2016年3月1日
(写真・文、 光岡主席研究員)
甲斐一宮「浅間神社」は、中央高速道路の「一宮御坂」と「勝沼」の間、笛吹市の国道20号線沿いの田園地帯に鎮座しています。
お宮の森もなく、境内もそう広くなく、多くの他の一宮と異なり、何故か不思議な印象です。
鳥居画像のみ「富士の国やまなし観光ネット」より
国道20号線上の大鳥居
随神門
“浅間”は甲斐では「アサマ」と読み、祭神は、天照大神の孫で降臨した皇祖神/邇邇芸命(ににぎのみこと)の妻/「木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)」、つまり「富士山」です。
「富士山鎮護」のためのお宮ですが、何故か、このお宮からは富士山は見えず、またお宮は富士山のある南にも向いていず、東を向いており、不思議です。
そして、参拝者が向かう、お宮の西の延長線上には「南アルプス」があるのです。
古代の甲斐の人々の本当の信仰の対象は、恐らく、日々眼前に見える壮大な「南アルプス」であったものが、貞観の富士山噴火(864年)以降、「富士山鎮護」の役割に変わっていったのかもしれません。
拝殿など歴史ある一宮にも関わらず、何故か、境内はモダーンな雰囲気です。
拝殿
神楽殿
子持ち石
祓門
申(さる)
十二支(えと)参り