【旅の準備】超初心者向け海外旅行ガイド

 

5 お金・クレジットカード 4 クレジットカード(後編)                 2023年1月27日

 

未知の世界を探求する人々は、地図を持たない旅行者である

 (物理学者 湯川秀樹)

 

 

カードの使い方

 

海外旅行のお金の面での最大のリスクとして、延泊や新たな航空券の購入、病院費用などの予期しない出費が考えられます。

 

もちろん、それらの可能性は極めて低いのですが、日本での日常生活との決定的な違いは周りに頼れる人がいないということです。家族も友人もいません。

 

さすがに途方に暮れるような事態を招いたのであれば、日本大使館に駆け込むことを勧めますが、自分で払えるお金は、当座は自分で払う必要があります。その時にクレジットカードに頼ることになります。

 

カードで買い物をすると、毎月決まった日に設定した銀行口座から使った金額が引き落されます。海外の銀行系のカードでは、任意のタイミングで自分の銀行口座とクレジットカード口座間でお金を移して清算します。

 

問題なければ、分割ではなく1回で支払いましょう。

 

1回払いだと金利や手数料はかかりません。このコストはカード会社が売り上げ店から回収する売り上げの数%のチャージで賄われています。

 

2回以上の分割、もしくはリボルビング払い(注)にすると、カードの発行会社に金利を払う必要があります。しかもその金利はいわゆる消費者金融と同じレベルの金利です。

(注)毎月、定額の支払い額を設定し、残高を繰り越していく返済方式

 

 

クレジットカードと保険

 

クレジットカードには一般に海外旅行保険が付保されています。

 

海外旅行中の病気、傷害、携帯品の盗難被害などの補償です。保険の適用対象や必要な書類などについては、個別のカードごとにカード会社の基準をご覧下さい。

 

一般にカード維持手数料の高いゴールドカードなどの方が手厚い補償となっているようです。また、空港でも海外旅行保険を販売していますが、クレジットカードに付保されている海外旅行保険とラップしますので、良く調べる必要があります。

 

ゴールドカード

 

普通カードは年間維持費が無料か有料でも1,000円程度ですが、それが年間10,000円を超えるようなカードもあります。各社が発行しているゴールドカードがそれです。

 

ブラックとかブルーとかいったカードもあるようです。会費が高いのに合わせて、カード発行会社のポイントが増えるとかのメリットがありますが、クレジットカードのサービスとしての差もあります。使用限度額が増えますので、カードでたくさん買い物をする人には便利です。

 

その他、もちろんカードごとに異なりますが、一番よく知られているのが空港のラウンジ(注2)を無料で利用できるサービスです。ビジネス以上のクラスに搭乗すると、航空会社のラウンジを利用できますので、ゴールドカードが提供するサービスはエコノミークラスに数多く搭乗する人にメリットとなります。

 

あとは、海外旅行保険の内容が充実するとともに、海外からの相談などでカード発行会社に問い合わせる窓口が充実して、丁寧なサポートが期待できます。

(注2)航空機への搭乗前の待合室。一般にはターミナルのロビーで出発を待つが、ビジネスデスク、軽食やスイーツ、飲み物、読み物などを提供するラウンジで出発を待つ。有償で使用すると一人2,000円程度。