フォーカスライトJapanでは、PhocusWire Daily (phocuswire.com) の毎日のニュースを
意訳して、毎週 月曜日更新の「海外事情」に掲載しています。
「海外事情」は、この他に TD 勉強会( www.e-tdb.com )と、その一部を
トラベルジャーナル(TJ)の隔週コラム「FROM THE WORLD / 海外事情」にも
掲載しています。
2020年以前の「海外事情」は、TD 勉強会 www.e-tdb.com のアーカイブにて
ご覧になれます。(TD = Travel Distributionの略です。)
TD海外事情 8月8日号 NEW
6月に終了した第2四半期で、各社が好決算を計上している。レベンジトラベルが動き出している。収益倍増、最高EBITDA利益、パンデミック前レベル復帰ないし超過を続々と報告している。
Uberの2022年第2四半期の取扱高額は、前年比33%増の291億ドル(約4兆円)で過去最高となり、モビリティの取扱高額は 55%増加して134億ドルになった。パンデミックを乗り切るのを助けたデリバリー事業は、前年比 7%増の139億ドルに達した。モビリティーの134億ドルを凌駕する。
それもそのはずだ。8月6日付日経は、日本のウーバーイーツ加盟店が2021年5月の約10万店から1年2ヶ月で18万店にほぼ倍増していると伝える。
Uberは、さらに多角化を進めている。同社のアプリに、電車とレンタカー、そして最終的にはフライトとホテルを追加してスーパーアプリを開発している。OTAの強敵となるだろう。(「4. ウーバー、第2四半期決算 収入倍増」)
Airbnbの第2四半期の取扱高は、170億ドル(約2.3兆円)で、前年同期比27%増、2019年第2四半期比73%増となった。本誌7月18日号が伝えた「2. 米国で、短期賃貸需要が記録的増加」がAirbnbの好決算を後押ししているのは確実だ。今後国際需要が回復してくれば、さらに業績向上が期待されるという。短期レンタルを含む代替宿泊市場が完全に独り立ちして、既存のホテル業界のディスラプターとなっている。(「8. エアビー、第2四半期、最高収益と利益計上」)
Booking HとExpedia Gの大幅増収を達成とパラレルで、マーケティングコストも大幅増加している。第2四半期のマーケティングコストは、BKNGが1,737百万ドル(約2,350億円)、EXPEが1,716百万ドルで、それぞれ収益比で40%と54%と大きな宣伝費を支払っている。BKNGの取扱高は345.5億ドル(4.7兆円、前年同期比+44%, 2019年同期比+38%)、EXPEのそれは261.4億ドル(約3.5兆円、前年同期比+26%, 2019年同期比 -8%)である。両社は、予てより何とかダイレクトを増やし、この費用(その大部分がGoogleに支払われている)を削減したがっているが・・・、一向に実現されていない。(「11. ブッキングH、第2四半期 収益倍増」、「15. エクスペディアG、第2決算最高収益計上」)
「16. Q&A: WeRoad CEO」の話は面白い。WeRoadは、25~35歳と34~49歳の旅行者向けのアドベンチャーグループ旅行のサイトだ。ツアーリーダーであるコーディネーターが自ら旅程を作成・アレンジし、WeRoadがそのツアーの造成を支援して、そして同社のプラットフォームを通じて販売できる点がユニークだ。WeRoadは、ツアーを販売する通常の旅行会社とは異なり、同じ旅行のタイプを好む旅行者たちの“旅友”コミュニティーを作る新興会社(2017年設立)だと言っている。10月23日出発で10泊11日の日本ツアーを1,799ポンドで売り出している。
(編集人)
目次
1. (TJ) エクスペディアG、第2決算最高収益計上 閲覧第5位
(TJ) = トラベルジャーナル 8月29日号を参照ください。
2. 小説「XYZ・コム」(第5回)
3. My Method…Mapo Tapo
4. 短期レンタルの投資家呼び込む方法 閲覧第2位
5. ウーバー、第2四半期決算 収入倍増
6. グーグル、旅行需要獲得3つのベストプラクティス
7. エジェンシャとトリップアクションの法人旅行革新 閲覧第3位
8. 新興企業の舞台:週末休暇Govy
9. エアビー、第2四半期、最高収益と利益計上 閲覧第5位
10. チャットボットだけで、旅行混乱に対応できる? 閲覧第1位
11. ウーバー、Omio提携で地上輸送拡大
12. ブッキングH、第2四半期 収益倍増
13. VIDEO: テック、目的地の持続性ゴール支援 閲覧第5位
14. リフト最高 調整EBITDS益 計上
15. トリアド、第2四半期決算パンデミック前に近づく
16. Q&A: WeRoad CEO 閲覧第4位
17. 8月1日の週の資金調達記事
2. 小説「XYZ・コム」第5回
米国旅行流通調査機関のフォーカスライトは、タビマエのフェイスをインスピレーション、旅行計画、検索の三つの層に分解する。読んで字の如くインスピレーションは旅行を夢想している段階、ここでは旅行者の3分の2近くがどこに旅行したら良いかを悩んでいる。予約の前の平均45日前から200近くのサイトを検索して、どこに行ったら良いか、目的地で何を楽しむか?・・・・などをあれやこれやと思い悩んでいる。次の旅行計画の段階では、目的地が決まり具体的な旅行計画をたてる、そして最後の検索が予約発券の段階だ。
これ等の上段を、Googleをはじめとする一般検索サイト、目的地に旅行者を誘致する目的地販売サイト(DMO=Destination Marketing Organization)が・・・、下段は価格比較検索サイトのメタサーチやIBEを装備するOTAが受け持つ。最近では、このタビマエの“上流”に、航空会社やホテルなどのサプライヤーたちが、仲介業者をバイパスしてサプライヤーダイレクト(直販)を増加しようと、上ってきている。フォカースライトは、旅行販売市場の中心がPOS(ここでは、便宜的にPOS =Point of Salesを予約発券の販売時点を意味する言葉として援用する)からさらに上流にシフトしていると分析する。そしてDMOや仲介業者やサプライヤーなど、異なる事業分野にいたそれぞれのプレイヤー達全員が、自分たちの専門領域にとどまらず、今までの業種ごとの専門領域から抜け出して顧客争奪戦を展開し始めていると指摘する。伝統的な業際の垣根が崩れ去っているのだ。Googleなどは、検索ユーザーを仲介業者やサプライヤーにリフェラル(紹介)トラフィックとして送り込むだけでなく、今ではGoogle flightsやGoogle Hotel AdsのGoogle Travelで構成するGoogle Travelによって旅の予約まで可能にする。フォーカスライトは、このような新たなトレンドを「タビマエ革命」(注)と呼んでいる。
(注:英語ではFunnel Revolution。タビマエ3段階における数百のサイト検索を経て、最終的にわずか数%の予約成立の過程を漏斗=funnelの中の渦巻きに見立てている。)
Y部長は、こんな激戦区で顧客を捕まえろと言っているのだ。彼は、こう説明した。
「知っての通り、戦域はタビマエの上流までさかのぼっている。上流どころか水源地まで登って行っている。POSでじっと顧客を座して待つパッシブな商売はとっくに終わっている。みんなも分かっている通りTTAの路面店販売がその良い例だ。これからは、市場に出ていってアクティブに顧客を捕まえなければならいない。
しからば、そこで、どのようにして海のものとも山のものとも分からない見込み客を捕らえたら良いのだろうか?その具体的戦術を練るのがこの会議だ。知恵を出してくれ。議論を順序だって展開させるために、コンテンツと
流通チャネルの二つのテーマに分解して討議しようじゃないか。まずコンテンツだ。H君、君の考えはどうだ?」
Hは、Y部長の突然の指名には慣れっこになっているので、たじろぎすることもなく落ち着いて、自分なりの意見を次のように展開した。
「もちろんコンテンツは重要です。しかし自分たちがタビマエに居る旅行者に闇雲にアプローチするのは良くありません。コンテンツの前に、自分たちがアプローチする顧客を理解するのが必要ではないですか?ここの段階をさまよっているユーザーは、虚げな未だはっきりした旅行の意図もなく捉え所ない旅行者です。アプローチするには極めて難しい。特にZ世代以降の旅行者は、自分のライフスタイルをとことん追求し、そのためには一切譲歩しない。パンデミックによって、巣ごもり生活を強いられた彼らは、ますます自分のライフスタイルは何なのかについてさらに研究している。そんな人たちに彼らの嗜好に合わない旅の提案をしても何もならないじゃないですか。伝統的な“旗持ち団体旅行”なんて前世紀の遺物と化している。まず、タビマエの旅行者を知ること、あるいは我々が対象とする潜在顧客を絞り込むのかが必要だと思います。」
Y部長は反論した。
「XYZ・コムのサイトには、旅行目的に従って8つのタブを設けている。名所旧跡の探訪、美術館や博物館巡り、グルメ、温泉、スポーツやコンサートや観劇、アドベンチャー、農業体験農泊、自然観察の8つが備えてある。どのサイトよりも多くの設けているじゃないか。旅行者は、自分の旅の目的にしたがってフィルタリングされるのではないかね。」
「その通りです。しかしその8つでも、最近の流行である“週末ゲタウエイ短期マイクロ旅行”とか“ワーケーション”あるいはリフレッシュ・スパ・休養・癒しなどをまとめた“ウエルネス”には対応できていない。」
「であれば、それ等のタブを追加したらどうだろう? H君、君が目的地のこれ等の体験のコンテンツの担当だったね。」彼は、議論の矛先を早く自分が提唱したコンテンツのテーマに戻そうとする。
「これ等の3つのタブを作ることは、そんなに難しいことではありません。週末息抜き短期旅行は、ただ単にタブを作って、そこに今あるインベントリーを仕分けするだけで済む。ワーケーションについいては、すでにデジタルノマドを誘致するDMOや短期レンタル施設などのインベントリーを集めているので、それらを新しいタブに括るだけで、それには2週間位でできると思われます。ウエルネスについては、少し時間がかかりそうです。ウエルネスという言葉自体が、『身体的、精神的に健康な生活を基盤とした、ライフスタイルの追求』など・・・広範囲の意味を持つのでその辺りを説明するキュレーションのパートを準備する必要がありそうです。」
「そうか、タブの追加は難しくないのだな。H君、早速取り掛かってくれたまえ。ではコンテンはどうする?」
「Y部長、この話は終わっていません。まず旅行者コンシューマージャーニーの話、旅行の計画段階(タビマエ)から始まって予約発券の手配、旅への出発、実際の移動、目的地におけるアクティビティー(タビナカ)、そして帰宅(タビアト)、全ての段階で顧客とコネクトする必要が出てきていますね。タビマエ、タビナカ 、タビアトにおけるサービスをシームレスに個人的な体験を提供できたものが販売競争の勝利者となるのではないでしょうか?個人的な体験を提供するために、AI(人工知能)によるビッグデータ解析が進んでいる。その人だけの個人的な旅行の提案ができるようになれば、旅行の購入意思決定に占める価格以外の要素の割合が大きくなるでしょう。」
そこにAが割り込んだ。
「タブを設けていると言っても旅行者の旅の目的は千差万別で、とっても我々が思った通りユーザをフィルタリングできているとは言えいなのじゃないですか。これはタブのクリック実績を見ても明らかだ。それよりも、目的地におけるアクティビティーの検索のためのポップアップウインドウを作るべきではないですか?ここで検索された用語は、ペルソナを特定するのにも役立ちます。」
Aは、本社のデータ分析の担当者で、需要動向や市場のトレンドや業界の動きはもちろん、自社のサイトがどのように使われているかをつぶさにウオッチしている。特に最近では、サーとパーティ・クッキーが使えなくなりつつあるので、Aの担務の重要度がさらに増している。世の中は、データ、データの時代になっている。
「H君、だからコンテンツと言っているじゃないか。パーソナルな体験ができるコンテンツが欲しいんだよ。A君はさすがデータ分析者だ。タブの追加と合わせて、アクティビティーの検索システムを早速開発しようじゃないか。」
(続く)
3. My Method…Mapo Tapo
パンデミックによる制限が解除され、旅行が本格的に再開されるにつれて、人々が休暇の時間を最大限に活用しようとしているため、体験旅行プロバイダーのビジネスは大幅に増加している。業界の予測によると、この分野の旅行は2019 年から 2027 年の間に 200% 近く成長すると見られており、世界中で冒険旅行ビジネスが急成長する見込みだ。しかし、体験旅行は複雑である。旅行業者は、旅行や宿泊のオプション、あらゆる能力向けのレッスン、特定の最小人数でのグループ、旅行中の食事、夜、小旅行のオプションなど、高度に設定可能な旅行を提供しなければならないことが多いからだ。提供される旅行は、往々にして人里離れたものであり、プロバイダーは、選択した目的地でこの種の旅行を提供しようとする最初の企業になる可能性がある。これらすべての要因を考慮すると、多くの場合小規模なエクスペリエンス プロバイダーのチームをサポートするテクノロジーは、顧客にサービスを提供し、収益性の高いビジネスを構築できるように機能する必要がある。
チャレンジ
The challenge
2020年 8月にMapo Tapoを立ち上げ、2021年 7月に最初の旅行を販売した。一言で言えば、登山の経験を共有するために、ほぼ同質のスキルを持つ登山者のグループ旅行を集めた。私たちには、スペイン、ヨルダン、イタリア、クロアチアなど、大きな可能性を秘め、地域社会にプラスの影響を与える、人里離れたクライミング スポットを可視化するという強い社会的使命がある。私たちが最初に始めたとき、私たちのチームは複数のプラットフォームを使用して旅行を提供することを余儀なくされ、それらを自分たちでつなぎ合わせる必要があった。フロントエンド用のソフトウェア、バックエンド用の Excel (手動で更新する必要があった)、ショッピングカートを管理する別のソフトウェア、および支払いをカバーするためのStripeがあり、最小数のグループ予約を管理するためにカスタムコードを記述する必要があった。このセットアップは、すべての変更を手動で処理し、複数の異なるプラットフォームに広める必要があることを意味していた。エラーが発生する可能性があり、かなりの時間が浪費された。大きな問題だったもう1つの領域は、データの洞察を構築し、サードパーティの Webサイトに移動して予約プロセスの要素を完了し、何らかの理由で離脱した顧客をリターゲティングできるようにすることであった。
データルールでは、カスタマージャーニー全体を管理できないため、その顧客に関する情報が本質的に失われ、顧客がどこで、なぜプロセスを離れたのかを確認することができなかった。20~30%の顧客が予約プロセスから消えてしまうので、これはビジネスを構築する上で大きな問題であった。
ソリューション
The solution
Easolが提供する統合プラットフォームに切り替え、そこに当社のウェブサイトと予約システムが完全に接続させた。すべてのコンテンツと在庫が 一ヶ所でシームレスに管理されるようになった。このプラットフォームは、利用可能な旅行の追加を簡単に提供できるオプションと機能を提供する。たとえば、1年の特定の時期にのみ利用できる登山の延長や、人々が予約したい特定のガイドがある可能性がある。旅行者は、予約プロセスの一部としてこれらのオプションを旅行に追加できるようになり、すべての体験を真にカスタマイズすることができる。
アップセルも容易になり、すべてを統合することで、顧客はよりスムーズで優れたデザイン性の高い予約体験を得ることができる。また、分割払いのオプションを顧客に提供できるようになった。これにより、旅行の費用を分割して支払うことができるようになった。
結果
The results
複数のプラットフォームから 1つのプラットフォームにすぐに切り替えることで、かなりの時間を節約できた。1回の旅行で約1日と見積もると、かなりの量になる。フライトのキャンセルが毎日のように発生している現在、その管理と再編成の時間は壊滅的だったが、今では簡単に対処できる。大きな利点は、顧客が予約の過程全体を通して当社のウェブサイトにとどまり、顧客データを完全に所有するようになったことだ。これにより、はるかに効果的かつ正確にリターゲティングを行うことができ、人々の質問に対応して対処することができる。彼らが予約プロセスを経るにつれて持っているかもしれません。
私たちの旅行ビジネスのワンストップ ショップを持つことで、私たちのビジネスがどのように行われているかについて、はるかに洗練されたレベルの洞察が得られ、急速に成長しているコミュニティのために、よりユニークな旅行を企画することに集中する時間を取り戻すことができた。
著者:Daniele Calvo Pollino は、 Mapo Tapoの共同創設者兼 CEO。
4. 短期レンタルの投資家呼び込む方法
短期賃貸市場は活況を呈しており、投資を引き付けている。Bloombergによると、ホスピタリティに費やされる 1ドルのほぼ 30セントが代替宿泊施設部門に使われ、需要は 60%以上増加している。米国だけでも、短期賃貸市場は2020 年の 151億ドルから 2022年には 176億6,000万ドルを生み出すと予想されている。投資家の関心を集めるために、投資プロセスをシームレスかつシンプルにすることができる新しい短期レンタル市場が立ち上げられている。以下では、Triangle Luxury、Here、Nectar の 3つのオプションのモデルについて説明する。
Triangle Luxury
スイスに本拠を置くTriangle Luxuryは、個人投資家、ファミリー オフィス、不動産ファンドが高級バケーション レンタルを閲覧、問い合わせ、投資できるクローズド マーケットプレイスである。プロパティ マネージャーは、このモデルの中心に位置する。販売用のプロパティは、バケーション レンタル プロパティ マネージャーによってTriangle Luxury デジタル プラットフォームに直接公開される。物件は主に市場外(primarily off-market)で販売されており、通常、物件が販売されるとプロパティマネージャーが最初に知ることになる。投資家は、不動産管理会社の予約履歴に基づき、各物件の利回りや、写真、間取り図、ドローン動画などを閲覧することができる。本来は、ライフスタイルを検索し、さまざまな国のさまざまな市場を比較することができる。
投資家が販売プロセスに移行することを決定すると、Triangle Luxury は、投資家が税金、法律、資金調達戦略に関する目的地の専門家にアクセスできるようにする。売却前に、投資家は物件に滞在してゲストの視点をよりよく感じることができる。
「これまでプロパティ マネージャーが不動産取引に参加する簡単な方法はなかった。しかし、オーナーが売却を決めたとき、彼らはいつも最初に知ることになり、その結果、ビジネスを失うのが常だった」と、Triangle Luxuryを作成したSmiling House Groupの創設者であり、マーケティング部門のチーフであるMoriya Rockmanは言う。「一方で、バケーション レンタル用不動産を購入する投資家は、新しい取得を行うために地元のプロパティ マネージャーを探す必要がある。このプロセスには時間がかかり、誰を信頼するかという点で困難だ。海外で不動産を購入する場合、これはさらに大きな課題である」と言う。
Triangle Luxuryでは、プロパティ マネージャーが不動産取引の中心に位置している。これは、プロパティ マネージャーとプロパティ オーナーの間の信頼に基づく最初の不動産マーケットプレイスであり、新しいオーナーに「売却」できる独自のつながりである。この信頼は、各資産の実績のある利回り記録という確かな事実に裏付けられている。Triangle Luxury の検索機能は、2種類の投資家を念頭に置いて考案された。ライフスタイルを重視する個人投資家の場合、検索はアクティビティと夢の場所をベースにした検索を提供する。ファミリー オフィスや不動産ファンドにとって、検索は最良の投資機会を確保するための財務ツールとして機能する。このプラットフォームはスクリーニング ツールでもあり、すべてのプレイヤーが互いに信頼できることを保証する。Rockmanによると、Triangle Luxuryは現在、バケーション レンタル プロパティ管理システムへの接続を構築しており、これにより、同社は追加のデューデリジェンス機能として、過去のすべての予約をプラットフォームにインポートできるようになる。「資産管理会社に最近5億ドルを投資しているファンドを目撃するなど、高級賃貸物件でポートフォリオを多様化する機関投資家の関心が高まっている」とRockmanは言う。「高級な短期賃貸は特にパンデミックに強く、インフレの上昇に伴い、消費者は家を購入する余裕がなくなり、代わりに短期賃貸での長期滞在に向かう可能性がある。当社のプロパティマネジャーのネットワークでは、宿泊客、不動産投資家、不動産会社から、所蔵物件の購入を持ちかけられるケースが急増している。彼らが見た物件は、一定のキャッシュフローを生み出していた。欠けていたのは、民泊業界と不動産業界の架け橋だった。これが、彼らが私たちのソリューションを歓迎している理由であり、わずか数か月で 7億ドル相当のバケーション レンタルを売りに出すことができた」と報告している。
Here
マイアミを拠点とするHereは、ホスピタリティ、不動産、投資を結び付けて事業を展開する金融テクノロジー企業である。不適格な(non-accredited)投資家には、高級住宅やバケーションレンタルへの投資へのアクセスを提供する。投資に関心のある人は、物件を閲覧し、SEC証券化物件(SEC securitized properties)の株式を購入し、四半期ごとの収入と潜在的な物件評価を得ることができる。これは次のように機能する。ユーザーは、Hereマーケットプレイスを参照して、投資基準に適合する利用可能なプロパティを探す。投資額を決定したら、条件を確認し、電子的に署名して、投資資金を調達する。そこから、Hereが日々の責任を負う。Hereの創設者兼CEOであるCorey Waltersは、「バケーションレンタル物件は、時間的にも金銭的にも非常にコストのかかる作業である。Hereでは、市場をリードするバケーションレンタルを取得および維持するために投資をプールすることにより、投資家のこのプロセスを合理化する」と述べている。株式は、最低100ドルの投資で1ドルという低価格で提供されている。すべてのプロパティ管理を処理することにより、Hereはバケーション レンタル資産クラスへの投資への参入障壁を低くし、分散化のコスト(cost of diversification)を削減する。Hereは最近、Fiat Ventures が率いるシードラウンドで 500万ドルを調達し、Joe MontanaのLiquid 2 Ventures、Mucker Capital、Basecamp Ventures、Cooleyがこれに参加した。今後18ヶ月で20の新しいトップ旅行先に拡大する予定である。「バケーションレンタルは最も利回りの高い不動産資産クラスであり、人々は今、市場にお金を預けることを恐れており、インフレに勝てないため貯蓄は役に立たない。したがって、賃貸収入に対する保証された四半期ごとの配当は、資本にとってリスクの少ない目的地である。株式市場と仮想通貨のリターンが縮小し、それらの資産に投資するリスクが高まる中、この傾向は続いている」とWaltersは言う。
ネクター
Nectar
アトランタに本拠を置くNectarは、短期賃貸の所有者と運営者が、所有する物件から生み出されたキャッシュフローを売却できるようにする。パッシブ投資家向けに、複数の収入源を1つの多様な証券(diversified security)に組み合わせる。Nectarの共同設立者であるDerrick Barkerによると、このモデルは、米国で最も成績の良い短期レンタルの所有者と運営者に報酬を与える。Nectar は、短期レンタル事業の過去の財務実績を分析し、それを市場および経済データと組み合わせて将来の予測を作成し、それらの予測に基づいてキャッシュ フローの前払いを提供する。「不動産ポートフォリオの成長は非常に資本集約的であり、人々はすべての上昇分を売却することなく(without having to sell off all of their upside)成長したいと考えている。この分野には、貸し手が従来のビジネスモデル(長期リース)に縛られているため、従来の負債に苦労している非常に堅実なホスピタリティ企業がいくつかある。このため、彼らの物件はレバレッジが低く、非常に強力で一貫したキャッシュフローを持っている。以前は、改装や頭金支払いに必要な資金を調達し続けるには、事業者が生み出す価値の大部分を取得する株式投資家を呼び込むしかなかった。私たちは、負債よりも柔軟性があり、エクイティとは異なり、アップサイドに上限を設けたソリューションを提供している。そのため、事業者は必要な資本を得ることができる一方で、事業者が創出するアップサイドをより多く残すことができる。そして投資家は、経験豊富な不動産専門家によって管理される完全に受動的な収入である、彼らが本当に望むものを手に入れることができる」とBarkerは言う。
Nectarは、住宅ローンの貸し手と連携するように特別に構成されており、住宅ローンの貸し手にはない柔軟性を持つように特別に設計されている。同社はまた、株式投資家よりも安価であり、Nectarを最高の事業者にとっても魅力的なソリューションとして位置付けていると述べている。そして、「その野心は大きい。私たちのアプローチは、あらゆるキャッシュフロー資産に有効であると信じている。5年後には、キャッシュフローベースの資金調達と投資を正常化しているだろう。私たちの目標は、すべての不動産資産クラスのプロの所有者/運営者が、キャッシュフローを収入源としてパッシブ投資家に販売できるようにすることである。私たちはすべての不動産キャッシュフローの市場になる」とBarkerは言う。
5. ウーバー、第2四半期決算 収入倍増
Uberは 2022年の第2四半期に2倍以上の収益を上げ、2021年の同時期から 105%の増加となる81億ドルを記録した。2022年6月30日に終了する四半期の純損失は26億ドルで、これには、Aurora、Zomato、GrabにおけるUberの保有株式の再評価に関連する17億ドルの税引き前純逆風が含まれている。2022年第2四半期の総取扱高額は、前年比33%増の291億ドルで過去最高となり、モビリティの総取扱高額は 55%増加して134億ドルになった。このライドシェアの巨人がパンデミックを乗り切るのを助けたUberのデリバリー事業は、前年比 7%増の139億ドルに達した。Uberのモビリティ セグメントの収益は36億ドルで、前年比 120%増、四半期比 41%増であった。同社によると、この増加の一部は、英国でのビジネス モデルの変更に関連する9億8,300万ドルの純利益によるものである。一方、デリバリー事業の収益は27億ドルで、前年同期比で 37%、四半期比で7%増加した。
Uber プラットフォームでの乗車は、前年比で 24%増加して 18億7,000万回、つまり1日平均で約2,100万回の乗車が行われた。月間アクティブ プラットフォーム コンシューマは、2022年第2四半期に前年比 21%増加し、1億2,200万人になった。ビジネス用Uberの総予約額は13億ドルで、前年同期比で41%増加した。調整済みEBITDAは 3億6,400万ドルで、2021年の対応する期間から8億7,300万ドル増加した。
また、Uberは初めてキャッシュフローがプラスになり、2022年の第2四半期に3億8,200万ドルのフリーキャッシュフローを生み出した。UberのCEOであるDara Khosrowshahiは、「重要なことに、それらはバランスの取れた成長を実現した。総取扱高は36%増の1,160億ドルのランレートになり、調整されたEBITDAは当社のガイダンスを大幅に上回り、フリー キャッシュ フローは3億8,200万ドルになった。これらはすべて、これまで以上に大きなプラットフォーム上にあり、消費者の数と現在Uberを利用している稼ぎ手は両方とも史上最高である」と述べている。UberのCFOであるNelson Chaiは、「これは、株主の長期的な利益を最大化しながら、規律ある資本配分で将来の成長を自己資金で賄う、Uber の新しい段階を示している」と付け加えている。
2022年4月、Uber はそのスーパー アプリ戦略を概説し、電車とレンタカー、そして最終的にはフライトとホテルをアプリに追加した。翌月には、パーティー バス(party bus)や電気自動車の予約など、追加の旅行機能を発表した。
6. グーグル、旅行需要獲得3つのベストプラクティス
旅行に対する消費者の関心が高いことは間違いない。Googleはそれを証明するデータを持っている。この検索の巨人によると、昨年、旅行に関連するクエリが世界中で急増したという。たとえば、「訪問するのに最も安い国」の検索は、2021 年の同時期と比較して、今年の2月22日から 4月22日の間に7,000%増加した。2021年12月28日から2022年2月25c日の間の「入国規制」は600%増加し、「フライトを予約する」の検索は前年同期と比較して 70%増加した。親会社のAlphabetが先週発表した第2四半期の決算報告で、Googleのシニア バイス プレジデント兼最高事業責任者であるPhilipp Schindlerは、夏に訪れるべき場所の検索が第 2 四半期に世界全体で前年比 2倍に増加、直前のホテルの検索は 50%増加したと述べた。AlphabetのCFOであ Ruth Poratによると、Googleにとって検索アクティビティの増加は収益につながり、第2四半期の収益は14%増の407億ドルに達し、「旅行と小売の両方に牽引された」とのことである。航空会社やホテルなどのパートナーにとって、検索アクティビティの増加は良い兆候であるが、消費者の関心を予約に変換する方法を決定するための戦略が依然として必要である。Google世界旅行の社長Susie Vowinkelは、「ここ数年で私たちが学んだことは、旅行がどこで行われるのか、何人の旅行者が旅行するのか、どのような制限が彼らを妨げたり、力を与えたりするのかを予測することは非常に難しいということである。私たちが実際にやろうとしているのは、パートナーが、予測する必要があるものを正確に把握する必要なく、需要が戻ってきたときに自然にそれを獲得できるように準備することなく、その需要を獲得できるようにすることである」と語る。Googleがパートナー向けに提供するデータ ツールには、Google Trends、Google によるDestination Insights、Flight Demand Explores、モビリティ レポートなどがある。Vowinkelによると、パンデミック後の需要を獲得することに成功した旅行パートナーは、次の 3 つの共通の特徴を持つ戦略を使用している。
インサイト主導(Insights-led): 成功している旅行ブランドは、「既存のデータを活用して、消費者について、また旅行に戻ったときに彼らが何をするべきかについて、より多くの情報を提供している」と Vowinkel は述べている。
データドリブン(Data driven): 成功しているパートナーは、プライバシーを保護した方法でファーストパーティ データを使用して、マーケティング キャンペーンをスマートにしている。その重要な部分は、旅行のマーケティング担当者が利用できるようになった Performance Maxによる自動化機能を利用することだと彼女は言う。このシステムにより、マーケティング担当者は、YouTube、Display、Search、Discover、Gmail、Mapsの 1 つのキャンペーンからすべての Google 広告インベントリにアクセスできる。
アジャイル(Agile): 最後に、Vowinkel は、旅行需要が依然として動的であるため、マーケティング戦略を非常に迅速に調整できれば、ブランドは予約を獲得するのに有利な立場にあると述べている。Vowinkelは、将来を見据えて、パートナーを支援し、消費者が旅行の決定を下すのを助けるために、Google は旅行ツールを開発し続けると述べている。リリースされたばかりのアップデートの 1 つは「Things to Do」である。昨年秋の「Things to Do」プラットフォームへの予約リンクの追加に続いて、現在システムはMapsと統合されているため、消費者はツアー、アクティビティ、アトラクションの予約リンクをMapsアプリで直接比較してアクセスできる (現在はiOSのみ)。Vowinkel によると、Googleは出張に関連するセンチメントにも非常に関心を持っており、今年後半には世界的な傾向に関する独自の調査結果を発表する予定である。
7. エジェンシャとトリップアクションの法人旅行革新
パンデミックの間に出張は変化したが、業界が回復するにつれて、どのような変化が恒久的なものになるのか疑問視する声が多くなっている。消費者のオンライン化に伴いデジタル化が加速する一方で、テクノロジーと予約プロセスへの期待も同時に高まっている。法人旅行のためのレジャー旅行の予約体験を作成することは、しばらくの間の目標出会ったが、とらえどころのないままである。ビジネス旅行者向けの消費者レベルの体験の開発は、Phocuswright Europe 2022 カンファレンスでEgenciaとTripActionsの幹部によって議論された。
TripActions のシニア プロダクト マーケティング マネージャーである Chevawn Blumは、テクノロジーの採用レベルを通じて消費者向けのエクスペリエンスをいつ達成したかを業界が知ることになると述べている。「旅行者がプラットフォームを使用しているかどうかを確認する必要がある。私は完全な可視性を持っているか?誰もがプラットフォームで予約しているか? TripActions が誇りに思っていることは、プラットフォームの採用である。素晴らしい経験があれば、うまく機能するモバイル デバイスを持っていて、フライト、ホテル、車の予約、変更、キャンセルがすべて携帯電話ででき、ラップトップを起動する必要がない場合は、消費者レベルの経験である」
Blumは、Egenciaの世界規模のSMEセールスの責任者であるRonan Bergezと共に、意思決定プロセスにおいて消費者または旅行者の声がどのように大きくなっているのかについても説明する。どちらも、旅行管理者の役割がさらに進化する可能性があると考えており、多くの人がすでに自分自身を人、経験、または健康管理者として認識している。Bergezは次のように述べている。 保持または革新 - 現在、明確な相関関係があり、強力な旅行文化を実装することに成功した旅行管理者は、会社の文化と成功を解き放つことができると信じている」Egencia の Ronan Bergez と TripAction の Chevawn Blum との完全なセッションをご覧ください。Phocuswright の研究および製品戦略担当シニア バイス プレジデントである Charuta Fadnis が司会を務めている。
(8/2 https://www.phocuswire.com/Egencia-Tripactions-Phocuswright-Europe-2022 )
8. 新興企業の舞台:週末休暇Govy
2021年にローンチされたGovyは、自発的な旅行者のために週末の休暇(weekend getaways)をキュレートするオールインワンのバケーション プラットフォームである。テキサス州オースティンに本拠を置くこの会社は、旅行者のコミュニティを構築し、製品開発に顧客を積極的に関与させている。週末の旅行を増やすことが、メンタルヘルスの改善、幸福感、人生の満足度など、さまざまなメリットにつながることを知っているか? しかし、旅行の予約には通常、何百万ものブラウザ タブを開く必要があり、膨大な時間が必要だ。Govyは、自発的な旅行者が週末の休暇の楽しみとそれを計画する苦労の間のギャップを埋めるのに役立つ。私たちを週末の旅行代理店の魔神と考えて欲しい。
ビジネスの観点から、私たちの目標は、旅行代理店と同じ品質の休暇のキュレーションを提供することだが、追加料金や電話や電子メールに費やされる時間なしで大規模に提供する。私たちはサプライヤーと直接取引し、顧客に追加費用なしで各取引のコミッションを獲得する。
当社のテクノロジーは、次の方法で旅行代理店のキュレーションとパーソナライゼーションを提供する。当社のサプライヤーおよび当社のアプリからファーストパーティ (1P) データを収集する。旅行のコンテンツとソーシャル データをつなぎ合わせて、隠れた魅力的な目的地と体験に満ちた理想的な週末旅行の統一されたビューを開発する。人間がキュレーションし、収集した1Pデータを独自のソースや公開ソースからの追加の3Pデータとマージすることで、データを充実させる。データ ストリームのほぼリアルタイムの分析に基づいて、動的な旅行プロファイルを更新する。
9. エアビー、第2四半期、最高収益と利益計上
Airbnbは、今年の第2四半期の財務結果は、同社が「大規模な成長と収益性を達成した」ことを証明していると述べている。これは、同社の歴史の中で最も収益性の高い第2四半期であった。収益は3億7,900万ドルで、2019年の第2四半期から 7億ドル近く改善された。この四半期の収益は 21億ドルで、前年同期比で 58%増、2019年第2四半期と比較して73%増であった。同社は、収益の伸びを「予約された宿泊数と体験数」の伸びと、高いデイリーレートの両方に起因すると考えている。キャンセルと変更を差し引いた、滞在のために予約された宿泊数と体験のために予約された座席の合計を表す宿泊数と体験数は、前年比25%増の約1億400万であった。Airbnbによると、この成長は北米、EMEA、ラテンアメリカでの予約によるもの。これらすべての予約のドル価値である総取扱額は、前年比27%増の170億ドルであった。調整済みEBITDAも第2四半期に大幅に増加し、昨年の第2四半期の 3倍以上の 7億1,100 万ドルとなり、2019 年第 2 四半期の 4,300万ドルの損失から大幅に改善した。
成長は都市部以外の地域で引き続き最も強力であるとAirbnbは述べている。
現在、旅行者が都市に戻る明確な兆候が見られる。高密度の都市部で予約された総宿泊数は、第2四半期に予約された総宿泊数の 47%を占め、2019年第2四半期のレベルを超えた。28日以上の長期滞在も引き続き堅調で、第2四半期に予約された総宿泊数の 19%を占め、2019 年第2四半期の 13%から増加し、昨年の第2四半期と比較して横ばいであった。Airbnbは、この四半期に7億9,500万ドルのフリー キャッシュフローを生み出し、パンデミックが始まった2020年の第2四半期から11億ドル改善したと述べており、20億ドルの自社株買いプログラムを発表している。Airbnbは株主への書簡の中で、四半期ごとの結果は「当社のビジネスにおける大規模な変革」を示していると述べており、これは「ほぼすべての場所にほぼすべてのタイプのスペース」を提供しているため、需要の変化に適応できるという事実によるものだ。5月の最新のプラットフォーム アップデートでは、Airbnbは 2つの施設間で少なくとも 1週間から最大 6か月の滞在を分割できるようにし、ゲスト向けの一連の「AirCover」保護を追加した。 Airbnbは、6か月前にホストに同様のプロテクションを立ち上げている。「AirCoverの払い戻しをリクエストしたホストの場合、ネット プロモーター スコアは 70ポイント近く増加した。5月 11日に、ホストがキャンセルした場合やリスティングが説明どおりでない場合にゲストを保護するAirCoverを導入した。開始以来、滞在に問題があったゲストのネット プロモータースコアはすでに改善されており、ホストがキャンセルするというまれなケースでは、ゲスト用のAirCoverにより再予約が10%増加した」と同社は株主への書簡で述べている。結果について話し合うためのアナリストとの電話会議で、共同創業者兼CEOのBrian Cheskyは、7月に同社のフルタイムの営業職から退くことを発表した共同創業者のJoe Gebbiaに感謝の意を表した。「私が最も感謝しているのは、私たちが今も一緒にいて、毎週日曜日に会っていることである・・・私たちは一緒に夢を築いた。そして今、何年も経った今でも、私たちはまだ夢を見続けている」とCheskyは言う。Cheskyは、ホストのオンボーディングを簡素化する取り組みについても話した。Airbnbには現在400万人のホストがいるが、Cheskyによると、Airbnbで自分のプロパティを利用できるようにする人は「さらに数百万人」おり、同社はホストのエクスペリエンスを向上させる「新製品」と保護を開発している。「それは、自宅を中心に、たまにホストをしたいと考える日常生活者に、Airbnbでホストをしてもらう方法である」と彼は言う。「Airbnbは 2008年の金融危機という不況のさなかに設立された。人々は請求書の支払いや家の支払いができるかどうか心配していたため、ホスティングを利用するようになった。多くの人が再びホスティングを利用するようになると思う。だから、これは私たちにとって大きなチャンスとなる」と言う。今後の見通しとして、Airbnbは第3四半期において、NightsとExperiencesの予約の前年比は第2四半期に計上した前年比と安定しており、ADRは2021年第3四半期と比較して若干高くなると予想していると述べている。Airbnbは、第3四半期に史上最高の四半期収益と調整済みEBITDAが発生すると予想しており、収益は27.8億ドルから28.8億ドルになると予想している。
10. チャットボットだけで、旅行混乱に対応できる?
旅行の混乱(travel disrupchionns)が世界中で頭の痛い問題を引き起こしているため、顧客サービス担当者は、フライトの遅延やホテルのキャンセルを経験している旅行者からのメッセージの流入に対応している。何年にもわたって、チャットボット テクノロジーは、このようなタイプの旅行者のクエリを処理するように進化してきたが、人間のエージェントを完全に置き換えるほど十分に進歩したのだろうか? 業界の専門家によると、今のところ、チャットボットと人間はまだ相互に補完し合っている。CWTの新製品担当副社長であるPatrice Simonは、「私たちは、旅行者が何を求めているかという意図を理解し、分類できるようにボット技術を使用している。フィルターを前面に出すことで、リクエストを適切なチームに簡単に誘導することができる。「旅行の予約や変更、急ぎの用件やそうでない用件など、あらゆる用件を適切な担当者に割り振ることができる」と述べている。
仮想エージェントは、フライトの最新情報を送信したり、COVID-19 の要件など、特定の日常的な質問に答えたりするのに非常に優れていると、業界のリーダーたちは言う。さらに、チャットボットは複数の会話を同時に処理できる。旅行者の履歴があり、どのフライトに乗るべきかを知っているため、リクエストに優先順位を付けることができる。また、質問を通じて顧客からデータを収集し、顧客を適切な人間のエージェントにルーティングすることもできる。仮想エージェントは、人間が受け取るメッセージの数を大幅に減らす。ボットのもう 1つの利点は、眠らないことだ。しかし、チャットボットには、旅行の混乱への対応においてまだ改善の余地があり、ライブ エージェントの方が優れていることがいくつかある。
“一秒一秒が大事”
” Every second matters”
American Express Global Business Travelは、6 月下旬にモバイル アプリで新しい仮想アシスタントを開始した。Amex GBTのグローバル製品およびユーザー エクスペリエンス担当バイス プレジデントであるMark McSpaddenは、このボットによって効率が向上し、顧客の待ち時間が短縮されると述べている。
「混乱(disruption)の間、旅行者、旅行カウンセラー、旅行エコシステムにとって、1秒 1秒が重要」と McSpaddenは言う。旅行者にとって「本当にストレスの多い時間」の間、ボットは旅行者の質問に対する回答を保存し、その情報を人間のエージェントに転送する。「『フライトを変更する必要がある』または『フライトがキャンセルされた』と言う場合、旅行カウンセラーに接続する必要があることはわかっている。しかし、[仮想] アシスタントは、リクエストが人間に届く前に、そのリクエストに関するコンテキストを収集できる」と McSpaddenは言う。AI は、「まだ目的地に行こうとしているか? この日のうちに、まだそこにたどり着こうとしているのか?」などの質問をすることで、旅行カウンセラーの時間を節約できる。「これにより、より多くのリクエストをより迅速に処理できるようになり、待ち時間が非常に長くなるシナリオを避けることができる」と McSpaddenは言う。
Amex GBT は、ボットが質問に答える方法を見直し、次回の応答を改善するために機械学習アルゴリズムを変更する。ボットが改善すべき領域の 1つは、「複数質問(multi-intent questions)」に対する回答で、ホテルとフライトのどちらに重点を置くべきかがわからない場合がある。「私たちは、ボットで行われている実際の会話を取得することができる・・・そして、ボットが時間の経過とともに学習し、適応していることを確認できる」とMcSpaddenは言う。同様に、CWTのSimonは、旅行管理会社が自動化されたエージェントと人間のエージェントを「意図的にブレンド」して使用していると述べている。CWTボットは 2つの方法で乗客とコミュニケーションをとる。その1つは、フライトの最新情報を積極的にメッセージで送り、乗客が遅延した場合に予約を変更する必要があるかどうかを尋ねる方法、もう1つは、メッセージチャネルを通じて応答する方法だ。旅行者がメッセージング・チャンネルにフライトの再予約が必要だと書き込むと、バーチャル・エージェントはCWTの人間の担当者に顧客を引き渡す。Simonは、「CWTはまだボットに関して“私たちの旅の始まり”にあり、私たちが望むところに到達するには 6~9か月かかるだろう。・・・お客様の質問に、より適切かつ迅速に回答できるよう努めたいと考えている」と言う。
技術を教える
Teaching tech
テクノロジー ソリューションHiJiffyは、6年間の開発期間を経て、6月下旬にゲスト コミュニケーション オペレーティング システム Aplysiaをリリースしたと、CEOのTiago Araújoは述べている。ホテルの 70~80%は独立しており、チャットボットに教えるリソースがないため、プラグアンドプレイ ソリューションが必要だとAraújoは言う。Aplysiaには 140を超えるさまざまなトピックがあり、回答は各ホテルに合わせて調整されているが、クエリの大部分は 25のトピックに該当する。Aplysiaは、顧客のメッセージの背後にある感情を理解して、否定的な経験をしている誰かの要求に優先順位を付けることができるが、その目的はコミュニケーションを 100%自動化することではない。「私たちのチャットボットと話すたびに、人間のエージェントに転送するオプションが常にある」と Araújoは言う。顧客からの問い合わせの約 10~15%がホテルのスタッフに転送される可能性があるが、個人経営のホテルでは、深夜に受信したチャット メッセージにスタッフが対応できるとは限らない。一部のホテルでは、ホテルのフロント デスクで電話が鳴り、スタッフがメッセージに返信したときにのみ停止するような「連続音通知(continuous sound notification)」を選択している、とAraújoは言う。HiJiffyは、ホテルのWebサイト、Instagram、Facebook、WhatsApp、SMSでのチャットを含むように、コミュニケーション チャネルの拡大に取り組んでいる。「好きなインターフェイスを選んで欲しい。できる限り自動化したいと考えている」と Araújoは言い、現在は音声よりもテキストを自動化する方がはるかに簡単だと付け加えた。年末までに、HiJiffyラボは、音声自動化を含むオールインワンのコミュニケーション ハブを構築する予定である。
学習し進化しているもう 1つのボットは、ツアー オペレーター向けのチャット アプリケーションであるTOMIS (Tour Operator Marketing Intelligence Software)である。特定のトリガーにより、TOMISは、たとえばフライトの遅延のために誰かがフライフィッシング旅行に参加できなくなった場合などに、顧客を人にルーティングするように促される。ボットは旅行をキャンセルすることはできないが、顧客を迅速に担当者につなげることができると、TOMISの創設者兼CEOであるEvan Tiptonは述べている。テキスト、チャット、電話、電子メールなど、人とコミュニケーションをとるための複数のオプションを顧客に提供する。次のステップは、自然言語処理によって顧客の問い合わせの意図をボットに理解させることである。最初の質問をできるように訓練できるが、2番目と 3番目の質問には答えられない可能性がある」とTiptonは言う。
TOMISの品質保証チーム、ツアー オペレーター、およびGoogle (Googleが使用するプラットフォーム)はすべて、AIにフィードバックを提供して AIの改善に役立てることができる。「私たちは、基本的にロボットを褒めることができる。このボタンを押すと、"良い結果でした "と表示される。さらに、『この質問には答えられない』と伝えることもできる。そのボタンをクリックすると、次回はどう答えるかを指示できる」とTiptonは言う。
(8/3 https://www.phocuswire.com/Virtual-agents-complement-human-agents-in-cases-of-travel-disruption )
11. ウーバー、Omio提携で地上輸送拡大
地上交通機関プラットフォームOmioは、Uberと提携し、同社の在庫と技術をライドヘイリング会社に提供する。この契約により、Uberのユーザーは、アプリを通じて国際線および国内線の鉄道やコーチの旅を検索・予約できるようになる。Uberは4月、将来的に航空券やホテルも追加する幅広いスーパーアプリ戦略の一環として、英国で鉄道やコーチなどのマルチモーダルサービスの試験運用を発表していた。Omio社のチケットソリューションと統合することで、まず英国でシームレスな旅行体験が可能になり、さらにUberは37カ国に広がるOmio社の予約可能なすべての在庫にアクセスできるようになる。Omioは最近、世界展開を推進するために8,000万ドルの資金を集め、この資金は「単一のデジタルプラットフォームで世界的に統一された交通ネットワーク」を構築するために使われると述べた。同社の戦略には、M&Aや戦略的パートナーシップも含まれる。OmioのCEOで創業者のNaren Shaamは、「Uberとのパートナーシップを締結し、当社の地上交通機関の豊富な在庫をUberの顧客と共有できることを非常にうれしく思っている。私たちは、消費者が電車、バス、フェリー、空港送迎をより簡単に利用できるようにするため、何年もかけて何百万もの地上交通手段の在庫を構築し、データセットを標準化してきた。今、私たちは、B2Bビジネスを拡大するために、私たちの在庫と技術を活用することができる」と語る。Uber U.K.のジェネラルマネージャーであるAndrew Bremは、「私たちはこの夏、新しい旅行サービスを開始し、英国全土でシームレスなドアツードアの旅行体験を可能にすることに興奮している。Omiaとの提携は、英国のユーザーにとって頼りになる旅行アプリとなる努力を加速させる」と述べている。
12. ブッキングH、第2四半期 収益倍増
Booking Holdingsはパンデミックからの回復を続けており、2022年第2四半期の予約宿泊数は2019年の水準を上回り、収益は前年同期比でほぼ倍増している。2022年第2四半期の売上高は43億ドルで、前年同期比99%増となった。旅行取扱高は345億ドルで、2021年第2四半期から57%増加した。2022年第2四半期の純利益は、前年同期の1億6,700万ドルの純損失に対して8億5,700万ドル、調整後EBITDAは4,800万ドルに対して11億ドルとなった。
営業費用は33億ドルで、マーケティング費用は17億ドル(前年同期9億8,800万ドル)であった。
「第2四半期の宿泊数が初めて2019年の水準を上回り、パンデミックの影響からの回復に向けた新たなマイルストーンを達成することができた。引き続き非常に力強い宿泊施設のADRの伸びが見られ、第2四半期の総予約数は2019年第2四半期に対して38%増、為替一定ベースでは48%増となった。今後、第3四半期は記録的な収益を見込んでおり、非常に忙しい夏の旅行シーズンを可能にするために、お客様やパートナーとの協力に非常に忙しくしている」と、Booking Holdings CEOのGlenn Fogelは述べている。
13. VIDEO: テック、目的地の持続性ゴール支援
旅行者は、持続可能で目的志向の旅行をますます優先するようになっている。
しかし、社会的および環境的目標と経済的利益のバランスを取ることは困難だ。変化を推進するために、デスティネーションはどのようなテクノロジー投資を行うべきで、成功の新しい尺度は何か? Business Finland のデジタル ストラテジストである Annakaisa Ojalaは、Phocuswright Europe で講演し、目的地はデジタル トランスフォーメーションを進める上で多くのサポートを必要としていると説明した。「テクノロジーやデジタルの持続可能な開発に関しては、特にパンデミックに関連して、能力を持たなければならないという大きなプレッシャーがある」と彼女は言った。Visit Stockholmのチーフ スタッフである Thomas Laurellも、目的地が持続可能性に関する目標を達成するのを支援する上でマーケティングが果たす役割を指摘している。Digital Tourism Think Tank の創設者兼CEOでモデレーターの Nicholas Hallによるセッション全体を以下でご覧ください。
14. リフト最高 調整EBITDA益 計上
Lyftの調整済みEBITDAは、2022年第2四半期に 7,910万ドルという歴史的な高値に達し、同社の見通しを上回った。調整済みEBITDAは、1年前から 232% 増の 5,530万ドル、今年の第1四半期からは 2,430万ドル増加した。
「私たちは第2四半期に熱心に取り組み、チームは素晴らしい仕事をして好成績を収めた。私たちは会社の歴史の中で最高の調整済みEBITDAを生み出し、アクティブなライダー、ドライバー、乗車数でCOVIDの最高値を記録した」と、このライドシェアリング会社の共同創設者兼CEOであるLogan Greenは言う。Lyftの調整純利益は、今年の第1四半期の 2,460万ドルから第2四半期には4,640万ドルへとほぼ倍増した。この数字も、1年前の1,800万ドルから増加した。同社の収益は、今年の第1四半期から13%、前年比で30%増加し、9億9,070万ドルになった。サンフランシスコに本拠を置くライドシェア企業の純損失は、2022年6月30日に終了した四半期で 3億7,720万ドルで、前年同期の 2億5,190万ドルの純損失と今年の第1四半期の 1億9,690万ドルの純損失から増加した。2012年に設立されたLyftは、2022年の第2四半期の終わりに、18億ドルの無制限の現金、現金同等物、および短期投資を報告した。
15. トリアド、第2四半期決算パンデミック前に近づく
Tripadvisorは、2022年6月30日に終了した3カ月間の業績がほぼ2019年並みとなったことを発表した。同社によると、最も強く回復したのは、Viatorツアー&アクティビティ部門とForkレストラン部門だという。総売上は4億1,700万ドルで、前年同期比77%増となり、2019年同期とほぼ同水準となった。
新CEOのMatt Goldbergは、「すべてのセグメントで "レジャー旅行の旺盛な需要により、堅調な改善が続いた。私は、旅行におけるエキサイティングな時期に入社し、将来への道筋を描きつつ、残りの期間の計画を実現することを楽しみにしている。このような強固な基盤をもとに、旅行者とパートナーにさらなる価値を提供していきたいと考えている」と述べている。当四半期の純利益は3,100万ドルで、2021年第2四半期の4,000万ドルの純損失から増加した。
調整後EBITDAは1億900万ドルで、2021年同期の調整後EBITDAは2,500万ドルであった。営業・マーケティング費用は76%増の2億1700万ドルで、Tripadvisorは、主に検索エンジンマーケティングやその他のオンライントラフィック獲得への投資が増加したためとしている。これは、主にTripadvisor CoreとViatorのセグメントにおいて、検索エンジンマーケティングやその他のオンライントラフィック獲得への投資が増加したためである。第1四半期に同社は、Viatorの新規株式公開の可能性に関連して、米国証券取引委員会に機密扱いのS-1を申請している。Tripadvisorは、2022年第3四半期も2019年の水準に対して、またマクロのトレンドにもかかわらず、収益の改善が見込まれるとしている。また、同社は今後、連結業績をTripadvisor Core、Viator、Forkに分割している。Goldbergはアナリストとの初の決算説明会で、「私が今日入社したTripadvisorは、幸運にも、強固で安定した基盤と不朽の資産群、当社の信頼できるブランド、多くのグローバルオーディエンス、拡張可能なコンテンツモデル、豊富なデータセット、当社の未来に尽力する情熱的なチームを持っている。これは、今後も続くと予想される一般的な傾向である。私の使命は、この先何十年にもわたって旅行者、食事客、体験を求める人々に貢献できるよう、会社を進化させ続けることである。私たちは外圧のかかる競争の激しい場所で事業を展開しているが、この機会に惹かれた多くの利点があることを認識している」と語った。
16. Q&A: WeRoad CEO
20年近くBooking.comで様々な上級職を経験した後、Andrea D'Amicoは変化の時を迎えたと判断した。彼は今年初め、グループ旅行の新興企業である WeRoadにCEOとして着任し、オンライン旅行会社で働いた経験の一部を活かして、ヨーロッパをはじめとする世界各地での成長を加速させたいと考えている。PhocusWireとのインタビューで、D'Amicoは、彼が新興企業にもたらすもの、パンデミックの残る圧力、そして将来の計画について話している。
Q: なぜWeRoadに入社されたのか?
私はBooking.comで18年間働いた。それは素晴らしい経験だった。私が入社したときは100人くらいだったと思うが、2万人にまで増えた。その後、COVIDがやってきて、それは それは苦しいものだった。400人ほどの組織を手放さなければならず、18年経った今、キャリアブレイクするにはいいタイミングだと思った。Booking.comでは、子供1人につき5ヶ月の休暇を取ることができるので、私は1年間休みを取った。23年間、仕事ばっかりしてきたので、休みを取って他のことをする時間がなかったのだ。次にやりたいことは何かと考えたとき、Booking.comは私のモチベーションを上げるものではなかった。
私がこの会社で経験した最良の時間は、会社を作り、モデルを作り、人を雇い、将来の成長のための基盤を作っていた初期の段階だった。次にやりたいことは、そのような段階にある会社で、私にそのような活力を与えてくれると同時に、スタートアップから多国籍企業へと組織を拡大させてきた私の経験を生かせるような会社を見つけることだと思った。ある縁でWeRoadと連絡を取り、国際的なスケールアップのための戦略プランに取り組むアドバイザーとして、2〜3ヶ月間働くことにした。そして、WeRoadのビジネスやチームのことを知れば知るほど、私のアプローチや付加価値を認めてくれ、WeRoadに惚れ込んでいった。WeRoadには、すべてを始めた創業者がいるが、スケールアップの経験もなく、日常業務の世話をする経験も意欲もないので、非常に良いマッチングであった。彼は、今後数年間のビジョンや、製品をどのように発展させていくべきかについて、常に新鮮な気持ちで取り組むことができる。私たちは、異なる方法でビジネスを見て、お互いに挑戦し合うので、うまくいっている。
Q: Booking.comでの経験は、WeRoadにどのように活かされているか?
まず、複数のマーケットを同時にスケールアップすること。1つずつやっていては永遠に時間がかかるので、非常に優れたプレイブックがあり、ローカル・マネージャーをサポートできる指導者がいる限り、人を雇い、できるだけ早く進めることができる。私はそれをWeRoadに移そうとしている。イタリア、スペイン、イギリス、そして現在はフランスとドイツで並行して展開し、うまくいけば他の市場でも始めるつもりだ。もちろん、すべてが同じようにいくわけではなく、失敗や学びもあるだろうが、私は過去にかなりの経験を積んでいるので、100人から2万人になったときの潜在的な問題をすでに予見することができるのかもしれない。そこに到達できるかどうかは分からないが、これまでの経験を生かすことで、失敗は少なくなると思っている。
Q: 就任から半年間、優先して取り組んできたことは何か?
第一に、私自身がたくさん学ぶこと。6、7ヵ月前にオープンしたばかりのマーケットプレイスなので、まだまだやるべきことがたくさんある。フランス、ドイツ、イギリスはスタートアップの市場であり、できる限り早く軌道に乗せることが重要だ。一方、イタリアやスペインなど、すでに大きな成功を収めている国では、私たちのモデルのボトルネックを理解し、どのようにすれば無限に成長できるかを考えている。私たちは常にイタリアを例にとり、私たちのモデルのストレステストを行い、そこから学んだことをもとに、他の市場で何をすべきかを考えている。また、リーダーシップ・チームも完成させたいと考えている。製品および技術の最高責任者という重要な欠員があったが、数週間後にはアナウンスする英国人が見つかった。
Q: パンデミック時には、ギフトカードを収益源にしていたが、団体旅行の予約はどのように回復したか?
パンデミックの時は、旅行ができないときにギフトカードを使った。いつ使えるかわからない状況で、3日間で約75万ユーロのギフトカードが集まり、私たちのコミュニティやブランドがいかに強いかを実感した。今は幸いなことに、3月現在、ビジネスは通常通りになっている。この状態が続くことを願っている。
COVIDの制限に関しては、状況はかなり正常化している。まだいくつかの国では問題があるが、現在の主な問題は航空運賃の上昇だ。私たちのモデルでは、世界のあらゆる場所に人を送りたいので、ペルーに行くのに800ユーロかかるのが1,400ユーロかかるとしたら、当然、選択肢や消費、財布全体に影響を及ぼす。しかし、短距離路線への移行が進んでいるため、ヨーロッパや中東に滞在するグループが増えている。
Q; 成長のための戦略は?
新しい市場を開拓すること。ヨーロッパでリーダーシップを発揮するためには、上位5つの市場でリーダー的存在になるか、関連性のある存在になる必要がある。イタリアやスペインなど、すでに成熟している市場では、まだ成長のチャンスがあると見ているので、投資という点では少し焦点を絞るかもしれないが、新しい顧客を増やし、今いる顧客を維持することは非常に重要である。また、今後、いくつかのことを模索し、自分たちの領域から少し出て行きたいと考えている。ひとつはWeRoadies。これを製品名とするわけではないが、ツアーリーダーであるコーディネーターが自ら旅程を作成・アレンジし、私たちのプラットフォームを通じて販売する機会を提供するものである。私たちのコアモデルは、私たちが旅程を定義し、現地のオペレーターに手配と実行を依頼し、私たちがそれをサポートするというものである。この新しいモデルでは、コーディネーターが、どこに行くか、何をするか、すべてを手配し、我々のプラットフォームを通じて販売することになる。そうすることで、旅行者の体験はよりユニークなものになり、コーディネーターは、現在は余暇を利用しているのに対し、WeRoadを仕事として利用することができるようになる。また、私たちのプロダクトをスケールアップさせながら、オペレーションにあまり関与しないようにすることも可能になる。そして、将来的には、ヨーロッパの中でも、さらに多くのことが可能になる。北欧やベネルクス、そしてヨーロッパが終われば、アメリカやAPACなど、他の地域もある。また、さまざまな年齢層からの関心も高いと感じている。現在、私たちのグループは25歳から35歳、または35歳から49歳だが、これらの年齢層のニーズは他の年齢層にも関連する。旅行、新しい友人を作る、ユニークな冒険をするなどは、50歳以上の人が経験したいと思うものかもしれない。もう少し高級にするために製品を調整する必要があるかどうかは評価中であるが、いずれはその領域を開拓したいと考えている。
Q: もし、コーディネーターが自ら旅行を組み立てるという方法をとるなら、収益モデルはどうなるのか?
コーディネーターが期待する金額を私たちに伝え、私たちがそれに上乗せしていくことになるだろう。
Q: 現在のツアー市場の自動化についてどう思うか?
主な自動化は、旅行商品の開発方法である。現在、私たちはエンド・ツー・エンドのコントロールを行っているが、現地のオペレーターにサポートを依頼する必要がある。ツアーオペレーターチームと現地のオペレーターとのほとんど電話やメールでの話し合いや交渉を通じて行われているが、将来的には、より自動化されたプロセスが重要になると思う。私たちは、旅行先管理会社(destination management companies)が用意したパッケージをただ販売するようなことはしたくないので、私たちが商品を定義したら、現地のオペレーターが自動ですべてをアップロードできるような方法を見つけたいとは思っている。
Q: WeRoadはパンデミックから何を学んだか?
私たちにとって、パンデミックはかなり初期の段階での出来事だった。まず、旅行というのは非常に回復力が高いので、たとえ間際であっても予約できる可能性があればすぐに予約するということだ。もうひとつは、目的地はもちろん重要だが、旅をして新しい人に出会うという感覚が不可欠だということだ。タイに行きたい人がいても、それは不可能なので、ユニークで面白いローカルの旅程を開発したところ予約が入ってきた。
Q: パンデミックによって、アドベンチャー市場のどこが壊れているのかが明らかになったか?
キャンセルや消費者の権利に関する問題が多く、業界全体として、もっと消費者にやさしく、お客さまが快適に過ごせるような方法を模索すべきである。現在、旅行を予約すると、航空会社、DMC、私たち、そしてお金を返してもらったり、保証してもらったりするために、複数の関係者とやり取りをしなければならず、少し不便に感じることがある。
Q: 現在の資金状況は?
これまでイタリアの大手ファミリーオフィスから約900万ユーロの出資を受け、少ない資金で事業を展開してきた。2024年のEBITDAプラスへの橋渡しとして、1,500万ユーロの出資をお願いしている。この1,500万ユーロで、英国での展開を加速させ、ドイツとフランスを適切な方法で開拓し、技術面への投資を増やして基盤を強化し、顧客への提案を向上させたいと考えている。
17. 8月1日の週の資金調達記事
l PTT OilのTraveloka投資
旅行部門に拡大し、ワンストップのライフスタイル ソリューションになるための取り組みの一環として、PTT Oil and Retail Business Public Company Limited (「OR」)は、子会社のPTTOR International Holdings (Singapore) Pteを通じてTravelokaに投資する。同社のウェブサイトでは、PTTOR は、「関連事業とともに石油および小売事業に従事している。石油および小売事業に従事する中小企業を支援および育成し、社会と地域社会の質の高い生活の発展への関与を促進している」と説明されている。Traveloka の共同設立者兼 CEO である Ferry UnardiとORの社長兼CEOであるJiraphon Kawswatとの間で提携契約が締結されたことを発表したリリースでは、契約条件は明らかにされていない。観光はタイの主要な経済の柱の 1つであるため、ORは、すべてのライフスタイルのワンストップ ソリューションになるという同社の戦略に沿って、このコラボレーションがORの顧客に追加のライフスタイル ソリューションを提供すると考えている。「タイと東南アジアの旅行セクターは、COVID-19 のパンデミック以前から高い成長率を享受しており、旅行制限の緩和と旅行需要の回復に伴い、急速に回復すると予想されている」と同社は述べている。両社は、アウトサイド・インの成長に焦点を当てるというORの戦略に従って、このコラボレーションが国内外の市場で成長の機会を提供すると述べている。「ORは、このコラボレーションから実現できる多くの機会と可能性を予見している。このパートナーシップは、旅行部門でORに新たな機会を提供するだけでなく、OR の既存のパートナーやビジネス アライアンスがORとともに成長し、OR の顧客により優れたサービスや体験を提供するための追加の場を提供することもできる。東南アジアにおける旅行およびライフスタイル サービスの主要なオンライン プラットフォームとしての Traveloka の地位と、その強力な技術力を考えると、当社の技術力をさらに強化するために、Traveloka と一緒に探索できるさまざまな分野があると考えている」と述べている」とJiraphonは述べている。
Traveloka 側について、Unardi は「顧客中心のアプローチで優れたビジネスを生み出す専門知識を持つORと協力して、需要を獲得し、顧客に強化されたソリューションを提供すると同時に、タイとその地域の加盟店パートナーに新しい機会を創出できることを嬉しく思う」と述べている。
*この記事はもともと WebInTravel に掲載された。
l ボートレンタルBoatsetter
ボートのレンタルと体験のマーケットプレイスBoatsetterは、在庫と製品機能を拡大するために3,800万ドルを調達した。Level EquityがシリーズBラウンドを主導し、Suntex Marinas、Certaresなどが参加した。2014年に立ち上げられたBoatsetterは、ボートの所有者やライセンスを持つ船長と借り手を結びつける。世界700カ所で5万隻以上のボートを掲載し、ウェイクボード(wakeboarding)、サンセットクルーズ、パーティーボート、釣りツアーなどの体験を提供している。Boatsetterの共同設立者兼CEOのJaclyn Baumgartenは、「私たちの使命は常に、水が人々を結びつける方法を祝福し、素晴らしい水上体験を、どこでも、誰でもより手頃な価格で利用できるようにすることである。Boatsetterは、シンプルで心配のない体験の予約を可能にすることで、何十万人もの新しいボーターを初めて水上に迎えることができた。今回の資金調達で、この勢いをさらに加速させ、より多くのボート、体験、市場をBoatsetterのコミュニティに取り込んでいく」と述べている。Level EquityのパートナーであるGautam Guptaは、「我々は、Boatsetterが、ボートのレンタルや所有という気後れしがちな分野を、驚くほど直感的にできるようにしたことに惹かれた。彼らは、このようなビジネスを長期的に成功させるために必要なインフラの構築に多大な労力を費やしており、これまで非常に狭かった水上体験の市場を開拓し、その過程であらゆる年齢や背景の何十万人もの新しい船乗りや船の所有者を引き付けている」と述べている。
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