CAPAアナリストによる アジア・太平洋の航空業界のトピックスは
今・そしてこれからの展望を紐解く大変興味深く、そして貴重なレポートです。
毎週幾つかのレポートをピックアップし、その序章をご紹介致します。
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ノーウエジアン・エア、新たなドリームライナー発注で2020年までに広胴機38機=2015年第3四半期の収益が倍増
23-Oct-2015
ノーウエジアンが新たに19機のボーイング787−9ドリームライナーを発注した事は、2015年には財政的、戦略的な流れが好転したと言う、同社の新たな自信を示して居る。同社は現在、91機のボーイング737−800とともに、8機の787−8を既に運航して居り、また、長距離路線拡大に焦点を絞るなか、計30機の787−9を受領する予定になって居る。
この新たな発注は、ノーウエジアンの長距離運航が、財政的に見ると、今や2015年に前倒しで、純利益計上に貢献する事が判明し始めたこの時期に行われて居る。同社のグループはまた、2015年第3四半期に、記録的な搭乗率と燃油価格が低い事に助けられ、倍増を超える営業利益を計上すると報じられて居る。2015年度、ノーウエジアンは2012年の歴代最高の営業利益を優に超える筈である。
また、この新たな発注は、ノーウエジアンが、その子会社であるアイルランドのノーウエジアンエア・インターナショナル(NAI)に対し、米国政府が外国エアライン運航許可を与えると言う望みが膨らんで居る事を示して居る。2013年12月の申請提出以来、ノーウエジアンは、NAIの大西洋横断路線は、アイルランドから米国への便であると発表して、英国のAOC(航空事業者免許)を申請し、この便ではEUと米国の乗務員しか使わないと提案したり、許可取得のための対処策を変えて来て居る。この様な現実主義的な手法は、将来の長距離便の乗り入れ権を確保するためには有効だと思われる。
Norwegian Air's new Dreamliner order will give it 38 widebodies by 2020. 3Q2015 profit doubles
スクートの新たな広州、杭州そしてジェッダ線=SIAグループの路線網戦略の進化を示す
中長距離LCCのスクートは、シンガポール航空(SIA)グループの中での役割が進化し、中国、インド、そしてサウジアラビア路線の姉妹エアラインに取って代わる事など、新局面に入ろうとして居る。新たな役割では、特にジェッダ市場について、スクートが、他のSIAグループエアラインからの送客への依存を強める事になるだろう。
スクートの最初の14地点のうち、6地点は新規開設であり、8地点は、現存するSIAグループブランドのエアラインによる供給を補完するものである。然し、スクートは急速に保有機材数を7機から11機に増やして居り、SIAグループエアラインの運航して居る、少なくとも3路線、おそらく4から5路線を引き受ける事も始めようとして居る。
2015年10月25日、スクートは、これまでSIAの域内フルサービス子会社シルクエアが運航して居たシンガポール=杭州線を開設する予定だ。SIAグループはまた、スクートが2016年1月から、グループの近距離LCC子会社のタイガーエアが運航して居る毎日2便のシンガポール=広州線のうち1便を、そしてSIA本体が運航して居るジェッダへの週3便を、2016年5月から肩代わりする事を最近発表した。スクートはまた、2016年上期中に、現行のSIAグループ会社のインドの目的地への運航を開始する計画である。
Scoot’s new Guangzhou, Hangzhou and Jeddah routes illustrate evolution of SIA Group network strategy
米国の湾岸エアライン攻撃、デルタと盟友たちの悲劇的な計算違いに終わるかも知れない=メキシコが反旗を翻して
デルタ、アメリカン、そしてユナイテッドが、UAE、カタールとのオープンスカイ合意を、反故にしようとする、戦略的な目標は、もし仮に有るとすれば、一体何なのかはっきりしない。湾岸エアライン各社を、補助金を貰っていると言う噂によって攻撃する、あからさまな保護主義的行動が、これまで米国が国際的な影響力を拡大するのに大いに貢献して来た、他ならぬオープンスカイ政策の概念に対し、幅広い脅威を触発しかねないと言う、深刻な危険が存在するのだ。
今や、メキシコ航空の労働組合は、メキシコ政府が米国と極めて自由度の高い、準オープンスカイ合意に調印するなら、自分たちの存在を危うくするという抗議の声を上げ始めたことから、懸念は現実のものになって来て居る様だ。確かに、世界中の航空当局間で、オープンスカイ政策の概念が、米国で再検討されつつあると取り沙汰されて居る。これは、誰にとっても良いニュースでは無い。取り分け米国エアラインには。
多分、これはエミレーツ、エティハド、そしてカタール各社の米国内での供給水準に上限を設ければ済む程度の話だったのだ。そして多分、この見方は、米国運輸省がノーウェジアンエア・インターナショナル(NAI)の米国乗り入れ申請に対し、居心地悪そうに承認を渋り、物議を醸して居る事で裏打ちされただろう(ただ、この件は、ノーウェジアンが、自社ブランドで供給を増やして居る事から、様子が変わって居るが)。UAEとのオープンスカイ合意が、将来再交渉される望みは、現実的にはまず無かろう。その他の否定的な要素の中には、オープンスカイ体制下でのみ可能となった、UAEにあるFedExの重要な中東のハブの存在を危うくしかね無いと言う問題が有る。
US attack on Gulf airlines may prove a tragic miscalculation by Delta & partners as Mexico rebels
エチオピア航空、アジア、米国で更なる拡大を計画=まずは成都とニューヨークから
エチオピア航空は2016年、アジアと北米の新地点へ、更なる長距離路線拡大を計画して居る。この拡大は、同社が受領する343席のA350-900の最初の一群と、270席のボーイング787-8の追加分によって可能となる。
ニューヨークは2016年6月に、トロント、ワシントン/ダレス、そして最近開設したロサンゼルスに加え、北米で同社の第4の目的地になる。エチオピア航空は、また、シカゴ、ヒューストンにも着目して居り、2017年には就航の可能性がある。
アジアでは、同社は、成都、ホーチミン、ジャカルタそしてシンガポールへの路線開設を計画して居る。東アジアは、2015年に2地点を加え9地点となり、エチオピア航空のここ数年の急速な拡大の原動力となって居るが、アフリカ最大のエアラインである同社は、次の10年間に保有機数を倍増しようとして居ることからから、引き続き、焦点となり続けるだろう。
Ethiopian Airlines plans further growth in Asia and US, starting with Chengdu and New York
エバー航空、長距離路線拡大を加速するため787/777を発注=当面、中国人通過需要はまだ
20-Oct-2015
中国本土は、台湾を除くアジアの長距離路線拡大を加速させて来た市場だ。2015年10月15日、ボーイング社は、エバー航空が、既に発注済みの13機の777-300ERに加え、ボーイングの広胴機26機(24機の787-10、2機の777-300ER)を購入する計画である事を確認した。これにより、同社のボーイング旅客機の納品待ちは、39機となり、更にエアバスからの6機がこれに加わる。エバーの旅客用広胴機の納品待ちは、アジアで6番目に多い。エバーの長距離路線網は、主に同社が台北/桃園のハブを基地に、静かに北米への拡大に使って来た、21機の777-300ERから成り立って居る。エバーは2015年には、太平洋横断路線で、便数では9番目、成長の速度では4番目のエアラインである。
エバーの拡大は、太平線市場の全エアラインの中での平均より、僅かに先んじて居る。このことは、見た目以上に重要である。即ち、エバーは、これまで政府の複雑な規制から、中国本土=北米間乗継需要の市場に手を出す事が出来なかった。これに比べ、ANA、中国国際、そしてキャセイと言う、より高い成長率の3社を含め、同社の主要な競合社は全て、その成長の殆どを中国市場に負って居る。台湾政府は、今年末までに、現在禁じられて居る、中国本土の乗継需要を開放すると予想されて居た。この希望は、2015年10月14日、北京と台北の両政府が、合意に至らず、打ち砕かれてしまった。エバーも、競合する中国国際も、台北を中国本土=北米間の乗継需要のハブにすると言う、不確かではあるが注目に値する可能性について、引き続き情勢を見守ることになる。
EVA Air order for 787s/777s to fuel long haul growth, but no Chinese transfer traffic for now
アレジアント航空、中古のエアバス狭胴機に大きな商機を見出す=独自の条件で
19-Oct-2015
アレジアント航空は、過去3年間、中古のエアバス狭胴機を手頃な価格で入手する事に資本を投じて来た。幾つかの例では、同社の保有ジェット機数を押し上げるユニークな取引を行なって居る。
同社の堅固な貸借対照表が、2015年に、破綻したハンブルグ航空から、3機のA320を購入した際の取引の様に、アレジアント航空が、手頃な価格と見た航空機購入に一気に踏み込むのを可能にして居る。同社は、この種の取引は、将来も時折現れるものだと予想して居る。
エアバスの次世代狭胴機の納品は、2015年に始まることから、幾つかの例では、現存モデルが、結果として手頃な価格になると思われ、アレジアントの予言が現実となる可能性がある。
この数年、アレジアントが交渉して来たエアバス中古機の取引のパターンを見ると、エアラインと言うものが、市場では、日和見的になろうとする一方、自社の財政的基準に合わない合意からは、いつでも手を引こうとして居る事を示して居る。
Allegiant Air sees plenty of opportunities to source used Airbus narrowbodies - on its own terms
カタール航空、依然UAE市場に焦点を維持=第5の空港ラアス・アル・ハイマ線で
19-Oct-2015
アラブ首長国連邦の旅客数の処理量は、乗継需要に密接に結びついて居るが、半数を遥かに超える旅客が、乗り継ぎするのだから当然ではある。然し、屢々、見落とされるのが、伸張著しい地点から地点への旅客数、特に業務渡航と観光、そして買い物客のハブであるドバイだ。カタール航空は、UAEを同社の最大の需要の源泉市場として来た。カタールは、インドなど他のどの国よりも多くの供給席をUAEに注いで居る(もっとも、インド政府の二国間協定の制限から減らされて居るのも事実だが)。これに対して、地元エアラインのエミレーツとエティハド両社の場合は、彼らの10大市場の中にカタールは入って居ない。
カタール航空はUAE内で、4地点に飛んで居る。即ちドバイ国際空港(カタールのUAE内供給席数の58%を占める)、アブダビ、ドバイ/アール・マクトゥーム国際空港、そしてシャールジャである。2016年2月に開設すると、ラアス・アル・ハイマ空港はカタールのUAE内で第5番目の目的地になる。同空港には、これまで定期便としては、RAK航空が廃業した時にここに基地を構築した、LCCのエアアラビアの便しか無かった。
Qatar Airways continues focus on UAE market with Ras Al Khaimah flight, its fifth airport in the UAE
ビバアエロブス、米国路線で後退=ビバ・グループがコスタリカに狙いを定める中で
16-Oct-2015
ビバアエロブスの、将来有望と思われた、国境を越えた進撃は短命に終わり、このメキシコのLCCの米国路線は、たった一本を残すだけになってしまった。カンクーン=ヒューストン間の運休により、ビバアエロブスが昨年一年に開設した6路線は全て、切られてしまった。
ほとんどの路線同様に、ビバアエロブスは大規模世界ネットワークエアラインからと、メキシコのライバルであるアエロメヒコ、インタージェット、及びボラリスの双方からの恐るべき競争に直面して来た。ビバアエロブスの国際線旅客数は、2015年、堅実なペースで成長して来たが、より大きな競合各社もまた、今年、殆どの供給を国際線、特に米国線に向けて居る。
ビバアエロブスの国境を越えた路線を運休する決断は、同社のビバ・グループが2015年末までに、コスタリカに新たな第3の子会社を設立しようとして居ると報じられる中で起こって居る。現在のところ、ビバアエロブスと同グループが創った第2の子会社、ビバコロンビアの間の調整は見られないため、新しいエアラインがビバアエロブスの路線網戦略になんらかの影響を及ぼすのか、見守る必要がある。
VivaAerobus pulls back on US routes as the Viva Group takes aim at Costa Rica
デルタ航空、PRASMをプラスに転ずる事に失敗=2016年の供給拡大を2%に制限する
16-Oct-2015
デルタ航空が計上した、強力な2015年第3四半期実績を下支えしたのは、同社がその旅客収入単価が、対前年維持という目標を達成出来ないだろうと認識して居た事だ。
殆どの米国エアラインは、2015年の年間を通して旅客収入単価に対する逆風に直面してきた。デルタの場合は、2015年第3四半期の下落の凡そ半分は、外国為替の逆風によるものだ。通貨の圧力もまた、2015年第4四半期に同社の予期して居た2.5%から4.5%の旅客収入単価の下落に大きく貢献して居る。
デルタは、収入単価の実績をプラスの軌道に乗せる為に、2016年の供給は、前年並みか2%未満の伸びになると宣言して居る。同社は利益率と自由になるキャッシュフローを管理すると強調して居るけれども、デルタの最重点項目は旅客収入単価のプラス成長を取り戻す事だと考えて居る。
訳注)PRASM:有効座席マイル当たりの旅客収入
Delta Air Lines misses targets for a return to positive PRASM, caps 2016 capacity growth at 2%
大韓航空の釜山ハブ、長距離便を待つ間に域内LCC便を増強=ソウルも同様に出来るか?
16-Oct-2015
二重ハブを上手く運営するのは明らかに難しい事だ。中国のエアライン各社は、お互いのハブに入り込もうと懸命だし、JALは、首都以外での存在感はあまりに薄く、東京航空と呼ぶべきだとからかわれて居る。また、ルフトハンザはフランクフルトばかりを好んで、ミュンヘンでは小さくなって行くし、ベルリンの様な他都市からは長距離便は一切飛ばして居ない。
韓国では、政府が、旗艦空港であるソウル/仁川ハブを後押しするために、他のアジア(特に北アジア)諸国では、長距離線拡大が急速に伸びているこの時期に、韓国第2の都市からの長距離便開設を制限して居り、商機は、実質的に取り上げられて居るに等しい。
米国とオランダの変化により、ルフトハンザが、釜山への準長距離路線(ソウル/仁川と繋げた)を運休して以来、釜山に最初の長距離便が生まれるかも知れない。然し、釜山の最大の商機を握るのは域内便である。即ち、国際線供給席の74%は北東アジアの域内路線が占めて居るのだ。LCC分野が特に成長を示して居て、釜山での国際線供給席の半数以上は地元エアラインのエアプサンを主とする、LCCが飛ばして居るのだ。
Korea's Busan grows regional LCC services while waiting for long-haul flights. Can Seoul share?
ACTEとCAPA、2016年、アムステルダムでイベントを共同開催
(パリ発、2015年10月15日)
ACTE(The Association of Corporate Travel Executives業務渡航経営者協会)とCAPA(航空センター)は、来年、2つの国際イベントを共同で開催すると発表した。
ACTEの年次世界旅行会議(欧州)と、CAPAの世界航空サミットは、2016年10月26日〜28日、アムステルダムで同じ屋根の下に開催される。ACTEのグリーリー・コッチ事務局長に依れば、この2つのイベントを合体させる事により、並行した利害関係を持つ、2つの国際的グループを一つにし、購買者と供給者の行動日程を圧縮する事が出来る。
「今回は、世界の旅行業界がACTEから期待するようになった、広範な教育プログラムと合体する事で、完璧になるCAPAの戦略的情報や、調査研究、そしてデータに対する比類無きアクセスを我らがメンバーに提供できる絶好の機会である。」と、コッチ氏は語って居る。「これは、メンバーになると得られる価値の問題である。ACTEとCAPAは、そのメンバーが、一回の行動で、業界の詳しい洞察に触れることを最大限まで可能にし、一方で、カレンダー上の所要日程を短縮して居るのだ。これは、世界規模で購買者と供給者を引き合わせる為に我々が、試して居るもう一つの方法なのだ。」
ACTE and CAPA to combine global events in Amsterdam for 2016
CAPA、イラン国現状報告を発表
15-Oct-2015
航空産業はイランと国際社会の新たな結び付きのほんの一部に過ぎないが、関係する企業にとっては、大きな商機を代表して居る。航空産業に期待されて居る通り、航空は、商業、交易、観光の活発化を容易にし、経済の成長を支えることから、間接的な効果を何倍にも拡大させるものだ。
この度、CAPAでは、イランの経済見通しに関するデータを網羅する、23ページに及ぶ現状報告書を発表した。イランの航空産業の発展に関する多くの議論が、旧式な航空機の入れ替えに集中する。これは、絶対に必要な事だ。然し、イランの急速な機材導入の計画予定表によれば、イランの航空界は、失われた商機を補い、制裁解除から生まれる経済の成長による新たなチャンスをつかむために、明らかに成長するだろう。これは、現在イランに就航して、利益率の高い、儲かるニッチを見つけ出した外国エアラインにとっても、大きな意味合いを持つだろう。
CAPA releases Country Report on Iran
シンガポール航空、A350-900ULRで 米国直航便再開=戦略的必然
15-Oct-2015
北アジアのエアラインにとって、北米路線ほど人気のある長距離路線市場は無い。欧州行きに比べ、競争相手も少なく、中間的な選択肢も無いし(今や、湾岸エアラインがあるが)、業務渡航と観光旅行のバランスも良い。東南アジアのエアラインは、地理的に不利であり、一歩遅れを取らざるを得なかった。フィリピン航空は、例外だが、マレーシア航空は、北米線を止め、タイ航空とシンガポール航空は、競合他社の2エンジ機材に対し、更に燃油価格の値上がりから、コストが高過ぎると言う結果が出て、A340-500による直航便の実験を止めて居た。
SIAの撤退に従い、北東アジアの競合エアラインは、シンガポールの貴重なプレミアム旅客需要向けに、経由便を増強して居る。SIAの競争力はこれに衝撃を受けたため、同社は、2018年には、同社が最初の顧客となる、新しいA350-900ULR「超長距離」特別型機を使って、北米直航便を復活させる計画だ。A359ULRは、A34-500よりは、効率が高いが、競合他社の機材もまた、更により高効率になってきて居る。
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Singapore Airlines to resume non-stop US services with A350-900ULR: a strategic imperative
エチオピア航空、インディゴ、カンタス、アテネ、ブダペスト、バンクーバー、IBSが受賞=CAPA夕食会にて
8-Oct-2015
10月7日、ヘルシンキで行われた、2015年CAPA世界航空サミットの一部として催された、CAPA航空優秀賞表彰では、エチオピア航空、インディゴ、そしてカンタス航空が、トップエアライン賞を受賞した。空港分野では、アテネ、ブダペスト、そしてバンクーバーが受賞者となり、トラベルポスト社が主催した記念夕食会で、賞を受け取った。
13年目に当たって、CAPA航空優秀賞は、成功して居るだけで無く、常に移り変わる環境下にある航空業界に於いて、指導力を発揮したエアラインと空港に贈られると言う意図で、選考が進められて来た。業界が激変する時に、我らが受賞者達は他社が見習おうとする新たな方向性の戦略を採って居る。
受賞候補者達は、CAPA(航空センター)のアナリストと、提携社ハイドリック&ストラグルズの特設チームにより、独自に精査され、候補者リストに挙げられた。そして、独立した世界的な8人の審判者のパネルにより、受賞者が決定されて居る。
Ethiopian Airlines, IndiGo, Qantas, Athens, Budapest, Vancouver, IBS receive awards at CAPA
dinner
フィンエアーのA350受領が、ヘルシンキ/バンター空港に更なる拡大を齎す=次は他のエアラインの誘致へ
フィンエアーは、2015年10月7日、A350 XWBの初号機を受領して、カタール航空、ベトナム航空に次いで、全世界で3番目、欧州では初めての運航会社になった。この飛行機は、同社がずっと求めて居たメリットを齎す。即ち、より低廉な運航コストと、より良い旅客サービス商品である。A350はまた、フィンエアーの母港であり、フィンエアーを支える為にターミナルを拡張して居るヘルシンキ空港の、より大きな成長へのスタートを記す事にも成った。
1機毎に、年間1つか2つの新地点への路線を開設して欲しいと、ヘルシンキ空港がCAPAに語って居る様に、A340を退役させた後に、A350が同空港の成長を可能にするだろう。フィンエアーの戦略は、特に北アジアに焦点を当てて、欧州とアジアを結びつける事だ。ヘルシンキ空港は、多くの主要なアジアの市場をカバーして居るが、発着枠もあり、増便への機会も、或いは、副次的な都市を探索するチャンスも残して居る。フィンエアーは2016年の新規開設地点として福岡と広州を発表して居る。
ヘルシンキは、ノルウェーエアシャトルが開設を検討できる様な、北米路線がもっと欲しいところだ。このLCCはドバイ線とともに、ヘルシンキからの長距離路線を試そうとして居る。一方、JALを除く全ての長距離路線運航会社と同様に、湾岸のエアラインはヘルシンキには、まだ来て居ない。ヘルシンキ空港の次なる挑戦はフィンエアーから恩恵を獲得する事、そして新規エアラインの誘致だろう。
Finnair’s A350 delivery brings more growth to Helsinki-Vantaa Airport. Now to attract other airlines
ラアス・アル・ハイマ空港、より多くのLCCを求める=ドバイ、シャールジャ空港より低コストの代替空港として
7-Oct-2015
最近の航空政治学的論争により、航空産業がアラブ首長国連邦の経済情勢と如何に深く絡みあって居るかに脚光が浴びせられて居る。然しながら、通常は、連邦を構成する7つの首長国のうちの2つであるドバイとアブダビに、人々の関心は限られて居る。ドバイの隣のシャールジャの空港はそこに基地を置くエアアラブに支えられ、現在、需要に上手く乗って居る。そして、ドバイとシャールジャの北にある、もう一つの空港、ラアス・アル・ハイマ空港(RAK)が、その財産目録を更に拡大しようとして居る。
RAKは、これまで主に英国、ドイツそしてロシアからのチャーター便の運航に狙いを絞って来た。後者は明らかにペースを落として居るが、全体として、RAKは衰え行くチャーター便への偏重を止めたいと考えて居る。2016年2月にはカタール航空が新路線を開設するが、RAKは、ドバイ国際や、シャールジャよりも安い料金を提示して、低コストにその成長を絞ろうと決めて居ると、バンコクで開催されたCAPA LCC空港会議で語って居る。
同空港の地元エアラインであるRAK航空は、これまで2度破綻して居るので、RAKは地元のハブとなる代わりに、RAKに5機を常駐させる事になった、シャールジャのLCC、エアアラビアと提携する事に方向転換して居る。エアアラビア(現在唯一の定期便運航会社)と将来の参入社は、RAKの主たる標的市場である、サウジアラビアとインドに運航が可能だ。然し、その両地点が航空政治学的な制限に直面して居る為に、その他の路線への拡大の方がより有りそうだ。RAKはまた、東アジアからの、多分、その数を増やして居る長距離低コストエアラインのどこか1社の便を誘致したいと望んで居るだろう。
Ras Al Khaimah Airport seeks more LCCs looking for low cost alternatives to Dubai and
Sharjah
タイ航空 第2部:豪州-欧州間など、乗継旅客に、より焦点を置いた営業戦略
7-Oct-2015
タイ航空は、搭乗率と実収単価を上げるべく、乗継旅客に、より重点を置いた新たな営業戦略を始動しようとして居る。タイ航空は、特に、豪州-欧州間のカンガルールートに狙いを定め、他のアジアのエアラインが、豪州線への注力を緩める中で、市場占有率を取り戻す良い機会と見て居る。
タイ航空は、また、近距離フルサービス子会社であるタイスマイルが、国際線を拡大して、機材稼働を改善して居る中で、アジアの域内路線の拡大も狙って居る。タイスマイルは、グループの、欧州や豪州からアジアの様な、長距離から近距離への需要、また、豪州=欧州間の市場の様な大陸間需要が、乗継げる路線網を盛り立てる重要な役割を担って居る。
今回は、タイ航空を分析するレポート、2回シリーズの第2部である。第1部では、タイ航空の機材保有計画、特に、その747-400の退役を延期した決断や、計画中の欧州路線供給増に焦点を当てた。
Thai Airways Part 2: commercial strategy to focus on more transit traffic, including
Australia-EU
チリの国内線市場、ゼロ成長に止まる=スカイ航空がLCCモデルを維持する中で
6-Oct-2015
2015年最初の8ヶ月間、ほんの数年前にはラテンアメリカで最も早い成長を見せる地域の一つだった、チリの国内線市場の成長がゼロに止まって居る。この停滞はある部分、ラテンアメリカの経済成長が全般的に低調であることと、チリの通貨の弱さから来て居る。
いつ、国内線の旅客需要拡大が戻って来るかは不明だが、大勢が認めるところは、ラテンアメリカ経済は、2016年を通じて弱いままだろうと言う事だ。それとともに、国内線の旅客数が横這いを続ける中で、チリ第2の航空会社であるスカイはビジネス戦略を、ハイブリッドからより純粋な低コストへと転換して居る様だ。
2015年の最初の8か月、チリの国際線旅客は、拡大する観光客数を反映したのと、多分国内最大のエアラインが供給をより実収単価の高い地区に絞ったお陰で、堅実な成長を示した。
Growth in Chile's domestic market remains flat as Sky Airline embraces the LCC model
タイ航空 第1部:欧州供給拡大が再開=747-400の退役延期で
5-Oct-2015
タイ航空は、その体質改善計画の最新の段階として、極めて競争の激しい豪州-欧州間市場での乗継需要に、より焦点を当てようとして居る。フラッグキャリアーである同社は、東南アジアの競合各社が、削って居る豪州への供給を維持し、リストラの初期段階に開始した欧州への供給削減策を撤回して居る。
タイ航空はリストラモードのまま、いくつかの方法で、再び拡大を始めて居る。供給は、機材の稼働率が上がった事と、8機の747-400の退役計画を延期した事から、僅かながら増えて居る。
旅客数は、惨めな2014年の後に、搭乗率が更に早い率で伸びて居る。タイ航空としては、新たな、乗継機能の改善プロジェクトや、同社の市場占有率が下がって居る都市の組み合わせにセールスを強化する事によって導かれる、更なる搭乗率の上昇と実収単価の改善とを期待して居る。
Thai Airways Part 1: Europe capacity growth resumes as 747-400 retirements are
postponed
米国エアラインの客室高密度化
第2部=3大エアライン、席数増加、選好旅客のプロフィールを変更
5-Oct-2015
世界ネットワークエアライン3社は、国中の国内線供給がじわじわと増加し、単位収入と、実収単価が下落する中で、機材に客席を追加する作業の最中である。勿論この客室仕様改修計画は、燃油価格が大きく下落し、米国市場の弱い体質が浮き彫りにされる以前から始まって居たものである。
客席数の増加により、供給を増やそうと言う戦略についてのアメリカン、デルタ、そしてユナイテッドは、しばしば、増席は僅かな費用で供給を増やす効率的な手段だと定義して居り、強気な姿勢は変わらない。
また、増席の努力は、3大エアラインが同じサイズの機材を提供しながら、より高密度の仕様に改修した機材で、より高い収入を得る為の、各社間の一つの競争手段である様だ。然し、旅客の方はと言えば、増収のために客席を追加するこの戦略に対して、いくら良く言っても複雑な見方をして居る。
US airline seat densification Part 2: The Big 3 add seats, change the profile of willing
passengers
米国エアラインの客室高密度化
第1部=アラスカ、ジェットブルー、そしてサウスウエストが、微妙な釣り合いをとる
3-Oct-2015
多くの米国エアラインが、比較的に低コストで収入を増やす目的で、機材の客室仕様に高密度化の改修を施し終えたか、その最中にある。国内線市場に供給がじわじわと増える中で、エアラインは度々、自社の機材の高密度化計画を効率的供給拡大と称して居る。
米国で最も、消費者に親しみがあると見られて居る3つのエアライン、ジェットブルー、アラスカとサウスウエストは、いずれも、それぞれの狭胴機の席数を増やして居る。これらのエアラインは、旅客の良い印象は損なわずに、増収を推進する戦略を採ると言う、綱渡りをして居るのだ。自分の座席の脚の置き場が狭くなって喜ぶ旅客は少ない。
多くのエアラインにとって、機材の高密度化による増収効果の可能性は、投資家をなだめることと、依然快適な旅行体験を創出する事のバランスを反映して、見逃すには余りにもメリットが大きいのだ。旅客と株主の双方がその要求をどんどん発言する様に成って来る中で、この流行は益々拡大すると言うシナリオである。
US airline seat densification Part 1: Alaska, JetBlue and Southwest strike a delicate
balance
アビアンカ、競合他社に同調=経済情勢の悪化に合わせ、利益率を落とす
3-Oct-2015
ラテンアメリカのエアライングループである、アビアンカは、特に同社にとって最大の市場である、コロンビアで通貨価値が大きく下落するなど、この地域の厳しい状況を少しでも緩和しようと試みて居る。コロンビアや、ラテンアメリカ全体での弱さに対応するための、同社の施策としては、コロンビアでの国内線供給の削減、機材受領の延期、同社の予備機材である、エンブラエル190を運航停止させると言った保有機材の調整などがある。
ラテンアメリカで運航する、殆どのエアライン同様、アビアンカも、やはり同社の一大市場の一つであるペルーでの例の様に、例えそれが市場占有率を犠牲にしようとも、需要に供給をマッチさせ、実収単価を上げようと試みて居るのだ。
ラテンアメリカの悪化する状況は、2015年を、ライバル達より、良い位置からスタートした様に見えたアビアンカにとっては、がっかりさせる兆候であるが、殆どの競合他社の仲間入りをして、2015年のEBIT利益率の下方修正を余儀無くされて居る。
Avianca joins airline rivals, revising margins downwards, as economic conditions
worsen
ブリュッセル空港:ライアン航空が自らを試す=ブエリング、湾岸エアライン各社が長距離乗継を提供するのに対して
3-Oct-2015
ブリュッセル空港の旅客数は、世界金融危機で大きな打撃を受けた。2011年には回復したが、旅客数の増加が始まったのは、2014年に2つの主要LCCが基地を構築してからである。欧州中の多くの空港でも繰り広げられたが、ブリュッセルに於けるブエリングとの戦いで、アイルランドのLCC、ライアン航空は、顧客サービスを改善し、ビジネス旅客への訴求へと、大きな調整を図ることになった。
また、この戦いが、同空港の基幹エアラインであるブリュッセル航空に独自の欧州路線拡大への動きを触発した。
過去10年間にも欧州域内地点への旅客数の伸びはあったけれど、このLCCによる急速な拡大が、既にあった、同空港の欧州内需要に大きく傾斜して居るのを更に促進することになった。ブリュッセルの長距離路線の比率は、供給席数で5席に1席以下であり、主に北米とアフリカを中心として居る。アジア太平洋の地点へは他の空港経由になる(主にフランクフルトや、その他のルフトハンザグループのハブ)。ブリュッセルで湾岸エアラインが伸びることは、このベルギーの首都への長距離路線乗継を提供することになり、これらハブとの競争が生まれる。
Brussels Airport: Ryanair tests itself against Vueling and Gulf airlines offer long haul
connections
CAPAイラン航空サミット=2016年で決して逃してはならない催し
2-Oct-2015
(10月2日テヘラン発)世界をリードする航空関係の研究、データ、分析センターであるCAPAより、2016年1月24日、25の両日テヘランにて開催される、「CAPAイラン航空サミット」によって、2016年の、世界に類を見ない指導者のためのサミットが幕を開ける事を、謹んでお知らせしたい。この催しは、イランの航空関係当局と産業界の指導者たちが全面的に後援して、過去およそ40年間で初めて開かれる主要な国際的航空関係のサミットとなる。
2015年7月に調印された、歴史的な共同包括行動計画(JPCA)の成果として、イランの民間航空分野、そして観光産業は、数ヶ月先に予定される経済制裁の解除により、大々的な近代化と拡大に向けて発進する事が予定されて居る。CAPAイラン航空サミットは、イランの主要な政府および産業界の指導者と国際的な専門家および世界中の航空業界の運航会社や供給会社の企業トップを一堂に集め、制裁解除後の環境下で業界がどの様な道を進むかを討議する。
CAPA Iran Aviation Summit: The not-to-be-missed event of 2016
コペンハーゲン空港、湾岸とアジアが拡大=エミレーツの615席のA380、そして間も無くキャセイ来航?
2-Oct-2015
北米はコペンハーゲンの単独最大の長距離市場であるけれども、中東とアジアへの東行きの旅客数を総合すると最大になる。更に、多くの湾岸エアラインの旅客は東南アジアへ乗り継いで居る。また、コペンハーゲンはエミレーツが飛ばす、2クラス615席のA380の最初の目的地になる予定だ。エミレーツが世界で最も高密度の座席仕様のA380を就航させる2015年12月の同じ週に、カタール航空はドーハ=コペンハーゲン線を毎日2便に増やす。エティハドはスカンジナビアに運航して居ないが、多分、SASとの提携による計画を練っている所だろう。
コペンハーゲンの次の展開は、可能性として既に意向を表明して居るキャセイ・パシフィックかも知れない。コペンハーゲンはCAPAのLCC空港会議於バンコク、およびダーバンでの世界路線会議(World Routes)で拡大計画を討議して居る。アジアへの拡大は必ずしも既存エアラインの犠牲を強いる事はないかも知れない。また、同空港はシンガポール航空の週間5便から毎日1便への増便を期待して居る。タイ航空への圧力は、高まって居るかも知れないが、コペンハーゲンは同社にとって欧州路線の中で最高の実績を上げて居ると言う報告がある。一方、SASとノーウエジアンが便を追加して、北米への供給も伸びて居る。
Copenhagen Airport's Gulf and Asian growth: 615-seat Emirates A380, soon Cathay?
エティハド、資本提携各社と初の共同出資=古色蒼然としたエアライン所有の規則を更に試す
1-Oct-2015
エティハドは、資本提携して居るエアラインとともに、従来の限界を超えて、支配的な過半の株式保有を伴わない提携関係の、新たな協力の形を開始する試みを続けて居る。エティハド資本同盟はコードシェアや収入創出の活動のもっと先に進んで、これまで、企業提携や企業同盟が殆ど達成出来て居ない、コストのシナジー効果を求めて居るのだ。
エティハドは今、個々の事業運営のシナジー効果(乗員や機材など原資の)から、資本市場で7億米ドルの共同公社債金融という手法で、グループ全体に大きな資金調達を行う事に移行しようとして居る。資金の割り当ては、エティハド、エティハド空港サービス、エアベルリン、およびアリタリアがそれぞれ約20%、ジェットエアウエイズが16%、残りがエアセルビアとエアセイシェルである。これはエティハドが資本提携各社と、共同で資金調達をする初めての例であり、この様な例は、全航空産業界の中でも初めての試みだろう。
エティハドの資本同盟は、みな、支配権を伴わない株式保有で成り立って居る。にも関わらず、2015年9月21日の記者発表で、同社が自から言っている様に、「統合合併や企業買収でしか出来ない様な手段で」提携各社が協力するのだ。エティハド航空パートナーズは、共有する所有者とその管理のもとに、ますます、恰も一つの統合された企業群の様な機能を目指し、それを体感して居る。
Etihad's first joint financing with equity partners further tests archaic airline ownership rules
カタール航空、二国間協定が緩和され、シドニーへ=以遠乗継とドーハ乗継旅客が必要だろう
豪州政府がカタール政府、従ってカタール航空に待望の供給増の認可を与えてから一週間して、カタール航空は間髪を入れず、2016年3月1日から777−300ERによる毎日1便のドーハ=シドニー線の開設を発表した。これによりカタールは、現行の毎日1便のメルボルン、パースへの定期便を補完し、豪州最大の都市に乗り入れる事になる。
一見、気前の良い、主要なゲートウエイへの50%の供給増認可は、カタールにとって週間7便、合計21便の増便を意味する。これに対して、エミレーツは主要ゲートウエイに週間84便を持って居る。カタールの豪州への定期便席数は、エミレーツの17%に、エティハドの44%に当たる。
カタールはついにシドニー線をその路線網に加える事が出来たが、ハブの構造から欧州からの乗継を実現するためには、いくつか問題に直面する。もう一つ直面する不利な点は、以遠地点への乗継だ。エミレーツと広範な提携関係にあるカンタスは、どの自社便に於いてもカタールとのコードシェアをしないし、エティハドとバージン・オーストラリアは提携して居る。
Qatar Airways to fly to Sydney as bilateral is relaxed. It will need on-carriage & Doha connections
ボハイ・リーシング、最終合意に調印=アボロンを企業価値76億米ドルで買収
30-Sep-2015
HNAグループのボハイ・リーシングは、2015年9月、アボロンと最終的統合合併合意に署名して、世界的な航空機リース会社になる更なる一歩を踏み出した。
このアイルランドのリース会社の、公表された取引価格は1株当たり31米ドルで、買収価格は凡そ26億米ドルになる、今回取引では企業価値の合計は、ほぼ76億米ドルになる。
ボハイは、2015年8月に両社が排他的な交渉に入る際に発表した1株32米ドルの条件にささやかな割引を得て合意した。減額は凡そ8,200万米ドルで、その理由は、特に中国の市場に影響の大きい「国際金融市場の可也の不透明さ」である。正式契約は2016年第1四半期に調印される事になって居る。
Bohai Leasing signs definitive agreement to acquire Avolon at an enterprise value of USD7.6 billion
エアアジア 第4部:エアアジアX、黒字転換を目指す=新設路線計画にはホノルル、札幌にデリー線を加える
30-Sep-2015
長距離低コストエアライン・グループのエアジアXは、7四半期連続の赤字の後に、黒字回復を果たし、収益性を取り戻す事を楽観視して居る。豪州、中国など同社の主要市場の殆どで、状況が改善して居るからだ。
エアジアXは、かなり拡大のテンポを緩めて居り、現在の計画では、向こう3年間に追加するのは、たったの2機で、それを全て、タイの子会社に割り振ることになって居る。然し、同グループでは、もし市場環境が引き続き改善するようならA330-300を追加して拡大を再加速する事も考えられる。
このマレーシアのエアラインは、路線網を適正化し、チャーター便やウエットリース契約を減らして居る事から、保有機数を拡大する事なく、ホノルルとデリーを始めとし、まだ幾つかの新たな市場を開く事もできるだろう。中期的には欧州線への再就航も可能性としてあるかも知れない。
AirAsia Part 4: AirAsia X pursues turnaround. Delhi to add to Honolulu & Sapporo as new routes
展望 : 豪州国内線のエアライン供給競争停戦=NZが、域内路線への参入に備える
30-Sep-2015
豪州の供給削減は、戦略的決断と言うよりも、遅きに失したが、常識の問題である。カンタスとバージン・オーストラリアの両社は、商品経済の勢いが落ち、需要を直撃する中で、主として西豪州から供給を削り、東海岸に戻すと言う拡大策の方向転換で、漸く、より安定的な取り組みをする事に落ち着いた様だ。両社にとって、収益性と言う概念が、更なる泥仕合いを回避させる筈だ。
豪州が、多かれ少なかれ、安定し、国際的になって、拡大モードに戻って来た事から、カンタスグループは、ジェットスターの運航を域内路線に拡大して、エアニュージーランドの国内線市場を奪おうと考えて居る様だ。有休資産を使って、エアニュージーランドの独占状態に挑戦しようとする訳だが、この動きは、強い反発を触発する可能性がある。現に、記念特別運賃は、既存のNZのエアラインから、完全にマッチングされて居り、エアニュージーランドは、競争法規の解釈に疑問を投げかけて居る。
フィジー航空は、南太平洋に於ける、静かな拡大を続ける一方、中国、日本、シンガポールなどの台頭する旅行客市場に対して長距離市場を広げる検討もして居る。然し、同社は、過去3年で、3人目のCEOを迎えようとして居て、拡大路線に引き戻すには前任CEOのステファン・ピクラー、その前のデイブ・プリーガーが、採用して来た、厳格なコスト管理方針を常に維持する手腕が必要だろう。
Outlook: Domestic Australia airline capacity truce; NZ prepares for new entry on regional routes