古代律令体制の旧国68ケ国ごとに最も格の高い神社が「一の宮」とされ、崇敬されてきました。
埼玉県旧大宮市、静岡県富士宮市、愛知県一宮市は、それぞれ、武蔵国/氷川神社、駿河国/富士山本宮浅間神社、尾張国/真清田神社の“一の宮”所在から由来する地名です。
また「大和」の“一の宮”は春日大社ではなく三輪の大神(おおみわ)神社、「相模」も鎌倉の鶴ケ岡八幡宮ではなく寒川神社です。
それぞれの“一の宮”の由来や伝承をご紹介します。
2023年5月8日 NEW
全国一宮 第29回 「播磨国一宮 伊和神社」(2023年4月)
古代、播磨国の“国府”は肥沃な播磨平野の姫路に置かれたのに、“一宮”は揖保川の上流の鄙びた山間部の因幡街道沿いに鎮座しています。
10月15日
全国一宮 第28回 「美濃一宮 南宮大社」 (2019.年5月)
美濃国一宮「南宮大社」は、神武東征の際、「金鵄(金のトンビ)」を飛ばし、熊野から大和へ進軍する天皇の軍勢を道案内する「八咫烏(ヤタガラス)」を助け戦勝をもたらした功をもって、当郡府中に祀られたのを創建と伝える古社です。 その後、崇神天皇の時代に現在地に奉遷、国府の南に位置したことから「南宮大社」と呼ばれるようになりました。
6月1日
全国一宮 第27回「備前国一宮 吉備津彦神社」(2019年 3月)
備前一宮「吉備津彦神社」は、歌枕でも有名な神体山“吉備の中山”の北東麓に鎮座し、祭神は、“吉備の中山”の西麓に鎮座する備中一宮「吉備津神社」と同じ「大吉備津彦命(オオキビツヒコノミコト)」を祀ります。
5月4日
全国一宮 第26回 「備中国一宮 吉備津神社」 (2019年 3月)
古代、「吉備」は、ヤマト、北九州、出雲と並ぶ先進地域でした。
「吉備津神社」の祭神「大吉備津彦命(オオキビツヒコノミコト)」は元の名を五十狭芹彦命(イセリヒコノミコト)と言い、
3月1日
全国一宮 第25回 「豊前国一宮 宇佐神宮」 (2018年 12月)
謎だらけの神社、それが「宇佐神宮・八幡信仰」です。 全国の神社数は約8万、その中で飛び抜けての1位が約8千の「八幡信仰」で、その総本宮が「豊前国一宮・宇佐神宮」です。京都の「石清水八幡宮」も「鎌倉の鶴岡八幡宮」も「宇佐神宮」から勧請されたものです。
12月5日
全国一宮 第24回 「越前国一之宮 気比神宮」 (2018年10月)
古代史の謎が集約された、由緒ある「北陸道総鎮守・越前国一宮・気比神宮」を訪ねました。
祭神「伊奢沙別命(いざわけのみこと)」は、はるか昔の2千有余年前、神宮の後背山「天筒の嶺」に降臨、境内の聖地「土公」に鎮座されたと伝えます。
10月1日
全国一宮 第23回「安房国一宮 安房神社・洲崎神社」(2018年 8月)
残暑の厳しい8月下旬、房総半島南端館山市にある「安房国一宮」を訪れました。「安房国一宮」を冠する神社は2つありますが、まず、正統の一宮「安房神社」を紹介します。
7月1日
全国一宮 第21回 「下総国一宮 香取神宮」 (2017年 1月)
下総国の一宮は、「香取神宮」で、平安初期、“神宮”と呼ばれたのは、「伊勢神宮」「鹿島神宮」と「香取神宮」の3つしかなく、格式の高い古社です。
1月1日
全国一宮 第20回 「武蔵国一宮 小野神社・氷川神社」 後編「氷川神社」 (2016年)
大宮駅」から街路樹の美しい「氷川参道」を2km、20分ほど歩くと古式豊かな「氷川神社」にたどり着きます。関東一円に約300社ある氷川神社の総社です。
11月28日
全国一宮 第19回 「武蔵国一宮 小野神社・氷川神社」 前編「小野神社」 (2015年)
東京都内のある唯一の“一宮”はどこかご存知ですか?
京王線・聖蹟桜ヶ丘駅から近い多摩市にある「武蔵国一宮・小野神社」です。
11月1日
全国一宮 第18回 「山城国一宮 上賀茂神社・下鴨神社」 後編「下鴨神社」 (2014~2016年)
正式名称を「賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)」という「下鴨神社」は、鴨川と高野川が合流する三角地帯にあります。
10月1日
全国一宮 第17回 「山城国一宮 上賀茂神社・下鴨神社」 前編「上賀茂神社」 (2014~2016年)
山城国一宮は、桓武天皇の平安京遷都において、朝廷より“王都守護”“国家鎮護”の役割を任された「上賀茂神社」「下鴨神社」の2社です。
「上賀茂神社」の正式名称は「賀茂別雷神神社(かもわけいかづち)」、祭神は「賀茂別雷大神(かもわけいかづちのおおかみ)」、「下鴨神社」は「賀茂御粗神社(かもみおや)」、祭神は「「賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)」と「玉依比売命(たまよりひめのみこと)」です。
8月29日
全国一宮 第16回、「摂津国一宮 住吉大社」 (2014年12月)
摂津一宮「住吉大社」は、大阪難波から南海電車に乗って10分「住吉大社」駅を降りるとすぐです。
全国2千社を超える”住吉神社”の総本社であり、また、摂津、長門、筑前の”住吉大社”は「三大住吉」と称されます。
7月1日
全国一宮 第15回 「伊予国一宮 大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)」 (2016年4月)
村上水軍の本拠地として知られる芸予諸島最大の島「大三島」の山中に「伊予一宮 大山祇神社」は鎮座しています。
創建は飛鳥時代の701年、ご祭神は日本国の”山の神”「大山積大神」
6月2日
全国一宮 第14回 「和泉国一宮 大鳥(おおとり)大社」 (2016年2月)
和泉国一宮は、日本神話の悲劇の英雄「日本武尊(ヤマトタケルノミコト)」を祀るお宮です。
伊吹山の神との戦いに敗れ、三重の地で亡くなり、白鳥となって故郷へ
5月2日
全国一宮 第13回 「河内国一宮 枚岡神社(ひらおかじんじゃ)」 (2016年2月)
近鉄奈良線で大阪ミナミの「難波駅」から30分ほどで生駒丘陵/平岡山の中腹に鎮座する“河内国一宮枚岡神社”のある「枚岡駅」に着きます。
4月1日
全国一宮 第12回 「伊豆国一之宮 三嶋大社」 (2014年4月)
4月に、三島市に鎮座する「伊豆一之宮、三嶋大社」を訪れました。
「三嶋」とは「御島(みしま)」、即ち「伊豆諸島」のことです。伊豆諸島の火山噴火を鎮めるために、山の神「大山祇命」を祀っています。
3月1日
全国一宮 第11回 「甲斐国一宮 浅間(あさま)神社」 (2014年 春)
甲斐一宮「浅間神社」は、中央高速道路の「一宮御坂」と「勝沼」の間、笛吹市の国道20号線沿いの田園地帯に鎮座しています。
お宮の森もなく、境内もそう広くなく、多くの他の一宮と異なり、何故か不思議な印象です。
1月26日
全国一宮 第10回 「遠江国一宮 小国(おくに)神社」 (2016年 正月)
2016年正月、静岡へ小旅行した際、遠江国一宮「小国神社」に詣でました。 この一宮は、天竜川中流域の奥深い山の中、地名をみると「森町」・・・あの“遠州森の石松”の故郷です。
1月3日
全国一宮 第9回 「大和国一宮 大神(おおみわ)神社」 (2015年2月)
奈良県桜井市に鎮座する大和一宮の「大神神社(おおみわじんじゃ)です。 御神体は拝殿の後ろに控える”三輪山”、自然信仰を残す最も古い神社形態です。
12月1日
全国一宮 第8回 「近江国一宮 建部神社」と「瀬田川 瀬田の唐橋」
”瀬田の唐橋”から15分ほど歩いた所に、近江国一之宮/建部大社はありました。
地元に愛される大きな鎮守様と言った雰囲気ですが、境内に入ると1300年余の歴史・格式の高さを感じます。
11月1日
全国一宮 第7回 「尾張国一宮 真清田(ますみだ)神社」 (2014年 初夏)
全国の一宮の中で、唯一、行政市「愛知県一宮市」と、現代まで
名前が残った日本で最も有名な一宮「尾張国一宮」は「真清田神社」です、
9月1日
全国一宮 第5回 「常陸国一の宮 鹿島神宮」 (2014年夏)
昨年(2014)夏の終わりに訪ねました。東京から北へ100km、海辺のせいか、びっくりするほど涼しく快適でした。
鹿島神宮は「常陸一の宮」で、古から神宮と呼ばれたのは、伊勢神宮、香取神宮、そしてこの鹿島神宮と3つしかなく、格式の高い古社です。
8月1日
全国一宮 第4回 「丹波国一の宮 出雲大神宮」、「丹後国一の宮 籠(この)神社」 (2014年夏)
伊勢神宮より古い伊勢神宮が、出雲大社より古い出雲大社が京都府下にあるってご存知ですか?
出雲大社の本家はこちらと伝承のある”元出雲”と呼ばれる「丹波国一之宮・出雲大神宮」が、京都市のすぐ北の亀岡市にあります。
6月1日
全国一の宮 第2回 「相模国一の宮 寒川神社」 (2013年 年末)
「寒川神社」にお参りしました。新年を迎えるため注連縄の張替え中でした。ここは相模国の「一の宮」です。
相模国では、鎌倉の鶴岡八幡宮より格式の高いお宮です。
5月1日
全国一の宮 第1回 「出雲国一の宮 熊野大社」 (2013年秋)
「熊野大社」は、「出雲大社」と並んで出雲国の「一の宮」で、紀州の熊野神社はここから勧請されたという説があります、出雲神話でも「木の国」(紀の国)は出雲と関係深く、大国主大神も「紀の国」へ逃げてきたことがあります。