely to grow

Premium Analysis

 

英国航空の客室乗務員スト延長=人件費効率とサービスのバランスを巡って

11-Jul-2017

201775日、英国航空のユナイト労働組合の客室乗務員のメンバーは、201771日〜16日の16日間のストが終わる間も無く、719日〜81日の14日間のストを宣言した。これらは、今年1月、2月、3月の26日間のストに続くものだ。2017年に燃え上がったストライキは、BAにとって、2010年以来、初の深刻な労働問題であり、BAのいわゆる「機種混合」客室乗務方針と言うくすぶる問題に絡むものだ。

 

この問題は、何年もの間、休眠状態だったが、死滅しては居なかった。

「機種混合」方針は、 客室乗務員にとって、給与や、以前のストライキに参画した従業員に対する制裁など、嬉しくないものだった。不幸な従業員は常に顧客に最高のサービスを提供しないものだ。

 

然し、この議論にはまた一つ違った局面がある。ユナイトは、BAがストライキをカバーする為に、カタール航空から9機のエアバス狭胴機をウエットリースした事は、EUの規則に抵触するとして(EUの管理当局は、そう考えて居ない様だが)抗議して居る。

 

ユナイトは、また、米国エアラインの労働組合の反湾岸エアライン保護主義者の論理を真似て、これは、労働基準や、安全性にも懸念を呼ぶと主張して居る。この論争は、BAのコスト効率への解決策にとって、厳しい試練になるが、また、同時に会社の決意とサービス水準の間のバランスにも疑問を投げかける。

 

British Airways cabin crew strike extended: balancing labour cost efficiency with service

 

 

チャーターの衰退を反映 第1部=英国の非定期航空会社、史上最低の占有率に


11-Jul-2017

 

英国および、欧州全体の非定期チャーター航空旅客市場の構造的な縮小には、回復の兆しが見えない。英国のエアラインによって運航された非定期便の旅客数は2001年から2016年にかけて、2/3減少した。欧州全体では、2005年から2016年の間に、チャーター便が全体に占める便数は半分以下に減って居る

市場全体が健全な成長を見せる中で、このチャーター便需要の下落はずっと続いて居るのだ。

 

伝統的な定期便運航会社が長期的に矢張り占有率を下落させる中で、主な受益者は低コストエアラインである。

 

然しながら、より最近では、少なくとも英国では、チャーターがの衰退が続く一方で、非LCCの定期便が、反転攻勢に出て居る兆候がある。これは一部には、有力なチャーターエアラインが定期便の運航に転換して居る事を反映して居る。

 

 

Charting the decline of charter Part 1: UK non-scheduled air services reach lowest ever share

次の10年、エアラインの超高収益があり得る=マレーシア航空CEOピーター・ベリュー

11-Jul-2017

 

イーロンマスクが、州政府の再生可能エネルギー供給を後押しするため、南オーストラリア州に蓄電池設置をぶち上げる中で、マレーシア航空のCEOピーター・ベリューは、燃油価格が安定し、蓄電池の技術が進歩する事から、再生可能エネルギーが急成長し、次の10年間はエアラインは超高収益を得るかも知れないと予言して居る。

ベリュー氏はマレーシア航空の黒字転換を担った人だが、81~2日シドニーで開催されるCAPA豪州太平洋サミットの基調講演を行う予定だ。

その他の講演者には、エアニュージーランドCEOクリストファー・ラクソン、カンタスCEOガレス・エヴァンス、ジェットスターCEOジェーン・ハードリカ、シドニー空港CEOケリー・マシュー、バージンオーストラリアエアライン部門グループ取締役兼タイガーエアCEOロブ・シャープ、ハワイアン航空CEOマーク・ダンカレー、エアアジアXCEOベンヤミン・イスマイル、フィジー航空CEOアンドレ・ビリョエン、ツーリズムオーストラリア最高業務責任者ジョン・オサリバン、スリランカ航空CEOスレン・ラトワッテ、ノックエアCEOパテー・サラシン、アコーホテルアジア太平洋会長兼CEOマイケル・イッセンバーグ、ダラスフォートワース空港CEOショーン・ドナヒュー、マントラグループCEOボブ・イースト、、、、そして他にも参加者多数。

 

Airline ‘super-profits’ likely in the next decade: Malaysia Airlines CEO Peter Bellew

カンタス-エミレーツ提携が変貌=リストラを終えたカンタスが主張を再開

10-Jul-2017

 

カンタスグループは、コスト基準を下げ、競争力を高め、リストラを成功裏に終えた事で、事態の重大化を回避した。カンタスは、多分、自分自身驚いて居て、効率化とコスト改善で手にした新たなビジネスチャンスを、噛みしめて居るところだろう。これは、また、カンタスの提携史上最大の展開、即ちエミレーツとの提携だが、にも波及して居る。それは、カンタスの国際線事業をバランスの取れたものとする事を可能にする、西向きの路線展開について、エミレーツと結ぶ能力で有る。

 

カンタスの次の一歩は、ロンドンへの直航便開設と、西豪州のハブ、パースの展開で、未来へ向けた新たな領域の選択肢を開くものだ。

 

カンタスの20183月のパース=ロンドン直航便の開設は、エミレーツとの共同事業とは別に行われる予定だ。カンタスはまた、シドニーからロンドンへの直航便を飛ばす為に、次世代の航空機の評定をして居るところで、これもエミレーツとの共同事業からは外れる可能性がある。

 

カンタスはまた、エミレーツがオークランド=ドバイ直航便を開設したのに伴い、シドニー=オークランド間から撤退する事から、この区間のエミレーツの供給を代替する予定だ。

 

Qantas-Emirates partnership changes shape as a restructured Qantas reasserts itself

 

 

アルゼンチン航空 第2部広胴機保有機群の更新=長距離拡大の新局面へ導く可能性も
07-Jul-2017

アルゼンチン航空は、2020年には残されたA340の、2024年にはA330保有機群を更新する為に使う、新世代の広胴機を、2018年に発注する事を計画中である。新たな広胴機は同エアライングループにとって長距離路線網の拡大を再開し、欧州線事業の経済性を素晴らしく改善する事を可能にする筈だ。

より短期的には、アルゼンチン航空は未来の737MAX8保有機群を使って、米州内で、国際線拡大の好機を探って居るところだ。同社はこの新しい狭胴機を使ってブエノスアイレスからの現行の域内国際線便の供給を増強するのに加え、コルドバからの新たな国際線を開設する模様だ。

同社には比較的に小規模な国際線しかなく、短期的には国内線の拡大に集中して居るが、戦略的には国際線の拡大が必要である。アルゼンチン航空グループは2016年には国際線旅客をたった200万人しか運んで居らず、2017年も同様の規模の旅客数が見込まれて居る。一方で、過去5年間で既に2倍以上に伸びたグループの国内線旅客数は、2017年、更に20%伸びて1,050万人になると予想されて居る。

 

Aerolineas Argentinas Part 2: widebody fleet renewal could lead to new phase of long haul growth

7月9日掲載

Premium Analysis

 

欧州のトップ10エアライン路線=分析から特徴と今後の展開が判明

06-Jul-2017

 

20177月日の週の供給席数でランク付けされた、欧州最大の都市組合せは、ロンドンダブリンだった。欧州発着及び域内のトップ10国際線都市組合せの中で、9つがロンドン発または着である。また、5つは、(リストの中で、ロンドン以外で、2度以上現れる唯一の都市である)バルセロナ発着が2つなどスペインの都市に絡んで居る。

 

10路線の、どの都市組合せも4から8社のエアラインが運航して居る、極めて競争の激しい路線である。低コストエアラインは、この10路線では、欧州全体と比べて高い座席占有率を持って居る。都市組合せを空港組合せに分解してみると、ヒースローが最強だが、ロンドンの5空港が含まれて居る。

 

欧州のトップ10国際線都市組合せの分析は、欧州航空市場の全体の一部に限られる事は確かだ。然し、これは、市場の重要なテーマと傾向を反映して居る。

 

 

Europe's top 10 airline routes: analysis reveals market characteristics and developments

Premium Analysis

 

アルゼンチン航空 第1部: 国内線拡大と新たな営業戦略=新しいLCC各社と戦うために

05-Jul-2017

 

アルゼンチン航空は、アルゼンチン最初のLCCなど、新たな競争相手の開業に先んじて、さらに急速な国内線市場での拡大を計画して居る。この国有エアライングループは、2017年には、国内線旅客を、ほぼ20%増の1,050万人とし、少なくとも2016年に達成した市場占有率77%を維持するか、可能性として上回る事を可能にすると予想されて居る。

 

アルゼンチンの国内線市場は、2015年の末に政権を握った、マウリシオ・マクリ政権の最初の4年間にその規模を倍増すると予想されて居る。アルゼンチン航空は既に2019年までの4年間で国内線で50%の成長と言う目標に前倒しで達成して居て、LCC新規参入組に打ち勝つ新営業戦略を準備して居る。

 

アルゼンチンの国内線市場は、初めてLCCがどこにでも参入して来ると言う、大きく変動する時代のまさに端緒にある。

 

然しながら、アルゼンチン航空は、明らかに低コストモデルにとって不可欠なバーゲン最低価格の提供を阻む、政府の指示による最低価格設定の恩恵を享受する事になる。

 

 

Aerolineas Argentinas Part 1: domestic expansion and a new commercial strategy to combat new LCCs

Premium Analysis

 

エアヨーロッパの長距離拡大:今やラテンアメリカに16都市、イベリアの18に迫る=ボストンが米州3番目の都市
05-Jul-2017


20176月、エアヨーロッパは、同社の3番目の米国都市、4番目の北米都市として、マドリード=ボストン線を開設した。2016年の夏以来、同社は、コルドバ(アルゼンチン)、グアヤキル(エクアドル)、そしてサンペドロ(ホンジュラス)を加え、同社の路線網中のラテンアメリカの目的地を13から16へ増やして来た。

 

同社最重要の長距離地域ラテンアメリカへの路線で、エアヨーロッパの最大のライバルは、イベリアである。スペインの国家エアラインであり、IAGのメンバーであるイベリアは、ラテンアメリカでは、エアヨーロッパよりかなり大きい。

 

然し、イベリアのラテンアメリカへの拡大は、エアヨーロッパの供給席数の2桁成長とは対照的に、この夏、失速して居る。更に、この地域の目的地の数でもエアヨーロッパの16は、イベリアの18に迫って居る。

 

エアヨーロッパが長距離拡大に焦点を当てるのは、欧州路線での供給席数を削減する中で、可能になって居る。然し、同社は、拡大する米州路線網への欧州からの送客が必要であり、これで、ライアンエアとの新たな営業協力合意が説明出来る。

 

 

Air Europa's long haul growth: now 16 LatAm cities, close to Iberia's 18; Boston is 3rd US route

LCC日本国内で市場占有率10%に達する=企業提携が有りそうだが、複雑

 

05-Jul-2017

 

LCCは、世界第5位の規模の国内線市場、そして、アジアで中国、インドネシアに次いで第3位の国内線市場でもある日本で、基盤を創りつつある。

 

現在のLCCの潮流は、2012年に始まり、懐疑的な向きが、LCCは機能しない、或は儲からないとずっと言い続けて来た日本で、今日、10%の市場占有率を持って居る。今や、LCCは、2000年代に開業しながら、ずっと伸び悩んで居る、日本の新規航空各社を追い越そうとして居る。

 

これからのLCCの成長は、解き放たれる可能性が有るが、統合、或は少なくともある種の協力体制が益々話題になって行くだろう。現在、LCC4社あり、目下5社目が準備中である。以前はLCC各社は、自分の本拠地からのみ運航して居たが、今はどんどん重複する様になって居る。

 

ピーチは、姉妹エアラインであるANALCCバニラエアが、ANAの実験台として中/長距離の基盤へと移行して行く中で、現在の立場を保つ事になりそうだ。ジェットスタージャパンと春秋日本は、互いに、日本国内線と日本=中国線での強みを利用し合う事が出来るかも知れない。エアアジアジャパンは、現在開業待ちであるが、独自のスケールメリットを追求するだろう。

 

 

 

LCCs reach 10% market share in domestic Japan. Partnerships become likely - but complex

2017年パリエアショー、予期せぬ発注の嵐を呼ぶ=リース業界の購入が目立つ

03-Jul-2017

 

2017年の早い時点では、発注の低迷が続き航空機メーカーも低迷する見通しを出して居たことから、パリエアショーの2017年版での期待も低いものだった。

 

然し乍ら、このショーは、予想されたより遥かに忙しい事を証明した。取引は1,200機近くに及び、パリでは、2013年以来、最も忙しいエアショーになった。

 

ボーイングは、合計754機の契約を取り付け、他を大きく引き離して注文数トップの栄誉を担った。この米国のメーカーは、欧州のライバルをそのホームグラウンドで、決定的に打ち負かす事に成功した。

 

エアバスは、明らかに 、世界で最も有名なエアショーのために最大限の努力をし、極めて良い実績を残した。但し、同社は予想よりは多い、合計346機の取引と発表した。だがこれは、ボーイングの合計に対して数えたら、少しも慰めにならなかっただろう。

 

 

2017 Paris Air Show produces an unexpected flurry of ordering. Lessor purchasers were prominent

7月2日掲載

Premium Analysis

 

シルクエア、新しい737MAX保有機群を使ってプレミアム商品を改善=広島線を開設、ケアンズ線を格上げ

28-Jun-2017


シルクエアは新世代の737MAX8を受領するのに合わせ、新たな中距離路線を開設し、プレミアム商品を格上げしようとして居る。シンガポール航空のフルサービス域内子会社シルクエアは、20179月に初号機を受領する予定で、最も早い737MAXの運航会社の一つである。

同社は最初の一群の737MAX8を使って、201710月末に、同社にとって初の日本の目的地である広島線を開設する予定である。同社はまた、737MAX8を同社の最長の路線であり、同機の導入に合わせて年間週5便に格上げされるケアンズ線に使う予定だ。バンガロールとハイデラバードが、当初から、常時737MAXで運航される路線となる。

737MAX8
は、SIAグループに、長距離で需要がそう大きくないため、SIAの広胴機には小さ過ぎ、現世代の狭胴機では経済効率良く運航できない市場にアクセスする事のできる、新たな基盤を提供してくれる。

シルクエアは、より長い路線に進出していくのに合わせて、改善されたビジネスクラス商品を導入する予定だが、ずっと良いプレミアム商品を似た様な路線に親会社が提供して居る以上、賢明な動きだ。然し、SIAとシルクエアの商品の格差は、大きいままだろう。同社が737MAX保有機群を増強するとともに、益々より多くの長距離路線を肩代わりするにしては、多分、大き過ぎるだろう。

 

SilkAir to use new 737 MAX fleet to improve premium product, launch Hiroshima and upgrade Cairns

 

 

エアセルビア:若さ溢れる90歳=ニューヨーク線で1周年を迎え、アブダビ線を休止

28-Jun-2017

 

エアセルビアは、2017617日、90回目の誕生日を祝い、現在も運航して居る、8番目に古いエアラインとなった(以前のブランドであるアエロプット、JATそしてジャット航空の時代を含む)

 

同社は、つい最近では、エティハド航空が49%の持ち分投資をした後、2013年に再開して居る。201710月に4歳となるエアセルビアの名称の下で、同社は、単位コストを下げ、路線網と営業戦略を再度整合させ、黒字を復活させて居る(然し、2016年度の業績は未発表)

 

象徴的な一里塚を迎えた、この忙しい月、2017623日、エアセルビアの唯一の長距離路線である、ベルグラード=ニューヨーク線が開設1周年を迎えた。この路線は、エアライン全体の中で高い搭乗率を記録して居るが、実収単価は低い。

 

CEOのデーン・コンディクの下、エアセルビアは進化を続けて居る。同社の5か年中期事業計画の最近の見直しで、同社は近距離路線に焦点を強める決断に至って居て、具体的には、べルグラードからエティハドのアブダビ・ハブとイスタンブールへの路線を休止する事を決めて居る。同社はまた、エアバスA320ファミリー機材を、より高密度な座席仕様に改修し、セーバーへのシステム変更を行い、アンバンドルの航空券の提供を導入して居る。拡大したコードシェア戦略は競争の激化を相殺するのを助けて居るが、LCCのウイズエアからの脅威は強まって居る。

 

 

Air Serbia: the youthful 90-year old marks first year of New York service, suspends Abu Dhabi

香港ーロンドン:香港航空、アジアー欧州間最大の市場に参入=共同事業の可能性も

28-Jun-2017

 

香港からロンドンへは、総旅客数でもプレミアム旅客数でもアジアと欧州間で最大の市場である。長距離路線への拡大に乗り出し、20178月にはA350の初号機を受領する、HNAの香港航空にとっては論理的な目的地選択である。

 

香港=ロンドン間市場は、オアシス香港が短期間運航して居た、2007年の規模に殆ど戻って居る。オアシスと異なり、香港航空はフルサービスのネットワークエアラインである;オアシスはロンドンとバンクーバーしか飛んで居なかった。香港航空は、2012年の香港=ロンドン/ガトウイック線がA330で全席プレミアムだったのと異なり、今度は普通エコノミーとビジネスクラスを提供する予定である。

 

全席プレミアムの愚行以来、過去5年間で、未だに強力な地元市場と言うものは無いが、香港航空はかなり成長し、そして成熟して居る。香港航空はこの路線で、高い実収単価を支配できるかどうか定かでは無いが、共同事業を形成する可能性はあると見られる。

 

Hong Kong-London: Hong Kong Airlines entering largest Asia-Europe market, and a potential JV

 

 

インドの航空機発注、ジェットエアウエイズの差し迫った発注で1,000機を超える=インフラが問題
28-Jun-2017

 

現在インドが持つ航空機発注リスト全923機のうち、低コストエアラインが85%を占めて居るが、向こう数週間で、フルサービスエアライン2社がこのリストに追加する予定だ。

ジェットエアウエイズは更に100機の狭胴機を発注すると見られ(これにはオプションを含む可能性あり)、これで、同社のこのタイプが計175機となるが、一方ビスタラはCAPAの以前の調査によれば、狭胴機50機と広胴機50機を発注する模様だ。

これらの取得計画で、インドの発注リストは、世界で米国、中国に次いで、第3位の規模である1,123機になる。 そして、就航中の航空機1機に対して2.2機と言う比率は、どの主要な航空市場の中でも最大となる。

計画段階の発注リストは、全体の86%を占める狭胴機が圧倒的である。広胴機とリージョナル機材は、全体のほんの6%と8%で、これも、つい過去数週間にインディゴが、50機のATR-72を、そしてスパイスジェットが、25機のQ400を発注した後の数字である。

 

 

India’s aircraft orders to exceed 1,000 with Jet Airways’ imminent order; infrastructure a problem

Premium Analysis

 

エアニュージーランド、新たな長距離路線用に広胴機発注を計画=ニューヨークが有力

27-Jun-2017

 

エアニュージーランドは、カンタス同様に、将来の広胴機の必要性の為に、777XA350の両方を査定する予定だ。エアニュージーランドは、長距離用機材としては、全てボーイングである会社だが、エアバス社は、ずっとA350の売り込みに躍起になって居る。エアNZ777-200は中年に近づき、同社は、最新技術の効率の高さを活用したい、取り分け、米州での新市場開拓の為、航続距離の能力が欲しいと考えて居る。

 

エアNZは、北米と南米で、ヒューストン、ブエノスアイレス以外にも飛びたいのだ。北米は、アジアより大きく、エアNZにとって、最大の市場なのである。

 

北米では、ニューヨーク直航が、明らかに候補で、ニュージーランド政府も求めて居る地点でありオークランド=ニューヨークを運航してくれる、第5の自由のエアラインを探して居たくらいだ。米国の市場ではエアNZのユナイテッドとの提携が助けになる。

 

その他の南米の地点は、更に遠く、それはエアNZが、新たな提携相手を見つけなくてはならない事を意味して居る。同社の状況は、カンタスの場合と違って、ロンドンへの直航便は、机上に上って居ない。

 

Air New Zealand plans widebody order for new long haul flights: New York is a priority

Premium Analysis

 

SAS:最初の低コスト、スカンジナビア以外の基地はマラガの予定=そして(高い、混雑した)ヒースロ

26-Jun-2017

 

SASは、マラガに新たな基地開設を発表し、次のロンドンの新基地はヒースローであると確認した。同社は先に、スペインとロンドンの基地開設計画を語って居たが、場所は特定して居なかった。

 

SASは、2つの新基地から便を開設する為、アイルランドに子会社、SASアイルランドを設立し、アイルランド当局にAOC(航空事業者免許)を申請して居た。同社は、経営チームを雇い入れ、外部のエージェントを通じ、客室乗務員とパイロットの採用を進めて居る。SASの、スカンジナビア以外の基地からの初めての便は、2017/2018年冬季スケジュールの始めに計画されて居る。

 

マラガはSAS最大のレジャー目的地で、ヒースローは、同社のスカンジナビア以外で最大の空港になる。両方の市場とも、LCCの競争が、ヒースローの場合は都市組み合わせから言って、激しい。マラガは、明らかに良い選択と言えよう。だが、ヒースローの高い料金と混雑から、SASは、ロンドンの別の空港を選ぶことを求められたかも知れない。SASは、ロンドンの同社に忠実な顧客を失いたく無かったのだ。それでも、同社はスカンジナビア以外の欧州のどこに行っても得られる、人件費の低さの恩恵には与る事が出来るだろう。

 

SASの動きは、競争相手と言う障害から触発された、新たな、創造的な発想を示し、伝統的エアラインとしては尋常のものでは無い。

 

 

SAS: first lower cost non-Scandinavian bases will be Málaga and (expensive, congested) Heathrow

Premium Analysis

 

奥凱(オッケー)航空787を計画、広胴機を保有する17番目の中国エアライン=奥凱はHNAと競争になるだろう

26-Jun-2017

 

パリのエアショーで、天津を本拠とする奥凱(オッケー)航空は、同社にとって最初の広胴機となる5機の787-9に関する覚書に署名した。奥凱航空は中国本土で、広胴機を保有する、或は保有を計画して居る17番目の中国エアラインとなる。更に3社が既に広胴機を検討して居ると明言して居る。

 

広胴機群が、彼らが、中期的には当てに出来ない(少なくともすべきでは無い)様な補助金に依存して、旅客需要の小さな路線を飛んで居ると言う、お馴染みの懸念がある。

 

奥凱航空の広胴機運航は、更なる課題も提示して居る。即ち、同社は、他の殆どの広胴機を運航する中国エアラインとは違って、中国の4大航空グループから、完全に独立して居るのだ。営業的、技術的な経験の面で頼りに出来る兄貴分は居ないし、今後の支援も無い。奥凱航空の3つの主要ハブには、HNA傘下のエアラインもいくつか飛んで居て、奥凱航空の副次的な市場を益々難しいものにして居る。同社は、広胴機の運航を、その社名「オッケー」の名に恥じない様に維持するという難しい仕事を与えられて居る。

 

 

Okay Airways plans for 787s, 17th Chinese airline to have widebodies. Okay will compete with HNA

カタール航空、アメリカン航空の10%所有を計画=カタールは戦略的勝利には組合の説得が必要

24-Jun-2017

 

カタール航空の機知に富むCEOアクバ・アル・バクルは、ユーモアのセンスを欠かさない。然し、より正確には、抜け目のない人物である。彼は、20年以上に亘り、カタール航空を導き、驚くほどに育て上げ、閣下(大将、彼自身の言葉では独裁者)として主要なエアラインの中では、最も長く在職する最高経営者である。

 

このため、アル・バクル氏が、完璧なタイミングでアメリカン航空の10%の株のために24億ドルを払う計画であると発表すると、アメリカンのCEOダグ・パーカーはその持ち株は招かれざるものだと押し返そうとした。然し、この驚くべき、大胆で高価な動きの勝ち目は、確実にアル・バクルの方に味方して居る。もし、有りそうな話なのだが、彼の考えがまた正しいとすると、そしてアメリカンの持ち株が、最終的に共同事業へと進んだとすればアル・バクル氏は、湾岸の、欧州の、そして北米のエアラインには大きな意味を持つ、戦略的な傑作を創り出す事になるだろう。

 

北米はカタール航空の最大の長距離市場であり、この地域は、余りにも細分化されて居て、緊密な提携エアライン無しではとても事業を成功させる事は出来ないのだ。更に良いことに(やかましい議論に関わらず)米国のエアラインは、カタールや他の湾岸エアラインにとって最重要の市場に便を飛ばす事には興味を持って居ない。然し、アメリカン航空の経営陣は、そして更に最近はその組合がデルタの主導する反湾岸エラインの芝居がかったキャンペーンを歓迎して居る

 

アメリカン航空CEOダグ・パーカーのカタール航空への拒否反応にも関わらず、この湾岸エアラインは、つい最近アメリカンの主導するワンワールドに、承認されたメンバーになって居るが、そこではパーカー氏は拒否権を持って居るのに、発動しなかったのだ。カタールは今や、ワンワールドの中のIAGLATAMそして今度はアメリカンと言う、主要な(そして利益を上げて居る)エアライン3社の、「受動的」な、かなり大きな少数持ち分を取得して居ることになる。これは大きな意味を持つことになりそうだ。

 

 

Qatar A/W plans 10% stake in American Airlines: Qatar must win unions over for strategic victory